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[linuxjm/jm.git] / manual / at / release / man1 / at.1
1 .\" .Id $Id: at.1,v 1.3 2003/12/16 13:28:31 nakano Exp $
2 .\"
3 .\" Original man-page is part of at-3.1.7.
4 .\"
5 .\" Copyright: 1993, 1994, 1995, 1996, 1997 (c) Thomas Koenig
6 .\"            1993 (c) David Parsons
7 .\" 
8 .\" This program is distributed in the hope that it will be useful, but
9 .\" WITHOUT ANY WARRANTY; without even the implied warranty of
10 .\" MERCHANTABILITY or FITNESS FOR A PARTICULAR PURPOSE.  See the GNU
11 .\" General Public License for more details.
12 .\"
13 .\" Japanese Version Copyright (c) 1996 Tanoshima Hidetohsi
14 .\"         all rights reserved.
15 .\" Dec 31, 1996   Tanoshima Hidetoshi <tano@sainet.or.jp> 
16 .\"
17 .\" Modified to reflect changes at-3.1.7
18 .\" Mon 22 Jun 1998, by NAKANO Takeo <nakano@apm.seikei.ac.jp>
19 .\"
20 .\" Modified to fix two errors(section name, OKURI-GANA)
21 .\" Mon 9 Aug 1999, by FUJIWARA Teruyoshi <fujiwara@linux.or.jp>
22 .\"
23 .TH AT 1 "Nov 1996" local "Linux Programmer's Manual"
24 .SH 名前
25 at, batch, atq, atrm \- 後で実行するコマンドジョブをキューに入れたり、そのようなジョブの閲覧・削除を行なう
26 .SH 書式
27 .B at
28 .RB [ -V ]
29 .RB [ -q 
30 .IR queue ]
31 .RB [ -f
32 .IR file ]
33 .RB [ -mldbv ]
34 .B TIME
35 .br
36 .B "at -c"
37 .I job
38 .RI [ job... ]
39 .br
40 .B atq
41 .RB [ -V ]
42 .RB [ -q
43 .IR queue ]
44 .RB [ -v ]
45 .br
46 .B atrm
47 .RB [ -V ]
48 .I job
49 .RI [ job... ]
50 .br
51 .B batch
52 .RB [ -V ]
53 .RB [ -q
54 .IR queue ]
55 .RB [ -f
56 .IR file ]
57 .RB [ -mv ]
58 .RB [ TIME ]
59 .SH 解説
60 .B at
61
62 .B batch
63 は、標準入力や指定されたファイルからコマンドを読み取り、後で
64 .BR /bin/sh
65 を使って実行する。
66 .TP 8
67 .BR at
68 指定された時刻にコマンドを実行する。
69 .TP 8
70 .BR atq
71 このコマンドを起動したユーザーの、実行されていないジョブを表
72 示する。スーパーユーザーで起動すると、全てのユーザー
73 のジョブを表示する。
74 .TP 8
75 .BR atrm
76 ジョブを削除する。
77 .TP 8
78 .BR batch
79 システムの負荷レベルが許可したときコマンドを実行する。
80 すなわち、負荷平均が 0.8 か、または
81 .B atrun
82 で指定された値を下回るとコマンドを実行する。
83 .PP
84 .B at
85 ではある程度複雑な
86 .B TIME
87 指定ができる。これは POSIX.2 標準を拡張したものである。
88 ジョブを実行する時刻は
89 .B HH:MM
90 という形式で指定できる。
91 (すでにその時刻を過ぎているときは次の日に実行する。)
92 また
93 .B midnight
94 (真夜中),
95 .B noon
96 (正午),
97 .B teatime
98 (午後4時のお茶の時間)
99 とか、
100 .B AM
101 ,
102 .B PM
103 も指定できる。
104 さらに、コマンドの実行日を指定することもできる。
105 日付の指定は
106 .B month-name
107 .B day
108 (
109 .B year
110 も追加できる) のようにする。または
111 .BR MMDDYY ,
112 .BR MM/DD/YY ,
113 .B DD.MM.YY
114 なども可能である。
115 日付の指定は、その日の時刻の\fI後に\fP指定しなければならない。
116 また
117 .B now
118 .B \+
119 .I count
120 .I time-units,
121 と指定することでコマンドをどのくらい後に実行するか指定できる。
122 時間の単位には
123 .B minutes,
124 .B hours,
125 .B days,
126 .B weeks
127 が使える。
128 さらにジョブを今日実行したい場合は
129 .B today
130 を、明日実行したい場合は
131 .B tomorrow
132 を、それぞれ時刻の後に付ければ良い。
133 .PP
134 例えば、今日から 3 日後の午後 4 時にジョブを実行する場合
135 .B at 4pm + 3 days,
136 とし、 7 月 31 日の午前 10 時にジョブを実行するときは
137 .B at 10am Jul 31
138 とし、明日の午前 1 時に実行するときは
