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[linuxjm/jm.git] / manual / shadow / release / man1 / passwd.1
1 .\"$Id: passwd.1,v 1.13 2002/03/09 19:22:30 ankry Exp $
2 .\" Copyright 1989 - 1994, Julianne Frances Haugh
3 .\" All rights reserved.
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26 .\" OUT OF THE USE OF THIS SOFTWARE, EVEN IF ADVISED OF THE POSSIBILITY OF
27 .\" SUCH DAMAGE.
28 .\"
29 .\" Japanese Version Copyright (c) 1997 Kazuyoshi Furutaka
30 .\"         all rights reserved.
31 .\" Translated Fri Feb 14 23:06:00 JST 1997
32 .\"         by Kazuyoshi Furutaka <furutaka@Flux.tokai.jaeri.go.jp>
33 .\" Updated 2 Mar 2002 by NAKANO Takeo <nakano@apm.seikei.ac.jp>
34 .\" Modified Tue 16 Sep 2002 by NAKANO Takeo <nakano@apm.seikei.ac.jp>
35 .\"
36 .TH PASSWD 1
37 .SH 名前
38 passwd \- ユーザパスワードを変更する
39 .SH 書式
40 \fBpasswd\fR [\fB-f\fR|\fB-s\fR] [\fIname\fR]
41 .br
42 \fBpasswd\fR [\fB-g\fR] [\fB-r\fR|\fB-R\fR] \fIgroup\fR
43 .br
44 \fBpasswd\fR [\fB-x \fImax\fR] [\fB-n \fImin\fR]
45 [\fB-w \fIwarn\fR] [\fB-i \fIinact\fR] \fIlogin\fR
46 .br
47 \fBpasswd\fR {\fB-l\fR|\fB-u\fR|\fB-d\fR|\fB-S\fR|\fB-e\fR} \fIlogin\fR
48 .SH 説明
49 \fBpasswd\fR はユーザアカウント・グループアカウントのパスワードを変更する。
50 一般ユーザは自分のアカウントのパスワードしか変更できない。
51 スーパーユーザはいかなるアカウントのパスワードも変更できる。
52 グループの管理者はグループのパスワードを変更できる。
53 \fBpasswd\fR によって、ユーザのフルネーム・ログインシェル・
54 パスワードの期限切れの日付・
55 有効期間といったアカウント情報を変更することもできる。
56 .PP
57 .B -s
58 オプションを指定すると
59 .BR passwd " は " chsh
60 を呼び出してユーザのシェルを変更する。
61 .B -f
62 オプションを指定すると
63 .BR passwd " は " chfn
64 を呼び出してユーザの GECOS 情報を変更する。
65 これらの 2 つのオプションは互換性のためだけにある。
66 chsh や chfn を直接呼び出しても構わない。
67 .SS パスワードの変更
68 パスワードが既にある場合は、まず古いパスワードを入力するよう促される。
69 入力されたパスワードは暗号化され、記録されているものと照合される。
70 正しいパスワードを 1 回で入力しなくてはならない。
71 スーパーユーザは、パスワードを忘れてしまった際の変更も行なえる様に、
72 このステップを省略できる。
73 .PP
74 パスワードが入力された後、パスワード有効期限の情報を調べ、
75 現在パスワードの変更が許されているか検査する。
76 もし許可されていない場合は、
77 \fBpasswd\fR は変更を拒否して終了する。
78 .PP
79 次にユーザは、置き換えるパスワードを入力するよう促される。
80 入力されたパスワードは、充分複雑かどうか検査される。
81 一般的な指針としては、
82 パスワードは以下の集合それぞれから一つ以上の文字を使った
83 6 から 8 文字のものにすべきである。
84 .IP "" .5i
85 小文字のアルファベット
86 .IP "" .5i
87 大文字のアルファベット
88 .IP "" .5i
89 0 から 9 までの数字
90 .IP "" .5i
91 句読点
92 .PP
93 システムのデフォルトの消去文字や
94 kill 文字を含めないように注意すること。
95 \fBpasswd\fR はあまりに単純なパスワードへの変更は拒否する。
96 .PP
97 入力したパスワードが受け入れられた場合、
98 \fBpasswd\fR はもう一度入力を促し、
99 二番目に入力したものを最初のものと比較する。
100 パスワード変更が受け入れられるためには、
101 この両者が合致しなくてはならない。
102 .SS グループパスワード
103 \fB-g\fR オプションを用いた場合、
104 指定したグループのパスワードが変更される。
105 このオプションはスーパーユーザか指定したグループの管理者しか使えない。
106 現在のグループパスワードは尋ねてこない。
107 \fB-g\fR オプションを \fB-r\fR オプションとともに用いると、
108 指定したグループのパスワードが削除される。
109 こうすると全てのメンバーがこのグループにアクセスできるようになる。
110 \fB-R\fR オプションを \fB-g\fR オプションとともに用いると、
111 全てのユーザに対して指定したグループへのアクセスを禁止できる。
112 .SS パスワードの有効期限情報
113 スーパーユーザは、パスワードの有効期限に関する情報を変更できる。
