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+あるセッションの全プロセスは一つの \fI制御端末\fP を共有する。 セッションリーダーが最初に端末をオープンした際に制御端末は設定される
+(\fBopen\fP(2) の呼び出しで \fBO_NOCTTY\fP フラグが指定された場合を除く)。
+一つの端末は、最大でも一つのセッションの制御端末にしかなれない。
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+一つのセッションのジョブの中で、\fIフォアグラウンドジョブ\fPになれるのは最大でも一つで、そのセッションの他のジョブは\fIバックグラウンドジョブ\fPである。
+フォアグラウンドジョブだけが端末からの読み込みを行える。 バックグラウンドのプロセスが端末から読み込みを行おうとした場合、
+フォアグラウンドジョブを停止させるシグナルである \fBSIGTTIN\fP が所属するプロセスグループに対して送信される。 端末に \fBTOSTOP\fP
+フラグがセットされていた場合 (\fBtermios\fP(3) 参照)、 フォアグラウンドジョブだけが端末への書き込みを行える。
+バックグラウンドのプロセスが端末への書き込みを行おうとした場合、 フォアグラウンドジョブを停止させるシグナルである \fBSIGTTOU\fP が生成される。
+シグナルを生成する端末キー (例えば \fI中断\fPキー、通常は control\-C) が押された場合、
+そのシグナルはフォアグラウンドジョブのプロセスに送信される。
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+様々なシステムコールやライブラリ関数で、プロセスグループの全メンバーに対して操作を行うことができる。 例えば、 \fBkill\fP(2),
+\fBkillpg\fP(2), \fBgetpriority\fP(2), \fBsetpriority\fP(2), \fBioprio_get\fP(2),
+\fBioprio_set\fP(2), \fBwaitid\fP(2), \fBwaitpid\fP(2) など。 \fBfcntl\fP(2) の操作
+\fBF_GETOWN\fP, \fBF_GETOWN_EX\fP, \fBF_SETOWN\fP, \fBF_SETOWN_EX\fP の議論も参照。