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[linuxjm/LDP_man-pages.git] / release / man2 / getpriority.2
index 540e0c3..4cdba60 100644 (file)
@@ -77,7 +77,7 @@ getpriority, setpriority \- プログラムのスケジューリングの優先
 
 \fIwhich\fP の値は \fBPRIO_PROCESS\fP, \fBPRIO_PGRP\fP, \fBPRIO_USER\fP, のどれか一つで、 \fIwho\fP は
 \fIwhich\fP に応じて解釈される (\fBPRIO_PROCESS\fP だとプロセス識別子、 \fBPRIO_PGRP\fP だとプロセスグループ識別子、
-\fBPRIO_USER\fP だと UID (ユーザID) と解釈される)。 \fIwho\fP がゼロならば、(それぞれ)呼び出したプロセス、
+\fBPRIO_USER\fP だと UID (ユーザID) と解釈される)。 \fIwho\fP がゼロならば、(それぞれ)呼び出したプロセス、
 呼び出したプロセスのプロセスグループ、 呼び出したプロセスの実UID を意味する。 \fIprio\fP は \-20 から 19 の範囲の値で
 (但し以下の注意の項を参照のこと)、 デフォルトの優先度は 0 である; 小さな数字ほど、有利なスケジューリングとなる。
 
@@ -124,22 +124,20 @@ SVr4, 4.4BSD (これらの関数は 4.2BSD で最初に登場した), POSIX.1\-2
 がプロセス \fIwho\fP の実 UID か実効 UID のいずれかと一致する必要がある。 全ての BSD 風システム (SunOS 4.1.3,
 Ultrix 4.2, 4.3BSD, FreeBSD 4.3, OpenBSD\-2.5等) は、 Linux 2.6.12 以降と同じ動作をする。
 .LP
-The actual priority range varies between kernel versions.  Linux before
-1.3.36 had \-infinity..15.  Since kernel 1.3.43, Linux has the range
-\-20..19.  On some other systems, the range of nice values is \-20..20.
+実際の優先度の範囲はカーネルのバージョンにより異なる。 バージョン 1.3.36 より前の Linux では
+\-infinity(マイナス無限大)..15 である。 カーネル 1.3.43 以降の Linux では、 \-20..19 である。
+他のいくつかのシステムでは、この範囲が \-20..20 である。
 
 .\"
 現在では \fI<sys/time.h>\fP をインクルードする必要はないが、インクルードすれば移植性を高めることができる (実際には
 \fI<sys/resource.h>\fP で \fIrusage\fP 構造体が定義されているが、そのフィールドで使用されている
 \fIstruct timeval\fP 型は \fI<sys/time.h>\fP で定義されている)。
-.SS "C library/kernel ABI differences"
-Within the kernel, nice values are actually represented using the range
-40..1 (since negative numbers are error codes) and these are the values
-employed by the \fBsetpriority\fP()  and \fBgetpriority\fP()  system calls.  The
-glibc wrapper functions for these system calls handle the translations
-between the user\-land and kernel representations of the nice value according
-to the formula \fIunice\ =\ 20\ \-\ knice\fP.  (Thus, the kernels 40..1 range
-corresponds to the range \-20..19 as seen by user space.)
+.SS "C ライブラリとカーネル ABI の違い"
+カーネル内部では、nice 値は実際には 40 〜 1 の範囲を使って 表現されており (負の値はエラーコードとなるため)、こちらの値が システムコール
+\fBsetpriority\fP()  と \fBgetpriority\fP()  で使用されている。 glibc
+のこれらのシステムコールのラッパー関数において、nice 値の ユーザー領域 (user\-land) とカーネル表現の間の変換が行われる。 変換式は
+\fIunice\ =\ 20\ \-\ knice\fP となる。 (したがって、カーネルの 40..1 の範囲はユーザー空間で見える \-20..19
+の範囲に対応する。)
 .SH バグ
 POSIX では nice 値はプロセス単位の設定となっている。 一方、 現在の POSIX スレッドの Linux/NPTL 実装では、 nice
 値はスレッド単位の属性である。 同じプロセスの別々のスレッドが異なる nice 値を持つ場合がある。 移植性が必要なアプリケーションではこの Linux
@@ -150,6 +148,6 @@ POSIX では nice 値はプロセス単位の設定となっている。 一方
 Linux カーネルのソースツリー内の \fIDocumentation/scheduler/sched\-nice\-design.txt\fP (Linux
 2.6.23 以降)
 .SH この文書について
-この man ページは Linux \fIman\-pages\fP プロジェクトのリリース 3.76 の一部
+この man ページは Linux \fIman\-pages\fP プロジェクトのリリース 3.79 の一部
 である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は
 http://www.kernel.org/doc/man\-pages/ に書かれている。