139 .B at 1am tomorrow
140 とする。
141 .PP
142 時間指定方法の厳密な定義は
143 .I /usr/doc/at/timespec
144 に書いてある。
145 .PP
146 .BR at " と " batch
147 は、ともに標準入力や
148 .B -f
149 オプションで指定されたファイルのコマンドを実行する。
150 作業ディレクトリ、環境 (環境変数
151 .BR TERM ", " DISPLAY ", " _
152 を除く)、 umask には、
153 .BR at " や " batch
154 が起動されたときのものが保存される。
155 .B su(1)
156 したあとのシェルから起動された
157 .B at 
158 (または
159 .BR "batch " )
160 コマンドでは、カレントのユーザー ID が用いられる。
161 コマンドを実行した結果、標準エラー出力や標準出力が出ると、ユーザー
162 はメールを受け取る。
163 メールの配送には
164 .BR /usr/bin/sendmail
165 が用いられる。
166 .B at
167
168 .B su(1)
169 したあとのシェルから起動されたときは、ログインシェルのオーナーがメール
170 を受け取る。
171 .PP
172 スーパーユーザーは、どんな場合でも必ずこのコマンドを使うことができる。
173 他のユーザーのパーミッションは
174 .I /etc/at.allow
175
176 .I /etc/at.deny
177 で指定する。
178 .PP
179 .I /etc/at.allow
180 があれば、そこに書かれたユーザーのみが
181 .BR at
182 を使える。
183 .PP
184 .I /etc/at.allow
185 がなければ
186 .I /etc/at.deny
187 をチェックし、そこに書かれて「いない」ユーザーすべてが
188 .B at
189 を使える。
190 .PP
191 もしどちらのファイルもなければ、スーパーユーザーのみ
192 at を使うことができる。
193 .PP
194 空の 
195 .I /etc/at.deny
196 があるときは、全てのユーザーがこれらのコマンドを使うことができる。
197 この設定がデフォルトである。
198 .SH オプション
199 .TP 8
200 .B -V
201 バージョン情報を標準エラー出力に表示する。
202 .TP 8
203 .BI \-q " queue"
204 キュー指定をする。指定は英字1文字で行う。
205 有効な文字は
206 .B a
207 から 
208 .BR z
209
210 .B A
211 から
212 .BR Z
213 である。
214 .B a
215 キューが
216 .B at
217 のデフォルトキューで、
218 .B b
219 キューが
220 .BR batch
221 のデフォルトキューである。
222 後のほうの文字のキューほど、より nice レベルが大きくなる
223 (実行の優先度が下がる)。特殊キュー "=" は現在実行されているジョブのため
224 に予約されている。
225
226 大文字のキューで予約されたジョブは、 batch で指定されたかのよう
227 に扱われる。
228 .BR atq
229 でキューを指定すると、そのキューにたまっている
230 未実行ジョブだけを表示する。
231 .TP 8
232 .B \-m
233 ジョブが完了したとき、そのジョブがなにも出力しなくても、
234 ユーザーに完了通知をメールする。
235 .TP 8
236 .BI \-f " file"
237 標準入力でなく、
238 .I file
239 からジョブを読み取る。
240 .TP 8
241 .B \-l
242 .B atq
243 と同じ働きをする。
244 .TP
245 .B \-d
246 .B atrm
247 と同じ働きをする。
248 .BR atq
249 で指定された場合には、キューの中に存在している「終了したがまだ削除され
250 ていない」ジョブを表示する。そのほかのコマンドで指定された場合は、その
251 ジョブを実行する時刻を表示する。
252
253 時刻は "1997-02-20 14:50" のような形式で表示される。ただし環境変数
254 .B POSIXLY_CORRECT
255 が指定されている場合は "Thu Feb 20 14:50:00 1996" のようになる。
256 .TP
257 .B
258 \-c
259 コマンドラインで指定したジョブを標準出力に表示する。
260 .SH ファイル
261 .I /var/spool/atjobs
262 .br
263 .I /var/spool/atspool
264 .br
265 .I /proc/loadavg
266 .br
267 .I /var/run/utmp
268 .br
269 .I /etc/at.allow
270 .br
271 .I /etc/at.deny
272 .SH 関連項目
273 cron(1), nice(1), sh(1), umask(2), atd(8)
274 .SH バグ
275 Linux で
276 .B batch
277 が正しく動作するためには、
278 .IR /proc
279 にマウントされた
280 .IR proc
281 形式のディレクトリが必要である。
282 .PP
283 もし
284 .I /etc/utmp
285 が壊れて使えなかったり、
286 .B at
287 がジョブを実行するときにユーザーがログインしてなかったりすると、
288 環境変数
289 .BR LOGNAME
290 で指定されたユーザー ID にメールを送る。もしこの変数が定義されて
291 いなかったり、空だったりした場合、カレントのユーザー ID に送られる。
292 .PP
293 .B at
294
295 .B batch
296 の現在の実装は、ユーザーが資源を取り合っているような状況下では
297 適当なものではない。このような場合は他のbatchシステム、たとえば
298 .BR nqs
299 などを考えるべきだろう。
300 .SH 著者
301 at はほぼ Thomas Koenig, ig25@rz.uni-karlsruhe.de によって書かれた。
302