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[linuxjm/LDP_man-pages.git] / release / man7 / raw.7
index d494ad6..13a094a 100644 (file)
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 .\"*******************************************************************
+.\"
+.\" Japanese Version Copyright (c) 1999 NAKANO Takeo all rights reserved.
+.\" Translated 1999-12-06, NAKANO Takeo <nakano@apm.seikei.ac.jp>
+.\" Updated 2007-01-05, Akihiro MOTOKI <amotoki@dd.iij4u.or.jp>, LDP v2.43
+.\" Updated 2013-03-26, Akihiro MOTOKI <amotoki@gmail.com>
+.\"
 .TH RAW 7 2012\-05\-10 Linux "Linux Programmer's Manual"
 .SH 名前
 raw \- Linux の IPv4 raw ソケット
@@ -25,26 +31,26 @@ raw \- Linux の IPv4 raw ソケット
 .br
 \fBraw_socket = socket(AF_INET, SOCK_RAW, int \fP\fIprotocol\fP\fB);\fP
 .SH 説明
-raw ソケットを使うと、新しい IPv4 プロトコルをユーザ空間で 実装できるようになる。 raw ソケットは、リンクレベルヘッダを 含まない raw
-データグラムの送受信ができる。
+raw ソケットを使うと、新しい IPv4 プロトコルをユーザー空間で 実装できるようになる。 raw ソケットは、リンクレベルヘッダーを 含まない
+raw データグラムの送受信ができる。
 
 IPv4 レイヤは、扱っているソケットで \fBIP_HDRINCL\fP ソケットオプションが有効になっていなければ、 パケットを送信するときに IP
\83\98ã\83\83ã\83\80ã\82\92ç\94\9fæ\88\90ã\81\99ã\82\8bã\80\82 \fBIP_HDRINCL\fP ã\82ªã\83\97ã\82·ã\83§ã\83³ã\81\8cæ\9c\89å\8a¹ã\81«ã\81ªã\81£ã\81¦ã\81\84ã\82\8bã\81¨ã\81\8dã\81¯ã\80\81ã\83\91ã\82±ã\83\83ã\83\88ã\81«ã\81¯ IP ã\83\98ã\83\83ã\83\80が含まれていなければならない。
-受信時には、 IP ヘッダは常にパケットに含まれている。
\83\98ã\83\83ã\83\80ã\83¼ã\82\92ç\94\9fæ\88\90ã\81\99ã\82\8bã\80\82 \fBIP_HDRINCL\fP ã\82ªã\83\97ã\82·ã\83§ã\83³ã\81\8cæ\9c\89å\8a¹ã\81«ã\81ªã\81£ã\81¦ã\81\84ã\82\8bã\81¨ã\81\8dã\81¯ã\80\81ã\83\91ã\82±ã\83\83ã\83\88ã\81«ã\81¯ IP ã\83\98ã\83\83ã\83\80ã\83¼が含まれていなければならない。
\8f\97ä¿¡æ\99\82ã\81«ã\81¯ã\80\81 IP ã\83\98ã\83\83ã\83\80ã\83¼ã\81¯å¸¸ã\81«ã\83\91ã\82±ã\83\83ã\83\88ã\81«å\90«ã\81¾ã\82\8cã\81¦ã\81\84ã\82\8bã\80\82
 
 実効ユーザー ID が 0 のプロセスか、 \fBCAP_NET_RAW\fP 権限を持つプロセスだけが raw ソケットをオープンすることができる。
 
 この raw ソケットに指定された \fIprotocol\fP 番号にマッチする全てのパケットとエラーとが、このソケットに渡される。
 許可されているプロトコルのリストは RFC\ 1700 の割り当て番号と \fBgetprotobyname\fP(3)  を見よ。
 
