1 .\" $OpenBSD: elf.5,v 1.12 2003/10/27 20:23:58 jmc Exp $
2 .\"Copyright (c) 1999 Jeroen Ruigrok van der Werven
3 .\"All rights reserved.
5 .\"Redistribution and use in source and binary forms, with or without
6 .\"modification, are permitted provided that the following conditions
8 .\"1. Redistributions of source code must retain the above copyright
9 .\" notice, this list of conditions and the following disclaimer.
10 .\"2. Redistributions in binary form must reproduce the above copyright
11 .\" notice, this list of conditions and the following disclaimer in the
12 .\" documentation and/or other materials provided with the distribution.
14 .\"THIS SOFTWARE IS PROVIDED BY THE AUTHOR AND CONTRIBUTORS ``AS IS'' AND
15 .\"ANY EXPRESS OR IMPLIED WARRANTIES, INCLUDING, BUT NOT LIMITED TO, THE
16 .\"IMPLIED WARRANTIES OF MERCHANTABILITY AND FITNESS FOR A PARTICULAR PURPOSE
17 .\"ARE DISCLAIMED. IN NO EVENT SHALL THE AUTHOR OR CONTRIBUTORS BE LIABLE
18 .\"FOR ANY DIRECT, INDIRECT, INCIDENTAL, SPECIAL, EXEMPLARY, OR CONSEQUENTIAL
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20 .\"HOWEVER CAUSED AND ON ANY THEORY OF LIABILITY, WHETHER IN CONTRACT, STRICT
21 .\"LIABILITY, OR TORT (INCLUDING NEGLIGENCE OR OTHERWISE) ARISING IN ANY WAY
24 .\" $FreeBSD: src/share/man/man5/elf.5,v 1.21 2001/10/01 16:09:23 ru Exp $
26 .\" Slightly adapted - aeb, 2004-01-01
27 .\" 2005-07-15, Mike Frysinger <vapier@gentoo.org>, various fixes
28 .\" 2007-10-11, Mike Frysinger <vapier@gentoo.org>, various fixes
29 .\" 2007-12-08, mtk, Converted from mdoc to man macros
31 .\" Japanese Version Copyright (c) 2004-2005 Yuichi SATO
32 .\" all rights reserved.
33 .\" Translated Thu Dec 16 02:17:58 JST 2004
34 .\" by Yuichi SATO <ysato444@yahoo.co.jp>
35 .\" Updated & Modified Sat Sep 10 02:29:40 JST 2005 by Yuichi SATO
36 .\" Updated 2008-02-12, Akihiro MOTOKI <amotoki@dd.iij4u.or.jp>, LDP v2.77
38 .TH ELF 5 2007-12-28 "Linux" "Linux Programmer's Manual"
40 elf \- 実行可能リンクフォーマット (ELF) ファイルのフォーマット
43 .\" .B #include <elf_abi.h>
49 は ELF 実行可能バイナリファイルのフォーマットを定義する。
50 これらのファイルとしては、通常の実行可能ファイル・
51 再配置可能オブジェクトファイル・コアファイル・共有ライブラリがある。
53 ELF ファイルフォーマットを使う実行可能ファイルは、
54 ELF ヘッダの後にプログラムヘッダテーブルまたは
55 セクションヘッダテーブル (またはその両方) が続く構成である。
56 ELF ヘッダは常にファイルのオフセット 0 にある。
57 プログラムヘッダテーブルとセクションヘッダテーブルの
58 ファイル内でのオフセットは、ELF ヘッダに定義されている。
59 この 2 つのテーブルはファイルの残りの部分の詳細を記述する。
61 .\" ネイティブなアーキテクチャの ELF バイナリファイルを処理したい
65 .\" これらのアプリケーションは、ジェネリック名
