1 .TH CPIO 1L \" -*- nroff -*-
3 cpio \- アーカイブファイルへのファイルのコピーや、アーカイブファイルからファイルへのコピーをおこなう
6 {\-o|\-\-create} [\-0acvABLV] [\-C bytes] [\-H format] [\-M message]
7 [\-O [[user@]host:]archive] [\-F [[user@]host:]archive]
8 [\-\-file=[[user@]host:]archive] [\-\-format=format] [\-\-message=message]
9 [\-\-null] [\-\-reset-access-time] [\-\-verbose] [\-\-dot] [\-\-append]
10 [\-\-block-size=blocks] [\-\-dereference] [\-\-io-size=bytes]
11 [\-\-help] [\-\-version] < name-list [> archive]
14 {\-i|\-\-extract} [\-bcdfmnrtsuvBSV] [\-C bytes] [\-E file] [\-H format]
15 [\-M message] [\-R [user][:.][group]] [\-I [[user@]host:]archive]
16 [\-F [[user@]host:]archive] [\-\-file=[[user@]host:]archive]
17 [\-\-make-directories] [\-\-nonmatching] [\-\-preserve-modification-time]
18 [\-\-numeric-uid-gid] [\-\-rename] [\-\-list] [\-\-swap-bytes] [\-\-swap] [\-\-dot]
19 [\-\-unconditional] [\-\-verbose] [\-\-block-size=blocks] [\-\-swap-halfwords]
20 [\-\-io-size=bytes] [\-\-pattern-file=file] [\-\-format=format]
21 [\-\-owner=[user][:.][group]] [\-\-no-preserve-owner] [\-\-message=message]
22 [\-\-help] [\-\-version] [pattern...] [< archive]
25 {\-p|\-\-pass-through} [\-0adlmuvLV] [\-R [user][:.][group]]
26 [\-\-null] [\-\-reset-access-time] [\-\-make-directories] [\-\-link]
27 [\-\-preserve-modification-time] [\-\-unconditional] [\-\-verbose] [\-\-dot]
28 [\-\-dereference] [\-\-owner=[user][:.][group]] [\-\-no-preserve-owner]
29 [\-\-help] [\-\-version] destination-directory < name-list
35 は、cpio 形式もしくは tar 形式のアーカイブファイルに格納されたファイルを
36 取り出したり、その逆を行ったりします。アーカイブファイルの中には、ファ
37 イルそのものの情報の他に、それら個々のファイルについての所有者や属性その
38 他の情報を格納してあります。アーカイブファイルは、ディスク上のファイルで
39 も、テープ上に格納してあっても、もしくはパイプであっても構いません。
45 はファイルをアーカイブファイルにコピーします。cpio は、標準入力からファ
46 イル名のリストを1行ずつ読み込み、標準出力にそのファイルのアーカイブを書
51 コマンドに、\-depth オプションを付加してやって、ディレクトリの属性によっ
52 て読み込み不可であったり、検索が出来なかったりする問題を最小限に抑えるよ
57 はファイルをアーカイブファイル、もしくはアーカイブの内容のリストからコ
58 ピーします。cpioは、アーカイブを標準入力から読み込みます。オプションで
59 ないコマンドラインの引数は、すべてシェルによって展開される文字列として
60 解釈されます。これは、アーカイブ内のファイル名が、この文字列によって指
61 定されるパターンにマッチする場合にのみそのファイルを展開することを意味
62 します。また、シェルでの解釈にかかわらず、ファイル名の先頭に`.'を含む場
63 合には、パターンの最初にワイルドカードがある場合にパターン一致します。
64 そして、ファイル名に`/'を含む場合にも、ワイルドカードによる一致が期待
65 できます。パターンが指定されない場合には、全てのファイルが展開対象とな
70 はファイルをあるディレクトリから別のディレクトリにコピーします。実際に
71 は、アーカイブファイルを用いて、コピーアウトモードとコピーインモードを
73 cpioは、コピーするファイルリストを標準入力から受けとります。これらのファ
74 イルのコピー先のディレクトリについては、オプション以外の引数で与えられ
79 binary, old ASCII, new ASCII, crc, HPUX binary, HPUX old ASCII, old tar,
