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[linuxjm/jm.git] / manual / module-init-tools / release / man5 / modprobe.conf.5
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10 .\"         by Suzuki Takashi <JM@linux.or.jp>.
11 .\"
12 .\"WORD:        insert          登録する
13 .\"
14 .TH "MODPROBE.CONF" "5" "1 June 2005" "" ""
15
16 .SH "名前"
17 modprobe.conf, modprobe.d \- modprobe の設定ファイル・ディレクトリ
18 .SH "説明"
19 .PP
20 \fBmodprobe\fR コマンドはモジュールの依存関係に応じて
21 複数のモジュールを追加したり削除したりできるため、
22 これらのモジュールにどのオプションを使うかを指定する手段が必要である。
23 \fI/etc/modprobe.conf\fR (または \fI/etc/modprobe.conf\fR が存在しない場合、
24 \fI/etc/modprobe.d\fR ディレクトリ以下のすべてのファイル) は
25 必要に応じてこれらのオプションを指定する。
26 また、便利なようにエイリアス (モジュールの別名) を作成するためにも用いられる。
27 最後に、
28 (複数のモジュールを登録するなどの) 特別な要求に応えるために、
29 \fBmodprobe\fR の通常の振る舞いを完全に無効にして乗っ取ることができる。
30 .PP
31 モジュール名やエイリアス名には (他のモジュール名と同様に)
32 \- や _ を含めることができる。
33 ここで、 \- と _ はすべてのモジュールコマンドにおいて、
34 互いに入れ替え可能である (区別されない) ことに注意。
35 .PP
36 \fImodprobe.conf\fR や \fImodprobe.d\fR 以下のファイルの形式は単純である。
37 1 行に 1 コマンドで、
38 空行と # で始まる行は無視される (コメントを追加するのに使える) 。
39 行末の \\ は次の行に続くことを意味し、これを使えばファイルが少し見やすくなる。
40 .PP
41 書式は 2.4 以前のカーネルで使われていた \fImodules.conf\fR を
42 簡単にしたものである。
43 .SH "コマンド"
44 .TP
45 \fBalias \fIwildcard\fB \fImodulename\fB \fR
46 モジュールの別名を付ける。
47 例えば、 "alias my-mod really_long_modulename" とすると、
48 "modprobe really_long_modulename" の代わりに
49 "modprobe my-mod" を使うことができる。
50 シェル形式のワイルドカードも使うことができ、
51 "alias my-mod* really_long_modulename" とすると
52 "modprobe my-mod-something" も同じ効果となる。
53 他のエイリアスに対するエイリアスを設定することはできない
54 (正しく動作しない) が、
55 エイリアスにオプションを設定することができ、
56 それらは他のオプションに追加される。
57 モジュールはそれ自身にエイリアスを持つことができる点に注意。
58 それらは \fBmodinfo\fR で見ることができる。
59 これらのエイリアスは最後の望みとして使われる
60 (つまり、その名前の実モジュールもなく、設定ファイル中に
61 その名前の \fBinstall\fR, \fBremove\fR, \fBalias\fR コマンドが
62 存在しない場合に使われる) 。
63 .TP
64 \fBoptions \fImodulename\fB \fIoption...\fB \fR
65 このコマンドで
66 モジュール \fImodulename\fR (エイリアスも可) に
67 オプションを追加することができる。
68 ここで設定されたオプションは
69 カーネルに登録される際に毎回使われ、
70 (\fBmodprobe\fR \fImodulename\fR で) 直接登録される場合にも
71 そのモジュールに依存するモジュールと一緒に登録される場合にも
72 使われる。
73
74 モジュール自身に対する \fBoption\fR 、
75 エイリアスに対する \fBoption\fR 、
76 コマンドラインのオプションは、
77 全てのオプションがいっしょに渡される。
78 .TP
79 \fBinstall \fImodulename\fB \fIcommand...\fB \fR
80 \fImodprobe.conf\fR の中でもっとも強力なコマンドである。
81 \fBmodprobe\fR は、
82 通常はカーネルにモジュールを登録するが、
83 install コマンドを記述すると、
84 代わりにここで指定された command を実行する。
85 command はどんなシェルコマンドでもよい。
86 そのため、どんな複雑な処理でも思いどおりに指定できる。
87 例えば、モジュール "fred" が、