66 .\" all the types and structures by their generic names
68 .\" によって全ての型と構造体を参照したり、
70 .\" によってマクロを参照したりするすべきである。
71 .\" このようにして書かれたアプリケーションは、
72 .\" ホストが 32 ビットか 64 ビットかに関わらず、
73 .\" どのアーキテクチャ上でもコンパイルできる。
75 .\" アプリケーションが未知のアーキテクチャの ELF ファイルを
76 .\" 処理する必要がある場合、そのアプリケーションは明示的に
80 .\" という型名と構造体名を使う必要がある。
87 このヘッダファイルは上記のヘッダを C 言語の構造体で記述し、
88 また動的セクション・再配置可能セクション・シンボルテーブルの構造体も
91 以下の型は N ビットアーキテクチャで使われる (N=32,64 であり
107 ElfN_Addr 符号なしのプログラムアドレス, uintN_t
108 ElfN_Off 符号なしのファイルオフセット, uintN_t
109 ElfN_Section 符号なしのセクションインデックス, uint16_t
110 ElfN_Versym 符号なしのバージョンシンボル情報, uint16_t
111 Elf_Byte unsigned char
117 .\" Elf32_Size 符号なしのオブジェクトサイズ
121 (注意: *BSD での用語は少し異なる。
130 混乱を避けるため、以下では、これらの型はサイズが自明な型に置き換えてある。)
132 このファイルフォーマットが定義する全てのデータ構造体は、
136 必要な場合、データ構造体では明示的なパディング (padding, 詰め込み)
137 が行なわれる。これは 4 バイトオブジェクトに対する
139 構造体のサイズを 4 の倍数にするためなどである。
152 unsigned char e_ident[EI_NIDENT];
161 uint16_t e_phentsize;
163 uint16_t e_shentsize;
171 .\" .Bl -tag -width "e_phentsize"
174 このバイト配列は、プロセッサやファイルの他の部分には依存せずに、
175 ファイルを解釈 (interpret) するために指定される。
183 .\" .Bl -tag -width "EI_VERSION" \" EI_ABIVERSION
210 第 5 バイトは、このバイナリのアーキテクチャを示す:
212 .\" .Bl -tag -width "ELFCLASSNONE" -compact
220 ファイルと仮想アドレス空間が 4 ギガバイトまでのマシンをサポートする。
229 第 6 バイトはファイル内のプロセッサ固有データの
231 現在のところ以下のエンコーディングがサポートされている:
232 .\" .Bl -tag -width "ELFDATA2LSB" -compact
251 .\" .Bl -tag -width "EV_CURRENT" -compact
264 このバイトはオブジェクトのターゲットとなる
265 オペレーティングシステムと ABI を示す。
267 プラットフォーム固有の意味を持つフラグや値を持つものもある;
268 これらのフィールドの解釈は、このバイトの値によって決定される。
270 .\" .Bl -tag -width "ELFOSABI_STANDALONE" -compact
281 .\" synonym: ELFOSABI_NONE
295 .\" .BR ELFOSABI_HURD
299 .\" .BR ELFOSABI_86OPEN
300 .\" 86Open Common IA32 ABI.
306 .\" .It Dv ELFOSABI_MONTEREY
307 .\" Monterey project ABI.
331 .BR ELFOSABI_STANDALONE
339 このバイトはオブジェクトがターゲットとしている ABI のバージョンを示す。
340 このフィールドは互換性のない ABI のバージョンを区別するために使われる。
343 フィールドで識別される ABI に依存する。
344 この仕様に準拠するアプリケーションは、値 0 を使う。
348 これらのバイトは予約されており、0 に設定されている。
349 これらを読み込むプログラムは、これらのバイトを無視すべきである。
350 現在使われていないバイトに意味が与えられる場合、
364 この構造体のメンバはオブジェクトファイルタイプを示す:
366 .\" .Bl -tag -width "ET_NONE" -compact
388 このメンバは個々のファイルに必要とされるアーキテクチャを指定する。
391 .\" .Bl -tag -width "EM_MIPS_RS4_BE" -compact
403 Sun Microsystems SPARC.
426 MIPS RS3000 (ビッグエンディアンのみ)。
430 .\" .It Dv EM_MIPS_RS4_BE
431 .\" MIPS RS4000 (ビッグエンディアンのみ)。非推奨。
433 .\" EM_MIPS_RS3_LE (MIPS R3000 リトルエンディアン)。
457 Advanced RISC Machines
482 .\" Compaq [DEC] Alpha.
