.\" Copyright 1993 David Metcalfe (david@prism.demon.co.uk)
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.\" Linux libc source code
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.\" Modified 2003-07-23 by aeb
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.\" Japanese Version Copyright (c) 1997 YOSHINO Takashi
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.\" Updated 2007-05-04, Akihiro MOTOKI <amotoki@dd.iij4u.or.jp>, LDP v2.44
+.\" Updated 2013-07-22, Akihiro MOTOKI <amotoki@gmail.com>
.\"
-.TH USLEEP 3 2010-12-03 "" "Linux Programmer's Manual"
+.TH USLEEP 3 2013\-12\-10 "" "Linux Programmer's Manual"
.SH 名前
usleep \- マイクロ秒単位で実行を延期する
.SH 書式
.nf
-.B "#include <unistd.h>"
+\fB#include <unistd.h>\fP
.sp
-.BI "int usleep(useconds_t " usec );
+\fBint usleep(useconds_t \fP\fIusec\fP\fB);\fP
.fi
.sp
.in -4n
-glibc 向けの機能検査マクロの要件
-.RB ( feature_test_macros (7)
-参照):
+glibc 向けの機能検査マクロの要件 (\fBfeature_test_macros\fP(7) 参照):
.in
.sp
-.BR usleep ():
+\fBusleep\fP():
.ad l
.RS 4
.PD 0
-.TP 4
+.TP 4
glibc 2.12 以降:
.nf
_BSD_SOURCE ||
(_XOPEN_SOURCE\ >=\ 500 ||
_XOPEN_SOURCE\ &&\ _XOPEN_SOURCE_EXTENDED) &&
!(_POSIX_C_SOURCE\ >=\ 200809L || _XOPEN_SOURCE\ >=\ 700)
-.TP 4
+.TP 4
.fi
-glibc 2.12 より前:
-_BSD_SOURCE || _XOPEN_SOURCE\ >=\ 500 ||
-_XOPEN_SOURCE\ &&\ _XOPEN_SOURCE_EXTENDED
+glibc 2.12 より前: _BSD_SOURCE || _XOPEN_SOURCE\ >=\ 500 || _XOPEN_SOURCE\ &&\ _XOPEN_SOURCE_EXTENDED
.PD
.RE
.ad b
.SH 説明
-.BR usleep ()
-関数は
-(少なくとも) \fIusec\fPマイクロ秒の間、
-呼び出し元スレッドの実行を延期する。
-システムの動作状況や呼び出しによる時間の消費やシステムタイマの粒度によって、
-停止時間は設定した値よりも少し延ばされるかもしれない。
+\fBusleep\fP() 関数は (少なくとも) \fIusec\fPマイクロ秒の間、 呼び出し元スレッドの実行を延期する。
+システムの動作状況や呼び出しによる時間の消費やシステムタイマの粒度によって、 停止時間は設定した値よりも少し延ばされるかもしれない。
.SH 返り値
-成功すると 0、エラーの場合 \-1 を返す。
+\fBusleep\fP() 関数は成功すると 0 を返す。 エラーの場合、 \-1 が返され、 \fIerrno\fP にエラーの原因を示す値が設定される。
.SH エラー
-.TP
-.B EINTR
-シグナルによって中断された。
-.BR signal (7)
-参照。
-.TP
-.B EINVAL
-\fIusec\fP が 1000000 以上だった。
-(これをエラーとみなすシステムのみ)
+.TP
+\fBEINTR\fP
+シグナルによって中断された。 \fBsignal\fP(7) 参照。
+.TP
+\fBEINVAL\fP
+\fIusec\fP が 1000000 以上だった。 (これをエラーとみなすシステムのみ)
+.SH 属性
+.SS "マルチスレッディング (pthreads(7) 参照)"
+\fBusleep\fP() 関数はスレッドセーフである。
.SH 準拠
-4.3BSD, POSIX.1-2001.
-POSIX.1-2001 では、この関数は過去のものと宣言されている。
-代わりに
-.BR nanosleep (2)
-を使うこと。
-POSIX.1-2008 では、
-.BR usleep ()
-の規定が削除されている。
+4.3BSD, POSIX.1\-2001. POSIX.1\-2001 では、この関数は過去のものと宣言されている。 代わりに
+\fBnanosleep\fP(2) を使うこと。 POSIX.1\-2008 では、 \fBusleep\fP() の規定が削除されている。
-もともとの BSD の実装や、バージョン 2.2.2 より前の glibc では、
-この関数の返り値の型は
-.I void
-である。
-POSIX 版は
-.I int
-を返し、このプロトタイプは glibc 2.2.2 以降で使用されている。
+もともとの BSD の実装や、バージョン 2.2.2 より前の glibc では、 この関数の返り値の型は \fIvoid\fP である。 POSIX 版は
+\fIint\fP を返し、このプロトタイプは glibc 2.2.2 以降で使用されている。
-エラーとして
-.B EINVAL
-を返すというのは
-SUSv2 と POSIX.1-2001 でのみ文書化されている。
+エラーとして \fBEINVAL\fP を返すというのは SUSv2 と POSIX.1\-2001 でのみ文書化されている。
.SH 注意
-.I useconds_t
-型は [0,1000000] の範囲の整数を扱うことができる
-符号なし整数型である。
-明示的にこの型を使わないことでプログラムの移植性がより高まる。
-以下のように使うこと。
+\fIuseconds_t\fP 型は [0,1000000] の範囲の整数を扱うことができる 符号なし整数型である。
+明示的にこの型を使わないことでプログラムの移植性がより高まる。 以下のように使うこと。
.in +4n
.nf
.sp
.fi
.in
.LP
-この関数と、
-.B SIGALRM
-シグナルあるいは
-.BR alarm (2),
-.BR sleep (3),
-.BR nanosleep (2),
-.BR setitimer (2),
-.BR timer_create (2),
-.BR timer_delete (2),
-.BR timer_getoverrun (2),
-.BR timer_gettime (2),
-.BR timer_settime (2),
-.BR ualarm (3)
-といったその他のタイマー関数を同時に使った場合の動作は未定義である。
+この関数と、 \fBSIGALRM\fP シグナルあるいは \fBalarm\fP(2), \fBsleep\fP(3), \fBnanosleep\fP(2),
+\fBsetitimer\fP(2), \fBtimer_create\fP(2), \fBtimer_delete\fP(2),
+\fBtimer_getoverrun\fP(2), \fBtimer_gettime\fP(2), \fBtimer_settime\fP(2),
+\fBualarm\fP(3) といったその他のタイマー関数を同時に使った場合の動作は未定義である。
.SH 関連項目
-.BR alarm (2),
-.BR getitimer (2),
-.BR nanosleep (2),
-.BR select (2),
-.BR setitimer (2),
-.BR sleep (3),
-.BR ualarm (3),
-.BR time (7)
+\fBalarm\fP(2), \fBgetitimer\fP(2), \fBnanosleep\fP(2), \fBselect\fP(2),
+\fBsetitimer\fP(2), \fBsleep\fP(3), \fBualarm\fP(3), \fBtime\fP(7)
+.SH この文書について
+この man ページは Linux \fIman\-pages\fP プロジェクトのリリース 3.78 の一部
+である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は
+http://www.kernel.org/doc/man\-pages/ に書かれている。