目次 - SDL 2.0の履歴

SDL 2.0の履歴

2.0.6の変更点

全般

SDL_vulkan.hによる多環境対応Vulkanグラフィックの追加:
- SDL_Vulkan_LoadLibrary()
- SDL_Vulkan_GetVkGetInstanceProcAddr()
- SDL_Vulkan_GetInstanceExtensions()
- SDL_Vulkan_CreateSurface()
- SDL_Vulkan_GetDrawableSize()
- SDL_Vulkan_UnloadLibrary()
これにより全ての環境依存コードをSDL環境のVulkanへ移行する必要が生じる. test/testvulkan.cにサンプルがある.
2Dレンダリングのカスタムブレンドモードを生成するSDL_ComposeCustomBlendMode()の追加
NEON命令に対応しているか否かを戻すSDL_HasNEON()の追加
Nintendo Switch Proコントローラーを含む多くのゲームコントローラーへの対応を追加
ゲームコントローラーで逆転やバラバラの方向のマッピングの追加
開く前にジョイスティックの情報を戻す関数の追加:
- SDL_JoystickGetDeviceVendor()
- SDL_JoystickGetDeviceProduct()
- SDL_JoystickGetDeviceProductVersion()
- SDL_JoystickGetDeviceType()
- SDL_JoystickGetDeviceInstanceID()
開かれたジョイスティックの情報を戻す関数の追加:
- SDL_JoystickGetVendor()
- SDL_JoystickGetProduct()
- SDL_JoystickGetProductVersion()
- SDL_JoystickGetType()
- SDL_JoystickGetAxisInitialState()
開かれたゲームコントローラーの情報を戻る関数の追加:
- SDL_GameControllerGetVendor()
- SDL_GameControllerGetProduct()
- SDL_GameControllerGetProductVersion()
組み込まれたゲームコントローラーマッピングの一覧を得られるSDL_GameControllerNumMappings()とSDL_GameControllerMappingForIndex()の追加
ファイルからメモリにロードするSDL_LoadFile()とSDL_LoadFile_RW()の追加
サーフェイスのコピーを生成するSDL_DuplicateSurface()の追加
JACKオーディオドライバの試作を追加
2のベキ乗でない再サンプリングの実装. libsamplerateの使用を選択できる
再サンプリングの質を決めるSDL_HINT_AUDIO_RESAMPLING_MODEヒントの追加
SDL_RenderSetLogicalSize()の拡大方法を決めるSDL_HINT_RENDER_LOGICAL_SIZE_MODEヒントの追加
- "0" または "letterbox" - 上下/左右を黒帯にして画面に合わせる (デフォルト)
- "1" または "overscan" - 拡大して画面に合わせる. 画面からはみ出すことを認める
マウスの速さの倍率を設定するSDL_HINT_MOUSE_NORMAL_SPEED_SCALEヒントとSDL_HINT_MOUSE_RELATIVE_SPEED_SCALEヒントの追加
マウスイベントとタッチイベントを統合するか否かをを決めるSDL_HINT_TOUCH_MOUSE_EVENTSヒントの追加

Windows

Windowsのオーディオドライバのデフォルトを新たにWASAPIとした. ホットプラグインとデフォルトオーディオデバイスの変更に対応
古いXAudio2オーディオドライバは非推奨となった. 次のリリースで廃止される予定である
SDL windowsでユーザのアイコンを指定するSDL_HINT_WINDOWS_INTRESOURCE_ICONヒントとSDL_HINT_WINDOWS_INTRESOURCE_ICON_SMALLヒントの追加
.NET言語と様々なWindowsデバッガに対応するためSDL_HINT_WINDOWS_DISABLE_THREAD_NAMINGヒントをデフォルトとした
ゲームコントローラーマッピングのGUID形式の更新. 古いマッピングは読み込み時に自動的に変換される
WindowsのSDL_WINDOW_ALWAYS_ON_TOPフラグを実装