483 .\" .It Dv EM_ALPHA_EXP
484 .\" 拡張命令セット付き Compaq [DEC] Alpha。
491 .\" .Bl -tag -width "EV_CURRENT" -compact
505 このメンバは、システムが最初に制御を渡す、
506 つまりプロセスを開始する仮想アドレスを指定する。
507 ファイルにエントリポイントが関連付けられていない場合、
512 ファイルオフセット (バイト単位) を保持する。
513 ファイルにプログラムヘッダテーブルがない場合、
518 ファイルオフセット (バイト単位) を保持する。
519 ファイルにセクションヘッダテーブルがない場合、
523 このメンバはファイルに関連付けられたプロセッサ固有のフラグを保持する。
524 フラグの名前は EF_`machine_flag' という形式である。
528 このメンバは ELF ヘッダサイズ (バイト単位) を保持する。
531 このメンバはこのファイルのプログラムヘッダテーブルの
532 1 エントリあたりのサイズ (バイト単位) を保持する;
536 このメンバはプログラムヘッダテーブルにあるエントリの数を保持する。
541 の積がテーブルサイズ (バイト単位) になる。
547 このメンバはセクションヘッダのサイズ (バイト単位) を保持する。
548 セクションヘッダはセクションヘッダテーブルの 1 つのエントリである;
552 このメンバはセクションヘッダテーブルにあるエントリの数を保持する。
557 の積はセクションヘッダテーブルのサイズ (バイト単位) になる。
558 ファイルにセクションヘッダテーブルがない場合、
563 このメンバはセクション名文字列テーブルに関連付けられたエントリの
564 セクションヘッダテーブルインデックスを保持する。
565 ファイルにセクション名文字列テーブルがない場合、
571 .\" .Bl -tag -width "SHN_LORESERVE"
574 この値は未定義・存在しない・無関係その他、
575 意味のないセクションの参照であることを表す。
578 に関連づけて「定義」されたシンボルは、「未定義」なシンボルである。
579 .\"nakano ここの "defined" は通常の文の一部では?
582 この値は予約済みのインデックス範囲の下限を指定する。
587 以下の値は、プロセッサ固有の意味に予約されている。
592 以上の値は、プロセッサ固有の意味に予約されている。
593 .\"sato: SHN_{HI,LO}PROC の説明は、原文の間違いらしい。
599 に関連づけられたシンボルは絶対値を保持し、再配置に影響されない。
602 このセクションに関連して定義されたシンボルは、
603 Fortran の COMMON や C の未割り当て external 変数のような、
607 この値は予約されたインデックスの範囲の上限を指定する。
612 この値はセクションヘッダテーブルを参照しない。
620 実行可能ファイルまたは共有オブジェクトファイルのプログラムヘッダテーブルは、
621 システムによるプログラム実行準備に必要な、
622 セグメント等の情報を記述する構造体の配列である。
628 プログラムヘッダは実行可能ファイルと共有オブジェクトファイルでのみ意味を持つ。
629 ファイルは自身のプログラムヘッダサイズを ELF ヘッダの
671 32 ビットと 64 ビットのプログラムヘッダの主な違いは、構造体における
674 .\" .Bl -tag -width "p_offset"
678 この配列要素がどのような種類のセグメントを記述しているか、
679 またはこの配列要素の情報をどのように解釈するか、を表す。
680 .\" .Bl -tag -width "PT_DYNAMIC"
684 この配列要素は使用されておらず、その他のメンバの値は未定義である。
685 これにより、このプログラムヘッダのエントリは無視される。
692 で記述されるロード可能セグメントを指定する。
693 このファイルからのバイトデータが、このメモリセグメントの先頭からマップされる。
700 そのセグメント初期化データの後ろに置かれると定められている。
701 ファイルサイズはメモリサイズより大きくてはいけない。
702 プログラムヘッダテーブルのロード可能セグメントエントリは、
710 この配列要素は、インタプリタとして起動されるパス名 (NULL 文字終端)
