1 .\" Copyright (C) 2003 Davide Libenzi
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20 .\" 2007-04-30: mtk, Added description of epoll_pwait()
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27 .TH EPOLL_WAIT 2 2012\-08\-17 Linux "Linux Programmer's Manual"
29 epoll_wait, epoll_pwait \- epoll ファイルディスクリプタの I/O イベントを待つ
32 \fB#include <sys/epoll.h>\fP
34 \fBint epoll_wait(int \fP\fIepfd\fP\fB, struct epoll_event *\fP\fIevents\fP\fB,\fP
35 \fB int \fP\fImaxevents\fP\fB, int \fP\fItimeout\fP\fB);\fP
36 \fBint epoll_pwait(int \fP\fIepfd\fP\fB, struct epoll_event *\fP\fIevents\fP\fB,\fP
37 \fB int \fP\fImaxevents\fP\fB, int \fP\fItimeout\fP\fB,\fP
38 \fB const sigset_t *\fP\fIsigmask\fP\fB);\fP
41 \fBepoll_wait\fP() システムコールは、ファイルディスクリプタ \fIepfd\fP で参照される
42 \fBepoll\fP(7) インスタンスに対するイベントを待つ。 \fIevents\fP が指すメモリ領域には、
43 呼び出し側が利用可能なイベントが格納される。最大 \fImaxevents\fP 個のイベントが
44 \fBepoll_wait\fP() によって返される。
45 \fImaxevents\fP 引き数は 0 より大きくなければならない。
47 \fItimeout\fP 引き数は、 \fBepoll_wait\fP() が停止する最小時間をミリ秒で指定
48 する (この停止時間はシステムクロックの粒度に切り上げられ、カーネルの
49 スケジューリング遅延により少しだけ長くなる可能性がある)。
50 \fItimeout\fP を \-1 に指定すると、 \fBepoll_wait\fP() は無限に停止する。
51 \fItimeout\fP を 0 に指定すると、 \fBepoll_wait\fP() は利用可能なイベントが
54 \fIstruct epoll_event\fP は以下のように定義される:
58 typedef union epoll_data {
66 uint32_t events; /* epoll イベント */
67 epoll_data_t data; /* ユーザデータ変数 */
72 返される構造体の \fIdata\fP メンバには、ユーザが \fBepoll_ctl\fP(2) (\fBEPOLL_CTL_ADD\fP,
73 \fBEPOLL_CTL_MOD\fP) で指定したデータが格納される。 一方、 \fIevents\fP
74 メンバには返された利用可能なイベントのビットフィールドが格納される。
76 \fBepoll_wait\fP() と \fBepoll_pwait\fP() の関係は、 \fBselect\fP(2) と \fBpselect\fP(2)
77 の関係と同様である。 \fBpselect\fP(2) 同様、 \fBepoll_pwait\fP()
78 を使うと、アプリケーションは、ファイルディスクリプタが準備できた状態になるか、 シグナルが捕捉されるまで、安全に待つことができる。
80 以下の \fBepoll_pwait\fP() の呼び出しは、
83 ready = epoll_pwait(epfd, &events, maxevents, timeout, &sigmask);
86 次の呼び出しを \fIatomic\fP に実行するのと等価である。
91 sigprocmask(SIG_SETMASK, &sigmask, &origmask);
92 ready = epoll_wait(epfd, &events, maxevents, timeout);
93 sigprocmask(SIG_SETMASK, &origmask, NULL);
96 \fIsigmask\fP 引き数には NULL を指定してもよい。 その場合には、 \fBepoll_pwait\fP() は \fBepoll_wait\fP()
99 成功した場合、 \fBepoll_wait\fP() は要求された I/O に対して準備ができているファイルディスクリプタの数を返す。 また要求された
100 \fItimeout\fP ミリ秒の間にファイルディスクリプタが準備できない場合は、0 を返す。 エラーが起こった場合、 \fBepoll_wait\fP() は
101 \-1 を返し、 \fIerrno\fP を適切に設定する。
105 \fIepfd\fP が有効なファイルディスクリプタでない。
108 \fIevents\fP で指されるメモリ領域に書き込み権限でアクセスできない。
111 要求されたどのイベントも発生せず、かつ \fItimeout\fP の期限が切れる前に、
112 システムコールがシグナルハンドラによって割り込まれた。
116 \fIepfd\fP が \fBepoll\fP ファイルディスクリプタでない。 または \fImaxevents\fP が 0 以下である。
118 .\" To be precise: kernel 2.5.44.
119 .\" The interface should be finalized by Linux kernel 2.5.66.
120 \fBepoll_wait\fP() はカーネル 2.6 で追加された。
121 ライブラリによるサポートは glibc バージョン 2.3.2 以降で提供されている。
123 \fBepoll_pwait\fP() はカーネル 2.6.19 で Linux に追加された。
124 ライブラリによるサポートは glibc バージョン 2.6 以降で提供されている。
126 \fBepoll_wait\fP() は Linux 独自である。
128 あるスレッドが \fBepoll_pwait\fP() を呼び出して停止されている間に、
129 別のスレッドが wait 中の \fBepoll\fP インストールにファイルディスクリプタを
130 追加することがある。新しいファイルディスクリプタでイベントが発生すると、
131 \fBepoll_wait\fP() の呼び出しによる停止が解除されることになる。
133 \fBepoll_wait\fP() で監視中の \fBepoll\fP
134 インスタンス内のファイルディスクリプタが別のスレッドによってクローズされた場合に何が起こるかの議論については、 \fBselect\fP(2)
137 バージョン 2.6.37 より前のカーネルでは、おおよそ \fILONG_MAX / HZ\fP ミリ秒より大きい \fItimeout\fP 値は \-1
138 (つまり無限大) として扱われる。したがって、例えば、\fIsizeof(long)\fP が 4 で、カーネルの \fIHZ\fP の値が 1000
139 のシステムでは、 35.79 分よりも大きなタイムアウトは無限大として扱われるということである。
141 \fBepoll_create\fP(2), \fBepoll_ctl\fP(2), \fBepoll\fP(7)
143 この man ページは Linux \fIman\-pages\fP プロジェクトのリリース 3.52 の一部
144 である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は
145 http://www.kernel.org/doc/man\-pages/ に書かれている。