Linux

組み込み用のKMS/DRMビデオドライバの試作を追加

iOS

SDL_HINT_AUDIO_CATEGORYヒントによるオーディオカテゴリの操作を追加. サイレントスイッチが音声に影響を与えるか否かを決めるため

2.0.5の変更点

全般

一部の環境で録音に対応した
キューから録音された音声を回収するSDL_DequeueAudio()の追加
テキストをドラッグ&ドロップしたとき発生するSDL_DROPTEXTイベントの追加
複数の項目をドラッグ&ドロップしたとき発生するSDL_DROPBEGINイベント, SDL_DROPCOMPLETEイベントの追加
デフォルトではクリックしてウィンドウをフォーカスしたときSDLアプリケーションにはイベントが伝わらないようになった. SDL_HINT_MOUSE_FOCUS_CLICKTHROUGHヒントを"1"にするとウィンドウのクリックイベントが伝わるようになる
αチャネルのあるサーフェイスをBMPとして保存すると, αチャネルに対応した新しいBMP形式で保存される. SDL_HINT_BMP_SAVE_LEGACY_FORMATヒントを"1"にすると古い形式になる.
ヒントの真偽値を得るSDL_GetHintBoolean()の追加
レンダラーの拡大を, スムーズに行うか, ビューポートサイズの整数倍にするかを設定するSDL_RenderSetIntegerScale()の追加
ピクセル形式を指定してSDLサーフェイスを生成するSDL_CreateRGBSurfaceWithFormat()とSDL_CreateRGBSurfaceWithFormatFrom()の追加
ウィンドウが使える領域を戻すSDL_GetDisplayUsableBounds()の追加. 例えば, Mac OS Xではメニューバーとドックは領域から引かれる
ウィンドウのクライアント領域の周りにある枠のサイズを戻すSDL_GetWindowBordersSize()の追加
SDL_HITTEST_NORMALでは行われないヒットテストで発生するSDL_WINDOWEVENT_HIT_TESTイベントの追加 (例: タイトルバーやウィンドウ枠)
ウィンドウのサイズを変えられるかを設定するSDL_SetWindowResizable()の追加
ウィンドウの不透明度を設定/獲得するSDL_SetWindowOpacity()とSDL_GetWindowOpacity()の追加
あるウィンドウが他のウィンドウに対してモーダルであるかを設定するSDL_SetWindowModalFor()の追加
SDL_MixAudioFormat()がAUDIO_U16LSBとAUDIO_U16MSBに対応
OpenGLレンダラーを使った場合, テクスチャを読み戻すとき画像が反転する問題の修正
OpenGLレンダラーを使った場合のSDL_BLENDMODE_NONEでのテクスチャの色変調の問題の修正
いくつかの場合でカラーキーのα値が無視される不具合の修正

Windows

スレッドに名前を付けたときデバッガ例外が発生することを防ぐSDL_HINT_WINDOWS_DISABLE_THREAD_NAMINGヒントの追加. この例外はデバッガ下で.NETアプリケーションを実行するとき問題を引き起こす
WindowsもSDL_HINT_THREAD_STACK_SIZEヒントに対応
XBoxのコントローラのトリガが開始時に自動的に引かれる問題の修正
実行ファイルの最初のアイコンをウィンドウのアイコンのデフォルトとする
SDLがCライブラリ対応でビルドされたとき, SDLログメッセージが重複して表示される問題の修正
SDLウィンドウがフォーカスを失ったときデッドキーをリセットする. よって, SDLアプリケーションで押されたデッドキーは他のアプリケーションの文字入力に影響しない

Mac OS X

ダミービデオドライバの選択の問題の修正
Caps Lockキーイベントは, 押したときに押した/離したイベントがペアで発生するのではなく, 押したときに押したイベント, 離したときに離したイベントが発生するようになった
Mac OS X 10.12でのマウスホイールイベントの問題の修正
音声ドライバは, 新しいバージョンのMac OS Xでより高い互換性のあるAVFoundationを使うように更新した

Linux

Fcitx IMEに対応
SDLウィンドウがフォーカスを求めているかをウィンドウマネージャが尋ねたとき発生するSDL_WINDOWEVENT_TAKE_FOCUSイベントの追加
更新周期は切捨てではなく四捨五入となった. 例えば59.94Hzは, 59Hzではなく, 四捨五入され60Hzとなる
Raspberry Piのスクリーンタッチに初期対応

OpenBSD

OpenBSDでもSDL_GetBasePath()に対応

iOS

iOS 8以降の動的ロードオブジェクトに対応

tvOS

Apple TVに対応
Apple TV remoteのジョイスティックの軸を自動的に回転方向に合わせるかを設定するSDL_HINT_APPLE_TV_REMOTE_ALLOW_ROTATIONヒントの追加

