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[linuxjm/LDP_man-pages.git] / release / man7 / raw.7
index 700d30d..13a094a 100644 (file)
@@ -1,19 +1,29 @@
 .\" t
-.\" Don't change the first line, it tells man that we need tbl.
 .\" This man page is Copyright (C) 1999 Andi Kleen <ak@muc.de>.
+.\"
+.\" %%%LICENSE_START(VERBATIM_ONE_PARA)
 .\" Permission is granted to distribute possibly modified copies
 .\" of this page provided the header is included verbatim,
 .\" and in case of nontrivial modification author and date
 .\" of the modification is added to the header.
+.\" %%%LICENSE_END
+.\"
 .\" $Id: raw.7,v 1.6 1999/06/05 10:32:08 freitag Exp $
+.\"
 .\"*******************************************************************
 .\"
 .\" This file was generated with po4a. Translate the source file.
 .\"
 .\"*******************************************************************
-.TH RAW 7 2008\-11\-20 Linux "Linux Programmer's Manual"
+.\"
+.\" Japanese Version Copyright (c) 1999 NAKANO Takeo all rights reserved.
+.\" Translated 1999-12-06, NAKANO Takeo <nakano@apm.seikei.ac.jp>
+.\" Updated 2007-01-05, Akihiro MOTOKI <amotoki@dd.iij4u.or.jp>, LDP v2.43
+.\" Updated 2013-03-26, Akihiro MOTOKI <amotoki@gmail.com>
+.\"
+.TH RAW 7 2012\-05\-10 Linux "Linux Programmer's Manual"
 .SH 名前
-raw, SOCK_RAW \- Linux の IPv4 raw ソケット
+raw \- Linux の IPv4 raw ソケット
 .SH 書式
 \fB#include <sys/socket.h>\fP
 .br
@@ -21,26 +31,26 @@ raw, SOCK_RAW \- Linux の IPv4 raw ソケット
 .br
 \fBraw_socket = socket(AF_INET, SOCK_RAW, int \fP\fIprotocol\fP\fB);\fP
 .SH 説明
-raw ソケットを使うと、新しい IPv4 プロトコルをユーザ空間で 実装できるようになる。 raw ソケットは、リンクレベルヘッダを 含まない raw
-データグラムの送受信ができる。
+raw ソケットを使うと、新しい IPv4 プロトコルをユーザー空間で 実装できるようになる。 raw ソケットは、リンクレベルヘッダーを 含まない
+raw データグラムの送受信ができる。
 
 IPv4 レイヤは、扱っているソケットで \fBIP_HDRINCL\fP ソケットオプションが有効になっていなければ、 パケットを送信するときに IP
\83\98ã\83\83ã\83\80ã\82\92ç\94\9fæ\88\90ã\81\99ã\82\8bã\80\82 \fBIP_HDRINCL\fP ã\82ªã\83\97ã\82·ã\83§ã\83³ã\81\8cæ\9c\89å\8a¹ã\81«ã\81ªã\81£ã\81¦ã\81\84ã\82\8bã\81¨ã\81\8dã\81¯ã\80\81ã\83\91ã\82±ã\83\83ã\83\88ã\81«ã\81¯ IP ã\83\98ã\83\83ã\83\80が含まれていなければならない。
-受信時には、 IP ヘッダは常にパケットに含まれている。
\83\98ã\83\83ã\83\80ã\83¼ã\82\92ç\94\9fæ\88\90ã\81\99ã\82\8bã\80\82 \fBIP_HDRINCL\fP ã\82ªã\83\97ã\82·ã\83§ã\83³ã\81\8cæ\9c\89å\8a¹ã\81«ã\81ªã\81£ã\81¦ã\81\84ã\82\8bã\81¨ã\81\8dã\81¯ã\80\81ã\83\91ã\82±ã\83\83ã\83\88ã\81«ã\81¯ IP ã\83\98ã\83\83ã\83\80ã\83¼が含まれていなければならない。
\8f\97ä¿¡æ\99\82ã\81«ã\81¯ã\80\81 IP ã\83\98ã\83\83ã\83\80ã\83¼ã\81¯å¸¸ã\81«ã\83\91ã\82±ã\83\83ã\83\88ã\81«å\90«ã\81¾ã\82\8cã\81¦ã\81\84ã\82\8bã\80\82
 
