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[linuxjm/jm.git] / manual / pciutils / release / man8 / setpci.8
1 .\"
2 .\" Japanese Version Copyright (c) 2004 Yuichi SATO
3 .\"         all rights reserved.
4 .\" Translated Mon Mar  8 03:03:53 JST 2004
5 .\"         by Yuichi SATO <ysato444@yahoo.co.jp>
6 .\"
7 .\"WORD:        PCI configuration space PCI 設定空間
8 .\"WORD:        vendor                  ベンダ
9 .\"WORD:        verbose                 詳細な
10 .\"
11 .TH setpci 8 "04 January 2003" "pciutils-2.1.11" "Linux PCI Utilities"
12 .IX setpci
13 .SH 名前
14 setpci \- PCI デバイスを設定する
15 .SH 書式
16 .B setpci
17 .RB [ options ]
18 .B devices
19 .BR operations ...
20 .SH 説明
21 .PP
22 .B setpci
23 は PCI デバイスの情報を取得したり設定したりするユーティリティである。
24
25 全ての数値は 16 進数表記で入力される。
26 .SH オプション
27 .TP
28 .B -v
29 .I setpci
30 に情況を詳細に報告させ、設定空間アクセスの詳細な情報を表示させる。
31 .TP
32 .B -f
33 (デバイスが選択されなかったり) 何もすることがなくても、
34 .I setpci
35 にエラーを表示させない。
36 このオプションは広く配布されている設定スクリプトで使うことを意図している。
37 この設定スクリプトでは、問題としているデバイスが
38 マシンに存在するか否かが確かでないためである。
39 .TP
40 .B -D
41 「デモモード」 -- 実際に実行しないで設定空間アクセスをシミュレートする。
42 .B setpci -vD
43 を試してみると、実際に実行する前に
44 どれだけ複雑な
45 .B setpci
46 操作のシーケンスが実行されるかを見ることができて、役に立つ。
47 .TP
48 .B --version
49 .I setpci
50 のバージョンを表示する。
51 このオプションは単独で使用すべきである。
52 .SH デバイスの選択
53 .PP
54 操作のシーケンスの前に、操作の対象としたいデバイスを選択する必要がある。
55 .TP
56 .B -s [[<bus>]:][<slot>][.[<func>]]
57 指定されたバス (bus)・スロット (slot)・機能 (func) のデバイスを選択する。
58 デバイスの指定の各要素は省略可能で、また "*" は「任意の値」を意味する。
59 全ての数値は 16 進数で入力する。 
60 例えば、"0:" はバス 0 の全てのデバイスを、
61 "0" は全てのバスのデバイス 0 で全ての機能を意味し、
62 "0.3" は全てのバスのデバイス 0 で 3 番目の機能を選択し、
63 ".4" は各デバイスの 4 番目の機能を選択する。
64 .TP
65 .B -d [<vendor>]:[<device>]
66 指定されたベンダ ID とデバイス ID を持つデバイスを選択する。
67 両 ID とも 16 進で与えられる。省略も可能である。
68 また、「任意の値」を意味する "*" を指定することも可能である。
69 .SH 操作
70 .PP
71 設定レジスタの値を取得するには、単に名前を指定すること
72 (名前を入力してもよいし、
73 レジスタのアドレスを入力してもよい。
74 レジスタのアドレスには、オプションとして
75 .BR .B ,
76 .BR .W,
77 .B .L
78 というバイト・ワード・ロングワードのレジスタ長を指定する
79 サフィックスを付けることもできる)。
80 .PP
81 レジスタを設定するには
82 .BR reg = values
83 と書くこと。
84 ここで
85 .B reg
86 はレジスタの情報を取得するのに使ったのと同じ書式であり、
87 .B values
88 は指定したアドレスを開始点として書き込むコンマ区切りの値のリストである。
89 .SH レジスタ名
90 .PP
91 .B setpci
92 は以下の設定レジスタ名を認識する。
93 これらの正確な意味については、PCI バスの仕様を参照するか、
94 .B /usr/include/linux/pci.h
95 にあるいくつかのコメントを見よ。
96 .PP
97 .nf
98 VENDOR_ID
99 DEVICE_ID
100 COMMAND
101 STATUS
102 REVISION
103 CLASS_PROG
104 CLASS_DEVICE
105 CACHE_LINE_SIZE
106 LATENCY_TIMER
107 HEADER_TYPE
108 BIST