712 このセグメント型は (共有オブジェクトにもあるかも知れないが)
714 ただし、このセグメント型は 1 つのファイルに 2 回以上出現してはならない。
716 全てのロード可能セグメントエントリより前になければならない。
719 この配列要素は補足情報 (auxiliary information) の位置とサイズを指定する。
722 このセグメント型は予約されているが、意味は指定されていない。
723 この型の配列要素を保持するプログラムは ABI に準拠しない。
727 ファイルおよびプログラムのメモリイメージ双方における
728 プログラムヘッダテーブル自身の位置とサイズを指定する。
729 このセグメント型は 1 つのファイルに 2 回以上出現してはならない。
730 さらに、このセグメント型が存在してもよいのは、プログラムヘッダテーブルが
731 プログラムのメモリイメージの一部である場合のみである。
732 もし存在する場合、これは全てのロード可能セグメントエントリより
738 以下の値はプロセッサ固有の意味に予約されている。
743 以上の値はプロセッサ固有の意味に予約されている。
744 .\"sato: PT_{HI,LO}PROC の説明は、原文の間違いらしい。
747 GNU 拡張であり、Linux カーネルが
749 のメンバーにセットされたフラグ経由でスタックの状態を制御するために使用する。
754 このメンバは、セグメントの先頭バイトがある
755 (ファイル先頭からの) オフセットを保持する。
758 このメンバは、セグメントの先頭バイトがある
763 このメンバはセグメントの物理アドレスとして予約されている。
764 BSD ではこのメンバは使用されない。0 でなければならない。
767 このメンバはセグメントのファイルイメージのバイト数を保持する。
771 このメンバはセグメントのメモリイメージのバイト数を保持する。
775 このメンバはセグメントに関連するフラグのビットマップを保持する:
776 .\" .Bl -tag -width "PF_X" -compact
804 このメンバは、セグメントがメモリおよびファイルにおいて配置 (align)
806 .\"nakano align の定訳はありましたっけ?
807 ロード可能プロセスセグメントは、ページサイズを法として
812 (訳注:「p_vaddr mod ページサイズ = p_offset mod ページサイズ」
814 .\"nakano こういう場合は普通 congruent "with" だけど…
815 0 と 1 という値は配置が必要ないことを意味する。
825 (訳注:「p_vaddr mod p_align = p_offset mod p_align」でなければならない)。
829 全てのファイルセクションの場所が記述されている。
838 セクションヘッダテーブルへのバイトオフセットである。
840 はセクションヘッダテーブルに含まれるエントリの数を保持する。
842 は各エントリのサイズ (バイト単位) を保持する。
844 セクションヘッダテーブルインデックスは、この配列の要素を指定する。
845 いくつかのセクションヘッダテーブルインデックスは予約されている。
846 オブジェクトファイルは、これらの特別なインデックスに対応する
848 .\" .Bl -tag -width "SHN_LORESERVE"
851 この値は未定義・不明・無関係・無意味なセクション参照の印となる。
854 この値は予約済みのインデックス領域の下限を指定する。
859 以下の値はプロセッサ固有の意味に予約されている。
864 以上の値はプロセッサ固有の意味に予約されている。
865 .\"sato: SHN_{HI,LO}PROC の説明は、原文の間違いらしい。
872 絶対値を保持しているので、再配置に影響されない。
873 .\"nakano "relative to" がちょっと訳しにくい。
874 .\"nakano 要するに SHN_ABS のセクションには絶対値が store される、
875 .\"nakano 後述の SHN_COMMON には global 変数が store される、
876 .\"nakano ということなのでしょうが。
879 このセクションに関連して定義されているシンボルは、
880 FORTRAN の COMMON や C の未割り当て外部変数のような共通シンボルである。
