manual/GNU_fileutils/release/man1/cp.1

   1 .\" Japanese Version Copyright (c) 1997 Tanoshima Hidetohsi
   2 .\"         all rights reserved.
   3 .\" Translated Jan 31, 1996
   4 .\"         by Tanoshima Hidetoshi <tano@sainet.or.jp>
   5 .\" Updated Thu Feb 22 14:27:56 JST 2001
   6 .\"         by Asakawa Satoshi <rod@i.am>
   7 .\"
   8 .\"WORD:         sparse files     スパースなファイル
   9 .\"
  10 .\" DO NOT MODIFY THIS FILE!  It was generated by help2man 1.5.1.2.
  11 .TH CP 1 "November 1998" "GNU fileutils 4.0" "FSF"
  12 .SH 名前
  13 cp \- ファイルやディレクトリをコピーする
  14 .SH 書式
  15 .B cp
  16 [\fIオプション\fR]...\fI SOURCE DEST\fR
  17 .br
  18 .B cp
  19 [\fIオプション\fR]...\fI SOURCE\fR...\fI DIRECTORY\fR
  20 .SH 説明
  21 .PP
  22 .\" Add any additional description here
  23 .PP
  24 SOURCEファイルをDESTファイルへコピーする。
  25 または、複数のSOURCEファイルをDIRECTORY(ディレクトリ)下へコピーする。
  26 .TP
  27 \fB\-a\fR, \fB\-\-archive\fR
  28 \fB\-dpR\fRと同じ。
  29 .TP
  30 \fB\-b\fR, \fB\-\-backup\fR
  31 上書きされたり、削除されることになるファイルのバックアップを作る。
  32 .TP
  33 \fB\-d\fR, \fB\-\-no\-dereference\fR
  34 リンクを保存する。
  35 (訳注: シンボリックリンクをコピーするときは、
  36 シンボリックリンクが指しているファイルをコピーするのではなく、
  37 シンボリック自体をコピーする。
  38 また、ハードリンクされたもの同士をコピーする場合は、
  39 それら同士はコピー先でもハードリンクされたままになる。)
  40 .TP
  41 \fB\-f\fR, \fB\-\-force\fR
  42 コピー先が存在する場合、確認を求めずに削除する。
  43 .TP
  44 \fB\-i\fR, \fB\-\-interactive\fR
  45 上書きする前に確認を求める。
  46 .TP
  47 \fB\-l\fR, \fB\-\-link\fR
  48 コピーのかわりにハードリンクを作る。
  49 .TP
  50 \fB\-p\fR, \fB\-\-preserve\fR
  51 可能ならファイル属性を保持する。
  52 .TP
  53 \fB\-P\fR, \fB\-\-parents\fR
  54 コピー元のパスをDIRECTORY(ディレクトリ)下に追加する。
  55 (訳注: 例えば、
  56 `cp \-\-parents a/b/c existing_dir' というコマンドは
  57 .I a/b/c
  58 というファイルを
  59 .I existing_dir/a/b/c
  60 というファイルに(間のディレクトリもなければ作って)コピーする。)
  61 .TP
  62 \fB\-r\fR
  63 再帰的にコピーする。
  64 その際、ディレクトリ以外は全てファイルとしてコピーされる。
  65 .TP
  66 \fB\-\-sparse\fR=\fIWHEN\fR
  67 スパースなファイルの生成をコントロールする。
  68 .TP
  69 \fB\-R\fR, \fB\-\-recursive\fR
  70 ディレクトリを再帰的にコピーする。
  71 .TP
  72 \fB\-s\fR, \fB\-\-symbolic\-link\fR
  73 コピーのかわりにシンボリックリンクを作る。
  74 .TP
  75 \fB\-S\fR, \fB\-\-suffix\fR=\fISUFFIX\fR
  76 バックアップファイルを作る際の添字を指定する。
  77 .TP
  78 \fB\-u\fR, \fB\-\-update\fR
  79 コピー先ファイルよりもSOURCEファイルの方が新しい場合か、
  80 または、コピー先ファイルが見付からない場合のみコピーする。
  81 .TP
  82 \fB\-v\fR, \fB\-\-verbose\fR
  83 実行内容を表示する。
  84 .TP
  85 \fB\-V\fR, \fB\-\-version\-control\fR=\fIWORD\fR
  86 バックアップファイルの命名方法を指定する。
  87 .TP
  88 \fB\-x\fR, \fB\-\-one\-file\-system\fR
  89 同一ファイルシステム内に留める。
  90 (訳注: コピーする際、違うファイルシステムのサブディレクトリはコピーしない。)
  91 .TP
  92 \fB\-\-help\fR
  93 使用方法を表示して正常終了する。
  94 .TP
  95 \fB\-\-version\fR
  96 バージョン情報を出力して正常終了する。
  97 .PP
  98 デフォルトでは、大雑把な発見的手法でスパースなSOURCEファイルを検出し、
  99 対応するDESTファイルを同様にスパースにする。
 100 \fB\-\-sparse\fR=\fIauto\fRを指定するとデフォルトの動作となる。
 101 \fB\-\-sparse\fR=\fIalways\fRを指定すると、
