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[linuxjm/jm.git] / manual / modutils / release / man5 / modules.conf.5
1 .\"/* Copyright 1999 Bjorn Ekwall <bj0rn@blox.se>
2 .\" This program is distributed according to the Gnu General Public License.
3 .\" See the file COPYING in the base distribution directory
4 .\"
5 .\" Japanese Version Copyright (c) 2000 NAKANO Takeo all rights reserved.
6 .\" Translated Thu 12 Oct 2000 by NAKANO Takeo <nakano@apm.seikei.ac.jp>
7 .\" Updated Sun 28 Jan 2001 by Kentaro Shirakata <argrath@ub32.org>
8 .\" Updated Sun 6 Jan 2002 by NAKANO Takeo
9 .\" 
10 .TH MODULES.CONF 5 "07 December 1999"
11 .UC 4
12 .SH 名前
13 modules.conf \- カーネルモジュールのロードに対する設定ファイル
14 .hy 0
15 .SH 説明
16 .BR modprobe (8)
17 (および
18 .BR depmod (8))
19 の動作は、設定ファイル
20 .B /etc/modules.conf
21 によって変更できる (このファイルは無くてもよい)。
22 .PP
23 設定ファイルは行単位で解釈される。
24 .br
25 全ての空行と、'#' 文字以降の行末までは無視される。
26 .br
27 行末が '\e' になっている行は次の行に継続する。
28 .br
29 残りは指定行 (directive) であり、
30 すべて以下のフォーマットのいずれかに従う:
31 .sp
32 .nf
33   [add] above module module_list
34   alias alias_name result
35   [add] below module module_list
36   define VARIABLE WORD
37   depfile=A_PATH
38   else
39   elseif EXPRESSION
40   endif
41   if EXPRESSION
42   include PATH_TO_CONFIG_FILE
43   insmod_opt=GENERIC_OPTIONS_TO_INSMOD
44   install module command ...
45   keep
46   [add] options module MODULE_SPECIFIC_OPTIONS
47   path=A_PATH
48   path[TAG]=A_PATH
49   generic_stringfile=A_PATH
50   pcimapfile=A_PATH
51   isapnpmapfile=A_PATH
52   usbmapfile=A_PATH
53   parportmapfile=A_PATH
54   ieee1394mapfile=A_PATH
55   pnpbiosmapfile=A_PATH
56   [add] probe name module_list
57   [add] probeall name module_list
58   prune filename
59   post-install module command ...
60   post-remove module command ...
61   pre-install module command ...
62   pre-remove module command ...
63   remove module command ...
64   persistdir directory_name
65 .fi
66 .PP
67 各指定行に与える引数の解釈では、シェルのメタキャラクタが有効になる。
68 すなわち、ワイルドカードやコマンドのバッククォートといった、
69 シェルでの技が利用できる。
70 .sp
71 .nf
72   path[misc]=/lib/modules/1.1.5?/local
73   path[net]=/lib/modules/`uname \-r`/net
74 .fi
75 .sp
76 .B 危険:
77 ユーザーが指定した入力にシェル展開を適用するのは
78 大きなセキュリティ上のリスクがある。
79 modutils は信頼できるデータに対してのみシェルコマンドのメタ展開を行う。
80 基本的にこれは設定ファイルのデータのみを展開することを意味する。
81 modutils では、ユーザーは modprobe を (自分自身の設定ファイルを指定して)
82 root 権限で実行することはできない、と仮定している。
83 ユーザーからの入力を指定して modutils を root 権限で起動するプログラム
84 (カーネルを含む) は、正確に一つだけのユーザー入力パラメータを渡し、
85 かつセーフモードに設定しないと、ローカルで root を奪取される危険がある。
86 セーフモードの詳細については
87 .I modprobe
88 を参照のこと。
89 .PP
90 各指定は複数回繰り返してもよい。
91 指定によっては、前に
92 .I add
93 を置くこともできる。これがないと、指定した module_list が以前の
94 module_list を置き換えるが、
95 これがあると module_list が以前の module_list に\fB追加される\fP。
96 .SH 記法 (SEMANTICS)
97 .B A_PATH
98 はターゲットへの完全なパス名である。
99 .I \`uname \-r\`
100
101 .I \`kernelversion\`.
