1 .\" (C)Copyright 1999-2003 Marvell(R) -- linux@syskonnect.de
2 .\" sk98lin.4 1.1 2003/12/17 10:03:18
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22 .\" Software Foundation, Inc., 59 Temple Place, Suite 330, Boston, MA 02111,
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26 .\" all rights reserved.
27 .\" Translated 2004-10-09, Yuichi SATO <ysato444@yahoo.co.jp>
28 .\" Modified 2007-06-05, Akihiro MOTOKI <amotoki@dd.iij4u.or.jp>, LDP v2.51
30 .\"WORD: autonegotiation 自動設定
31 .\"WORD: interrupt moderation 割り込み調停
33 .TH SK98LIN 4 2007-11-25 "Linux" "Linux Programmer's Manual"
35 sk98lin \- Marvell/SysKonnect ギガビットイーサネットドライバ v6.21
72 は Marvell と SysKonnect のネットワークアダプタカードの
74 これは SysKonnect SK-98xx/SK-95xx 互換のギガビットイーサネットアダプタと
75 Yukon 互換のチップセットをサポートしている。
77 insmod を使ってドライバをロードする際、
79 コンマで区切られたコマンドの列として指定することができる。
80 2 つのネットワークアダプタが取り付けられている時に、
81 例えば、1 つ目のアダプタのポート A の自動ネゴシエーションは ON にするが、
82 2 つ目のアダプタのポート A は OFF にする場合は、
85 insmod sk98lin.o AutoNeg_A=On,Off
88 が 1 つ以上のアダプタカードに関連づけられていて、
91 ファイルシステムがシステムにマウントされている場合、
92 取り付けられているネットワークアダプタカードの全てのポートについて、
93 (ポート単位に) 専用の統計ファイルがフォルダ
101 この番号はシステムによってポート毎に割り当てられたものである。
107 インタフェースに希望する IP アドレスを割り当てることができる。
108 これによりアダプタがイーサネットに接続され、
111 "ethx: network connection up using port y" の後に
112 設定されたり検出された接続パラメータが表示される。
115 はラージフレーム (ジャンボフレームとも呼ばれる) もサポートする。
116 ジャンボフレームを使うと、大量のデータを転送する際に、
117 スループットを大幅に向上させることができる。
119 インタフェースの MTU (maximum transfer unit, 最大転送単位) サイズを
121 デフォルトの MTU サイズは 1500 であり、
122 最大で 9000 (バイト) まで設定することができる。
124 インタフェースに IP アドレスを割り当てるときにもできるし、後から
126 コマンドに mtu 引き数を指定することで設定することもできる。
127 例えば、eth0 に IP アドレスとラージフレーム MTU サイズを
128 割り当てたい場合、以下の 2 つのコマンドを実行すればよい:
130 ifconfig eth0 10.1.1.1
131 ifconfig eth0 mtu 9000
133 これらの 2 つのコマンドは 1 つにまとめることもできる:
135 ifconfig eth0 10.1.1.1 mtu 9000
137 ラージフレームを使用できるのは、ネットワーク環境全体で
138 ラージフレームの使用が認められている場合のみである点に注意すること。
139 つまり、イーサネットで使われている全てのスイッチでも
140 ラージフレームがサポートされていなければならない。
141 多くのスイッチがラージフレームをサポートしてはいるが、
143 多くの場合、デフォルトの設定では標準フレーム
144 (1500 バイトの MTU サイズ) だけしかサポートしない。
147 ジャンボフレームが有効になっていなければならない。
148 アダプタがラージフレームを受け取るように設定されていない場合、
149 アダプタはそのフレームを単純に捨ててしまう。
151 標準のイーサネットフレームサイズに戻すのは、再び
155 ifconfig eth0 mtu 1500
157 Linux の Marvell/SysKonnect ギガビットイーサネットドライバは、
158 IEEE 規格 802.1, 802.1q, 802.3ad に準拠する
159 VLAN と Link Aggregation に対応している。
160 これらの機能は、インターネットにあるオープンソースモジュールを
164 : http://www.candelatech.com/~greear/vlan.html
168 : http://www.st.rim.or.jp/~yumo
171 Marvell/SysKonnect は、これらのオープンソースモジュールに対するサポートは
172 行っておらず、これらを使った場合に生じるいかなる失敗や問題についても
177 このパラメータはアダプタカードのポート A がサポートするリンク速度を
178 設定するのに使われる。これは Yukon copper アダプタでのみ有効である。
187 通常、リンク速度はリンクの確立時に 2 つのポートの間で自動設定される。
188 これに失敗した場合、ポートはこの引き数で指定された設定になる。
191 このパラメータはアダプタカードのポート B がサポートするリンク速度を
192 設定するのに使われる。これは Yukon copper アダプタでのみ有効である。
201 通常、リンク速度はリンクの確立時に 2 つのポートの間で自動設定される。
202 これに失敗した場合、ポートはこの引き数で指定された設定になる。
204 .BI AutoNeg_A= i,j,...