88 "barney" がインストールされている状態のほうが
89 うまく動作する (が依存関係にないので
90 \fBmodprobe\fR が自動的にロードしない) 場合、
91 "install fred /sbin/modprobe barney;
92 /sbin/modprobe --ignore-install fred" と書けば、
93 望みどおりのことをさせることができる。
94 ここで、 \fB--ignore-install\fR は
95 2 番目の \fBmodprobe\fR が同じ \fBinstall\fR コマンドを
96 再び実行しないようにするためのものである。
97 \fBremove\fR も参照。
98
99 \fBinstall\fR を使って、
100 実際には存在しないモジュールを作ることもできる。
101 例えば、
102 "install probe-ethernet /sbin/modprobe e100 ||
103 /sbin/modprobe eepro100" と書けば、
104 "modprobe probe-ethernet" としたときに、
105 まず e100 ドライバを試し、次に eepro100 を試す。
106
107 コマンドの中で "$CMDLINE_OPTS" という文字列を使うと、
108 modprobe のコマンドラインで指定したオプションに置き換えられる。
109 これを使うと、
110 設定ファイルに install コマンドが存在していても、
111 ユーザは "modprobe fred opt=1" というコマンドラインで
112 モジュールに "opt=1" というオプションを渡すことができ、便利である。
113 つまり、上の例では設定ファイルに
114 "install
115 fred /sbin/modprobe barney; /sbin/modprobe
116 --ignore-install fred $CMDLINE_OPTS" のように書けばよい。
117 .TP
118 \fBremove \fImodulename\fB \fIcommand...\fB \fR
119 上の \fBinstall\fR コマンドと同様であるが、
120 "modprobe -r" が呼び出されたときに実行される。
121 上の 2 つの例を削除にあてはめると、
122 "remove fred /sbin/modprobe -r --ignore-remove fred &&
123 /sbin/modprobe -r barney" および
124 "remove probe-ethernet
125 /sbin/modprobe -r eepro100 || /sbin/modprobe -r e100" のようになる。
126 .TP
127 \fBinclude \fIfilename\fB \fR
128 このコマンドを使うと、
129 他の設定ファイルまたはディレクトリ全体を読み込むことができ、
130 これが便利なこともある。
131 読み込まれたファイル中のエイリアスは
132 現在のファイルで定義されたエイリアスを上書きすることに注意。
133 .TP
134 \fBblacklist \fImodulename\fB \fR
135 モジュールはそれ自身にエイリアスを持つことができる。
136 通常、これらは "pci:123..." といったように、
137 サポートするデバイスを表すエイリアスである。
138 これらの「内部」エイリアスは
139 通常の "alias" キーワードで上書きすることができる。
140 しかし、 2 つ以上のモジュールが同じデバイスをサポートする場合や、
141 モジュールがサポートしないデバイスをサポートするとしている場合もある。
142 このような場合、 \fBblacklist\fR キーワードを使って、
143 あるモジュールのすべての内部エイリアスを無視させることができる。
144 .SH "下位互換性"
145 .PP
146 現在の (2.4 または 2.2 の) モジュール設定から
147 \fImodprobe.conf\fR を生成してくれる
148 \fBgenerate_modprobe.conf\fR というプログラムがある。
149 .PP
150 書式は以前の \fI/etc/modules.conf\fR と似ているが、
151 多くの機能が削除されている。
152 これには 2 つの理由がある:
153 まず、 install および remove コマンドでほとんど何でもできる。
154 二つ目に、 module-init-tools の modprobe は
155 他のツールで簡単に置き換えることができるよう、
156 十分単純になるように設計されている。
157 .PP
158 実際のモジュールの登録の複雑さが
159 3 つのシステムコール (open, read, init_module) で軽減され、
160 \fImodules.dep\fR ファイルが単純でオープンであるおかげで、
161 もし必要があればもっと強力な改良版の modprobe を作ることも可能である。
162 .SH "著作権"
163 .PP
164 このマニュアルページの著作権表示は Copyright 2004, Rusty Russell, IBM Corporation.
165 .SH "関連項目"
166 .PP
167 \fBmodprobe\fR(8),
168 \fBmodules.dep\fR(5)