102 といったシェルのメタキャラクタを
103 .B A_PATH
104 に用いてもよい。
105 .br
106 これらの 2 つのコマンドは、
107 .RB ( modprobe " や " depmod
108 のような) ユーティリティの内部でも、
109 現在のカーネルのリリースとバージョン (それぞれ 2.2.3 や 2.2 など)
110 を表すものとして認識されている。
111 .PP
112 .B WORD
113 は空白文字以外からなるシーケンスである。
114 .\"NAKANO 原文は if -> of の typo だろう。
115 もし ' や " や ` が文字列にあると、
116 対応する ', ", ` にマッチするまでの全ての文字 (空白文字も)
117 がその文字列に含まれることになる。
118 全ての
119 .B WORD
120 は、その後メタキャラクタのルールにしたがって展開される。
121 .\"NAKANO w.r.t は with regard to かなあ?
122 展開した結果が二つ以上のワードになった場合は、
123 結果のうち最初のワードだけが用いられる。
124 .PP
125 EXPRESSION は以下のいずれかである。
126 .TP
127 .I "WORD compare_op WORD"
128 compare_op は ==, !=, <, <=, >=, > のいずれかである。
129 両 WORD が文字列として比較される。
130 .TP
131 .I "\-n WORD compare_op WORD"
132 compare_op は ==, !=, <, <=, >=, > のいずれかである。
133 両 WORD が数値として比較される。
134 .TP
135 .I WORD
136 WORD の展開に失敗するか、
137 展開した結果が "0" (zero), "false", "" (empty)
138 のいずれかであれば、展開結果の値は FALSE となる。
139 それ以外の場合は展開結果の値は TRUE となる。
140 .TP
141 .I "\-f FILENAME"
142 FILENAME が存在するかどうかのテスト。
143 .TP
144 .I \-k
145 "autoclean" が有効になっているかどうか (すなわちカーネルから呼ばれたかどうか)
146 のテスト。
147 .TP
148 .I "! EXPRESSION"
149 式の否定も式である。
150 .SH 文法 (SYNTAX)
151 以下に有効な指定について説明する。
152 .TP
153 .I "define VARIABLE WORD"
154 .I putenv("VARIABLE=WORD")
155 を実行する。この指定は変数の作成・変更のいずれも行える。
156 変数は環境に作られるので、
157 現在のセッションで実行される全てのコマンドから利用できる。
158 .TP
159 .I "depfile=A_PATH"
160 依存関係ファイルへのパス。
161 これは
162 .B depmod
163 によって作成され、
164 .B modprobe
165 によってモジュールとその依存モジュールを探すために利用される。
166 通常はデフォルトの値を用いるべきである。以下を参照のこと。
167 .TP
168 .I "if EXPRESSION"
169
170 .I EXPRESSION
171
172 .B TRUE
173 と解釈されたら、
174 .IR else ", " elseif ", " endif
175 のいずれかにマッチするまでの全ての指定行が実行される。
176 .B FALSE
177 と解釈されたら、それらの指定行は無視される。
178 .I if
179 行は、内部の最大値である 20 までネストできる。
180 .br
181 注意:
182 .B path
183 指定行を条件式内部で処理することは避けて欲しい。
184 .B modprobe
185 には「賢い頭脳」が組み込まれているので、
186 .B path
187 指定行の条件処理は、単に混乱を生むだけである。ほんとです。
188 .TP
189 .I "else"
190 これより前での
191 .IR if " または " elseif
192 指定行での式の評価が
193 .B FALSE
194 であり、
195 .I else
196 があれば、ここまでの指定行は無視され、
197 これ以降
198 .I endif
199 までの指定行が処理される。
200 .TP
201 .I "elseif EXPRESSION"
202 これより前に置かれた
203 .IR if " または " elseif
204 での式評価の結果が
205 .B FALSE
206 で、ここでの式評価の結果が
207 .B TRUE
208 であれば、次に
