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[linuxjm/LDP_man-pages.git] / release / man5 / dir_colors.5
1 .\"
2 .\" manpage for /etc/dir_colors, config file for dircolors(1)
3 .\" extracted from color-ls 3.12.0.3 dircolors(1) manpage
4 .\"
5 .\" This file may be copied under the conditions described
6 .\" in the LDP GENERAL PUBLIC LICENSE, Version 1, September 1998
7 .\" that should have been distributed together with this file.
8 .\"
9 .\" Modified Sat Dec 22 22:25:33 2001 by Martin Schulze <joey@infodrom.org>
10 .\"
11 .\" Japanese Version Copyright (c) 2000-2002 Yuichi SATO
12 .\"         all rights reserved.
13 .\" Translated Tue Jul  4 18:44:50 JST 2000
14 .\"         by Yuichi SATO <sato@complex.eng.hokudai.ac.jp>
15 .\" Updated & Modified Tue Apr 24 21:49:43 JST 2001
16 .\"         by Yuichi SATO <ysato@h4.dion.ne.jp>
17 .\" Updated & Modified Sat Jan  5 22:25:30 JST 2002 by Yuichi SATO
18 .\"
19 .\"WORD:        configuration   設定
20 .\"WORD:        terminal        端末
21 .\"WORD:        orphan          孤立
22 .\"WORD:        caret           キャレット
23 .\"
24 .TH DIR_COLORS 5 2001-12-26 "GNU" "Linux User Manual"
25 .SH 名前
26 dir_colors \- dircolors(1) の設定ファイル
27 .SH 説明
28 プログラム
29 .BR ls (1)
30 は、環境変数
31 .B LS_COLORS
32 を使い、ファイル名を何色で表示するかを決定する。
33 この環境変数は、通常
34
35 .RS
36 eval \`dircolors some_path/dir_colors\`
37 .RE
38
39 のようなコマンドで設定される。
40 このコマンドは
41 .I /etc/profile
42
43 .I /etc/csh.cshrc
44 といったシステムのシェル初期化ファイルにある。
45 .RB ( dircolors (1)
46 を参照すること。)
47 通常、ここで使われるファイルは
48 .I /etc/DIR_COLORS
49 であるが、ホームディレクトリの
50 .I .dir_colors
51 ファイルで上書きすることができる。
52 .PP
53 設定ファイルは 1 行毎に書かれたステートメントで構成される。
54 ハッシュマーク (#) が行の始めにある場合や、
55 ハッシュマークの前に少なくとも 1 つの空白がある場合、
56 ハッシュマークの後ろはコメントとして扱われる。
57 空行は無視される。
58 .PP
59 このファイルの
60 .I グローバル
61 セクションは、
62 最初の
63 .B TERM
64 ステートメントより前にある任意のステートメントからなる。
65 グローバルセクションにあるステートメントは、
66 すべての端末タイプについて有効であるとみなされる。
67 グローバルセクションの次には、
68 .I 端末固有
69 セクションが続く。
70 各端末固有セクションの先頭には、1 つ以上の
71 .B TERM
72 ステートメントが置かれる。
73 .B TERM
74 ステートメントは、その後に続く宣言が適用される (環境変数
75 .B TERM
76 で与えられる) 端末タイプを指定する。
77 グローバル宣言をその後に続く端末固有の宣言で上書きすることが常に可能である。
78 .PP
79 次のステートメントが認識される。大文字と小文字は区別されない。
80 .TP
81 .B TERM \fIterminal-type\fR
82 端末固有セクションを開始し、どの端末に適用するかを指定する。
83 複数の端末タイプに適用するため、複数の
84 .B TERM
85 ステートメントを使うことができる。
86 .TP
87 .B COLOR yes|all|no|none|tty
88 (Slackware のみ; GNU
89 .BR dircolors (1)
90 では無視される。)
91 カラー表示を常に有効にするのか (\fIyes\fR または \fIall\fR)、
92 常に無効にするのか (\fIno\fR または \fInone\fR)、
93 出力先が端末の場合にのみ有効にするのか (\fItty\fR) を指定する。
94 デフォルトは \fIno\fR である。
95 .TP
96 .B EIGHTBIT yes|no
97 (Slackware のみ; GNU
98 .BR dircolors (1)
99 では無視される。)
100 デフォルトで 8 ビットの ISO 8859 文字を有効にするかを指定する。
101 互換性のため、1 で \fIyes\fR を、0 で \fIno\fR を指定することができる。
102 デフォルトは \fIno\fR である。
103 .TP
104 .B OPTIONS \fIoptions\fR
105 (Slackware のみ; GNU
106 .BR dircolors (1)
107 では無視される。)
108 コマンドラインオプションをデフォルトの