 実効ユーザー ID が 0 のプロセスか、 \fBCAP_NET_RAW\fP 権限を持つプロセスだけが raw ソケットをオープンすることができる。
 
 この raw ソケットに指定された \fIprotocol\fP 番号にマッチする全てのパケットとエラーとが、このソケットに渡される。
 許可されているプロトコルのリストは RFC\ 1700 の割り当て番号と \fBgetprotobyname\fP(3)  を見よ。
 
-\fBIPPROTO_RAW\fP のプロトコルは暗黙のうちに \fBIP_HDRINCL\fP を有効にするので、 渡されたヘッダで指定された、あらゆる IP
+\fBIPPROTO_RAW\fP ã\81®ã\83\97ã\83­ã\83\88ã\82³ã\83«ã\81¯æ\9a\97é»\99ã\81®ã\81\86ã\81¡ã\81« \fBIP_HDRINCL\fP ã\82\92æ\9c\89å\8a¹ã\81«ã\81\99ã\82\8bã\81®ã\81§ã\80\81 æ¸¡ã\81\95ã\82\8cã\81\9fã\83\98ã\83\83ã\83\80ã\83¼ã\81§æ\8c\87å®\9aã\81\95ã\82\8cã\81\9fã\80\81ã\81\82ã\82\89ã\82\86ã\82\8b IP
 プロトコルを送信できる。 \fBIPPROTO_RAW\fP 経由でのあらゆる IP プロトコルの受信は、 raw ソケットを用いては行えない。
 .RS
 .TS
 tab(:) allbox;
 c s
 l l.
-IP ヘッダフィールド。 \fBIP_HDRINCL\fP によって送信時に変更される。
+IP ã\83\98ã\83\83ã\83\80ã\83¼ã\83\95ã\82£ã\83¼ã\83«ã\83\89ã\80\82 \fBIP_HDRINCL\fP ã\81«ã\82\88ã\81£ã\81¦é\80\81ä¿¡æ\99\82ã\81«å¤\89æ\9b´ã\81\95ã\82\8cã\82\8bã\80\82
 IP チェックサム:常に変更される。
 ソースアドレス:元の値が 0 の時に変更される。
 パケット ID:元の値が 0 の時に変更される。
@@ -49,18 +59,18 @@ IP チェックサム:常に変更される。
 .RE
 .sp
 .PP
-\fBIP_HERINCL\fP が指定されていて、 IP ヘッダに 0 でない送信先アドレスが記入されていた場合は、
+\fBIP_HERINCL\fP ã\81\8cæ\8c\87å®\9aã\81\95ã\82\8cã\81¦ã\81\84ã\81¦ã\80\81 IP ã\83\98ã\83\83ã\83\80ã\83¼ã\81« 0 ã\81§ã\81ªã\81\84é\80\81ä¿¡å\85\88ã\82¢ã\83\89ã\83¬ã\82¹ã\81\8cè¨\98å\85¥ã\81\95ã\82\8cã\81¦ã\81\84ã\81\9få ´å\90\88ã\81¯ã\80\81
 その送信先アドレスがパケットの経路を決めるのに用いられる。 \fBMSG_DONTROUTE\fP が指定されている時には、
 送信先アドレスはローカルなインターフェースを参照するものでなければならない。 さもないと、ルーティングテーブルの参照はいずれにせよ行われるが、
 ゲートウェイが必要な経路は無視される。
 
-\fBIP_HDRINCL\fP がセットされていなければ、 raw ソケットの IP ヘッダオプションを \fBsetsockopt\fP(2)
+\fBIP_HDRINCL\fP ã\81\8cã\82»ã\83\83ã\83\88ã\81\95ã\82\8cã\81¦ã\81\84ã\81ªã\81\91ã\82\8cã\81°ã\80\81 raw ã\82½ã\82±ã\83\83ã\83\88ã\81® IP ã\83\98ã\83\83ã\83\80ã\83¼ã\82ªã\83\97ã\82·ã\83§ã\83³ã\82\92 \fBsetsockopt\fP(2)
 を用いて設定することができる。詳細な情報は \fBip\fP(7)  を見よ。
 