209 .IR elseif ", " else ", " endif
210 のいずれかが現れるまでの指定行が処理される。
211 .TP
212 .I "endif"
213 これは設定ファイルにおける条件処理を制御する
214 .IR if ", " elseif ", " else
215 のチェインを終了させる。
216 .sp
217 .nf
218   if EXPRESSION
219       any config lines
220   elseif EXPRESSION
221       any config lines
222   else
223       any config lines
224   endif
225 .fi
226 .sp
227 .IR else " と " elseif
228 は無くてもよい。
229 .TP
230 .I "include PATH_TO_CONFIG_FILE"
231 別々のプラットフォームや設定を一つの設定ファイルで扱うのは、
232 非常に複雑になる場合がある。
233 .I if
234 の条件によって
235 .I include
236 指定行を用いれば、この取り扱いは簡単になる。
237 .TP
238 .I "insmod_opt=GENERIC_OPTIONS_TO_INSMOD"
239 insmod に (他では指定できないような) 特殊なオプションが必要な場合は、
240 このオプションで起動の度にそれらを追加することが可能である。
241 特殊な状況を除いて、
242 通常は insmod の標準的なデフォルトのオプションを変更する必要はない。
243 .TP
244 .I "keep"
245 このワードが
246 .B path
247 の記述を含む行の\fB前に\fP置かれた場合は、
248 デフォルトのパスのセットは保存され、それに追加される。
249 これがない場合の通常の振舞いでは、
250 パスのセットが設定ファイルで\fB置き換え\fPられる。
251 .TP
252 .I "path=A_PATH"
253 .TP
254 .I "path[TAG]=A_PATH"
255 .B A_PATH
256 引数はモジュールを探すディレクトリの追加分を指定する。
257 .B path
258 指定行は、オプションのタグをとることができる。
259 これはそのモジュールの目的に関する情報を多少なりとも示し、
260 また
261 .B modprobe
262 の動作をいくらか自動化する。
263 この "path" キーワードに追加されるタグは角括弧 [] で括られる。
264 タグがない場合は、 "misc" タグが指定されたかのように動作する。
265 .br
266 非常に有用なタグとして、
267 .B boot
268 がある。これはブート時にロードしなければならないモジュールを
269 保有しているすべてのディレクトリをマークするために利用できる。
270 .br
271 なお
272 .B keep
273 指定行を使えば、
274 .B path
275 指定行によるデフォルトのパスの置き換えを防ぐことができる。
276 .TP
277 .I "generic_stringfile=A_PATH"
278 これは generic_string ファイルへのパスである。このファイルは
279 .B depmod
280 によって作成され、モジュールからの文字列情報が必要な
281 インストールスクリプトが利用する。
282 通常はデフォルトの値を用いるべきである。以下を参照のこと。
283 .TP
284 .I "pcimapfile=A_PATH"
285 これは pcimap ファイルへのパスである。このファイルは
286 .B depmod
287 によって作成され、インストールスクリプトが
288 pci デバイスをサポートするモジュールを検索する際に用いられる。
289 通常はデフォルトの値を用いるべきである。以下を参照のこと。
290 .TP
291 .I "isapnpmapfile=A_PATH"
292 これは isapnpmap ファイルへのパスである。このファイルは
293 .B depmod
294 によって作成され、インストールスクリプトが
295 ISA PNP デバイスをサポートするモジュールを検索する際に用いられる。
296 通常はデフォルトの値を用いるべきである。以下を参照のこと。
297 .TP
298 .I "usbmapfile=A_PATH"
299 これは usbmap ファイルへのパスである。このファイルは
300 .B depmod
301 によって作成され、インストールスクリプトが
302 USB デバイスをサポートするモジュールを検索する際に用いられる。
303 通常はデフォルトの値を用いるべきである。以下を参照のこと。
304 .TP
305 .I "parportmapfile=A_PATH"