883 この値は予約済みのインデックス領域の上限を指定する。
889 セクションヘッダテーブルは予約されたインデックスに対応するエントリを持たない。
905 uint32_t sh_addralign;
922 uint64_t sh_addralign;
928 32 ビットと 64 ビットのセクションヘッダには実際の違いはない。
929 .\" .Bl -tag -width "sh_addralign"
933 この値はセクションヘッダ文字列テーブルセクションのインデックスであり、
934 NULL 文字で終端された文字列の場所を示す。
937 このメンバはセクションの内容と意味が含まれるカテゴリを示す。
938 .\" .Bl -tag -width "SHT_PROGBITS"
942 この値はセクションヘッダが不活性であることを示す。
944 このセクションヘッダの他のメンバは、未定義の値を持つ。
947 このセクションはプログラムにより定義される情報を保持する。
948 この情報の形式と意味は、ひとえにプログラムによって決定される。
951 このセクションはシンボルテーブルを保持する。
954 はリンク編集のためのシンボルを提供するが、
956 完全なシンボルテーブルとして、動的リンクには不要な
963 このセクションは文字列テーブルを保持する。
964 オブジェクトファイルは複数の文字列テーブルセクションを持つことができる。
967 このセクションは明示的な加数 (addend) を持つ再配置エントリを保持する。
968 再配置エントリの型は、オブジェクトファイルの 32 ビットクラスでは
971 オブジェクトファイルは複数の再配置セクションを持つことができる。
974 このセクションはシンボルハッシュテーブルを保持する。
976 シンボルハッシュテーブルを含んでいなければならない。
977 オブジェクトファイルは 1 つのハッシュテーブルのみを持つことができる。
980 このセクションは動的リンクの情報を保持する。
981 オブジェクトファイルは 1 つの動的セクションのみを持つことができる。
984 このセクションはファイルに何らかの印を付ける情報を保持する。
987 このタイプのセクションはファイルの領域を使わないという以外は、
990 このセクションは 1 バイトも含まないが、
992 メンバは概念的なファイルオフセットを持つ。
995 このセクションは明示的な加数を持たない再配置オフセットを保持する。
996 再配置オフセットの型は、オブジェクトファイルの 32 ビットクラスでは
999 オブジェクトファイルは複数の再配置セクションを持つことができる。
1002 このセクションは予約されているが、意味は指定されていない。
1005 このセクションは動的リンクシンボルの最小セットを保持する。
1013 以下の範囲はプロセッサ固有の意味に予約されている。
1018 以上の範囲はプロセッサ固有の意味に予約されている。
1021 この値はアプリケーションプログラムのために予約される
1025 この値はアプリケーションプログラムのために予約される
1031 現在または将来のシステム定義セクションタイプと衝突することなく、
1032 アプリケーションで使用することができる。
1037 様々な属性を記述するための 1 ビットのフラグをサポートするセクション。
1040 に設定された場合、そのセクションについての属性は
1047 .\" .Bl -tag -width "SHF_EXECINSTR" -compact
1051 このセクションはプロセス実行中に書き込み可能なデータを含む。
1054 このセクションはプロセス実行中にメモリを使用する。
1055 制御セクションの中には、オブジェクトファイルのメモリイメージには
1057 そうしたセクションの場合、この属性はオフである。
1060 このセクションは実行可能なマシン命令を含む。
1063 このマスクに含まれる全てのビットはプロセッサ固有の意味に予約されている。
1068 このセクションがプロセスのメモリイメージにある場合、
1069 このメンバはセクションの最初のバイトが存在するアドレスを保持する。
1070 それ以外の場合、このメンバは 0 である。
1073 このメンバの値は、ファイルの先頭からセクションの最初のバイトへの
1077 はファイルの領域を全く使用せず、このタイプの
1080 .\"nakano conceptual placement とは?
