OSDN Git Service

(split) LDP: Update draft and release for LDP 3.65
[linuxjm/LDP_man-pages.git] / release / man2 / read.2
index 2dc9484..06780cc 100644 (file)
@@ -1,8 +1,7 @@
-.\" Hey Emacs! This file is -*- nroff -*- source.
-.\"
 .\" This manpage is Copyright (C) 1992 Drew Eckhardt;
-.\"                               1993 Michael Haardt, Ian Jackson.
+.\"             and Copyright (C) 1993 Michael Haardt, Ian Jackson.
 .\"
+.\" %%%LICENSE_START(VERBATIM)
 .\" Permission is granted to make and distribute verbatim copies of this
 .\" manual provided the copyright notice and this permission notice are
 .\" preserved on all copies.
@@ -22,6 +21,7 @@
 .\"
 .\" Formatted or processed versions of this manual, if unaccompanied by
 .\" the source, must acknowledge the copyright and authors of this work.
+.\" %%%LICENSE_END
 .\"
 .\" Modified Sat Jul 24 00:06:00 1993 by Rik Faith <faith@cs.unc.edu>
 .\" Modified Wed Jan 17 16:02:32 1996 by Michael Haardt
 .\" Modified Sat Jul 12 20:45:39 1997 by Michael Haardt
 .\"   <michael@cantor.informatik.rwth-aachen.de>
 .\"
+.\"*******************************************************************
+.\"
+.\" This file was generated with po4a. Translate the source file.
+.\"
+.\"*******************************************************************
+.\"
 .\" Japanese Version Copyright (c) 1997 HANATAKA Shinya
 .\"         all rights reserved.
 .\" Translated 1997-02-23, HANATAKA Shinya <hanataka@abyss.rim.or.jp>
 .\" Updated 2005-10-14, Akihiro MOTOKI
 .\" Updated 2008-02-10, Akihiro MOTOKI, LDP v2.77
 .\" Updated 2009-04-13, Akihiro MOTOKI, LDP v3.20
+.\" Updated 2012-04-30, Akihiro MOTOKI <amotoki@gmail.com>
+.\" Updated 2013-05-06, Akihiro MOTOKI <amotoki@gmail.com>
 .\"
-.\"WORD:       descriptor              ディスクリプター
-.\"WORD:       buffer                  バッファー
-.\"WORD:       signal                  シグナル
-.\"WORD:       process group           プロセス・グループ
-.\"WORD:       backgraound             バックグランド
-.\"WORD:       orphan                  孤立
-.\"WORD:       open                    オープン
-.\"WORD:       directory               ディレクトリ