306 これは parportmap ファイルへのパスである。このファイルは
307 .B depmod
308 によって作成され、インストールスクリプトが
309 parport デバイスをサポートするモジュールを検索する際に用いられる。
310 通常はデフォルトの値を用いるべきである。以下を参照のこと。
311 .TP
312 .I "ieee1394mapfile=A_PATH"
313 これは ieee1394map ファイルへのパスである。このファイルは
314 .B depmod
315 によって作成され、インストールスクリプトが
316 ieee1394 デバイスをサポートするモジュールを検索する際に用いられる。
317 通常はデフォルトの値を用いるべきである。以下を参照のこと。
318 .TP
319 .I "pnpbiosmapfile=A_PATH"
320 これは pnpbiosmap ファイルへのパスである。このファイルは
321 .B depmod
322 によって作成され、インストールスクリプトが
323 pnpbios デバイスをサポートするモジュールを検索する際に用いられる。
324 通常はデフォルトの値を用いるべきである。以下を参照のこと。
325 .TP
326 .I "alias alias_name result"
327 "alias" 指定行はモジュールに別名をつけるために用いる。
328 /etc/modules.conf に
329 .sp
330 .nf
331   alias iso9660 isofs
332 .fi
333 .sp
334 のような行があれば、実際にはそのようなモジュールがなくても
335 .B "modprobe iso9660"
336 のように書くことができるようになる。
337 .br
338 なお
339 .sp
340 .nf
341   alias some_module off
342 .fi
343 .sp
344 という行は、modprobe にそのモジュールのロード要求を無視させる。
345 また
346 .sp
347 .nf
348   alias some_module null
349 .fi
350 .sp
351 というエイリアスは、some_module への要求を常に成功させるが、
352 しかし実際にはそのモジュールはインストールされない。
353 これは
354 .I above
355
356 .I below
357 指定行で作成されるスタックのベースとして利用できる。
358 .IP
359 .I alias
360 指定のレベルは深くなっても良い
361 (訳注: alias の alias の alias... としてかまわない)。
362 全てのエイリアスは、
363 実際に物理的に存在しているモジュールを探すべく、再帰的に展開される。
364 エイリアスの実際の深さの限界は、おおよそ 1000 程度になっている。
365 これは以下のようなループを検知するためである。
366 .sp
367 .nf
368   alias a b
369   alias b a
370 .fi
371 .sp
372 .I alias
373 マッピングの最終的な結果がいずれのモジュールにもマッチしなければ、
374 modprobe はその結果に probe と probeall をマップする。
375 これらも成功しなければ、そのモジュールは見付からなかったことになる。
376 したがって以下のような指定は気が利いていると言える (devfs より)。
377 .\"NAKANO 最後の文、意味わかってません。
378 .sp
379 .nf
380   alias           /dev/sg*        /dev/sg
381   probeall        /dev/sg         scsi-hosts sg
382 .fi
383 .sp
384 .ne 7
385 モジュール A が実際に存在する場合にも、モジュール A をモジュール B への
386 エイリアスとしてマップすることはできる。
387 しかしこれは誤解の元であるので\fB推奨できない\fP。
388 歴史的な理由から、カーネルのサウンドシステムには
389 sound.o というモジュールがある。しかしサウンドの開発者たちも、
390 sound をユーザサウンドカード用モジュールへのエイリアスとしたい、
391 すなわち "alias\ sound\ sb" としたいことがあるかもしれない。
392 この要求をサポートし、
393 なおかつ「オプションをエイリアスに与えることが可能」
394 という定められた動作を維持するために、
395 modprobe はモジュール名のエイリアス展開を、
396 その名前が modules.dep に見付かった場合には行わない
397 (見付からなければ展開する)。
398 これはエイリアスと実際のモジュールのあり得る全ての組み合わせに対して