1083 このメンバはセクションのサイズ (バイト単位) を保持する。
1086 でない限り、そのセクションはファイル中の
1091 のセクションはサイズが 0 でないが、ファイルの領域を使用しない。
1094 このメンバは、セクションヘッダテーブルインデックスリンクを保持する。
1102 アドレス配置に制約があるセクションもある。
1103 セクションが倍長語 (doubleword) を保持する場合、
1104 システムは全てのセクションについて倍長語の配置を保証しなければならない。
1109 の値を法として 0 と合同でなければならない
1110 (訳注:「sh_addr mod sh_addralign = 0 でなければならない)。
1111 2 の 0 乗と正の整数乗のみが許可される。
1112 0 または 1 はセクションの配置に制約がないことを意味する。
1115 シンボルテーブルのような固定サイズエントリのテーブルを保持する
1118 このメンバは各エントリのサイズ (バイト単位) を表す。
1120 そのセクションは固定サイズエントリのテーブルを保持しない。
1123 さまざまなセクションにプログラム情報・制御情報が保持される:
1124 .\" .Bl -tag -width ".shstrtab"
1127 このセクションはプログラムのメモリイメージに配置される
1129 定義上、システムはプログラムの実行開始時に、データを 0 で初期化する。
1140 このセクションはバージョン制御情報を保持する。
1147 このセクションは C++ コンストラクタ関数への初期化されたポインタを保持する。
1158 このセクションはプログラムのメモリイメージに配置される
1170 このセクションはプログラムのメモリイメージに配置される
1182 このセクションはシンボリックデバッグ用の情報を保持する。
1190 このセクションは C++ デストラクタ関数への初期化されたポインタを保持する。
1201 このセクションは動的リンク情報を保持する。
1206 ビットが設定されるか否かはプロセッサによる。
1213 このセクションは動的リンクに必要な文字列を保持する。
1214 最も一般的には、この文字列はシンボルテーブルエントリと
1224 このセクションは動的リンクシンボルテーブルを保持する。
1233 このセクションはプロセス終了コードに置かれる実行可能命令を保持する。
1234 プロセスが正常に終了した場合、システムはこのセクションにある
1246 このセクションはバージョン・シンボル・テーブルを保持する。
1258 このセクションはバージョンシンボルの定義を保持する。
1270 このセクションはバージョンシンボルが必要とする要素を保持する。
1282 このセクションはグローバルオフセットテーブルを保持する。
1289 このセクションはシンボルハッシュテーブルを保持する。
1298 このセクションはプロセス初期化コードに配置される実行可能命令を保持する。
1300 システムはメインプログラムエントリポイントを呼び出す前に、
1301 このセクションにあるコードを配置して実行する。
1312 このセクションはプログラムインタプリタのパス名を保持する。
1313 ファイルにこのセクションを含むロード可能セグメントがある場合、
1323 このセクションはシンボリックデバッグのための行番号情報を保持する。
1324 ここにはプログラムソースコードとマシンコードの対応関係が記述される。
1341 ネイティブ実行可能ファイルは自身を識別するために
1342 .IR .note.openbsd.ident
1344 これによりカーネルは、ファイルをロードする際に
1345 互換 ELF バイナリエミュレーションテストを回避できる。
1348 このセクションは Linux のオブジェクトファイルで
1354 だけである。この属性は GNU リンカに対して
1355 オブジェクトファイルが実行可能なスタック (executable stack) を必要とする
1359 このセクションは手続き (procedure) リンクテーブルを保持する。
1366 このセクションは以下に記述される再配置情報を保持する。
1367 ファイルが再配置を含むロード可能セグメントを持っている場合、
1371 それ以外の場合、そのビットはオフである。
1374 は再配置が適用されるセクションが指定される。
1385 このセクションは以下に記述される再配置情報を保持する。
1386 ファイルが再配置を含むロード可能セグメントを持っている場合、
1390 それ以外の場合、そのビットはオフである。
1393 は再配置が適用されるセクションが指定される。
1404 このセクションはリードオンリーのデータを保持する。
1405 このデータはプロセスイメージにおける書き込み不可能なセグメントに置かれる。
1414 このセクションはリードオンリーのデータを保持する。