205 アダプタカードのポート A の自動設定 (autonegotiation) の使用を
206 有効または無効にする。使用可能な値は以下の通り:
214 モードはリンクパートナが自動設定をサポートしているか否かを
217 .BI AutoNeg_B= i,j,...
218 アダプタカードのポート B の自動設定 (autonegotiation) の使用を
219 有効または無効にする。使用可能な値は以下の通り:
227 モードはリンクパートナが自動設定をサポートしているか否かを
230 .BI DupCap_A= i,j,...
231 この引き数はアダプタカードのポート A で使う二重通信 (duplex) モードを示す。
239 この引き数はポート A の AutoNeg_A が
256 この DupCap_A 引き数は、リンクパートナが全ての二重通信の組み合わせを
259 .BI DupCap_B= i,j,...
260 この引き数はアダプタカードのポート B で使う二重通信モードを示す。
268 この引き数はポート B の AutoNeg_B が
285 この DupCap_B 引き数は、リンクパートナが全ての二重通信の組み合わせを
288 .BI FlowCtrl_A= i,j,...
289 この引き数は自動設定時にポートが対向に伝える
299 それぞれのモードには以下のような意味がある:
304 リンクパートナの双方が PAUSE フレームを送ることができる。
308 リンクパートナの双方またはリモートパートナのみが
313 ローカルリンクパートナのみが PAUSE フレームを送ることができる。
317 リンクパートナのどちらも PAUSE フレームを送ることはできない。
323 .BI FlowCtrl_B= i,j,...
324 この引き数は自動設定時にポートが対向に伝える
334 それぞれのモードには以下のような意味がある:
338 リンクパートナの双方が PAUSE フレームを送ることができる。
342 リンクパートナの双方またはリモートパートナのみが
347 ローカルリンクパートナのみが PAUSE フレームを送ることができる。
351 リンクパートナのどちらも PAUSE フレームを送ることはできない。
359 この引き数は 1000Base-T アダプタカードでのみ有効である。
360 2 つの 1000Base-T ポートが通信する場合、
361 片方が (タイミング情報を提供する) マスタの役割をしなければならず、
362 もう片方がスレーブにならなければならない。
370 通常、ポートの役割は 2 つのポートでリンクを確立するときに自動設定される。
372 アダプタカードのポート A はこの引き数で指定された設定になる。
375 この引き数は 1000Base-T アダプタカードでのみ有効である。
376 2 つの 1000Base-T ポートが通信する場合、
377 片方が (タイミング情報を提供する) マスタの役割をしなければならず、
378 もう片方がスレーブにならなければならない。
386 通常、ポートの役割は 2 つのポートでリンクを確立するときに自動設定される。
388 アダプタカードのポート B はこの引き数で指定された設定になる。
391 この引き数は、ポート毎に指定する、全部で 5 個の引き数の組み合わせを、
393 これによりアダプタカードの 2 つのポートの設定を簡略化できる。
395 ポート引き数の最も意味のある組み合わせを反映したものである。
396 使用可能な値とそれに対応するポート毎のパラメータの組み合わせは、
400 ConType | DupCap AutoNeg FlowCtrl Role Speed
401 --------+-------------------------------------------
402 \fIAuto\fP | Both On SymOrRem Auto Auto
404 \fI100FD\fP | Full Off None Auto 100
406 \fI100HD\fP | Half Off None Auto 100
408 \fI10FD\fP | Full Off None Auto 10
410 \fI10HD\fP | Half Off None Auto 10
415 引き数と組み合わせて指定すると、それらの設定を結合した設定となる。
422 .BI Moderation= i,j,...