399 期待された動作をするとは限らないので、
400 実際に存在するモジュールと同じ名前へのエイリアスは避けるべきなのである。
401 .TP
402 .I "[add] probe name module_list"
403 .TP
404 .I "[add] probeall name module_list"
405 これらの指定行は
406 .I name
407
408 .B modprobe
409 のコマンドラインで要求されたモジュール名である場合に限って利用できる。
410 効果としては、
411 .I name
412 への要求があると、 module_list にあるモジュールが、
413 指定の順序で試される。二つの指定行の違いは、
414 .I probe
415 はモジュールの挿入が一度成功すればそこで試行を終了するのに対して、
416 .I probeall
417 はリストの最後まで続ける点にある。
418 終了ステータスは、いずれかのモジュールのインストールに
419 成功したかどうかを反映する。
420 .I add
421 が前に付加されると、新しいリストを前のリストに置き換えるのではなく追加する。
422 .TP
423 .I "prune filename"
424 インストールされているカーネルに対するモジュールディレクトリのトップには、
425 モジュールではないファイルがおかれている。
426 これらには modules.dep,
427 modules.generic_string, modules.pcimap, modules.isapnpmap,
428 modules.usbmap, modules.parportmap, modules.ieee1394map,
429 modules.pnpbiosmap のほか、
430 カーネルソースツリーへのビルド用 symlink など、インストールプロセスが
431 ビルドツリーから保存しておきたいと考えたファイルが含まれる。
432 これらに対して
433 .B depmod
434 が "not an ELF file" という警告を発するのをやめさせるには、
435 これらのモジュールでないファイルが prune リストに入っていなければならない。
436 .B depmod
437 は組み込みの prune リストを持っており、これにはいかなるカーネルビルドに
438 おいても存在するファイルが含まれているので、削除することはできない。
439 自分のファイルをこのモジュールディレクトリのトップに追加したら、
440
441 .I filename
442 に対して
443 .I prune
444 宣言を加えると良い。
445 \fB注意\fP: prune リストは
446 .I path
447 のトップディレクトリをスキャンするとき、
448 かつそのディレクトリが標準的なサブディレクトリ名リスト以下、
449 高々一つのサブディレクトリしか含まない場合にしか
450 (すなわちカーネルのインストールでビルドされた
451 トップディレクトリのように見える場合にしか) 参照されない。
452 .\"NAKANO と言うことを言っていると思うのだけれど...
453 .I prune
454 リストは
455 .I path
456 のサブディレクトリには効力を持たない。
457 .TP
458 .I "[add] options [-k] module [MODULE_SPECIFIC_OPTIONS]"
459 エイリアスされた名前も含め、すべてのモジュール名はそれぞれ固有の
460 .I options
461 指定行を持つことができる。
462 エイリアスに対して指定されたオプションは、
463 より「基本的な」名前に対して指定されたオプションよりも高い優先度を持つ。
464 このルールは
465 .I options
466 指定行の衝突を解決する際に利用される。
467 コマンドラインで指定されたオプションは、最も高い優先度を持つ。
468 モジュール名の前に
469 .I \-k
470 があると、たとえ
471 .B modprobe
472 が autoclean オプション
473 .I \-k
474 で実行されていた場合でも、モジュールは autoclean されなくなる。
475 .I add
476 が前に付加されると、新しいリストを前のリストに置き換えるのではなく追加する。
477 .I alias
478 の結果が実際のモジュールでなければ、その
479 .I alias
480 のチェーンによって構成された
481 .I options
482 は、probe[all] を呼ぶ前に捨てられる。
483 .I MODULE_SPECIFIC_OPTIONS
484 のどれかにシェルにとって特別な文字 (スペース・コンマ・括弧)
485 が含まれている場合には、そのオプションは '"..."'