109 .B ls
110 コマンドラインに追加する。
111 このオプションには、すべての有効な
112 .B ls
113 のコマンドラインオプションを指定できる。
114 オプションの前にはマイナス記号を置かなければならない。
115 .B dircolors
116 がオプションの有効性を検証しない点に注意すること。
117 .TP
118 .B NORMAL \fIcolor-sequence\fR
119 (ファイル名でない) 通常のテキストに使われる色を指定する。
120 .TP
121 .B FILE \fIcolor-sequence\fR
122 通常のファイルに使われる色を指定する。
123 .TP
124 .B DIR \fIcolor-sequence\fR
125 ディレクトリに使われる色を指定する。
126 .TP
127 .B LINK \fIcolor-sequence\fR
128 シンボリックリンクに使われる色を指定する。
129 .TP
130 .B ORPHAN \fIcolor-sequence\fR
131 孤立した (存在しないファイルを指している)
132 シンボリックリンクに使われる色を指定する。
133 指定されない場合、
134 .B ls
135
136 .B LINK
137 の色を代わりに使う。
138 .TP
139 .B MISSING \fIcolor-sequence\fR
140 行方不明のファイル (存在しないにもかかわらず
141 シンボリックリンクが指しているファイル) に使われる色を指定する。
142 指定されない場合、
143 .B ls
144
145 .B FILE
146 の色を代わりに使う。
147 .TP
148 .B FIFO \fIcolor-sequence\fR
149 FIFO (名前付きパイプ) に使われる色を指定する。
150 .TP
151 .B SOCK \fIcolor-sequence\fR
152 ソケットに使われる色を指定する。
153 .TP
154 .B DOOR \fIcolor-sequence\fR
155 (fileutils 4.1 以降でサポートされる)
156 door (Solaris 2.5 以降) で使われる色を指定する。
157 .TP
158 .B BLK \fIcolor-sequence\fR
159 ブロックデバイススペシャルファイルに使われる色を指定する。
160 .TP
161 .B CHR \fIcolor-sequence\fR
162 キャラクターデバイススペシャルファイルに使われる色を指定する。
163 .TP
164 .B EXEC \fIcolor-sequence\fR
165 実行属性が設定されているファイルに使われる色を設定する。
166 .TP
167 .B LEFTCODE \fIcolor-sequence\fR
168 ISO\ 6429 端末 (下記参照) 以外で
169 .I "left code"
170 に使われる色を指定する。
171 .TP
172 .B RIGHTCODE \fIcolor-sequence\fR
173 ISO\ 6429 端末 (下記参照) 以外で
174 .I "right code"
175 に使われる色を指定する。
176 .TP
177 .B ENDCODE \fIcolor-sequence\fR
178 ISO\ 6429 端末 (下記参照) 以外で
179 .I "end code"
180 に使われる色を指定する。
181 .TP
182 \fB*\fIextension\fR \fIcolor-sequence\fR
183 \fIextension\fR で終るすべてのファイルに使われる色を指定する。
184 .TP
185 \fB .\fIextension\fR \fIcolor-sequence\fR
186 \fB*\fR.\fIextension\fR と同じ。
187 \fIextension\fR で終るすべてのファイルに使われる色を指定する。
188 ピリオドは拡張子に含まれ、
189 .B emacs
190 のバックアップファイル
191 .B ~
192 のようなピリオドで始まらない拡張子を指定することができない点に注意すること。
193 この形式は古いものと考えられている。
194 .SS "ISO 6429 (ANSI) カラーシーケンス"
195 最近のカラー表示可能な ASCII 端末の大部分は、
196 ISO 6429 (ANSI) カラーシーケンスを用いる。
197 .B xterm
198 や広く使われている DEC VT100 クローンを含む
199 カラー表示できない一般的な端末の多くは、
200 ISO 6429 カラーコードを認識し、出力から実害なく削除するか、エミュレートする。
201 .B ls
202 は、カラー表示が有効であることを仮定し、ISO 6429 コードをデフォルトで使う。
203
204 ISO 6429 カラーシーケンスは、セミコロンで区切られた数字のシーケンスで作られる。
205 最も一般的なコードを示す。
206 .sp
207 .RS +.2i
208 .ta 1.0i
209 .nf
210  0     デフォルトカラーを保存
211  1     明るい色
212  4     アンダーラインされたテキスト
213  5     フラッシュするテキスト
214 30     前景色:黒
215 31     前景色:赤
216 32     前景色:緑
217 33     前景色:黄 (もしくは茶)
218 34     前景色:青
219 35     前景色:紫
220 36     前景色:シアン
221 37     前景色:白 (もしくは灰)
222 40     背景色:黒
223 41     背景色:赤
224 42     背景色:緑
225 43     背景色:黄 (もしくは茶)
226 44     背景色:青
227 45     背景色:紫
228 46     背景色:シアン
229 47     背景色:白 (もしくは灰)
230 .fi
231 .RE
232 .sp
233 システムと表示デバイスによっては、動作しないコマンドもある。
234 .PP
235 .B ls
236 は以下をデフォルトとして使う。
237 .sp
238 .RS +.2i
239 .ta 1.0i 2.5i
240 .nf