Android

Androidスクリーンの解像度が変わったときウィンドウのサイズが変わらない問題の修正
加速度で伝えられたジョイスティックのZ軸を正しくなるように修正

Emscripten (webブラウザ上で動作)

多数の不具合修正と実装

2.0.4の変更点

全般

Emscriptenを使ったwebアプリケーションに対応. 詳細はdocs/README-emscripten.mdを参照すること
Native Client (NaCl)を使ったwebアプリケーションに対応. 詳細はdocs/README-nacl.mdを参照すること
コールバックを使わずにオーディオキューにデータを送信するAPIの追加:
- SDL_QueueAudio(), SDL_GetQueuedAudioSize(), SDL_ClearQueuedAudio()
オーディオデバイスホットプラグ(活線挿抜)に対応するイベントの追加:
- SDL_AUDIODEVICEADDED, SDL_AUDIODEVICEREMOVED
SDL_PointInRect()の追加
AVX2対応を検知するSDL_HasAVX2()の追加
SDLウィンドウの一部分を標準的なウィンドウの装飾(例えばドラッグエリアやサイズ変更エリア)のように扱えるようにするSDL_SetWindowHitTest()の追加
いかなる場合でも入力グラブのあるウィンドウを得られるSDL_GetGrabbedWindow()の追加
レンダラーのクリップが有効か否かを知らせるSDL_RenderIsClipEnabled()の追加
ウィンドウ内にマウスがない場合でもイベントを得られるようにするSDL_CaptureMouse()の追加
SDLウィンドウの外にマウスカーソルを移動させるSDL_WarpMouseGlobal()の追加
SDLウィンドウの外のマウスの状態を得るSDL_GetGlobalMouseState()の追加
マウスホイールイベントに, フリップされている(方向が逆になっている)か否かを知らせるdirectionフィールドの追加
GL_CONTEXT_RELEASE_BEHAVIOR GLアトリビュート([WGL|GLX]_ARB_context_flush_control extensionにマップされる)の追加
一部の環境でOpenGL ESバージョンの選択を認めるEGL_KHR_create_contextに対応
OpenGLとOpenGL ES 2.0レンダラーのNV12とNV21 YUVテクスチャーに対応
様々なSoCで使われるVivanteビデオドライバの追加
D3Dデバイスが失われAndroidイベントループがGLESコンテキストを再生成したときに発生するSDL_RENDER_DEVICE_RESETイベントの追加
SDL組み込みのシグナルハンドラを無効にするSDL_HINT_NO_SIGNAL_HANDLERSヒントの追加
SDLスレッドのスタックサイズを設定するSDL_HINT_THREAD_STACK_SIZEヒントの追加
stdlibルーチンにSDL_sqrtf(), SDL_tan(), SDL_tanf()を追加
標準的でないチャンクを用いたWAVとBMPファイルの対応の改良
名称をSDL_assert_dataからSDL_AssertDataに, SDL_assert_stateからSDL_AssertStateに変更
マウスカーソルが見えないときウィンドウを操作できないようにするSDL_HINT_WINDOW_FRAME_USABLE_WHILE_CURSOR_HIDDENヒントの追加
ディスプレイのDPI情報を得るSDL_GetDisplayDPI()の追加
ジョイスティックのバッテリーレベルを得るSDL_JoystickCurrentPowerLevel()の追加
イベントのインスタンスIDからSDL_Joystick*を得るSDL_JoystickFromInstanceID()の追加
イベントのインスタンスIDからSDL_GameController*を得るSDL_GameControllerFromInstanceID()の追加
(訳者による追記) 日本語106/109キーボードの一部キーが有効になった
- _キー(右Shiftの左) = SDL_SCANCODE_INTERNATIONAL1
- カタカナひらがなキー = SDL_SCANCODE_INTERNATIONAL2
- \キー(Backspaceの左) = SDL_SCANCODE_INTERNATIONAL3
- 変換キー = SDL_SCANCODE_INTERNATIONAL4
- 無変換キー = SDL_SCANCODE_INTERNATIONAL5

