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[linuxjm/LDP_man-pages.git] / release / man7 / x25.7
1 .\" This man page is Copyright (C) 1998 Heiner Eisen.
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3 .\" of this page provided the header is included verbatim,
4 .\" and in case of nontrivial modification author and date
5 .\" of the modification is added to the header.
6 .\" $Id: x25.7,v 1.4 1999/05/18 10:35:12 freitag Exp $
7 .\"
8 .\" Japanese Version Copyright (c) 1999 NAKANO Takeo all rights reserved.
9 .\" Translated Mon 6 Dec 1999 by NAKANO Takeo <nakano@apm.seikei.ac.jp>
10 .\"
11 .TH X25 7 2008-08-08 "Linux" "Linux Programmer's Manual"
12 .SH 名前
13 x25, AF_X25 \- ITU-T X.25 / ISO-8208 プロトコルインターフェース
14 .SH 書式
15 .B #include <sys/socket.h>
16 .br
17 .B #include <linux/x25.h>
18 .sp
19 .B x25_socket = socket(AF_X25, SOCK_SEQPACKET, 0);
20 .SH 説明
21 X25 ソケットは X.25 パケット層プロトコルに対するインターフェースを提供する。
22 これにより、アプリケーションはパブリックな X.25 データネットワークで
23 通信することができるようになる。 X.25 は
24 International Telecommunication Union's recommendation X.25
25 (X.25 DTE-DCE mode) で標準化されている。
26 X25 ソケットは、中間層のない X.25 ネットワーク (X.25 DTE-DTE mode)
27 での通信にも用いることができる。
28 DTE-DTE モードは ISO-8208 に記述されている。
29 .PP
30 メッセージ境界は保存される。ソケットからの
31 .BR read (2)
32 は、反対側のソケットからの対応する
33 .BR write (2)
34 と同じ大きさのデータを受け取り、出力する。
35 必要がある場合は、カーネルが長いメッセージの
36 分割 (segmenting) と再構成 (reassembling) を行う。
37 これには X.25 の M ビットが用いられる。
38 メッセージサイズには、ハードコーディングされた上限はない。
39 しかし、一時的にシステムリソースが足りなかったり、
40 他の制約 (ソケットメモリバッファのサイズ制限など) が
41 効いてしまうと、長いメッセージの再構成には失敗するかもしれない。
42 この場合、その X.25 接続はリセットされることになる。
43 .SS ソケットアドレス
44 .B AF_X25
45 ソケットアドレスファミリーは、ネットワークアドレスを表すために
46 .I struct sockaddr_x25
47 を用いる。これは ITU-T recommendation X.121 で定義されている。
48 .PP
49 .in +4n
50 .nf
51 struct sockaddr_x25 {
52     sa_family_t sx25_family;    /* must be AF_X25 */
53     x25_address sx25_addr;      /* X.121 Address */
54 };
55 .fi
56 .in
57 .PP
58 .I sx25_addr
59 には char 配列
60 .I x25_addr[]
61 を含まれる。これは 0 で終端する文字列として解釈される。
62 .I sx25_addr.x25_addr[]
63 は 15 個までの ASCII 文字を含むことができ (終端の 0 は含まない)、
64 これが X.121 アドレスをなす。
65 10 進の数文字、\(aq0\(aq から \(aq9\(aq までだけが許される。
66 .SS ソケットオプション
67 以下の X.25 特有のソケットオプションは、
68 .BR setsockopt (2)
69 で設定でき、
70 .BR getsockopt (2)
71 で取得できる。このとき
72 .I level
73 引き数には
74 .B SOL_X25
75 を指定する。
76 .TP
77 .B X25_QBITINCL
78 X.25 の Q ビット (Qualified データビット) にユーザーがアクセス
79 できるかどうかをコントロールする。整数の引数を取る。
80 0 にセットすると、 Q ビットは発信パケットには決してセットされず、
81 受信パケットでは無視される (デフォルト)。
82 1 にセットすると、ソケットから読む、あるいはソケットに送る
83 メッセージそれぞれに先頭バイトが前置される。
84 ソケットから読んだデータでは、先頭バイトが 0 だと、
85 この到着データパケットに対応する Q ビットはセットされていなかったことになる。
86 先頭バイトが 1 だと、到着データパケットの
87 Q ビットがセットされていたことになる。
88 ソケットに書き込むデータの先頭バイトが 1 だと、
89 その発信パケットの Q ビットをセットする。
90 0 だと、 Q ビットをセットしない。
91 .SH バージョン
92 AF_X25 プロトコルファミリは Linux 2.2 の新機能である。
93 .SH バグ
94 X.25 PLP 実装は
95 .B CONFIG_EXPERIMENTAL
96 なので、たくさんあるだろう。
97 .PP
98 この man ページは完成していない。
99 .PP
100 まだアプリケーションプログラマー用のヘッダファイルがない。
101 カーネルのヘッダファイル
102 .I <linux/x25.h>
103 をインクルードしなければならない。
104 .B CONFIG_EXPERIMENTAL
105 なので、将来のバージョンのインターフェースでは
106 バイナリ互換性が失われるかもしれない。
107 .PP
108 X.25 N-Reset イベントは、まだユーザープロセスに伝播しない。
109 したがってリセットが起こると、データは通知無しに失われる。
110 .SH 関連項目
111 .BR socket (2),
112 .BR socket (7)
113 .PP
114 Jonathan Simon Naylor:
115 \(lqX.25 の再分析と再実装\(rq
116 .RS
117 URL は
118 .I ftp://ftp.pspt.fi/pub/ham/linux/ax25/x25doc.tgz
119 .RE