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[linuxjm/jm.git] / manual / procinfo / release / man8 / procinfo.8
1 .\"
2 .\" Japanese Version Copyright (c) 1998 Atsushi Ito
3 .\"         all rights reserved.
4 .\" Translated Tue Sep  8 10:22:16 JST 1998
5 .\"         by Atsushi Ito <ati@rd.masc-ngo.co.jp>
6 .\" Updated Mon May  1 JST 2000 by Kentaro Shirakata <argrath@ub32.org>
7 .\" Updated Thu Aug 23 JST 2001 by Kentaro Shirakata <argrath@ub32.org>
8 .\"
9 .\"WORD: standard output device     標準出力デバイス
10 .\"WORD: man page                   マニュアル
11 .\"WORD: niced jobs                 nice されたジョブ
12 .\"WORD: paged into core            メモリへページインされた
13 .\"WORD: pages swapped in           スワップインされたページ
14 .\"WORD: pages swapped out          スワップアウトされたページ
15 .\"WORD: context switches           コンテクスト・スイッチ
16 .\"WORD: channels                   チャネル
17 .\"WORD: Math Coprocessor           数値演算コプロセッサ
18 .\"WORD: loadable device drivers    ローダブルデバイスドライバー
19 .\"WORD: use count                  使用回数
20 .\"WORD: asterisk                   アスタリスク
21 .\"WORD: procfs                     proc ファイルシステム
22 .\"WORD: full-screen                全画面表示
23 .\"WORD: priority level             優先度
24 .\"WORD: INTERACTIVE COMMANDS       対話的コマンド
25 .\"
26 .TH PROCINFO 8 "2001-03-02" "18th Release" "Linux System Manual"
27
28 .SH 名前
29 procinfo \- システムの状態を /proc から集め、表示する
30
31 .SH 書式
32 .B procinfo
33 [
34 .IR \-fsmadiDSbrChv
35 ] [
36 .IR \-n N
37 ] [
38 .IR \-F file
39 ]
40
41 .SH 説明
42 .B procinfo
43 はシステムに関するデータを
44 .B /proc
45 ディレクトリから集め、格好良く整形して標準出力デバイスに出力する。
46
47 各欄の意味は以下の通り:
48
49 .TP
50 .BI Memory:
51 .B free(1)
52 のマニュアル(なるべくなら、proc 版の free
53 (1.x の頃に Linux を始めた人でなければ、
54 手元にある free は proc 版のはずである))を参照のこと。
55
56 .TP
57 .BI Bootup:
58 システムが起動された時刻。
59
60 .TP
61 .BI Load\ average:
62 実行しているジョブの平均個数、実行可能なプロセスの数とプロセスの総数 (カーネル 
63 が十分に新しい場合)、最後に実行されたプロセスの PID (同)。
64
65 .TP
66 .BI user:
67 ユーザ空間でのジョブ実行に費やした時間の合計。
68
69 .TP
70 .BI nice:
71 nice されたジョブの、ユーザ空間での実行に費やした時間の合計。
72
73 .TP
74 .BI system:
75 カーネル空間での実行に費やした時間の合計。
76 .B 注意:
77 割り込み処理に要した時間は、カーネルではカウントされない (これに関して
78 .B procinfo
79 は何もできない)。
80
81 .TP
82 .BI idle:
83 何の処理もせずに費やした時間の合計。
84
85 .TP
86 .BI uptime:
87 システムが起動されてからの時間。上記 4 項目の合計は、
88 ちょうどこの値にはならな いだろう。
89
90 .TP
91 .BI page\ in:
92 ディスクからメモリへページインされたディスクブロックの数。(1 ブロックは、
