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[linuxjm/jm.git] / manual / reiserfsprogs / release / man8 / reiserfstune.8
1 .\" -*- nroff -*-
2 .\" Copyright 1996-2004 Hans Reiser.
3 .\" 
4 .\" Japanese Version Copyright (c) 2002-2005 Yuichi SATO
5 .\"         all rights reserved.
6 .\" Translated Sun Apr 14 14:45:41 JST 2002
7 .\"         by Yuichi SATO <ysato@h4.dion.ne.jp>
8 .\" Updated & Modified Sat May  8 13:37:25 JST 2004
9 .\"         by Yuichi SATO <ysato444@yahoo.co.jp>
10 .\" Updated & Modified Sat Mar  5 21:46:42 JST 2005 by Yuichi SATO
11 .\" 
12 .\"WORD:        relocation      再配置
13 .\" 
14 .TH REISERFSTUNE 8 "February 2004" "Reiserfsprogs-3.6.19"
15 .SH 名前
16 reiserfstune \- ReiserFS ファイルシステムのチューニングツール
17 .SH 書式
18 .B reiserfstune
19 [ \fB-f\fR ]
20 [ \fB-j\fR | \fB--journal-device\fR \fIFILE\fR ]
21 [ \fB--no-journal-available\fR ]
22 [ \fB--journal-new-device\fR \fIFILE\fR ] [ \fB--make-journal-standard\fR ]
23 [ \fB-s\fR | \fB--journal-new-size\fR \fIN\fR ]
24 [ \fB-o\fR | \fB--journal-new-offset\fR \fIN\fR ]
25 [ \fB-t\fR | \fB--max-transaction-size\fR \fIN\fR ]
26 [ \fB-b\fR | \fB--add-badblocks\fR \fIfile\fR ]
27 [ \fB-B\fR | \fB--badblocks\fR \fIfile\fR ]
28 [ \fB-u\fR | \fB--uuid \fIUUID\fR ]
29 [ \fB-l\fR | \fB--label \fILABEL\fR ]
30 .I device
31 .SH 説明
32 \fBreiserfstune\fR は ReiserFS を調整するために使われる。
33 このプログラムは (ジャーナルサイズと最大トランザクションサイズという)
34 2 つのジャーナルパラメータを変更可能で、
35 ジャーナルの場所を指定された新しいブロックデバイスに移動できる
36 (以前の ReiserFS ジャーナルを使用しないままにすることもできるし、
37 ユーザーオプションにより破棄することもできる)。
38 それに加え、\fBreiserfstune\fR は不正ブロックのリストを
39 ReiserFS に格納したり、UUID や LABEL を設定できる。
40 注意: これを書いている時点では、ジャーナルの再配置は
41 ReiserFS の特別リリース用に実装されており、
42 Linux 2.5 あたりまでは、
43 メインストリームのカーネルに入れる予定はない。
44 つまり現在持っているカーネルに特別なパッチを適用する必要がある。
45 このパッチを適用しない場合、
46 カーネルは新しく修正されたファイルシステムのマウントを拒否する。
47 なぜこれが動作しないかを説明してほしければ、$25 いただきたい。
48 .PP
49 このコードのもっとも重要な応用としては、
50 ソリッドステートディスクにジャーナルを置くことが考えられる。
51 .TP
52 \fIdevice
53 デバイスに対応するスペシャルファイル
54 (例えば、/dev/hdXX は IDE ディスクパーティションで、 
55 /dev/sdXX は SCSI ディスクパーティションである)。
56 .SH オプション
57 .TP
58 \fB-j\fR | \fB--journal-device\fR \fIFILE
59 \fIFILE\fR はファイルシステムが現在 (reiserfstune を実行する前に)
60 ジャーナルを置いているブロックデバイスのファイル名である。