-.\"WORD:       object                  オブジェクト
-.\"
-.TH READ 2 2009-02-23 "Linux" "Linux Programmer's Manual"
+.TH READ 2 2013\-02\-12 Linux "Linux Programmer's Manual"
 .SH 名前
-read \- ã\83\95ã\82¡ã\82¤ã\83«ã\83»ã\83\87ã\82£ã\82¹ã\82¯ã\83ªã\83\97ã\82¿ã\83¼から読み込む
+read \- ã\83\95ã\82¡ã\82¤ã\83«ã\83\87ã\82£ã\82¹ã\82¯ã\83ªã\83\97ã\82¿から読み込む
 .SH 書式
 .nf
-.B #include <unistd.h>
+\fB#include <unistd.h>\fP
 .sp
-.BI "ssize_t read(int " fd ", void *" buf ", size_t " count );
+\fBssize_t read(int \fP\fIfd\fP\fB, void *\fP\fIbuf\fP\fB, size_t \fP\fIcount\fP\fB);\fP
 .fi
 .SH 説明
-.BR read ()
-はファイル・ディスクリプター (file descriptor)
-.I fd
-から最大
-.I count
-バイトを
-.I buf
+\fBread\fP()  はファイルディスクリプタ (file descriptor)  \fIfd\fP から最大 \fIcount\fP バイトを \fIbuf\fP
 で始まるバッファーへ読み込もうとする。
-.PP
-.I count
\81\8c 0 ã\81ªã\82\89ã\81°
-.BR read ()
-は 0 を返し、他に何も起きない。
-.I count
-が
-.B SSIZE_MAX
-より大きければ、結果は特定できない。
+
+seek に対応しているファイルでは、read
\81¯ç\8f¾å\9c¨ã\81®ã\83\95ã\82¡ã\82¤ã\83«ã\82ªã\83\95ã\82»ã\83\83ã\83\88ã\81\8bã\82\89è¡\8cã\82\8fã\82\8cã\80\81ã\83\95ã\82¡ã\82¤ã\83«ã\82ªã\83\95ã\82»ã\83\83ã\83\88ã\81¯èª­ã\81¿è¾¼ã\82\93ã\81 ã\83\90ã\82¤ã\83\88æ\95°å\88\86ã\81 ã\81\91é\80²ã\82\81ã\82\89ã\82\8cã\82\8bã\80\82ç\8f¾å\9c¨ã\81®ã\83\95ã\82¡ã\82¤ã\83«ã\82ªã\83\95ã\82»ã\83\83ã\83\88ã\81\8cã\83\95ã\82¡ã\82¤ã\83«æ\9c«å°¾ã\81\8bã\81\9dã\82\8cã\82\88ã\82\8aå\85\88ã\81®å ´å\90\88ã\81¯ã\80\81読ã\81¿å\87ºã\81\97ã\81¯è¡\8cã\82\8fã\82\8cã\81\9a
+\fBread\fP() は 0 を返す。
+
+\fIcount\fP が 0 の場合、 \fBread\fP() は以下で説明するエラーを検出する\fI場合がある\fP。 どのエラーもなかった場合、もしくは
+\fBread\fP() がエラーのチェックを行わない場合、 \fIcount\fP が 0 で呼び出された \fBread\fP() は 0 を返し、何も行わない。
+
+\fIcount\fP が \fBSSIZE_MAX\fP より大きければ、結果は規定できない。
 .SH 返り値
-成功した場合、読み込んだバイト数を返す (0 はファイルの終りを意味する)。
-ファイル位置はこの数だけ進められる。
-この数が要求した数より小さかったとしてもエラーではない;
-例えば今すぐには実際にそれだけの数しかない場合 (ファイルの最後に近いのかも
-しれないし、パイプ (pipe) や端末 (terminal) から読み込んでいるかもしれない) や
-.BR read ()
-がシグナル (signal) によって割り込まれた場合にこれは起こりえる。
-エラーの場合は、\-1 が返され、
-.I errno
-が適切に設定される。この場合はファイル位置が変更されるかどうかは
-不定である。
+成功した場合、読み込んだバイト数を返す (0 はファイルの終りを意味する)。 ファイル位置はこの数だけ進められる。
+この数が要求した数より小さかったとしてもエラーではない; 例えば今すぐには実際にそれだけの数しかない場合 (ファイルの最後に近いのかも
+しれないし、パイプ (pipe) や端末 (terminal) から読み込んでいるかもしれない) や \fBread\fP()  がシグナル (signal)