114 これには \fB-x\fR, \fB-n\fR, \fB-w\fR, \fB-i\fR などのオプションを用いる。
115 \fB-x\fR オプションはパスワードが有効な最長日数を設定するのに用いられる。
116 \fImax\fR 日が過ぎるとパスワードを変更するように求められる。
117 \fB-n\fR オプションはパスワードが変更可能となるまでの
118 最短日数を設定するのに用いられる。
119 ユーザは \fImin\fR 日が経過した後でないとパスワードを変更できない。
120 \fB-w\fR オプションはパスワードの使用期限が来る前に
121 何日間警告を与えるかを設定するために用いられる。
122 期限切れの \fIwarn\fR 日前から注意が開始され、
123 パスワードが期限切れになるまであと何日残っているかが示される。
124 \fB-i\fR オプションは、
125 パスワードの期限が切れてから何日間経過したら、
126 そのアカウントを使用不能の状態にするかを設定するのに用いる。
127 \fIinact\fR 日間アカウントをパスワード期限切れ状態のままにすると、
128 ユーザはそのアカウントに入れなくなる。
129 .PP
130 あるアカウントのパスワードを直ちに期限切れにしたい場合は、
131 \fB-e\fR オプションを用いればよい。
132 するとそのユーザは次にログインする際にパスワードを変更するよう強制される。
133 \fB-d\fR オプションを使って、ユーザのパスワードを削除することもできる
134 (パスワードが空になる)。このオプションは注意して使うこと。
135 これを使うと、そのアカウントはログインにパスワードを全く必要としなくなり、
136 システムが侵入者に対してオープンになってしまう。
137 .SS アカウントの保守
138 \fB-l\fR フラグと \fB-u\fR フラグを用いると、
139 ユーザアカウントをロックしたり、そのロックを外したりできる。
140 \fB-l\fR オプションを用いると、
141 パスワードフィールドの値は暗号化された如何なる値ともマッチしなくなり、
142 アカウントは使用不能になる。
143 \fB-u\fR オプションを用いると、パスワードは以前の値に戻り、
144 アカウントが再び使用可能となる。
145 .PP
146 \fB-S\fR オプションを用いるとアカウントの状態が表示される。
147 アカウントの状態の情報は 6 つの部分からなる。
148 最初の部分は、アカウントにロックがかけられている (L)、
149 パスワードが存在しない (NP)、
150 もしくは使用可能なパスワードがある (P) といった情報を示す。
151 2 番目は最後にパスワードが変更された日付を示す。
152 残りの4つの部分はそれぞれパスワードの最短期限、最長期限、警告期間、
153 使用不能期間である。
154 .SS ユーザパスワードに対するヒント
155 パスワードの安全性は暗号化アルゴリズムの強力さとキー空間の大きさに依存する。
156 \fB\s-2UNIX\s+2\fR のシステム暗号化の方法は
157 NBS DES アルゴリズムに基づいており、非常に安全性が高い。
158 キー空間の大きさは選ばれたパスワードのランダムさに依存する。
159 .PP
160 パスワードの安全性が脅かされるのは、
161 大抵の場合パスワードの選択や扱いが不注意なためである。
162 従ってパスワードとしては、
163 辞書に載っているものや書き留めなければならないものは
164 避けるべきである。
165 また、固有名詞・免許証番号・誕生日・自宅の住所などを
166 パスワードにするのも避けるべきである。
167 これらはいずれもシステムセキュリティを破る際に、
168 推量情報に用いられる可能性があるからである。
169 .PP
170 パスワードは紙片に書き留めておく必要が無いよう、
171 簡単に思い出せるものにしなくてはならない。
172 これは例えば、
173 短い二つの単語をくっつけて、
174 その間に特殊記号や数字を挟み込むことによって作れる。
175 例えば Pass%word など。
176 .PP
177 他の作り方としては、文学作品などから思い出しやすい句を選び出し、
178 それぞれの単語から最初もしくは最後の文字を抜き出す方法がある。
179 この方法の例としては、
180 .IP "" .5i
181 Ask not for whom the bell tolls.
182 .PP
183 という句から
184 .IP "" .5i
185 An4wtbt.
186 というパスワードが作り出せる。
187 .PP
188 クラッカーの辞書には、
189 こんな語句は載っていなさそうだ、とみなしても良いだろう。
190 しかし、ここに示した方法だけに頼るのではなく、
191 自分独自のパスワードの作り方を考え出すべきである。
192 .SS グループのパスワードに関する注意
193 グループパスワードは、一人以上の人間が知ることが許されるものであるから、
194 本質的にセキュリティ上の問題を抱えている。
195 しかしグループを使えば別々の人間が共同で作業する事ができるので、
196 これは便利なツールではある。
197 .SH 警告
198 全てのオプションが使えるようには設定されていないかもしれない。
199 パスワードの複雑さの検証はサイトによって異なるだろう。
200 ユーザはシステムが満足するような、
201 充分複雑なパスワードを選ぶよう強制される。
202 NIS が動作していて、
203 かつ NIS サーバ以外にログインしているユーザは、
204 パスワードを変更できない。
205 (訳注: この場合
206 .BR yppasswd (8)
207 を用いる。)
208 .SH ファイル
209 /etc/passwd \- ユーザアカウント情報
210 .br
211 /etc/shadow \- 暗号化されたユーザパスワード
212 .SH 関連項目
213 .BR group (5),
214 .BR passwd (5)
215 .SH 著者
216 Julianne Frances Haugh <jockgrrl@ix.netcom.com>