61 このオプションは、メインデータデバイスとは別のデバイスに
62 既にジャーナルが置かれている場合に必要になる
63 (\fB--no-journal-available\fR を指定すれば、使わないこともできる)。
64 このオプションでジャーナルデバイスを指定しない場合、
65 reiserfstune はジャーナルがメインデバイスにあると仮定する。
66 .TP
67 \fB--no-journal-available
68 現在のジャーナルのブロックデバイスが既に使用不能な場合でも、
69 \fBreiserfstune\fR に処理を実行させる。
70 このようなケースは、ディスクが故障してジャーナルを削除し
71 (その後に fsck をしている) といった場合に起る。
72 .TP
73 \fB--journal-new-device \fIFILE
74 \fIFILE\fR はファイルシステムの新しいジャーナルを入れる
75 ブロックデバイスのファイル名である。
76 このオプションを指定しない場合、
77 reiserfstune はジャーナルデバイスが以前と同じものであると仮定する。
78 .TP     
79 \fB \-s\fR | \fB\--journal-new-size \fIN
80 \fIN\fR は新しいジャーナルのサイズパラメータである。
81 ジャーナルが別のデバイスにある場合、
82 ジャーナルデバイスのブロック数がデフォルトサイズになる。
83 ジャーナルがファイルシステムと同じデバイスにある場合、
84 \fImkreiserfs\fR で作成されたジャーナルの総ブロック数がデフォルトになる。
85 どちらの場合でも最小値は 513 である。
86 .TP
87 \fB \-o\fR | \fB\--journal-new-offset \fIN
88 \fIN\fR は、ジャーナルが別のデバイスにある場合の
89 ジャーナルの開始オフセット (バイト単位) である。
90 デフォルトは 0 である。
91 ジャーナルがファイルシステムと同じデバイスにある場合は何も影響しない。
92 ほとんどのユーザーには、この機能は必要ない。
93 このオプションは、
94 複数のファイルシステムのジャーナルを同じデバイス上に置きたいが、
95 そのデバイスをパーティション分割したくない、
96 または分割できないといった場合に使える。
97 .TP
98 \fB \-t\fR | \fB\--maximal-transaction-size \fIN
99 \fIN\fR は新しいジャーナルのトランザクションサイズパラメータの最大値である。
100 デフォルト値と指定可能な最大値は 1024 ブロックである。
101 ジャーナルサイズの半分以下にすべきである。
102 不正な値が指定された場合は調整される。
103 .TP
104 \fB \-b\fR | \fB\--add-badblocks\fR \fIfile\fR
105 \fIfile\fR は、ファイルシステム上で不正とマークされる予定の
106 ブロックのリストが書かれたファイルの名前である。
107 このリストはファイルシステムの不正ブロックのリストに追加される。
108 .TP
109 \fB \-B\fR | \fB\--badblocks\fR \fIfile\fR
110 \fIfile\fR は、ファイルシステム上で不正とマークされる予定の
111 ブロックのリストが書かれたファイルの名前である。
112 ファイルシステム上の不正ブロックのリストは、
113 \fIfile\fR で指定されたリストがファイルシステムに追加される前に削除される。
114 .TP
115 \fB\-f\fR | \fB--force\fR 
116 通常 \fBreiserfstune\fR は、ジャーナルの再配置コードより以前に作成された
117 ファイルシステムのジャーナルの変更はしない。
118 これはジャーナルを変更すると、
119 (特別なオプション \fB--make-journal-standard\fR を使わずに)
120 以前のカーネルに戻すことが出来なくなるためである。
121 以前のカーネルでは今ある機能が存在せず、
122 ファイルシステムが使うことができなくなる。
123 このオプションは強制的にジャーナルの変更を行う。
124 このオプションを 2 つ以上指定すると、
125 確認を行わないようにすることができる。
126 .TP
127 \fB--make-journal-standard\fR 
128 上で述べたように、ファイルシステムに標準的なジャーナルがない場合、
129 ジャーナルの再配置コードがないカーネルではマウントできない。
130 このような問題を解決することもできるが、
131 標準ジャーナルのメインデバイスの予約領域が
132 8193 ブロックがなければいけないという唯一の条件がある