1415 このデータはプロセスイメージにおける書き込み不可能なセグメントに置かれる。
1424 このセクションはセクション名を保持する。
1432 最も一般的なのは、シンボルテーブルエントリに関連づけられた
1434 ファイルがシンボル文字列テーブルを含むロード可能セグメントを持つ場合、
1438 それ以外の場合、そのビットはオフである。
1444 このセクションはシンボルテーブルを保持する。
1445 ファイルがシンボルテーブルを含むロード可能セグメントを持つ場合、
1468 文字列テーブルセクションは NULL 文字で終端されたキャラクタ配列
1469 (通常文字列と呼ばれるもの) を保持する。
1471 シンボル名とセクション名を表すために使う。
1472 文字列は、文字列テーブルセクションへのインデックスとして参照される。
1473 インデックス 0 の最初のバイトは、NULL バイト (\(aq\\0\(aq) を
1475 同様に文字列テーブルの最後のバイトも NULL 文字を保持すると定義されている。
1476 これは全ての文字列が NULL バイトで終端されていることを保証するためである。
1478 オブジェクトファイルのシンボルテーブルは、
1479 プログラムのシンボル定義と参照を配置または再配置するのに
1486 Elf32_Addr st_value;
1488 unsigned char st_info;
1489 unsigned char st_other;
1499 unsigned char st_info;
1500 unsigned char st_other;
1502 Elf64_Addr st_value;
1508 32 ビット版と 64 ビット版は同じメンバを持ち、単に順番が異なるだけである。
1509 .\" .Bl -tag -width "st_value"
1512 このメンバはオブジェクトファイルのシンボル文字列テーブルの
1514 シンボル文字列テーブルはシンボル名の文字表現を保持する。
1515 この値が 0 でない場合、シンボル名を得るための文字テーブルインデックスを表す。
1516 それ以外の場合、シンボルテーブルは名前を持たない。
1519 このメンバは関連づけられたシンボルの値を表す。
1522 多くのシンボルにはそれに関連づけられたサイズがある。
1523 シンボルがサイズを持たない場合、またはサイズが不明な場合、
1527 このメンバはシンボルのタイプとバインディング (binding) 属性を指定する:
1534 シンボルはデータオブジェクトに関連づけられている。
1537 シンボルは関数またはその他の実行コードに関連づけられている。
1540 シンボルはセクションに関連づけられている。
1541 このタイプのシンボルテーブルエントリは、
1548 オブジェクトファイルに関連づけられたソースファイルの名前を指定する。
1551 バインディングを持ち、そのセクションインデックスは
1556 シンボルがある場合は、それよりも先に来る。
1561 以下の範囲はプロセッサ固有の意味に予約されている。
1566 以上の範囲はプロセッサ固有の意味に予約されている。
1568 .\" .Bl -tag -width "STB_GLOBAL"
1571 局所的シンボルはその定義を含むオブジェクトファイルの外からは見えない。
1572 同じ名前の局所的シンボルは、お互いに影響を受けることなく、
1576 大域的シンボルは結びつけられている全てのオブジェクトファイルから見える。
1577 1 つのファイルで大域的シンボルが定義されていたら、
1578 他のファイルでは同じシンボルへの参照は未定義でなければならない。
1581 弱シンボルは大域的シンボルに似ているが、その定義は優先度が低い。
1586 以下の範囲はプロセッサ固有の意味に予約されている。
1591 以上の範囲はプロセッサ固有の意味に予約されている。
1594 パックしたりアンパックしたりするマクロがある:
1596 .BR ELF32_ST_BIND (info)
1598 .BR ELF64_ST_BIND (info)
1602 .BR ELF32_ST_TYPE (info)
1604 .BR ELF64_ST_TYPE (info)
1609 .BR ELF32_ST_INFO "(bind, type)"
1611 .BR ELF64_ST_INFO "(bind, type)"
1620 このメンバはシンボルの visibility (見える範囲) を規定する。
1621 .\" .Bl -tag -width "STV_PROTECTED"
1626 デフォルトのシンボル visibility ルール。
1632 シンボルは他のモジュールからは利用できない。
1635 横取りできず (not preemptible)、公開されない。
1638 visibility 種別を抽出するためのマクロがある。
1640 .BR ELF32_ST_VISIBILITY (other)
