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[linuxjm/jm.git] / manual / acl / release / man1 / getfacl.1
1 .\" Access Control Lists manual pages
2 .\"
3 .\" (C) 2000 Andreas Gruenbacher, <a.gruenbacher@bestbits.at>
4 .\"
5 .\" This manual page may used unter the terms of the GNU LGPL license, either
6 .\" version 2 of this license, or (at your option) any later version.
7 .\" 
8 .\" Japanese Version Copyright (c) 2005 Yuichi SATO
9 .\"         all rights reserved.
10 .\" Translated Sun Jun  5 03:36:23 JST 2005
11 .\"         by Yuichi SATO <ysato444@yahoo.co.jp>
12 .\"
13 .fam T
14 .TH GETFACL 1 "ACL File Utilities" "May 2000" "Access Control Lists"
15 .SH 名前
16 getfacl \- ファイルのアクセス制御リスト (access control list) を取得する
17 .SH 書式
18
19 .B getfacl
20 [\-dRLPvh] file ...
21
22 .B getfacl
23 [\-dRLPvh] \-
24
25 .SH 説明
26 各ファイルについて、getfacl はファイル名・所有者・グループ・
27 アクセス制御リスト (ACL) を表示する。
28 ディレクトリがデフォルト ACL を持つ場合、
29 getfacl はデフォルト ACL も表示する。
30 ディレクトリ以外はデフォルト ACL を持つことができない。
31
32 ACL をサポートしていないファイルシステム上で getfacl を使うと、
33 getfacl は伝統的なファイルモード許可ビットで定義される
34 アクセス許可を表示する。
35
36 getfacl の出力形式は以下のようなものである:
37 .fam C
38 .RS
39 .nf
40  1:  # file: somedir/
41  2:  # owner: lisa
42  3:  # group: staff
43  4:  user::rwx
44  5:  user:joe:rwx               #effective:r\-x
45  6:  group::rwx                 #effective:r\-x
46  7:  group:cool:r\-x
47  8:  mask:r\-x
48  9:  other:r\-x
49 10:  default:user::rwx
50 11:  default:user:joe:rwx       #effective:r\-x
51 12:  default:group::r\-x
52 13:  default:mask:r\-x
53 14:  default:other:\-\-\-
54
55 .fi
56 .RE
57 .fam T
58
59 4, 6, 9 行目はファイルモード許可ビットの
60 ユーザ・グループ・その他のフィールドに対応する。
61 これら 3 つは基本 (base) ACL エントリと呼ばれる。
62 5, 7 行目は指名ユーザ (named user) と指名グループ (named group) である。
63 8 行目は実効権 (effective right) マスクである。
64 このエントリは全てのグループと
65 指名ユーザに許可されている実効権を制限する。
66 (ファイル所有者とその他の許可は、実効権マスクに影響を受けない。
67 その他全てのエントリは影響を受ける。)
68 10\-14 行目はディレクトリに関連づけられているデフォルトの ACL を表示する。
69 ディレクトリはデフォルト ACL を持つことができる。
70 通常のファイルはデフォルト ACL を持つことはない。
71
72 getfacl のデフォルト動作では、ACL とデフォルト ACL の両方を表示し、
73 エントリの権利が実効権と異なるときは、実効権をコメントにして表示する。
74
75 出力が端末である場合、実効権のコメントは 40 桁目に配置される。
76 端末でない場合は、1 つのタブで ACL エントリと実効権のコメントを区切る。
77
78 複数のファイルの ACL を表示する場合は、空行で区切る。
79 getfacl の出力は setfacl の入力に使うこともできる。
80
81 .SS 許可
82 ファイルの検索アクセス権を持つプロセス
83 (つまり、ファイルを保持するディレクトリの
84 読み込みアクセス権を持つプロセス) は、
85 ファイルの ACL の読み込みアクセスも許可される。
86 これはファイルモードへアクセスする許可と類似している。
87
88 .SS オプション
89 .TP 4
90 .I \-\-access
91 ファイルアクセス制御リストを表示する。
92 .TP
93 .I \-d, \-\-default
94 デフォルトアクセス制御リストを表示する。
95 .TP
96 .I \-\-omit-header
97 コメントヘッダ (各ファイルの出力の最初の 3 行) を表示しない。
98 .TP
99 .I \-\-all-effective
100 実効権が ACL エントリで定義される権利と同じであっても、
101 全ての実効権のコメントを表示する。
102 .TP
103 .I \-\-no-effective
104 実効権のコメントを表示しない。
105 .TP
106 .I \-\-skip-base
107 基本 ACL エントリ (所有者・グループ・その他) しか持たない
108 ファイルをスキップする。
109 .TP
110 .I \-R, \-\-recursive
111 全てのファイルとディレクトリの ACL を再帰的に一覧表示する。
112 .TP
113 .I \-L, \-\-logical
114 論理的に辿り、シンボリックリンクを辿る。
115 デフォルトの動作では、シンボリックリンク引き数を辿り、
116 サブディレクトリで見つかったシンボリックリンクはスキップする。
117 .TP
118 .I \-P, \-\-physical
119 物理的に辿り、全てのシンボリックリンクをスキップする。
120 シンボリックリンク引き数もスキップする。
121 .TP
122 .I \-\-tabular
123 別の表出力形式を使う。
124 ACL とデフォルト ACL が一緒に表示される。
125 ACL マスクエントリにより無効になっている許可は、大文字で表示される。
126 ACL_USER_OBJ と ACL_GROUP_OBJ エントリのエントリタグ名も大文字で表示され、
127 これらのエントリを見つけるのに役立つ。
128 .TP
129 .I \-\-absolute-names
130 先頭のスラッシュ文字 (`/') を取り除かない。
131 デフォルトの動作では、先頭のスラッシュ文字が取り除かれる。
132 .TP
133 .I \-\-version
134 getfacl のバージョンを表示して、終了する。
135 .TP
136 .I \-\-help
137 コマンドラインオプションを説明するヘルプを表示する。
138 .TP
139 .I \-\-
140 コマンドラインオプションの終わり。
141 残りの引き数は、たとえダッシュ文字で始まっていたとしても、
142 ファイル名として解釈される。
143 .TP
144 .I \-
145 ファイル名引き数が 1 つのダッシュ文字である場合、
146 getfacl は標準入力からファイルのリストを読み込む。
147
148 .SH POSIX 1003.1e DRAFT STANDARD 17 への準拠
149 環境変数 POSIXLY_CORRECT が定義されている場合、
150 getfacl のデフォルトの動作は、以下のように変わる。
151 特に指定されていなければ、ACL のみが表示される。
152 .I \-d
153 オプションが指定された場合、デフォルト ACL のみが表示される。
154 コマンドライン引き数が指定されない場合、
155 .I getfacl
156 は ``getfacl \-'' として起動されたときと同様に動作する。
157 .SH 著者
158 Andreas Gruenbacher,
159 .RI < a.gruenbacher@bestbits.at >.
160
161 バグ報告と意見は上記のアドレスに送ってほしい。
162 .SH 関連項目
163 .BR setfacl "(1), " acl (5)