2 「かかる時 さこそ命の 惜しからめ かねて亡き身と 思い知らずば」
3 「もしを草 あまの袖じの 浦波に やどすも心 有明の 月出る日の よの国までの 鏡山を 思し事も いたづらの身や」
4 「四十九年 一酔の夢、 一期の栄華 一盃の酒」
5 「極楽も 地獄もさきは 有明の 月ぞ心に かかる雲なき」
6 「順逆二門に無し 大道心源に徹す 五十五年の夢 覚め来れば 一元に帰す」
7 「限りあれば 吹かねど花は 散るものを 心みじかき 春の山かぜ」
8 「露と落ち 露と消えにし 我身かな 難波の事も 夢のまた夢」
9 「おもいおく 言の葉なくて ついに行く 道は迷わじ なるにまかせて」
10 「嬉しやと 二度さめて 一眠り うき世の夢は 暁の空」
11 「雲りなき 心の月を 先立てて 浮世の闇を 照らしてぞ行く」
12 「風さそう 花よりも猶 我はまた 春の名残りを いかにとかせん」
13 「あら楽し 思いは晴るる 身は捨る 浮世の外に かかる雲なし」
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