Windows

Windows Phone 8.1とWindows 10/UWP (Universal Windows Platform)に対応
タイマ分解能は1ミリ秒がデフォルトとなった. これはSDL_HINT_TIMER_RESOLUTIONヒントで変更できる
SDLmainはCランタイムに依存しなくなった. これによりDebugとReleaseのどちらでも同じ.libを使えるようになった
ウィンドウメッセージのたびにTranslateMessage()の前に呼ばれる関数を設定するSDL_SetWindowsMessageHook()の追加
SDL_PumpEvents()でウィンドウメッセージループを処理するか否かを設定するSDL_HINT_WINDOWS_ENABLE_MESSAGELOOPヒントの追加
マウスイベントのwhichフィールドがSDL_TOUCH_MOUSEIDであるかで本当のマウスかタッチイベントかを判別できるようになった
SDL_SysWMinfoはウィンドウHDCを持つようになった
Unicodeコマンドラインオプションに対応
ALTと何らかのキーの同時押しによるビープ音の抑制
SDL_SetTextInputRect()はOSが表示したIMEの表示位置を変えるようになった
ALT+F4キーによるSDL_WINDOWEVENT_CLOSEイベントの発生を抑制するSDL_HINT_WINDOWS_NO_CLOSE_ON_ALT_F4ヒントの追加
XInputデバイスで古い軸とボタンのマッピングを使うSDL_HINT_XINPUT_USE_OLD_JOYSTICK_MAPPINGヒントの追加 (将来的には廃止)

Mac OS X

ドラッグ&ドロップの実装
ジョイスティックホットプラグ検知の改良
SDL_WINDOWEVENT_EXPOSEDウィンドウイベントが適切な状況で発生するようになった
相対マウスモードでアプリケーションのフォーカスが失われた/得られた場合の動作の修正
Spacesフルスクリーンモードへの/からの移行に関連するバグの修正
ディスプレイモードのリフレッシュレートの修正
SDL_SysWMinfoはARC-compatibleとなった
フォーカスしようとするアプリケーションがバックグラウンドプロセスになることを抑制するSDL_HINT_MAC_BACKGROUND_APPヒントの追加

Linux

MirとWaylandを使うビルドにデフォルトで対応
IBus IMEに対応
SDL_TEXTEDITINGイベントを送信する代わりにIBusがテキスト編集に使うか否かを制御するSDL_HINT_IME_INTERNAL_EDITINGヒントの追加
_NET_WM_PINGプロトコルを無効にするSDL_HINT_VIDEO_X11_NET_WM_PINGヒントの追加
Pulseaudioを使った複数オーディオデバイスに対応
相対マウスモードでのマウスイベントの重複の修正

iOS

iOS 8に対応
SDL_WINDOW_ALLOW_HIGHDPIウィンドウフラグが有効になり高DPIに対応した. SDL_GL_GetDrawableSize()またはSDL_GetRendererOutputSize()でウィンドウの解像度をピクセル数で得られる
SDL_GetWindowSize()とディスプレイモードサイズは, ピクセル数ではなく, 「DPIに依存しないポイント数」/「画面座標」座標空間となった (OS Xの挙動と一致)
iPhone 6 Plus ネイティブ解像度に対応
MFiゲームコントローラに対応
SDL_HINT_ACCELEROMETER_AS_JOYSTICKヒントに対応
iOS 7+でのsRGB OpenGL ESに対応
SDL_DisableScreenSaver(), SDL_EnableScreenSaver(), SDL_HINT_VIDEO_ALLOW_SCREENSAVERヒントに対応
SDL_SysWMinfoはウィンドウのアクティブGLESビューが使うOpenGL ESフレームバッファとカラーバッファを持つようになった
様々な回転と方向に関する問題の修正
メモリリークの修正

Android

タッチイベントがマウスイベントとして扱われないようにするSDL_HINT_ANDROID_SEPARATE_MOUSE_AND_TOUCHヒントの追加
SDL_HINT_ANDROID_APK_EXPANSION_MAIN_FILE_VERSIONヒントとSDL_HINT_ANDROID_APK_EXPANSION_PATCH_FILE_VERSIONヒントの追加
SDL_DisableScreenSaver(), SDL_EnableScreenSaver(), SDL_HINT_VIDEO_ALLOW_SCREENSAVERヒントに対応
SDL_ShowMessageBox()とSDL_ShowSimpleMessageBox()に対応

Raspberry Pi

Raspberry Pi 2に対応

原文へのリンク

Mercurial > SDL / file revision