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module-init-tools: Generate draft and release pages from ja.po.
[linuxjm/jm.git] / manual / module-init-tools / draft / man8 / modprobe.8
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11 .\"
12 .\" Japanese Version Copyright (C) 2005 Suzuki Takashi
13 .\"         all rights reserved.
14 .\" Translated Sun Jul 10 00:42:36 JST 2005
15 .\"         by Suzuki Takashi <JM@linux.or.jp>.
16 .\"
17 .TH MODPROBE 8 "08 May 2005" "" ""
18
19 .SH 名前
20 modprobe \- Linux カーネルにモジュールを追加したり削除したりするプログラム
21 .SH 書式
22
23 \fBmodprobe\fP [ \fB\-v\fP ] [ \fB\-V\fP ] [ \fB\-C \fP\fIconfig\-file\fP ] [ \fB\-n\fP ] [ \fB\-i\fP ]
24 [ \fB\-q\fP ] [ \fB\-o \fP\fImodulename\fP ] [ \fImodulename\fP ] [ \fImodule parameters\fP\fI
25 \&...\fP ]
26
27
28 \fBmodprobe\fP [ \fB\-r\fP ] [ \fB\-v\fP ] [ \fB\-n\fP ] [ \fB\-i\fP ] [ \fImodulename\fP\fI ...\fP ]
29
30
31 \fBmodprobe\fP [ \fB\-l\fP ] [ \fB\-t \fP\fIdirname\fP ] [ \fIwildcard\fP ]
32
33
34 \fBmodprobe\fP [ \fB\-c\fP ]
35
36 .SH 説明
37 .PP
38 \fBmodprobe\fP は Linux カーネルに賢くモジュールを追加したり削除したりする。 利便性のため、モジュール名において _ と \-
39 の違いはないことに注意。 \fBmodprobe\fP は、 全てのモジュールと他のファイルを モジュールディレクトリ
40 \fI/lib/modules/`uname \-r`\fP から参照する。 このほかに、もしあれば \fI/etc/modprobe.conf\fP 設定ファイルと
41 \fI/etc/modprobe.d\fP ディレクトリを参照する (\fBmodprobe.conf\fP(5) を参照) 。
42 .PP
43 このバージョンの \fBmodprobe\fP は、 自身ではモジュールに対して何もしないことに注意。
44 シンボルの解決やパラメータの解釈といった処理はカーネルの中で行なわれる。 そのため、モジュールの不具合はカーネルのメッセージとして報告されることもある。
45 \fBdmesg\fP(8) を参照。
46 .PP
47 \fBmodprobe\fP を実行するときは、 \fBdepmod\fP (\fBdepmod\fP(8) を参照) で生成された \fImodules.dep\fP
48 が最新の状態になっていなければならない。 このファイルには、 それぞれのモジュールが (もしあれば) 他のどのモジュールを
49 必要としているかが列挙されていて、 \fBmodprobe\fP はこれを使って依存するモジュールを自動的に追加したり削除したりする。
50 (\fBmodules.dep\fP(5) を参照) 。
51 .PP
52 \fImodulename\fP の後ろに指定された引数は、 カーネルに渡される (設定ファイルに列挙されたオプションに追加される) 。
53 .SH オプション
54 .TP 
55 \fB\-v \-\-verbose \fP
56 プログラムが何をしているかに関するメッセージを表示する。 通常、 \fBmodprobe\fP は何かまずいことが起こった場合に限って メッセージを表示する。
57
58 このオプションは \fBinstall\fP および \fBremove\fP コマンドを通じて、 MODPROBE_OPTIONS 環境変数にある
59 \fBmodprobe\fP の他のコマンドに渡される。
60 .TP 
61 \fB\-C \-\-config \fP
62 このオプションはデフォルトの設定ファイル (\fI/etc/modprobe.conf\fP や \fI/etc/modprobe.d/\fP)  を無視する。
63
64 このオプションは \fBinstall\fP および \fBremove\fP コマンドを通じて、 MODPROBE_OPTIONS 環境変数にある