93 ほと んどの場合 1 キロバイトである)。
94
95 .TP
96 .BI page\ out:
97 上記 page\ in の逆(メモリからディスクへページアウトされたディスクブロックの数) 。
98
99 .TP
100 .BI swap\ in:
101 スワップ空間からページインされたメモリページの数。
102
103 .TP
104 .BI swap\ out:
105 スワップ空間へページアウトされたメモリページの数。
106
107 .TP
108 .BI context:
109 システム起動以降の、コンテクスト・スイッチの総数。
110
111 .TP
112 .BI disk\ 1\-4:
113 ハードディスクへのアクセス回数。カーネル 1.0.x/1.1.x では、
114 よそで入手できる diskstat パッチをカーネルに当てないと動作しない。
115 全てのハードディスクが同じタイプ (例えば、全て IDE、全て SCSI) である
116 場合には、驚くべき結果を返すかもしれない。
117 [これが最近のカーネルでもまだ当てはまることなのか確かではないが、
118 わたしは異なるタイプのハードディスクが混在するシステムを持っていないので
119 確認できない。]
120
121 .TP
122 .BI Interrupts:
123 この項目は、カーネルがバージョン 1.0.5 より古い場合には
124 全ての IRQ チャネルを合 わせた 1 つの数字、
125 カーネルがバージョン 1.0.5 以降の場合には IRQ チャネルごとに 2 列の数字、
126 のいずれかである。Intel アーキテクチャには 16 の異なる IRQ チャネルがあり、
127 それらが通常意味するところは以下の通りである:
128
129 .RS
130 .PD 0
131 .TP
132 .BI 0
133 タイマーチャネル 0
134 .TP
135 .BI 1
136 キーボード
137 .TP
138 .BI 2
139 コントローラー 9 (IRQ 8\-15 を制御する) へのカスケード
140 .TP
141 .BI 3
142 シリアルポート 2
143 .TP
144 .BI 4
145 シリアルポート 1
146 .TP
147 .BI 5
148 パラレルポート 2
149 .TP
150 .BI 6
151 フロッピーディスクコントローラー
152 .TP
153 .BI 7
154 パラレルポート 1
155 .TP
156 .BI 8
157 リアルタイムクロック
158 .TP
159 .BI 9
160 IRQ2 へリダイレクトされている
161 .TP
162 .BI 10
163 \-\-
164 .TP
165 .BI 11
166 \-\-
167 .TP
168 .BI 12
169 \-\-
170 .TP
171 .BI 13
172 数値演算コプロセッサ
173 .TP
174 .BI 14
175 ハードディスクコントローラー
176 .TP
177 .BI 15
178 \-\-
179 .RE
180
181 .RS
182 ハードウェアの設定次第では、上記でパラレルポート、シリアルポート、
183 空欄(\-\-)とした IRQ チャネルの意味が変更されているかもしれないので
184 注意すること。これがあ なたのコンピュータに当てはまるなら、
185 たぶんあなたはそれを承知しているだろう。もしまだ分かっていないなら、
186 カーネルを少なくとも Linux 1.1.43 以上にアップグレードして、
187 何がどの IRQ を使っているか
188 .B procinfo
189 に教えてもらおう。
190 .RE
191
192 .TP
193 .BI Modules:
194 インストールされているモジュール(ローダブルデバイスドライバー)と、
195 キロバイト単位で表したそれらのサイズ(
196 .B \-m
197 または
198 .B \-a
199 オプションを用いた場合のみ)。使用回数が 0 より多いモジュールは、
200 アスタリスクで示される。
201
202 ." 削除されたモジュールは `d'、初期化されていないモジュールは `u'、
203 ." 不正状態フラグ (bad state flag) が付いたモジュールは `b' で示される。
204
205 .TP
206 .BI Character\ and\ Block\ Devices:
207 利用可能な全てのデバイスと、それらのメジャーデバイス番号(
208 .B \-m
209 または
210 .B \-a
211 オプションを用いた場合のみ)。
212
213 .TP
214 .BI File\ Systems:
215 利用可能な全てのファイルシステム(
216 .B \-m
217 または
218 .B \-a
219 オプションを用いた場合のみ)。(proc ファイルシステムのように) デバイスの実体を 
220 必要としないファイルシステムは、角括弧 [] の中に示される。
221
222 .SH オプション
223 .PD 0
224 .TP
225 .BI \-f
226 .B procinfo