-Linux 2.2 では、 IP ヘッダの全てのフィールドとオプションとを IP ソケットオプションによって設定できる。したがって raw
+Linux 2.2 ã\81§ã\81¯ã\80\81 IP ã\83\98ã\83\83ã\83\80ã\83¼ã\81®å\85¨ã\81¦ã\81®ã\83\95ã\82£ã\83¼ã\83«ã\83\89ã\81¨ã\82ªã\83\97ã\82·ã\83§ã\83³ã\81¨ã\82\92 IP ã\82½ã\82±ã\83\83ã\83\88ã\82ªã\83\97ã\82·ã\83§ã\83³ã\81«ã\82\88ã\81£ã\81¦è¨­å®\9aã\81§ã\81\8dã\82\8bã\80\82ã\81\97ã\81\9fã\81\8cã\81£ã\81¦ raw
 ソケットが必要になるのは、新しいプロトコルを設計する場合か、 ユーザーインターフェースを持たないプロトコル (ICMP など) を扱う場合に 限られる。
 
-パケットは、受信されるとまずプロトコルにバインドしている raw ソケットに渡され、 その後で他のプロトコルハンドラ
+パケットは、受信されるとまずプロトコルにバインドしている raw ソケットに渡され、 その後で他のプロトコルハンドラ
 (カーネルのプロトコルモジュールなど)  に渡される。
 .SS アドレスのフォーマット
 raw ソケットは標準の \fIsockaddr_in\fP アドレス構造体を用いる。定義は \fBip\fP(7)  でなされている。 \fIsin_port\fP
@@ -79,7 +89,7 @@ raw ソケットのオプションは、 \fBIPPROTO_RAW\fP ファミリーフラ
 .PP
 さらに、データグラムソケットに使える全ての \fBip\fP(7)  \fBSOL_IP\fP ソケットオプションがサポートされている。
 .SS エラー処理
-ネットワークで生じたエラーがユーザに渡されるのは、 ソケットが接続済みの場合か \fBIP_RECVERR\fP フラグが有効になっている場合に限られる。
\83\8dã\83\83ã\83\88ã\83¯ã\83¼ã\82¯ã\81§ç\94\9fã\81\98ã\81\9fã\82¨ã\83©ã\83¼ã\81\8cã\83¦ã\83¼ã\82¶ã\83¼ã\81«æ¸¡ã\81\95ã\82\8cã\82\8bã\81®ã\81¯ã\80\81 ã\82½ã\82±ã\83\83ã\83\88ã\81\8cæ\8e¥ç¶\9aæ¸\88ã\81¿ã\81®å ´å\90\88ã\81\8b \fBIP_RECVERR\fP ã\83\95ã\83©ã\82°ã\81\8cæ\9c\89å\8a¹ã\81«ã\81ªã\81£ã\81¦ã\81\84ã\82\8bå ´å\90\88ã\81«é\99\90ã\82\89ã\82\8cã\82\8bã\80\82
 接続済みのソケットに対しては、 \fBEMSGSIZE\fP および \fBEPROTO\fP だけが渡される (互換性のため)。 \fBIP_RECVERR\fP
 を設定すると、全てのネットワークエラーがエラーキューに保存される。
 .SH エラー
@@ -88,7 +98,7 @@ raw ソケットのオプションは、 \fBIPPROTO_RAW\fP ファミリーフラ
 ユーザーが broadcast フラグを設定していないソケットを用いて ブロードキャストアドレスに送信を行おうとした。
 .TP 
 \fBEFAULT\fP
-不正なメモリアドレスが与えられた。
+ä¸\8dæ­£ã\81ªã\83¡ã\83¢ã\83ªã\83¼ã\82¢ã\83\89ã\83¬ã\82¹ã\81\8cä¸\8eã\81\88ã\82\89ã\82\8cã\81\9fã\80\82
 .TP 
 \fBEINVAL\fP
 引き数が不正。
@@ -105,7 +115,7 @@ raw ソケットのオプションは、 \fBIPPROTO_RAW\fP ファミリーフラ
 属性を持つプロセスだけがこれを行うことができる。
 .TP 
 \fBEPROTO\fP
-パラメータの問題を報告する ICMP エラーを受け取った。
\83\91ã\83©ã\83¡ã\83¼ã\82¿ã\83¼ã\81®å\95\8fé¡\8cã\82\92å ±å\91\8aã\81\99ã\82\8b ICMP ã\82¨ã\83©ã\83¼ã\82\92å\8f\97ã\81\91å\8f\96ã\81£ã\81\9fã\80\82
 .SH バージョン
 \fBIP_RECVERR\fP と \fBICMP_FILTER\fP は Linux 2.2 で登場した。これらは Linux での拡張であり、
 移植性の必要なプログラムでは用いるべきでない。
@@ -118,7 +128,7 @@ Linux 2.0 では \fBSO_BSDCOMPAT\fP ソケットオプションをセットす
 \fBEMSGSIZE\fP を返す。 \fBEMSGSIZE\fP を返された場合、アプリケーションはパケットサイズを小さくすべきである。 ソケットオプション
 \fBIP_MTU_DISCOVER\fP または \fI/proc/sys/net/ipv4/ip_no_pmtu_disc\fP ファイルを使って Path
 MTU Discovery を無効にすることもできる (詳細は \fBip\fP(7)  を参照)。 Path MTU Discovery
-を無効にした場合は、パケットサイズが インタフェースの MTU よりも大きいと raw ソケットはそのパケットを フラグメント化して送出する。
\82\92ç\84¡å\8a¹ã\81«ã\81\97ã\81\9få ´å\90\88ã\81¯ã\80\81ã\83\91ã\82±ã\83\83ã\83\88ã\82µã\82¤ã\82ºã\81\8c ã\82¤ã\83³ã\82¿ã\83¼ã\83\95ã\82§ã\83¼ã\82¹ã\81® MTU ã\82\88ã\82\8aã\82\82大ã\81\8dã\81\84ã\81¨ raw ã\82½ã\82±ã\83\83ã\83\88ã\81¯ã\81\9dã\81®ã\83\91ã\82±ã\83\83ã\83\88ã\82\92 ã\83\95ã\83©ã\82°ã\83¡ã\83³ã\83\88å\8c\96ã\81\97ã\81¦é\80\81å\87ºã\81\99ã\82\8bã\80\82
 しかしながら、性能と信頼性の理由から Path MTU Discovery を 無効にするのは推奨できない。
 