65 \fBmodprobe\fP の他のコマンドに渡される。
66 .TP 
67 \fB\-c \-\-showconfig \fP
68 設定ファイルの内容を表示し、終了する。
69 .TP 
70 \fB\-n \-\-dry\-run \fP
71 このオプションは実際にモジュールを登録したり削除したりする (あるいは install や remove コマンドを実行する) 以外の、
72 全ての処理を行なう。 \fB\-v\fP と組み合わせて使うと、不具合をデバッグするのに便利である。
73 .TP 
74 \fB\-i \-\-ignore\-install \-\-ignore\-remove \fP
75 このオプションを使うと、 \fBmodprobe\fP は コマンドラインで指定されたモジュールに対する 設定ファイル中の \fBinstall\fP および
76 \fBremove\fP コマンドを (もしあれば) 無視する (ただし、依存するモジュールは設定ファイル中のコマンドに従う) 。
77 \fBmodprobe.conf\fP(5) を参照。
78 .TP 
79 \fB\-q \-\-quiet \fP
80 通常、 \fBmodprobe\fP は 見つからない (かつエイリアスでもないか \fBinstall\fP/\fBremove\fP コマンドでもない) モジュールを
81 削除したり登録したりしようとすると、エラーを通知する。 このフラグを使うと、 \fBmodprobe\fP は でたらめな名前は単に無視する
82 (カーネルはこの名前を使って 存在するかもしれないモジュールを日和見的にプローブする) 。
83 .TP 
84 \fB\-r \-\-remove \fP
85 このオプションで \fBmodprobe\fP は モジュールを削除する。 このオプションがない場合は登録する。 依存するモジュールも使われていない場合、
86 \fBmodprobe\fP はそれらも削除しようとする。 登録とは異なり、複数のモジュールをコマンドラインで指定することができる
87 (モジュールを削除するときにモジュールパラメータを指定するのは意味がない) 。
88
89 通常は、モジュールを削除する理由などないが、 不具合のあるモジュールには必要である。 使っているカーネルがモジュールの削除に対応していないかもしれない。
90 .TP 
91 \fB\-V \-\-version \fP
92 プログラムのバージョンを表示し、終了する。
93 古いカーネルで実行する場合の注意については下を参照。
94 .TP 
95 \fB\-f \-\-force \fP
96 モジュールからバージョンに関する情報を取り除こうとする (そうしないとロードできないモジュールに対して) 。 このオプションは
97 \fB\-\-force\-vermagic\fP と \fB\-\-force\-modversion\fP オプションの 両方を使ったのと同じである。 当然のことながら、
98 これらのチェックはあなたを守るために存在するのであって、 このオプションを使うのは危険である。
99
100 このオプションは登録されるすべてのモジュールに適用される。 つまり、 コマンドラインで指定したモジュール (またはエイリアス) だけでなく、
101 依存するモジュールにも有効である。
102 .TP 
103 \fB\-\-force\-vermagic \fP
104 どのモジュールにも、 カーネルやコンパイラのバージョンといった、 重要な情報を持つ短い文字列がある。 モジュールがロードに失敗し、カーネルが
105 "version magic" が 一致しないと文句を言う場合、このオプションを使って "version magic" を削除することができる。
106 当然のことながら、 これらのチェックはあなたを守るために存在するのであって、 このオプションを使うのは危険である。
107
108 このオプションは登録されるすべてのモジュールに適用される。 つまり、 コマンドラインで指定したモジュール (またはエイリアス) だけでなく、
109 依存するモジュールにも有効である。
110 .TP 
111 \fB\-\-force\-modversion \fP
112 モジュールが CONFIG_MODVERSIONS をセットして コンパイルされている場合、 モジュールが使っている (または提供する)
113 ひとつひとつのインタフェースのバージョンを記したセクションが生成される。 モジュールがロードに失敗し、
114 カーネルがインタフェースのバージョンの一致しないものがあると文句を言う場合、 "\-\-force\-modversion"
115 を使ってバージョン情報をばっさり削除することができる。 当然のことながら、 これらのチェックはあなたを守るために存在するのであって、
116 このオプションを使うのは危険である。
117
118 このオプションは登録されるすべてのモジュールに適用される。 つまり、 コマンドラインで指定したモジュール (またはエイリアス) だけでなく、
119 依存するモジュールにも有効である。
120 .TP 
121 \fB\-l \-\-list \fP