-\fBIPPROTO_RAW\fP のプロトコルは暗黙のうちに \fBIP_HDRINCL\fP を有効にするので、 渡されたヘッダで指定された、あらゆる IP
+\fBIPPROTO_RAW\fP ã\81®ã\83\97ã\83­ã\83\88ã\82³ã\83«ã\81¯æ\9a\97é»\99ã\81®ã\81\86ã\81¡ã\81« \fBIP_HDRINCL\fP ã\82\92æ\9c\89å\8a¹ã\81«ã\81\99ã\82\8bã\81®ã\81§ã\80\81 æ¸¡ã\81\95ã\82\8cã\81\9fã\83\98ã\83\83ã\83\80ã\83¼ã\81§æ\8c\87å®\9aã\81\95ã\82\8cã\81\9fã\80\81ã\81\82ã\82\89ã\82\86ã\82\8b IP
 プロトコルを送信できる。 \fBIPPROTO_RAW\fP 経由でのあらゆる IP プロトコルの受信は、 raw ソケットを用いては行えない。
 .RS
 .TS
 tab(:) allbox;
 c s
 l l.
-IP ヘッダフィールド。 \fBIP_HDRINCL\fP によって送信時に変更される。
+IP ã\83\98ã\83\83ã\83\80ã\83¼ã\83\95ã\82£ã\83¼ã\83«ã\83\89ã\80\82 \fBIP_HDRINCL\fP ã\81«ã\82\88ã\81£ã\81¦é\80\81ä¿¡æ\99\82ã\81«å¤\89æ\9b´ã\81\95ã\82\8cã\82\8bã\80\82
 IP チェックサム:常に変更される。
 ソースアドレス:元の値が 0 の時に変更される。
 パケット ID:元の値が 0 の時に変更される。
@@ -53,18 +59,18 @@ IP チェックサム:常に変更される。
 .RE
 .sp
 .PP
-\fBIP_HERINCL\fP が指定されていて、 IP ヘッダに 0 でない送信先アドレスが記入されていた場合は、
+\fBIP_HERINCL\fP ã\81\8cæ\8c\87å®\9aã\81\95ã\82\8cã\81¦ã\81\84ã\81¦ã\80\81 IP ã\83\98ã\83\83ã\83\80ã\83¼ã\81« 0 ã\81§ã\81ªã\81\84é\80\81ä¿¡å\85\88ã\82¢ã\83\89ã\83¬ã\82¹ã\81\8cè¨\98å\85¥ã\81\95ã\82\8cã\81¦ã\81\84ã\81\9få ´å\90\88ã\81¯ã\80\81
 その送信先アドレスがパケットの経路を決めるのに用いられる。 \fBMSG_DONTROUTE\fP が指定されている時には、
 送信先アドレスはローカルなインターフェースを参照するものでなければならない。 さもないと、ルーティングテーブルの参照はいずれにせよ行われるが、
 ゲートウェイが必要な経路は無視される。
 
-\fBIP_HDRINCL\fP がセットされていなければ、 raw ソケットの IP ヘッダオプションを \fBsetsockopt\fP(2)
+\fBIP_HDRINCL\fP ã\81\8cã\82»ã\83\83ã\83\88ã\81\95ã\82\8cã\81¦ã\81\84ã\81ªã\81\91ã\82\8cã\81°ã\80\81 raw ã\82½ã\82±ã\83\83ã\83\88ã\81® IP ã\83\98ã\83\83ã\83\80ã\83¼ã\82ªã\83\97ã\82·ã\83§ã\83³ã\82\92 \fBsetsockopt\fP(2)
 を用いて設定することができる。詳細な情報は \fBip\fP(7)  を見よ。
 
-Linux 2.2 では、 IP ヘッダの全てのフィールドとオプションとを IP ソケットオプションによって設定できる。したがって raw
+Linux 2.2 ã\81§ã\81¯ã\80\81 IP ã\83\98ã\83\83ã\83\80ã\83¼ã\81®å\85¨ã\81¦ã\81®ã\83\95ã\82£ã\83¼ã\83«ã\83\89ã\81¨ã\82ªã\83\97ã\82·ã\83§ã\83³ã\81¨ã\82\92 IP ã\82½ã\82±ã\83\83ã\83\88ã\82ªã\83\97ã\82·ã\83§ã\83³ã\81«ã\82\88ã\81£ã\81¦è¨­å®\9aã\81§ã\81\8dã\82\8bã\80\82ã\81\97ã\81\9fã\81\8cã\81£ã\81¦ raw
 ソケットが必要になるのは、新しいプロトコルを設計する場合か、 ユーザーインターフェースを持たないプロトコル (ICMP など) を扱う場合に 限られる。
 