 \fBbind\fP(2)  システムコールを用いると、 raw ソケットを 特定のローカルアドレスにバインドさせることができる。
@@ -137,7 +147,7 @@ raw ソケットは、 Linux のすべての IP プロトコルを受信する
 ソケットの両方に渡される (raw ソケットが複数あればそれぞれに渡される)。 移植性の必要なプログラムではこの機能に依存するべきではない。 他の多くの
 BSD におけるソケットの実装ではこの点において制限がある。
 
-Linux はユーザーから渡されたヘッダを決して変更しない (ただし \fBIP_HDRINCL\fP の説明にあるように、 0
+Linux ã\81¯ã\83¦ã\83¼ã\82¶ã\83¼ã\81\8bã\82\89渡ã\81\95ã\82\8cã\81\9fã\83\98ã\83\83ã\83\80ã\83¼ã\82\92決ã\81\97ã\81¦å¤\89æ\9b´ã\81\97ã\81ªã\81\84 (ã\81\9fã\81 ã\81\97 \fBIP_HDRINCL\fP ã\81®èª¬æ\98\8eã\81«ã\81\82ã\82\8bã\82\88ã\81\86ã\81«ã\80\81 0
 をいくつか埋める場合を除く)。 これは他の多くの raw ソケットの実装では異なる。
 
 一般に raw ソケットは移植性がないことが多いので、 移植性が必要なプログラムでは避けるべきである。
@@ -156,6 +166,9 @@ raw ソケットへの送信では、 IP プロトコルを \fIsin_port\fP か
 .SH 関連項目
 \fBrecvmsg\fP(2), \fBsendmsg\fP(2), \fBcapabilities\fP(7), \fBip\fP(7), \fBsocket\fP(7)
 
-パス MTU 発見に関する情報は \fBRFC\ 1191\fP にある
-
-IP プロトコルに関しては \fBRFC\ 791\fP とインクルードファイル \fI<linux/ip.h>\fP を参照。
+Path MTU discovery に関しては \fBRFC\ 1191\fP を参照。 IP プロトコルに関しては \fBRFC\ 791\fP
+とインクルードファイル \fI<linux/ip.h>\fP を参照。
+.SH この文書について
+この man ページは Linux \fIman\-pages\fP プロジェクトのリリース 3.78 の一部
+である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は
+http://www.kernel.org/doc/man\-pages/ に書かれている。