80 POSIX.1 tar の各形式のアーカイブフォーマットをサポートします。
81 binaryフォーマットは、異なるマシンアーキテクチャの間でアーカイブフォー
83 old ASCIIフォーマットは、異なるマシンアーキテクチャの間でのアーカイブの
84 互換性は保たれますが、65536 個を超えるi-nodesを備えるシステムで使われる
86 new ASCIIフォーマットは、異なるマシンアーキテクチャの間でのアーカイブの
87 互換性は保たれます。old ASCIIフォーマットのように、ファイルシステムのサ
88 イズの制限はありませんが、全てのバージョンの
90 でこの形式をサポートするわけではありません。現状でこのフォーマットをサ
91 ポートするcpioは、GNU cpio と、SVR4のcpioのみです。
92 crcフォーマットは、new ASCIIフォーマットと似てますが、アーカイブ作成時に
94 が各ファイルについてチェックサムを計算し、アーカイブ内に含めるところが
95 異なります。このチェックサムは、アーカイブからファイルを取り出す時のベ
97 HPUXフォーマットは、デバイスファイルを格納する形式が他のcpioと異なる
98 HPUXのcpio形式との互換性を持たせるために存在します。
102 との互換性を持たせるために存在します。tarフォーマットでは、アーカイブさ
103 れるファイル名としては、100文字を超えるものは使えません。そして、ブロック
104 デバイス特殊ファイルやキャラクタデバイス特殊ファイルをアーカイブするこ
106 POSIX.1 tarフォーマットは、アーカイブされるファイル名としては、255文字を
107 超えるものは使えません。(ちょうどその場所に、"/"が含まれる場合は除きます)。
114 との互換性のためにバイナリフォーマットアーカイブを作成します。
117 は自動的に読み込まれたアーカイブの種類、そして異なるバイトオーダのマシンで
122 のオプションは、操作モードを指定します。どのオプションがどのモードに対応す
123 るかについては、形式のセクションを見て下さい。
127 コピーアウトおよびコピーパスモードにおいて、改行のかわりにヌル文字で終了す
128 るファイル名のリストを、読み込みます。これは、改行を含むファイル名を持つ
129 ファイルをアーカイブできるようにするためです。
132 を使うことで、ヌル文字で終了するファイル名のリストを生成することが出来ます。
134 .I "\-a, \-\-reset-access-time"
135 ファイルを読み込んだ後に、それらのファイルのアクセスタイムの再設定を行
136 います。これは、これらのファイルがその時点で読み込まれたもののように見え
140 すでに存在するアーカイブファイルに追加書き込みをします。本オプションを使
146 オプションにて指定した名前のアーカイブファイルがディスク上に存在する必要
150 コピーインモードにおいて、データ中の1ワード(32ビット)データの上下16ビット
151 を入れ換え、1ハーフワード(16ビット)の上下8ビットを入れ換えます。本オプショ
155 本オプションは、ビッグエンディアンマシンとリトルエンディアンのマシンの間で
159 I/Oブロックサイズを5120バイトに設定します。ブロックサイズの初期値は512バイト
162 .I "\-\-block-size=BLOCK-SIZE"
163 I/OブロックサイズをBLOCK-SIZE * 512バイトに設定します。
166 アーカイブ形式として、old ASCIIフォーマットを用います。
168 .I "\-C IO-SIZE, \-\-io-size=IO-SIZE"
169 I/OブロックサイズをIO-SIZEで指定しただけのバイト数に設定します。
171 .I "\-d, \-\-make-directories"
174 .I "\-E FILE, \-\-pattern-file=FILE"
175 コピーインモードにおいて、ファイル名を特定するためのパターン指定、もし
176 くはファイルリストをファイル名 FILE から読み出します。ファイル名FILEで
179 のオプション以外の文字列で指定されたものとして扱われます。
181 .I "\-f, \-\-nonmatching"
182 与えられたパターンのいずれにも一致しないファイルのみ扱います。
184 .I "\-F, \-\-file=archive"
185 標準入力もしくは標準出力のかわりに、指定されたアーカイブファイルを
186 用います。他のマシンのテープドライブをアーカイブファイルとして扱う
187 場合には、`HOSTNAME:'で始まるファイル名を使用して下さい。ホスト名は、
188 コマンドを起動するユーザが、テープドライブ使用できるホストの名前で
189 あることが必要です。典型的には、そのユーザの `~/.rhosts'エントリに
190 エントリが存在するマシンであることが多いようです。
198 オプションを用いた場合に、コロン文字を含むファイル名をローカルファイル
199 名とみなして扱います。通常、コロン文字は、リモートホスト名とその上のロー
200 カルファイル名を区切る場合に使用されます。
202 .I "\-H FORMAT, \-\-format=FORMAT"
203 アーカイブフォーマットとして、FORMATのものを用います。FORMATの部分に指
204 定出来る文字列を以下に示します。これらの名前は、すべて大文字の場合でも
205 認識されます。コピーインモードでのデフォルトは、入力ファイルの内容から