-パケットは、受信されるとまずプロトコルにバインドしている raw ソケットに渡され、 その後で他のプロトコルハンドラ
+パケットは、受信されるとまずプロトコルにバインドしている raw ソケットに渡され、 その後で他のプロトコルハンドラ
 (カーネルのプロトコルモジュールなど)  に渡される。
 .SS アドレスのフォーマット
 raw ソケットは標準の \fIsockaddr_in\fP アドレス構造体を用いる。定義は \fBip\fP(7)  でなされている。 \fIsin_port\fP
@@ -83,7 +89,7 @@ raw ソケットのオプションは、 \fBIPPROTO_RAW\fP ファミリーフラ
 .PP
 さらに、データグラムソケットに使える全ての \fBip\fP(7)  \fBSOL_IP\fP ソケットオプションがサポートされている。
 .SS エラー処理
-ネットワークで生じたエラーがユーザに渡されるのは、 ソケットが接続済みの場合か \fBIP_RECVERR\fP フラグが有効になっている場合に限られる。
\83\8dã\83\83ã\83\88ã\83¯ã\83¼ã\82¯ã\81§ç\94\9fã\81\98ã\81\9fã\82¨ã\83©ã\83¼ã\81\8cã\83¦ã\83¼ã\82¶ã\83¼ã\81«æ¸¡ã\81\95ã\82\8cã\82\8bã\81®ã\81¯ã\80\81 ã\82½ã\82±ã\83\83ã\83\88ã\81\8cæ\8e¥ç¶\9aæ¸\88ã\81¿ã\81®å ´å\90\88ã\81\8b \fBIP_RECVERR\fP ã\83\95ã\83©ã\82°ã\81\8cæ\9c\89å\8a¹ã\81«ã\81ªã\81£ã\81¦ã\81\84ã\82\8bå ´å\90\88ã\81«é\99\90ã\82\89ã\82\8cã\82\8bã\80\82
 接続済みのソケットに対しては、 \fBEMSGSIZE\fP および \fBEPROTO\fP だけが渡される (互換性のため)。 \fBIP_RECVERR\fP
 を設定すると、全てのネットワークエラーがエラーキューに保存される。
 .SH エラー
@@ -92,7 +98,7 @@ raw ソケットのオプションは、 \fBIPPROTO_RAW\fP ファミリーフラ
 ユーザーが broadcast フラグを設定していないソケットを用いて ブロードキャストアドレスに送信を行おうとした。
 .TP 
 \fBEFAULT\fP
-不正なメモリアドレスが与えられた。
+ä¸\8dæ­£ã\81ªã\83¡ã\83¢ã\83ªã\83¼ã\82¢ã\83\89ã\83¬ã\82¹ã\81\8cä¸\8eã\81\88ã\82\89ã\82\8cã\81\9fã\80\82
 .TP 
 \fBEINVAL\fP
 引き数が不正。
@@ -109,7 +115,7 @@ raw ソケットのオプションは、 \fBIPPROTO_RAW\fP ファミリーフラ
 属性を持つプロセスだけがこれを行うことができる。
 .TP 
 \fBEPROTO\fP
-パラメータの問題を報告する ICMP エラーを受け取った。
\83\91ã\83©ã\83¡ã\83¼ã\82¿ã\83¼ã\81®å\95\8fé¡\8cã\82\92å ±å\91\8aã\81\99ã\82\8b ICMP ã\82¨ã\83©ã\83¼ã\82\92å\8f\97ã\81\91å\8f\96ã\81£ã\81\9fã\80\82
 .SH バージョン
 \fBIP_RECVERR\fP と \fBICMP_FILTER\fP は Linux 2.2 で登場した。これらは Linux での拡張であり、
 移植性の必要なプログラムでは用いるべきでない。
@@ -122,7 +128,7 @@ Linux 2.0 では \fBSO_BSDCOMPAT\fP ソケットオプションをセットす
 \fBEMSGSIZE\fP を返す。 \fBEMSGSIZE\fP を返された場合、アプリケーションはパケットサイズを小さくすべきである。 ソケットオプション
 \fBIP_MTU_DISCOVER\fP または \fI/proc/sys/net/ipv4/ip_no_pmtu_disc\fP ファイルを使って Path
 MTU Discovery を無効にすることもできる (詳細は \fBip\fP(7)  を参照)。 Path MTU Discovery
-を無効にした場合は、パケットサイズが インタフェースの MTU よりも大きいと raw ソケットはそのパケットを フラグメント化して送出する。
\82\92ç\84¡å\8a¹ã\81«ã\81\97ã\81\9få ´å\90\88ã\81¯ã\80\81ã\83\91ã\82±ã\83\83ã\83\88ã\82µã\82¤ã\82ºã\81\8c ã\82¤ã\83³ã\82¿ã\83¼ã\83\95ã\82§ã\83¼ã\82¹ã\81® MTU ã\82\88ã\82\8aã\82\82大ã\81\8dã\81\84ã\81¨ raw ã\82½ã\82±ã\83\83ã\83\88ã\81¯ã\81\9dã\81®ã\83\91ã\82±ã\83\83ã\83\88ã\82\92 ã\83\95ã\83©ã\82°ã\83¡ã\83³ã\83\88å\8c\96ã\81\97ã\81¦é\80\81å\87ºã\81\99ã\82\8bã\80\82
 しかしながら、性能と信頼性の理由から Path MTU Discovery を 無効にするのは推奨できない。
 