+によって割り込まれた場合にこれは起こりえる。 エラーの場合は、\-1 が返され、 \fIerrno\fP
+が適切に設定される。この場合はファイル位置が変更されるかどうかは 不定である。
 .SH エラー
-.TP
-.B EAGAIN
-ファイル・ディスクリプター
-.I fd
-がソケット以外のファイルを参照していて、
-非停止 (nonblocking) モード
-.RB ( O_NONBLOCK )
+.TP 
+\fBEAGAIN\fP
+ファイルディスクリプタ \fIfd\fP がソケット以外のファイルを参照していて、 非停止 (nonblocking) モード (\fBO_NONBLOCK\fP)
 に設定されており、読み込みを行うと停止する状況にある。
-.TP
-.BR EAGAIN " または " EWOULDBLOCK
+.TP 
+\fBEAGAIN\fP または \fBEWOULDBLOCK\fP
 .\" Actually EAGAIN on Linux
-ファイル・ディスクリプター
-.I fd
-がソケットを参照していて、非停止 (nonblocking) モード
-.RB ( O_NONBLOCK )
-に設定されており、読み込みを行うと停止する状況にある。
-POSIX.1-2001 は、この場合にどちらのエラーを返すことも認めており、
-これら 2 つの定数が同じ値を持つことも求めていない。
-したがって、移植性が必要なアプリケーションでは、両方の可能性を
-確認すべきである。
-.TP
-.B EBADF
-.I fd
-が有効なファイル・ディスクリプターでないか、読み込みのために
-オープン (open) されていない。
-.TP
-.B EFAULT
-.I buf
-がアクセス可能なアドレス空間の外にある。
-.TP
-.B EINTR
-何のデータも読み込まないうちにシグナルに割り込まれた。
-.BR signal (7)
-参照。
-.TP
-.B EINVAL
-.I fd
-は読み込みに適していないオブジェクトを参照している。
-もしくは、ファイルが
-.B O_DIRECT
-フラグを指定してオープンされているが、
-.I buf
-に指定されたアドレス、
-.I count
-に指定された値、
-現在のファイルオフセットのいずれかの
-アラインメントが不適切である。
-.TP
-.B EINVAL
-.I fd
-が
-.BR timerfd_create (2)
-の呼び出しで作成されたが、
-.BR read ()
-に間違ったサイズのバッファが渡された。
-さらなる情報は
-.BR timerfd_create (2)
-を参照のこと。
-.TP
-.B EIO
-I/O エラー。これは例えばプロセスがバックグランド・プロセス・グループで、
-それを制御している tty から読み込もうとし、
-.B SIGTTIN
-が無視 (ignore) または禁止 (blocking) されている場合や、
-そのプロセス・グループが孤立 (orphan) している場合に起こる。
-またディスクやテープを読んでいる時に低レベル I/O エラー
-が発生した場合にも起こる。
-.TP
-.B EISDIR
-.I fd
-がディレクトリを参照している。
+ファイルディスクリプタ \fIfd\fP がソケットを参照していて、非停止 (nonblocking) モード (\fBO_NONBLOCK\fP)
+に設定されており、読み込みを行うと停止する状況にある。 POSIX.1\-2001 は、この場合にどちらのエラーを返すことも認めており、 これら 2
+つの定数が同じ値を持つことも求めていない。 したがって、移植性が必要なアプリケーションでは、両方の可能性を 確認すべきである。
+.TP 
+\fBEBADF\fP
+\fIfd\fP が有効なファイルディスクリプタでないか、読み込みのために オープン (open) されていない。
+.TP 
+\fBEFAULT\fP
+\fIbuf\fP がアクセス可能なアドレス空間の外にある。
+.TP 
+\fBEINTR\fP
+何のデータも読み込まないうちにシグナルに割り込まれた。 \fBsignal\fP(7)  参照。
+.TP 
+\fBEINVAL\fP
+\fIfd\fP は読み込みに適していないオブジェクトを参照している。 もしくは、ファイルが \fBO_DIRECT\fP フラグを指定してオープンされているが、
+\fIbuf\fP に指定されたアドレス、 \fIcount\fP に指定された値、 現在のファイルオフセットのいずれかの アラインメントが不適切である。
+.TP 
+\fBEINVAL\fP