227 を継続的に全画面表示で実行する。
228
229 .TP
230 .BI \-n N
231 表示更新の間に N 秒間停止する。このオプションは
232 .B \-f
233 オプションの動作を含む。N には小数点が入ってもよい。
234 デフォルトの停止時間は 5 秒である。root が停止時間 0 秒で実行すると、
235 プログラムは取りうる最高の優先度で実行される。
236
237 .TP
238 .BI \-m
239 CPU とメモリの統計情報の代わりに、モジュールとデバイスドライバーに関する情報を 
240 表示する。
241
242 .TP
243 .BI \-a
244 .B procinfo
245 が取得可能な、全ての情報を表示する。
246
247 .TP
248 .BI \-d
249 メモリ、CPU 時間、ページング、スワップ、ディスク、コンテクスト、
250 割り込みの各統計値について、合計ではなく 1 秒ごとの値を表示する。
251 このオプションは
252 .B \-f
253 オプションの動作を含む。
254
255 .TP
256 .BI \-D
257 メモリの情報が合計で表示される以外は
258 .B \-d
259 と同じ。
260
261 .TP
262 .BI \-S
263 .B \-d
264 または
265 .B \-D
266 と共に実行している場合、たとえ
267 .B \-n N
268
269 .B N
270 を 1 秒より大きな値として指定されていても、常に 1 秒ごとの値を表示する。
271
272 .TP
273 .BI \-F file
274 出力を
275 .B file
276 へリダイレクトする (通常は tty)。例えば、
277 .B procinfo
278 を仮想コンソールやターミナルでずっと動かしておきたい場合、
279 .B init(8)
280 から以下のように起動すると便利である:
281
282 .B p8:23:respawn:/usr/bin/procinfo\ -biDn1\ -F/dev/tty8
283
284
285 .TP
286 .BI \-b
287 カーネルが、ディスク I/O に関して読み込みと書み込みの回数を
288 個別表示できる程度に新しければ、
289 .B -b
290 フラグは
291 .B procinfo
292 に、I/O リクエストの回数ではなくブロック数を表示させる
293 (あぁ! どちらもキロバイトへ正確に変換することなんてできないじゃないか)。
294
295 .TP
296 .BI \-i
297 通常、IRQ 表示部は 0 でない IRQ チャネルのみを表示することで
298 表示領域を節約している。
299 このオプションで IRQ チャネルの完全な一覧を得られるが、2.1.104 以降の 
300 カーネルを載せた Alpha や Intel 搭載のコンピュータでは、
301 .B procinfo
302 はもはや 80x24 の画面に出力を収めることができない。進歩の代償、なのだろう。
303
304 .TP
305 .BI \-r
306 free(1) コマンドにあるような、「実際の」空きメモリ容量を表示する
307 行を追加する。
308
309 .TP
310 .BI \-h
311 簡単なヘルプメッセージを表示する。
312
313 .TP
314 .BI \-v
315 バージョン情報を表示する。
316
317 .SH 対話的コマンド
318 .B procinfo
319 を全画面表示で実行している場合、
320 .I n,
321 .I d,
322 .I D,
323 .I S,
324 .I i,
325 .I m,
326 .I a,
327 .I r,
328 .I b
329 を押すことでその動作を切り替えることができる。これらは対応するコマンド行オプシ 
330 ョンと同じ効果がある。
331 さらに、以下のキー入力も可能である:
332 .I q
333 はプログラムを終了する。
334 .I s
335
336 .I m
337 または
338 .I a
339 を押して切り替えた表示を、メイン画面に戻す。
340 .I t
341
342 .I d
343 または
344 .I D
345 を押して切り替えた表示を、合計表示に戻す。
346 .I <space>
347 は、次に何かキーを押すまで画面の更新を停止する。
348 .I C
349
350 .I R
351 は、合計表示でのチェックポイントを設定及び解除する。
352 .I Ctrl-L
353 は画面をリフレッシュする。
354
355 .SH ファイル
356 .TP
357 .BI /proc
358 proc ファイルシステム。
359
360 .SH バグ
361 何? 心配する? この私が?? まさか。
362
363 .SH 関連項目
364 .BR free (1),
365 .BR uptime (1),
366 .BR w (1),
367 .BR init (8),
368 .BR proc (5)
369
370 .SH 著者
371 Sander van Malssen <svm@kozmix.cistron.nl>