-po ファイルを "po4a-translate -f texinfo ..." して生成した texi
-ファイルは、日本語化が充分ではない。たとえば、章の名前が英語のまま
-だったり、本文中で日本語になってくれない部分があったりする。また逆に、
-英語のままにしておきたいのに、日本語になってしまうところもある。
+ この文書は、coreutils-ja.info の将来の改訂者に宛てた、最初の翻訳者の
+メモである。
-そこで、 po4a-translate が生成した texi ファイルを手作業で修正して、
-日本語化をさらに進めた。その上で、前後の texi の diff を取り、
-patch を作った。po ファイルを加筆修正したとき、po4a-translate が
-生成する texi ファイルに patch を当てれば、一応ひとに見せられる程度の
-日本語 texi ファイルができるようにしたわけである。
+ po ファイルを "po4a-translate -f texinfo ..." で生成した texi
+ファイルは、日本語化が十分ではない (手元の po4a のバージョンは 0.42)。
+たとえば、章の名前など、日本語にしたい部分が英語のままだったりするし、
+また逆に、英語のままにしておきたいのに、日本語になってしまうところもある。
-こんなふうに使用する。
+ そこで、 po4a-translate が生成した texi ファイルを手作業で修正して、
+日本語化をさらに進めた。その上で、前後の texi の diff を取り、patch を
+作った。po ファイルを加筆修正したとき、po4a-translate が生成する texi
+ファイルに patch を当てれば、一応ひとに見せられる程度の日本語 texi
+ファイルができるようにしたわけである。
+
+ こんなふうに使用する。
$ po4a-translate -f texinfo -m perm.texi -p perm-ja.po -l perm-ja.texi -v
$ patch -p0 <perm-ja.texi.patch
-l coreutils-ja.texi -v
$ patch -p0 <coreutils-ja.texi.patch
-原文のバージョンが上がって、翻訳の増補改訂をするときでも、ここにある
+ 原文のバージョンが上がって、翻訳の増補改訂をするときでも、ここにある
前バージョンの po ファイルを使用し、po4a-updatepo コマンドで po ファイルの
バージョンを上げたのなら、 patch の方も使えるかもしれない。おそらく、
Hunk #86 succeeded at 17943 (offset 476 lines).
3 out of 86 hunks FAILED -- saving rejects to file coreutils-ja.texi.rej
-ã\81¨ã\81\84ã\81£ã\81\9fã\83¡ã\83\83ã\82»ã\83¼ã\82¸ã\81\8cã\81\84ã\81£ã\81±ã\81\84å\87ºã\81¦ã\80\81FAILED ã\81«ã\81ªã\82\8bé\83¨å\88\86ã\82\82いくつかある
+ã\81¨ã\81\84ã\81£ã\81\9fã\83¡ã\83\83ã\82»ã\83¼ã\82¸ã\81\8cã\81\84ã\81£ã\81±ã\81\84å\87ºã\81¦ã\80\81FAILED ã\81«ã\81ªã\82\8bé\83¨å\88\86ã\81\8cいくつかある
だろうけれど。実際、coreutils-8.17 から coreutils-8.20 のバージョン
-アップでは利用することができた。ちょっと試したところでは、8.20 から
-8.21 でも使えそうである。
+アップでは利用することができた。8.20 から 8.22 でも使えた。
-FAILED になった部分の処理が終わったら、patch を作り直しておくとよいと
-思う。po ファイルの翻訳を修正したとき、po4a-translate が生成する texi
-ファイルに手を入れる必要がずっと減って、かなり楽ができる。また、後から
-来る改訂者が、その patch を利用できるかもしれない。
+ FAILED になった部分の処理が終わったら、patch を作り直しておくとよい
+と思う。po ファイルの翻訳を修正したとき、po4a-translate が生成する
+texi ファイルに手を入れる必要がずっと減って、かなり楽ができる。また、
+将来の改訂者が、その patch を利用できるかもしれない。
-po4a を使用した方が、後々改訂作業をするときに効率的だろうと思って、
+ po4a を使用した方が、後々改訂作業をするときに効率的だろうと思って、
po4a を使ってみたのだが、texi の場合は、po4a を使わずに、直接 texi
ファイルに対して作業した方が、かえって楽だったかもしれない。
-2011/03/03 訳者
+ 最初に述べたように、現在の po4a (verison 0.42) は texinfo に対する
+対応が不完全である。そのうち po4a のバージョンが上がれば、日本語になる
+べきところがきちんと日本語になり、英語のままにしておきたいところが英語に
+なってくれるかもしれない。そうなれば、texi ファイルに patch を当てる
+必要がなくなるだろう。「翻訳者から御注意」や「About the translation」
+のような、翻訳に追加する部分は、man 7 po4a の言う「Addenda (追加内容)」
+の方法で処理できるだろうから。今のところ、それでは不十分なのだけれど。
+
+ 「翻訳者から御注意」や「About the translation」、それに訳注については、
+内容が古くなったり、必要がなくなったりした部分は、どんどん消すなり、
+書き変えるなりしてください。ただし、「翻訳履歴」は必ず付けていただきたい
+(形式については、もっと見やすい形があれば、変更してくださって構わない)。
+なお、gnumaniak の翻訳に対する謝辞は、できたら残しておいていただきたい。
+先人たちの努力と貢献のおかげで、日本における Liunx の現在があるのだから。
+
+ ******************************************************
+
+ 私は、8.20 から 8.22 への po ファイルの更新をこんなふうに行った。
+8.20 から 8.22 への移行以外では事情が違うかもしれないが、ご参考までに
+書いておく。
+
+ まず、原文の coreutils.texi の 8.20 と 8.22 の diff を取った。
+ 8.20 では @sc{gnu} などであったものが、8.22 では GNU などと、@sc{} を
+ 使わなくなっているのに気づいたので、po4a-updatepo を実行する前に、
+ こうした規則的な変更を修正しておくことにした。fuzzy を減らすためである。
+ sed では、何故かうまく行かなかったので、perl を使った (わたしが sed を
+ よく知らないせいかもしれない)。8.20 の coreutils-ja.po の最終稿を仮に
+ coreutils-ja.po.20 と名付けよう。
+
+ perl -p -e 's/\@sc{(...?)}/\U$+\E/g' coreutils-ja.po.20 >coreutils-ja.po.mod
+
+ 8.22 の texi があるディレクトリで、この coreutils-ja.po.mod を
+ 対象に po4a-updatepo を実行すると、エラーになった。そのエラーメッセージ
+ を参考にして、coreutils-ja.po.mod を手作業で数ヶ所書き変えた。
+ その上で、
+
+ po4a-updatepo -f texinfo -m coreutils.texi -p coreutils-ja.po.mod
+
+ こうして更新された coreutils-ja.po.mod を ja.po ファイルの原型にした
+ わけである。
+
+ 私は、こうしてできた 8.22 の coreutils-ja.po に対して、fuzzy の
+ 部分をすべて改訂した後で、1 回目の patch を当てた。これで (FAILED
+ になる部分はあったものの) 一応うまく行った。しかし、fuzzy を改訂する
+ 前に patch を当てても、大丈夫だったかもしれない。
+
+ parse-datetime-ja.po でも同様なことを行った。perm-ja.po については、
+ 8.20 と 8.22 の perm.texi の間に変更がなかったので、何もしなかった
+ ように思う。
+
+2011/10/07 訳者