 \fBbind\fP(2)  システムコールを用いると、 raw ソケットを 特定のローカルアドレスにバインドさせることができる。
@@ -141,7 +147,7 @@ raw ソケットは、 Linux のすべての IP プロトコルを受信する
 ソケットの両方に渡される (raw ソケットが複数あればそれぞれに渡される)。 移植性の必要なプログラムではこの機能に依存するべきではない。 他の多くの
 BSD におけるソケットの実装ではこの点において制限がある。
 
-Linux はユーザーから渡されたヘッダを決して変更しない (ただし \fBIP_HDRINCL\fP の説明にあるように、 0
+Linux ã\81¯ã\83¦ã\83¼ã\82¶ã\83¼ã\81\8bã\82\89渡ã\81\95ã\82\8cã\81\9fã\83\98ã\83\83ã\83\80ã\83¼ã\82\92決ã\81\97ã\81¦å¤\89æ\9b´ã\81\97ã\81ªã\81\84 (ã\81\9fã\81 ã\81\97 \fBIP_HDRINCL\fP ã\81®èª¬æ\98\8eã\81«ã\81\82ã\82\8bã\82\88ã\81\86ã\81«ã\80\81 0
 をいくつか埋める場合を除く)。 これは他の多くの raw ソケットの実装では異なる。
 
 一般に raw ソケットは移植性がないことが多いので、 移植性が必要なプログラムでは避けるべきである。
@@ -163,6 +169,6 @@ raw ソケットへの送信では、 IP プロトコルを \fIsin_port\fP か
 Path MTU discovery に関しては \fBRFC\ 1191\fP を参照。 IP プロトコルに関しては \fBRFC\ 791\fP
 とインクルードファイル \fI<linux/ip.h>\fP を参照。
 .SH この文書について
-この man ページは Linux \fIman\-pages\fP プロジェクトのリリース 3.50 の一部
+この man ページは Linux \fIman\-pages\fP プロジェクトのリリース 3.78 の一部
 である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は
 http://www.kernel.org/doc/man\-pages/ に書かれている。