486 で括らなければならない。 '' は
487 modules.conf の内部でオプションを区切り、 "" は
488 オプションがシェルに渡されるときにそれを区切る。以下に例を示す。
489 .sp
490 .nf
491   abc='"def,ghi jkl (xyz)"'
492 .fi
493 .sp
494 .TP
495 .I "[add] above module module_list"
496 この指定行は、あるモジュールのモジュールスタックの上に
497 他のモジュールセットを "pull in" するのに利用できる。
498 結果は
499 .BR lsmod (8)
500 コマンドの出力で見ることができる。
501 .I above
502 指定行は依存関係が
503 .B modules.dep
504 ファイルには記述できないほど複雑なような状況下で有用である。
505 これは
506 .I post-install
507 および
508 .I pre-remove
509 指定行の最適化された場合であるとみなすことができる。
510 モジュールのインストールに失敗しても、
511 .B modprobe
512 の終了ステータスには影響しないことに注意。
513 .I add
514 が前に付加されると、新しいリストを前のリストに置き換えるのではなく追加する。
515 .TP
516 .I "[add] below module module_list"
517 この指定行は、あるモジュールのモジュールスタックの下に
518 他のモジュールセットを "push" するのに利用できる。
519 結果は
520 .BR lsmod (8)
521 コマンドの出力で見ることができる。
522 .I below
523 指定行は依存関係が
524 .B modules.dep
525 ファイルには記述できないほど複雑なような状況下で有用である。
526 これは
527 .I pre-install
528 および
529 .I post-remove
530 指定行の最適化された場合であるとみなすことができる。
531 モジュールのインストールに失敗しても、
532 .B modprobe
533 の終了ステータスには影響しないことに注意。
534 .I add
535 が前に付加されると、新しいリストを前のリストに置き換えるのではなく追加する。
536 .PP
537 以下の指定行はモジュールのロード・アンロードの際に
538 特定のコマンドを実行したい場合に利用できる (指定しなくてもよい)。
539 エイリアスされたモジュール名に対してもこれらの指定は可能で、
540 エイリアス展開後のモジュール名に対する指定が他にあれば、
541 それらとともに適切な順序で実行される。
542 .TP
543 .I "pre-install module command"
544 指定したモジュールをインストールする前に
545 .I command
546 を実行する。
547 .I below
548 指定行も参照のこと。
549 .TP
550 .I "install module command"
551 指定したモジュールをインストールする際に、デフォルトの
552 .B insmod
553 ではなく
554 .I command
555 を実行する。
556 .TP
557 .I "post-install module command"
558 指定したモジュールをインストールした後に
559 .I command
560 を実行する。
561 .I above
562 指定行も参照のこと。
563 .TP
564 .I "pre-remove module command"
565 指定したモジュールを削除する前に
566 .I command
567 を実行する。
568 .I above
569 指定行も参照のこと。
570 .TP
571 .I "remove module command"
572 指定したモジュールを削除する際に、デフォルト (組み込み) の
573 .B rmmod
574 ではなく
575 .I command
576 を実行する。
577 .TP
578 .I "post-remove module command"
579 指定したモジュールを削除した後に
580 .I command
581 を実行する。
582 .I below
583 指定行も参照のこと。
584 .TP
585 .I "persistdir\fR=directory_name\fI"
586 .B rmmod
587 が永続モジュールパラメータを含むモジュールを削除する時、
588 (おそらく) 修正されたパラメータを
589 .I directory_name
590 の下に保存する。
591 .B modprobe
592 が永続モジュールパラメータを含むモジュールをロードする時、
593 以前の値を
594 .I directory_name
595 の下から探す。
596 .I persistdir
597 はモジュールがロードされた時に読み込み可能で、
598 モジュールがアンロードされた時に書き込み可能でなければならない。
599 デフォルト値は /var/lib/modules/persist である。
600 多くの Linux ディストリビューションはファイルシステムをマウントする前に
601 モジュールをロードするが、これは永続データに関する問題を引き起こすかもしれない。