423 割り込み調停 (interrupt moderation) は、ドライバが処理を開始しなければ
424 ならない割り込み回数の最大値を設定するために使用される。
425 つまり、ドライバが処理を行うまで、1回以上の割り込み
426 (送信または受信パケットが処理されること) がキューに入れられる。
427 キューに入れられた割り込みがいつ処理されるかは、
441 アダプタカードに対して割り込み調停を適用しない。
443 アダプタカードの割り込み線に現れると直ぐに処理される。
447 アダプタカードに対して割り込み調停が適用される。
448 全ての送信または受信割り込みは、調停間隔が完全に終わるまで
450 この調停間隔が終わると、キューに入れられた全ての割り込みは、
453 という用語は、あるインタフェースに現在どれだけの
454 ネットワーク負荷がかかっているかに関わらず、
455 割り込み調停が常に有効になることを表している。
456 さらに、調停間隔の時間は固定で、ドライバが動作している間は変化しない。
460 システムの負荷に応じて、アダプタカードに対して割り込み調停が適用される。
461 ドライバがシステムの負荷が高すぎると検出した場合、
463 過剰なネットワーク負荷からシステムを保護しようとする。
464 \(emその後に\(emCPU 利用率が再び下がった場合
465 (またはネットワーク負荷が極わずかになった場合)、
468 ドライバが扱わなければならないインタフェースのうち
469 ネットワーク負荷が高いものが 1 つ以上あり、
470 \(emその結果\(emCPU 利用率が高くなっている場合、
472 ネットワーク負荷が高い状況で調停が適用されると、
473 遅いコンピュータでは CPU 負荷が 20-30% 削減されるだろう。
476 往復遅延時間 (round-trip-time, RTT) の増加がある点に注意すること。
477 これは、割り込みがキューに入れられ、まとめて処理されるためである。
479 .BI IntsPerSec= i,j,...
480 この引き数は割り込み調停の間隔を決定する。
481 静的 (static) 割り込み調停が使われている場合、
483 引き数の値が 2000 であれば、割り込み調停の間隔は 500 ミリ秒になる。
484 この引き数に設定可能な値は 30...40000 の範囲で、
488 この引き数は静的 (static) または動的 (dynamic) 割り込み調停が
490 この引き数は割り込み調停が適用されていない場合には無視される。
493 一見したところでは、とても長い期間 (例えば 1 秒間に 100 回だけの割り込み) を
494 選ぶことに意味があるように見えるかもしれないが、そうすると
496 一方で、とても短い調停時間を選ぶと、割り込み調停を使う意味がなくなってしまう。
498 .BI PrefPort= i,j,...
499 この引き数は (2 ポートのネットワークアダプタで)
500 優先 (preferred) ポートを A または B のどちらにするかを指定するのに使われる。
501 優先ポートとは、A と B の両方のポートが完全に機能していると検知された場合に
511 .BI RlmtMode= i,j,...
514 RLMT は即時に待機しているリンクに切り替える。
515 少なくとも 1 つの「物理的」リンクが起動するまでは、仮想リンクが維持される。
516 この引き数は RLMT が両方のポートをどのように監視するかを決める。
529 RLMT は、各ポートについてアダプタハードウェアが報告するリンク状態を使い、
530 そのポートが全てのネットワークトラフィックを送受信するのに使用可能かを
535 このモードでは、RLMT はアダプタカードの 2 つのポートの間で
537 2 つのポートの間のネットワーク経路を監視する。
538 このモードでは 2 つのポートが互いに「見える」ような
540 (つまり、ポート間にルータがあってはならない)。
544 ローカルポートとセグメントをチェックする。
545 このモードは CheckLocalPort モードと同じ機能を提供し、
546 更にポート間のネットワークセグメントをチェックする。
548 スパニングツリープロトコル (Spanning Tree protocol) を
549 使うように設定されたギガビットイーサネットスイッチが
554 このモードでは、ポート A と B が別々のデバイスとして使用される。
555 2 ポートのアダプタを持っている場合、ポート A を
560 2 つのポートは別々の IP アドレスを付けて独立に使用することができる。
568 は、1 つのアダプタ上のポート間でネットワーク経路があるような設定で
570 さらに、このモードはアダプタ同士が直結 (back-to-back) で
571 接続されている状態で動作するようには設計されていない。
574 .I /proc/net/sk98lin/eth[x]
576 アダプタカードの特定のインタフェースの統計ファイル。
577 このファイルには、アダプタカードの一般的な情報と、
578 全ての送信・受信カウンタの詳細な一覧が含まれる。
580 .I /usr/src/linux/Documentation/networking/sk98lin.txt
586 これには詳細なインストール HOWTO が含まれており、
588 また一般的な問題とその解決法についても書かれている。
590 バグは linux@syskonnect.de に報告してほしい。
592 .\" Ralph Roesler \(em rroesler@syskonnect.de
594 .\" Mirko Lindner \(em mlindner@syskonnect.de