133 (標準ジャーナルを非標準ジャーナルに変換する場合などに必要である)。
134 ジャーナルを以前のものに再配置し直す場合は、
135 単にこのオプションを指定すれば良い。
136 メインデバイスに既にジャーナルが存在する場合、再配置はしない。
137 .TP
138 \fB-u\fR | \fB--uuid \fIUUID\fR
139 ファイルシステムの universally unique identifier (\fBUUID\fR)
140 (汎システム的に他とは重ならない識別子) を \fIUUID\fR に設定する。
141 (\fBuuidgen(8)\fR を参照)。
142 UUID のフォーマットはハイフンで区切った 16 進数の文字列であり、
143 "c1b9d5a2-f162-11cf-9ece-0020afc76f16" のようなフォーマットである。
144 .TP
145 \fB-l\fR | \fB--label \fILABEL\fR
146 ファイルシステムのボリュームラベルを設定する。
147 \fILABEL\fR は最大 16 文字である。
148 17 文字以上の場合、mkreiserfs は文字列を切り詰める。
149 .SH REISERFSTUNE を使用する可能性のあるシナリオ:
150 1. ReiserFS が /dev/hda1 にあり、
151 デバイス /dev/journal にジャーナルを置いて動作させたい場合。
152 .nf
153 .IP
154 特別な「ジャーナル再配置のサポート」パッチを適用した
155 カーネルでブートし、
156 reiserfstune /dev/hda1 --journal-new-device /dev/journal -f
157 mount /dev/hda1
158 として使用すること。
159
160 トランザクションサイズの最大値を 512 ブロックに変更する場合は、
161 以下のようにすること。
162 reiserfstune -t 512 /dev/hda1
163
164 再配置可能ジャーナルをサポートしていない別のカーネルで
165 ファイルシステムを使おうとする場合は、
166 umount /dev/hda1
167 reiserfstune /dev/hda1 -j /dev/journal \\
168   --journal-new-device /dev/hda1 --make-journal-standard
169 mount /dev/hda1
170 として使用すること。
171 .LP
172 2. /dev/hda1 を ReiserFS にして、別のジャーナルに切り替えたい場合
173 (ファイルシステムがあるデバイスにジャーナルを置くことも含む)。
174 .nf
175 .IP
176 特別な「ジャーナル再配置のサポート」パッチを適用した
177 カーネルでブートし、
178 mkreiserfs /dev/hda1
179 を行う。
180
181 ソリッドステートディスクを使う
182 (SCSI ディスクと見なされるので、多分 /dev/sda などになる)。
183 reiserfstune --journal-new-device /dev/sda1 -f /dev/hda1
184
185 早朝 3 時に SCSI デバイスが死んで、
186 IDE デバイスが余っている場合は、
187 reiserfsck --no-journal-available /dev/hda1
188 または
189 reiserfsck --rebuild-tree --no-journal-available /dev/hda1
190 reiserfstune --no-journal-available \\
191   --journal-new-device /dev/hda1 /dev/hda1
192 を実行して、パッチを適用したカーネルで /dev/hda1 を使用する。
193 .SH 著者
194 このバージョンの \fBreiserfstune\fR は、
195 Vladimir Demidov <vova@namesys.com> と
196 Edward Shishkin <edward@namesys.com> によって書かれた。
197 .SH バグ
198 バグは、できる限り多くの情報 (ハードウェア・カーネル・パッチ・設定・
199 表示された全てのメッセージ) とともに、
200 ReiserFS の開発者 <reiserfs-dev@namesys.com> に報告してほしい。
201 関連する情報があるかもしれないので syslog を調べてほしい。
202 .SH 関連項目
203 .BR reiserfsck (8),
204 .BR debugreiserfs (8),
205 .BR mkreiserfs (8)