+\fIfd\fP が \fBtimerfd_create\fP(2)  の呼び出しで作成されたが、 \fBread\fP()  に間違ったサイズのバッファが渡された。
+さらなる情報は \fBtimerfd_create\fP(2)  を参照のこと。
+.TP 
+\fBEIO\fP
+I/O エラー。これは例えばプロセスがバックグランド・プロセスグループで、それを制御している端末から読み込もうとし、 \fBSIGTTIN\fP が無視
+(ignore) または禁止 (blocking) されている場合や、 そのプロセスグループが孤立 (orphan) している場合に起こる。
+またディスクやテープを読んでいる時に低レベル I/O エラー が発生した場合にも起こる。
+.TP 
+\fBEISDIR\fP
+\fIfd\fP がディレクトリを参照している。
 .PP
-.I fd
-が接続しているオブジェクトによっては他のエラーも起こりえる。
-POSIX では、
-いくらかのデータを読んだ後に割り込みが起こった場合、
-.BR read ()
-は
-.RI ( errno
-に
-.B EINTR
-を設定して) \-1 を返してもよいし、
-既に読み込んだバイト数を返してもよい。
+\fIfd\fP が接続しているオブジェクトによっては他のエラーも起こりえる。 POSIX では、 いくらかのデータを読んだ後に割り込みが起こった場合、
+\fBread\fP()  は (\fIerrno\fP に \fBEINTR\fP を設定して) \-1 を返してもよいし、 既に読み込んだバイト数を返してもよい。
 .SH 準拠
-SVr4, 4.3BSD, POSIX.1-2001.
+SVr4, 4.3BSD, POSIX.1\-2001.
 .SH 注意
-NFS において。少量のデータを読み込む場合、最初の時のみにタイム
-スタンプが更新され、続くコールでは更新されないだろう。
-これはクライアント側で属性のキャッシングを行なうためである。
-なぜならば、もし全ての NFS クライアントが st_atime (最終ファイルアクセス時刻)
-の更新をサーバーに送らず、クライアント側でキャッシュを読むことに満足して
-いれば、サーバー側での read は発生しないので st_atime の更新は行なわれからだ。
-UNIX の方式では、クライアント側の属性のキャッシングを無効にすることで、
-これを得ることができる。しかしほとんどの状況ではこれは続くサーバーの
-負荷を増加させ、パフォーマンスの低下をもたらす。
-.PP
-多くのファイルシステムやディスクは
-.B O_NONBLOCK
-の実装はしなくても済むくらいに十分に高速であると考えられている。
-それでそのようなファイルやディスクには
-.B O_NONBLOCK
-は利用できないかもしれない。
+NFS において。少量のデータを読み込む場合、最初の時のみにタイム スタンプが更新され、続くコールでは更新されないだろう。
+これはクライアント側で属性のキャッシングを行なうためである。 なぜならば、もし全ての NFS クライアントが st_atime
+(最終ファイルアクセス時刻)  の更新をサーバーに送らず、クライアント側でキャッシュを読むことに満足して いれば、サーバー側での read
+は発生しないので st_atime の更新は行なわれからだ。 UNIX の方式では、クライアント側の属性のキャッシングを無効にすることで、
+これを得ることができる。しかしほとんどの状況ではこれは続くサーバーの 負荷を増加させ、パフォーマンスの低下をもたらす。
 .SH 関連項目
-.BR close (2),
-.BR fcntl (2),
-.BR ioctl (2),
-.BR lseek (2),
-.BR open (2),
-.BR pread (2),
-.BR readdir (2),
-.BR readlink (2),
-.BR readv (2),
-.BR select (2),
-.BR write (2),
-.BR fread (3)
+\fBclose\fP(2), \fBfcntl\fP(2), \fBioctl\fP(2), \fBlseek\fP(2), \fBopen\fP(2), \fBpread\fP(2),
+\fBreaddir\fP(2), \fBreadlink\fP(2), \fBreadv\fP(2), \fBselect\fP(2), \fBwrite\fP(2),
+\fBfread\fP(3)
+.SH この文書について
+この man ページは Linux \fIman\-pages\fP プロジェクトのリリース 3.65 の一部
+である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は
+http://www.kernel.org/doc/man\-pages/ に書かれている。