 102 SOURCEファイルが十分長いゼロバイト列を含む場合はいつでも、
 103 スパースなDESTファイルを生成する。
 104 \fB\-\-sparse\fR=\fInever\fRを指定すると、スパースなファイルの生成を禁止する。
 105 .PP
 106 環境変数SIMPLE_BACKUP_SUFFIXが設定されていない場合、
 107 バックアップファイルを作る際の添字は ~ である。
 108 バックアップファイルの命名方法は、環境変数VERSION_CONTROLで指定する。
 109 指定する値は以下の通り。
 110 .TP
 111 t, numbered
 112 番号の拡張子を持つバックアップを作成する。
 113 .TP
 114 nil, existing
 115 番号の拡張子を持つバックアップがすでにある場合には、
 116 番号の拡張子を持つバックアップを、
 117 そうでない場合には単純なバックアップを作成する。
 118 .TP
 119 never, simple
 120 常に単純なバックアップを作成する。
 121 .PP
 122 特殊ケースとして、forceオプションとbackupオプションが同時に指定され、かつ、
 123 SOURCEとDESTが同じ名前の存在する通常のファイルである場合、
 124 SOURCEのバックアップを作成する。
 125 .SH バグレポート
 126 バグレポートは<bug-fileutils@gnu.org>へ。
 127 .SH 関連項目
 128 .B cp
 129 の完全なドキュメントはinfoマニュアルとしてメンテナンスされている。
 130 .B info
 131 と
 132 .B cp
 133 が正しくインストールされていれば、次のコマンド
 134 .IP
 135 .B info cp
 136 .PP
 137 で完全なマニュアルを参照することができる。
 138
 139 .SH 訳注
 140 以下にディレクトリのコピー例を添付する。
 141 .\" special thanks 楠根雄志さん
 142 .br
 143 <<testdir に各種の file を作り、cp を各種 option 付きで実行した結果>>
 144 .br
 145 (左から、パーミッション、ハードリンクの数、ファイル名)
 146 .br
 147 ---------------- begin ----------------------
 148 .br
 149 testdir:
 150    drwxr-xr-x   2 directory/
 151    -rw-r--r--   2 file
 152    -rw-r--r--   2 hardlinkfile
 153    prw-r--r--   2 hardlinkpipe|
 154    prw-r--r--   2 pipe|
 155    lrwxrwxrwx   2 symlinkfile -> file
 156    lrwxrwxrwx   1 symlinkpipe -> pipe|
 157
 158 testdir-R:
 159    drwxr-xr-x   2 directory/
 160    -rw-r--r--   1 file
 161    -rw-r--r--   1 hardlinkfile
 162    prw-r--r--   1 hardlinkpipe|
 163    prw-r--r--   1 pipe|
 164    -rw-r--r--   1 symlinkfile
 165    prw-r--r--   1 symlinkpipe|
 166
 167 testdir-a:
 168    drwxr-xr-x   2 directory/
 169    -rw-r--r--   2 file
 170    -rw-r--r--   2 hardlinkfile
 171    prw-r--r--   2 hardlinkpipe|
 172    prw-r--r--   2 pipe|
 173    lrwxrwxrwx   1 symlinkfile -> file
 174    lrwxrwxrwx   1 symlinkpipe -> pipe|
 175
 176 testdir-dR:
 177    drwxr-xr-x   2 directory/
 178    -rw-r--r--   2 file
 179    -rw-r--r--   2 hardlinkfile
 180    prw-r--r--   2 hardlinkpipe|
 181    prw-r--r--   2 pipe|
 182    lrwxrwxrwx   1 symlinkfile -> file
 183    lrwxrwxrwx   1 symlinkpipe -> pipe|
 184
 185 testdir-dr:
 186    drwxr-xr-x   2 directory/
 187    -rw-r--r--   2 file
 188    -rw-r--r--   2 hardlinkfile
 189    -rw-r--r--   2 hardlinkpipe
 190    -rw-r--r--   2 pipe
 191    lrwxrwxrwx   1 symlinkfile -> file
 192    lrwxrwxrwx   1 symlinkpipe -> pipe
 193
 194 testdir-r:
 195    drwxr-xr-x   2 directory/
 196    -rw-r--r--   1 file
 197    -rw-r--r--   1 hardlinkfile
 198    -rw-r--r--   1 hardlinkpipe
 199    -rw-r--r--   1 pipe
 200    -rw-r--r--   1 symlinkfile
 201    -rw-r--r--   1 symlinkpipe
 202 .br
 203 ----------------- end ------------------------
 204
 205