602 /var が別のパーティションにあって、モジュールがロードされてからマウントされる場合、
603 .B insmod
604 は永続データを読み込めない。
605 /var が別のパーティションにある場合には、二つの選択肢がある。
606 .IP "" 8
607 1)
608 .I persistdir
609 にルートパーティションのディレクトリ、
610 例えば /lib/modules/persist を指定する。
611 これは
612 .B rmmod
613 が実行されるときにルートパーティションが書き込み可能であることを仮定している。
614 .IP "" 8
615 2)\ ファイルシステム関係のモジュールを全て最初にロードし、
616 /var パーティションをマウントし、それから残りのモジュールをロードする。
617 これはファイルシステムに永続データがないことを仮定している。
618 .PP
619 .SH デフォルトの設定
620 設定ファイル '/etc/modules.conf' がない場合や、
621 あるいは指定行の上書き変更がない場合には、
622 以下のデフォルトが用いられる。
623 .sp 
624 .nf
625   depfile=/lib/modules/`uname \-r`/modules.dep
626   generic_stringfile=/lib/modules/`uname \-r`/modules.generic_string
627   pcimapfile=/lib/modules/`uname \-r`/modules.pcimap
628   isapnpmapfile=/lib/modules/`uname \-r`/modules.isapnpmap
629   usbmapfile=/lib/modules/`uname \-r`/modules.usbmap
630   parportmapfile=/lib/modules/`uname \-r`/modules.parportmap
631   ieee1394mapfile=/lib/modules/`uname \-r`/modules.ieee1394map
632   pnpbiosmapfile=/lib/modules/`uname \-r`/modules.pnpbiosmap
633
634   path[boot]=/lib/modules/boot
635   path[toplevel]=/lib/modules/`uname \-r`
636   path[toplevel]=/lib/modules/`kernelversion`
637   path[toplevel]=/lib/modules/default
638   path[toplevel]=/lib/modules
639
640   persistdir=/var/lib/modules/persist
641 .fi
642 .sp
643 .I alias
644
645 .I options
646 指定行に対しても一連のデフォルト設定がある。
647 このセットは継続的に拡張されているので、ここにはリストしない。
648 (現在の) デフォルトのセットは、
649 .B /etc/modules.conf
650 ファイルがないときに
651 .B "modprobe \-c"
652 コマンドを実行すれば閲覧できる。
653 .PP
654 全ての
655 .I options
656 指定行は、以下のようにモジュールに必要なオプションを指定する。
657 .sp
658 .nf
659   modprobe de620 bnc=1
660 .fi
661 .sp
662 これらのオプションは
663 .B /etc/modules.conf
664 ファイルに与えられているオプションと、
665 .B modprobe
666 のコマンドラインによって上書きされる。
667 .PP
668 エイリアスされたモジュールにも
669 .I options
670 指定行は (されていないモジュールと) 同じように使うことができる。
671 これは例えばダミーのモジュールに便利である。
672 .sp
673 .nf
674   alias dummy0 dummy
675   options dummy0 \-o dummy0
676 .fi
677 .SH 別の設定ファイル
678 歴史的な理由から、もし /etc/modules.conf が存在しないと、
679 modutils は代わりに /etc/conf.modules を読む。
680 しかしこの古い名前の利用は推奨できない。
681 /etc/modules.conf に置き換えるべきである。
682 このバージョンの modutils では、
683 /etc/conf.modules があると警告メッセージを発する。
684 以降のバージョンではエラーメッセージを出して
685 モジュールのロードを行わないことになるだろう。
686 .SH 関連項目
687 .BR depmod (8),
688 .BR modprobe (8),
689 .BR insmod (8)
690 .SH 著者
691 .nf
692 Bjorn Ekwall <bj0rn@blox.se>
693 Keith Owens <kaos@ocs.com.au>
694 .fi
695