109 BASE_ADDRESS_0
110 BASE_ADDRESS_1
111 BASE_ADDRESS_2
112 BASE_ADDRESS_3
113 BASE_ADDRESS_4
114 BASE_ADDRESS_5
115 CARDBUS_CIS
116 SUBSYSTEM_VENDOR_ID
117 SUBSYSTEM_ID
118 ROM_ADDRESS
119 INTERRUPT_LINE
120 INTERRUPT_PIN
121 MIN_GNT
122 MAX_LAT
123 PRIMARY_BUS
124 SECONDARY_BUS
125 SUBORDINATE_BUS
126 SEC_LATENCY_TIMER
127 IO_BASE
128 IO_LIMIT
129 SEC_STATUS
130 MEMORY_BASE
131 MEMORY_LIMIT
132 PREF_MEMORY_BASE
133 PREF_MEMORY_LIMIT
134 PREF_BASE_UPPER32
135 PREF_LIMIT_UPPER32
136 IO_BASE_UPPER16
137 IO_LIMIT_UPPER16
138 BRIDGE_ROM_ADDRESS
139 BRIDGE_CONTROL
140 CB_CARDBUS_BASE
141 CB_CAPABILITIES
142 CB_SEC_STATUS
143 CB_BUS_NUMBER
144 CB_CARDBUS_NUMBER
145 CB_SUBORDINATE_BUS
146 CB_CARDBUS_LATENCY
147 CB_MEMORY_BASE_0
148 CB_MEMORY_LIMIT_0
149 CB_MEMORY_BASE_1
150 CB_MEMORY_LIMIT_1
151 CB_IO_BASE_0
152 CB_IO_BASE_0_HI
153 CB_IO_LIMIT_0
154 CB_IO_LIMIT_0_HI
155 CB_IO_BASE_1
156 CB_IO_BASE_1_HI
157 CB_IO_LIMIT_1
158 CB_IO_LIMIT_1_HI
159 CB_SUBSYSTEM_VENDOR_ID
160 CB_SUBSYSTEM_ID
161 CB_LEGACY_MODE_BASE
162 .SH PCILIB オプション
163 PCI utilities は PCI カードとやりとりをするために
164 PCILIB (PCI 設定空間にアクセスするための機能を提供する、
165 プラットフォームに依存せず移植性の高いライブラリ) を用いている。
166 デフォルトでは、PCILIB はアクセス方法で可能なもののうち最初のものを用い、
167 何らデバッグメッセージを表示しない。
168 各々のスイッチには、そのスイッチに対応している
169 ハードウェア/ソフトウェアの設定リストが付随する。
170 .TP
171 .B -P <dir>
172 /proc/bus/pci の代わりに、
173 .B <dir>
174 を使った Linux /proc/bus/pci スタイルの設定でアクセスを行わせる。
175 (Linux 2.1 またはそれ以降でのみ有効)
176 .TP
177 .B -H1
178 インテル設定メカニズム 1 (Intel configuration mechanism 1) を使って、
179 ハードウェアに直接アクセスする。(i386 及びその互換でのみ有効)
180 .TP
181 .B -H2
182 インテル設定メカニズム 2 (Intel configuration mechanism 2) を使って、
183 ハードウェアに直接アクセスする。
184 警告: この方法では各バスの最初の 16 デバイスしか扱えず、
185 多くの場合殆んど信頼できない。(i386 及びその互換でのみ有効)
186 .TP
187 .B -S
188 PCI アクセスシステムコールを使う。(Alpha/Linux と UltraSparc でのみ有効)
189 .TP
190 .B -F <file>
191 lspci -x の実行結果を格納しているファイルから、全ての情報を取り出す。
192 ユーザーから提供されたバグ報告の解析に役立つ。
193 なぜならば、さらなるダンプをユーザーに要求する事なく、
194 ハードウェアの設定をあなたの好きなやり方で表示する事ができる。
195 (全てのシステムで有効)
196 .TP
197 .B -G
198 ライブラリのデバッグレベルを上げる。(全てのシステムで有効)
199 .SH 例
200 .PP
201 `setpci -d *:* latency_timer=40' レイテンシタイマを
202 64 (16 進数の 40) に設定する。
203 .PP
204 `setpci -s 0 device_id vendor_id' 全てのバスのスロット 0 にある
205 デバイスの ID をリストする。
206 .PP
207 `setpci -s 12:3.4 3c.l=1,2,3' バス 12・スロット 3・機能 4 のデバイスの
208 レジスタ 3c にロングワード 1、レジスタ 3d に 2、
209 レジスタ 3e に 3 を書き込む。
210 .SH 関連項目
211 .BR lspci (8)
212 .SH 著者
213 Linux PCI Utilities は Martin Mares <mj@ucw.cz> に
214 よって保守されている。