1642 .BR ELF64_ST_VISIBILITY (other)
1647 各シンボルテーブルエントリは、いくつかのセクションに関連して
1649 このメンバは関連するセクションヘッダテーブルインデックスを保持する。
1652 再配置はシンボル参照とシンボル定義を結合するプロセスである。
1653 再配置可能ファイルはセクションの内容をどのように修正するかに関する
1655 これにより、実行可能ファイルと共有オブジェクトファイルは
1656 プロセスのプログラムイメージについての正しい情報を持つことができる。
1657 再配置エントリは以下のようなデータである。
1664 Elf32_Addr r_offset;
1673 Elf64_Addr r_offset;
1684 Elf32_Addr r_offset;
1694 Elf64_Addr r_offset;
1700 .\" .Bl -tag -width "r_offset"
1703 このメンバは再配置動作が適用される位置を与える。
1704 再配置可能ファイルの場合、この値はセクションの先頭から
1705 再配置で影響を受ける格納単位 (storage unit) までのバイトオフセットである。
1706 実行可能ファイルまたは共有オブジェクトの場合、
1707 この値は再配置で影響を受ける格納単位の仮想アドレスである。
1710 このメンバは、再配置が行われなければならないシンボルテーブルインデックスと、
1711 適用される再配置のタイプの両方を与える。
1714 またはシンボルテーブルインデックスを参照している場合、
1718 .BR ELF_[32|64]_R_TYPE
1720 .BR ELF[32|64]_R_SYM
1725 この加数は再配置可能フィールドに格納される値を計算するために使われる。
1728 \&.dynamic セクションは、関連する動的リンク情報を保持している
1730 d_tag メンバは d_un の解釈を制御する。
1741 extern Elf32_Dyn _DYNAMIC[];
1754 extern Elf64_Dyn _DYNAMIC[];
1757 .\" .Bl -tag -width "d_tag"
1760 このメンバは以下の値を持つことができる:
1761 .\" .Bl -tag -width "DT_SYMBOLIC"
1768 必要なライブラリの名前への文字列テーブルオフセット
1771 PLT 再配置 (reloc) テーブルのサイズ (バイト単位)
1774 PLT と GOT (または何れか一方) のアドレス
1789 Rela テーブルのサイズ (バイト単位)
1792 Rela テーブルエントリのサイズ (バイト単位)
1798 シンボルテーブルエントリのサイズ (バイト単位)
1807 共有オブジェクトの名前への文字列テーブルオフセット
1810 ライブラリ検索パスへの文字列テーブルオフセット (推奨されない)
1813 リンカがシンボルの実行可能ファイルより前に
1814 この共有オブジェクトを検索した場合は、警告を出す。
1820 Rel テーブルのサイズ (バイト単位)
1823 Rel テーブルエントリのサイズ (バイト単位)
1826 PLT が参照する再配置テーブルのタイプ (Rela または Rel)
1829 デバッグのために使用されている。内容は定義されていない。
1833 書き込み不可のセグメントには再配置は適用されない。
1840 全ての再配置を処理するように動的リンカに指示する。
1843 ライブラリ検索パスへの文字列テーブルオフセット
1854 このメンバは様々な意味に解釈される整数値である。
1857 このメンバはプログラムの仮想アドレスを表す。
1861 ファイルにはこれらのアドレスを修正するための
1865 \&.dynamic セクションにある全ての動的構造体を含む配列。
1873 .\" しかし、これをサポートするプラットフォームの全てが
1874 .\" ネイティブバイナリファイルフォーマットとして使っていた訳ではない。
1875 ELF は System V で初めて登場した。
1879 ELF フォーマットは採択された標準である。
1881 .\" この man ページの元々のバージョンは、BSDi の
1885 .\" .An Jeroen Ruigrok van der Werven
1886 .\" .Aq asmodai@FreeBSD.org
1897 .IR "Elf-64 Object File Format" .
1899 Santa Cruz Operation,
1900 .IR "System V Application Binary Interface" .
1902 Unix System Laboratories,
1904 .IR "Executable and Linking Format (ELF)" .