206 自動的にアーカイブフォーマットを判定するもので、コピーインモードでは、
210 binaryフォーマットです。ほとんど使われません。
212 old ASCII(old (POSIX.1) portable)フォーマットです。
214 new ASCII(new (SVR4) portable)フォーマットです。
220 POSIX.1 tar フォーマットです。GNU
222 アーカイブも取り扱うことが出来ます。POSIX.1 tar と GNU tar は、よく似て
225 HPUXのcpioで使用されている、古いbinaryフォーマットです。(他のcpioとは異
226 なる形式で、デバイスファイルを保存します)。
228 HPUXのcpioで使用されているportableフォーマットです(他のcpioとは異
229 なる形式で、デバイスファイルを保存します)。
232 .I "\-i, \-\-extract"
236 標準入力のかわりに、指定されたアーカイブファイル名を用います。他のマシン
237 のテープドライブをアーカイブファイルとして扱う場合には、`HOSTNAME:'で始
238 まるファイル名を使用して下さい。ホスト名は、コマンドを起動するユーザが、
239 テープドライブ使用できるホストの名前であることが必要です。典型的には、
240 そのユーザの `~/.rhosts'エントリにエントリが存在するマシンであることが
249 ファイルをコピーするかわりに、可能な限りリンクを張ります。
251 .I "\-L, \-\-dereference"
252 シンボリックリンクを参照しません。シンボリックリンクファイルをコピー
253 するかわりに、シンボリックリンクファイルの指す実体のファイルをコピー
256 .I "\-m, \-\-preserve-modification-time"
257 コピー先のファイル生成時に、コピー元のファイルの更新時刻を保持します。
259 .I "\-M MESSAGE, \-\-message=MESSAGE"
260 バックアップ媒体(テープやフロッピーディスクなど)のボリューム終端まで
261 到達した場合に、MESSAGEで指定された文字列を出力します。この指定をする
262 ことで、ユーザに新しい媒体の挿入指示を出すことが可能になります。MESSAGE
263 で指定される文字列に"%d"が含まれる場合には、"%d"文字列は、現在の媒体通番
264 (1からはじまります)に置き換えられます。
266 .I "\-n, \-\-numeric-uid-gid"
267 バーボーズモードで内容のリストを出す場合に、UIDおよびGIDを、そのIDの
268 対応するユーザ名/グループ名でなく、数字で表示します。
270 .I " \-\-no-preserve-owner"
271 コピーインモードおよびコピーパスモードにおいて、ファイルの所有者を変更し
272 ません。これは、展開後のファイルの所有者は、実際にファイルの展開を行っ
273 ているユーザとなることを示します。このオプションは、スーパユーザ以外の
274 ユーザが使用する場合にはデフォルトで有効になります。これは、System V
275 のユーザが、誤ってファイルの所有権を手放さないようにするためです。
281 標準出力のかわりに、指定したアーカイブファイルを用います。他のマシン
282 のテープドライブをアーカイブファイルとして扱う場合には、`HOSTNAME:'で始
283 まるファイル名を使用して下さい。ホスト名は、コマンドを起動するユーザが、
284 テープドライブ使用できるホストの名前であることが必要です。典型的には、
285 そのユーザの `~/.rhosts'エントリにエントリが存在するマシンであることが
288 .I "\-p, \-\-pass-through"
294 .I "\-R [user][:.][group], \-\-owner [user][:.][group]"
295 コピーアウトモードおよびコピーパスモードにおいて、全ての生成ファイルの
296 所有権を指定したユーザ、グループに設定します。ユーザもしくはグループの
297 どちらか、もしくは両方とも指定される必要があります。グループの指定がさ
298 れずに":"もしくは"."セパレータが指定された場合には、ユーザのログイング
299 ループがグループとして設定されます。スーパーユーザのみがファイルの所有
302 .I "\-s, \-\-swap-bytes"
303 コピーインモードにおいて、ファイル中のデータの16ビットの上位8ビットと下位
306 .I "\-S, \-\-swap-halfwords"
307 コピーインモードにおいて、ファイル中のデータの32ビットの上位16ビットと下位
313 .I "\-u, \-\-unconditional"
314 古いファイルと新しいファイルの置換えを問い合わせることなく、全てのファ
317 .I "\-v, \-\-verbose"
320 オプションが同時に指定された場合には、`ls \-l'形式の表示を得ることが出
321 来ます。ustarフォーマットのアーカイブから得られる表示においては、ローカ
322 ルシステムにて割り当てられていないユーザ名およびグループ名のファイルに
323 ついては、アーカイブ内に格納されたUIDおよびGIDの値に対応するローカルでの
324 ユーザ名、グループ名に置き換えてその部分を表示します。
327 各ファイルを処理するごとに、"."を表示します。
331 のプログラムバージョンを表示して終了します。