241 \fBNORMAL\fR   0       (ファイル名でない) 通常のテキスト
242 \fBFILE\fR     0       通常のファイル
243 \fBDIR\fR      32      ディレクトリ
244 \fBLINK\fR     36      シンボリックリンク
245 \fBORPHAN\fR   未定義  孤立したシンボリックリンク
246 \fBMISSING\fR  未定義  行方不明のファイル
247 \fBFIFO\fR     31      名前付きパイプ (FIFO)
248 \fBSOCK\fR     33      ソケット
249 \fBBLK\fR      44;37   ブロックデバイス
250 \fBCHR\fR      44;37   キャラクターデバイス
251 \fBEXEC\fR     35      実行ファイル
252 .fi
253 .RE
254 .sp
255 デフォルトの設定を完全に認識できない端末プログラムも少数存在する。
256 ディレクトリをリストした後にすべてのテキストがカラー表示されたなら、
257 .B NORMAL
258
259 .B FILE
260 のコードを通常の前景色と背景色のための数値コードに変更すること。
261 .SS "その他の端末タイプ (高度な設定)"
262 カラー表示可能 (またはハイライト表示可能) だが、
263 異なるコードセットを使う端末 (あるいはプリンター!) を持っている場合でも、
264 それに適した設定を作ることができる。
265 そのためには、
266 .BR LEFTCODE ,
267 .BR RIGHTCODE ,
268 .B ENDCODE
269 定義を使う必要がある。
270 .PP
271 ファイル名を出力する場合、
272 .B ls
273 は "
274 .B LEFTCODE
275 .I typecode
276 .B RIGHTCODE
277 .I filename
278 .B ENDCODE
279 " という出力シーケンスを生成する。
280 ここで、
281 .I typecode
282 はファイルのタイプや名前に依存したカラーシーケンスである。
283 .B ENDCODE
284 が未定義の場合、シーケンス
285 .B "LEFTCODE NORMAL RIGHTCODE"
286 が代わりに使われる。
287 leftcode と rightcode の目的は、単に必要な打ち込む回数を減らす
288 (さらに、見苦しいエスケープコードをユーザーに隠す) ことにある。
289 シーケンスがその端末にとって適切でない場合、
290 行内のそれぞれのキーワード自身を指定して削除することができる。
291 .PP
292 .B 注意:
293 .B ENDCODE
294 が設定ファイルのグローバルセクションで定義されている場合、
295 ファイルの端末固有セクションで未定義にすることは
296 .IR できない 。
297 これは、
298 .B NORMAL
299 の定義が何も影響を及ぼさないことを意味する。
300 しかし、異なった
301 .B ENDCODE
302 を指定することで同じ効果を得ることができる。
303 .SS エスケープシーケンス
304 カラーシーケンスやファイル名の拡張子で制御文字やブランク文字を指定するために、
305 C 言語スタイルの \e エスケープ表記と
306 .B stty
307 スタイルの ^ 表記の両方を使うことができる。
308 C 言語スタイルの表記には以下の文字が含まれる。
309 .sp
310 .RS +.2i
311 .ta 1.0i
312 .nf
313 \fB\ea\fR      ベル (ASCII 7)
314 \fB\eb\fR      バックスペース (ASCII 8)
315 \fB\ee\fR      エスケープ (ASCII 27)
316 \fB\ef\fR      フォームフィード (ASCII 12)
317 \fB\en\fR      改行 (ASCII 10)
318 \fB\er\fR      キャリッジリターン (ASCII 13)
319 \fB\et\fR      タブ (ASCII 9)
320 \fB\ev\fR      垂直タブ (ASCII 11)
321 \fB\e?\fR      デリート (ASCII 127)
322 \fB\e\fInnn\fR    (8 進数表記の) 任意の文字
323 \fB\ex\fInnn\fR   (16 進数表記の) 任意の文字
324 \fB\e_\fR      スペース
325 \fB\e\e\fR      バックスラッシュ (\e)
326 \fB\e^\fR      キャレット (^)
327 \fB\e#\fR      ハッシュマーク (#)
328 .fi
329 .RE
330 .sp
331 ハッシュマークを始めの文字として入力するときと同様に、
332 スペース・バックスラッシュ・キャレット・制御文字を文字列の任意の部分に
333 入力するためには、エスケープが必要であることに注意すること。
334 .SH ファイル
335 .TP
336 .I /etc/DIR_COLORS
337 システム全体の設定ファイル。
338 .TP
339 .I ~/.dir_colors
340 ユーザー毎の設定ファイル。
341 .SH 注意
342 このページは fileutils-4.1 パッケージで使われている
343 .B dir_colors
344 のファイル形式について説明している。
345 その他のバージョンでは少し違いがあるかも知れない。
346 .PP
347 ISO 6429 端末で使われる
348 .B LEFTCODE
349
350 .B RIGHTCODE
351 のデフォルトの定義は、次のようになっている。
352 .sp
353 .RS +.2i
354 .ta 1.0i
355 .nf
356 \fBLEFTCODE\fR  \ee[
357 \fBRIGHTCODE\fR m
358 .fi
359 .RE
360 .sp
361 .B ENDCODE
362 のデフォルトは定義されていない。
363 .SH 関連項目
364 .BR dircolors (1),
365 .BR ls (1),
366 .BR stty (1),
367 .BR xterm (1)