122 指定されたワイルドカード (あるいはワイルドカードが指定されない場合 "*") に一致する すべてのモジュールを列挙する。
123 このオプションは下位互換性のために用意されている。 もっと柔軟性のある代替品として、 \fBfind\fP(1) や \fBbasename\fP(1) を参照。
124 .TP 
125 \fB\-a \-\-all \fP
126 指定されたワイルドカードに一致する全てのモジュールを登録する。 このオプションは下位互換性のために用意されている。 もっと柔軟性のある代替品として、
127 \fBfind\fP(1) や \fBbasename\fP(1) を参照。
128 .TP 
129 \fB\-t \-\-type \fP
130 \fB\-l\fP を 指定された \fIdirname\fP に一致するディレクトリにあるモジュールに限定する。 このオプションは下位互換性のために用意されている。
131 もっと柔軟性のある代替品として、 \fBfind\fP(1) や \fBbasename\fP(1) を参照。
132 .TP 
133 \fB\-s \-\-syslog \fP
134 このオプションを使うと、 すべてのエラーメッセージが syslog の仕組みで (LOG_NOTICE というレベルの LOG_DAEMON として)
135 通知されるようになる。 このオプションがない場合は標準エラーに出力される。 このオプションは標準エラーが使えない場合、自動的に有効になる。
136
137 このオプションは \fBinstall\fP および \fBremove\fP コマンドを通じて、 MODPROBE_OPTIONS 環境変数にある
138 \fBmodprobe\fP の他のコマンドに渡される。
139 .TP 
140 \fB\-\-set\-version \fP
141 カーネルバージョンを設定する。 このオプションがない場合、 カーネルバージョン (モジュールを検索する場所を表す) を 決定するために
142 \fBuname\fP(2) が使われる。 このオプションは下位互換性のチェックも無効にする (そのため \fBmodprobe.old\fP(8)
143 は一切実行されない) 。
144 .TP 
145 \fB\-\-show\-depends \fP
146 モジュール (またはエイリアス) の依存関係を列挙する。 モジュール自身も含まれる。 このオプションは モジュールのファイル名の集合 (空の場合もある)
147 を生成する。 1 行に 1 個のモジュールが表示され、先頭に "insmod" が付く。 install コマンドが適用される場合、先頭に
148 "install" が付く。 install コマンドは一切実行しない。 \fBmodinfo\fP(8) を使えば
149 モジュール自身からモジュールの依存関係を取り出すことができるが、 エイリアスや install コマンドについては全く分からないことに注意。
150 .TP 
151 \fB\-o \-\-name \fP
152 このオプションはカーネルに登録されるモジュールの名前を変更しようとする。 テスト用のモジュールには複数回登録することのできるものがあり便利だが、
153 カーネルは同じ名前のモジュールが 2 個あると拒否する。 通常、モジュールを複数回登録する必要はないはずである。
154 なぜならモジュールに対応していない場合に役に立たないからである。
155 .TP 
156 \fB\-\-first\-time \fP
157 通常、 \fBmodprobe\fP は すでに存在するモジュールを登録しようとした場合や 存在しないモジュールを削除しようとした場合にも 成功する
158 (そして何もしない) 。 この振る舞いは modutils と下位互換性があり、 単純なスクリプトにとっては望ましい。
159 しかし、もっと複雑なスクリプトでは \fBmodprobe\fP が実際に何かをしたかどうかを知りたくなることも多い。 このオプションは上のような場合、
160 modprobe が失敗するようにする。
161 .SH 下位互換性
162 .PP
163 このバージョンの \fBmodprobe\fP は、 カーネル \fB2.5.48\fP およびそれ以降のためのものである。
164 古い形式のモジュールに対応したカーネルを検出すると (そのためのほとんどの処理はユーザ空間で行なわれる) 、 その場で \fBmodprobe.old\fP
165 を実行しようとする。 そのため、ユーザは全く意識しなくてよい。
166 .SH 環境変数
167 .PP
168 MODPROBE_OPTIONS 環境変数も \fBmodprobe\fP に引数を渡すのに使うことができる。
169 .SH 著作権
170 .PP
171 このマニュアルページの著作権表示は Copyright 2002, Rusty Russell, IBM Corporation.
172 .SH 関連項目
173 .PP
174 \fBmodprobe.conf\fP(5), \fBlsmod\fP(8), \fBmodprobe.old\fP(8)