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Retire LDP man-pages repository
[linuxjm/LDP_man-pages.git] / release / man7 / time.7
diff --git a/release/man7/time.7 b/release/man7/time.7
deleted file mode 100644 (file)
index 499d0f1..0000000
+++ /dev/null
@@ -1,126 +0,0 @@
-.\" Copyright (c) 2006 by Michael Kerrisk <mtk.manpages@gmail.com>
-.\"
-.\" %%%LICENSE_START(VERBATIM)
-.\" Permission is granted to make and distribute verbatim copies of this
-.\" manual provided the copyright notice and this permission notice are
-.\" preserved on all copies.
-.\"
-.\" Permission is granted to copy and distribute modified versions of this
-.\" manual under the conditions for verbatim copying, provided that the
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-.\"
-.\" Formatted or processed versions of this manual, if unaccompanied by
-.\" the source, must acknowledge the copyright and authors of this work.
-.\" %%%LICENSE_END
-.\"
-.\" 2008-06-24, mtk: added some details about where jiffies come into
-.\"     play; added section on high-resolution timers.
-.\"
-.\"*******************************************************************
-.\"
-.\" This file was generated with po4a. Translate the source file.
-.\"
-.\"*******************************************************************
-.\"
-.\" Japanese Version Copyright (c) 2006 Yuichi SATO
-.\"         all rights reserved.
-.\" Translated 2006-07-23 by Yuichi SATO <ysato444@yahoo.co.jp>, LDP v2.36
-.\" Updated 2007-05-04, Akihiro MOTOKI <amotoki@dd.iij4u.or.jp>, LDP v2.44
-.\" Updated 2008-08-10, Akihiro MOTOKI <amotoki@dd.iij4u.or.jp>, LDP v3.05
-.\" Updated 2013-05-01, Akihiro MOTOKI <amotoki@gmail.com>
-.\" Updated 2013-05-06, Akihiro MOTOKI <amotoki@gmail.com>
-.\"
-.TH TIME 7 2012\-10\-28 Linux "Linux Programmer's Manual"
-.SH 名前
-time \- 時間とタイマーの概要
-.SH 説明
-.SS "実時間 (real time) とプロセス時間"
-\fI実時間\fPは、特定の時点から計った時間と定義される。 特定の時点とは、過去の標準的な時点 (下記の紀元 (Epoch) とカレンダ時刻の説明を参照)
-や、 プロセスの一生における何らかの時点 (例えば、開始時) である (\fI経過時間\fP)。
-
-\fIプロセス時間\fPは、プロセスによって使われた総 CPU 時間と定義される。 多くの場合、\fIユーザー\fP時間と\fIシステム\fP時間に分けられる。 ユーザー
-CPU 時間は、コードをユーザーモードで実行するのに使った時間である。 システム CPU 時間は、そのプロセスのために
-カーネルがシステムモードで実行するのに使った時間である (例えば、システムコールを実行するのに使った時間)。 \fBtime\fP(1)
-コマンドはプログラムの実行に費された総 CPU 時間を計るのに使用される。 プログラムは、自身が費した総 CPU 時間を \fBtimes\fP(2),
-\fBgetrusage\fP(2), \fBclock\fP(3)  を使って計ることができる。
-.SS ハードウェアクロック
-多くのコンピュータが (電池で駆動される) ハードウェアクロックを持っている。 カーネルは起動時にソフトウェアクロックを初期化するために
-ハードウェアクロックを読み込む。 より詳しい情報は、 \fBrtc\fP(4)  と \fBhwclock\fP(8)  を参照すること。
-.SS "ソフトウェアクロック, HZ, Jiffy"
-.\" semtimedop(), mq_timedwait(), io_getevents(), poll() are the same
-.\" futexes and thus sem_timedwait() seem to use high-res timers.
-タイムアウトを設定したり (例えば \fBselect\fP(2), \fBsigtimedwait\fP(2))、 CPU 時間を計測したり (例えば
-\fBgetrusage\fP(2))\fBする様々なシステムコールの精度は\fP \fIソフトウェアクロック\fP の分解能 (resolution) に制限される。
-ソフトウェアクロックとは、カーネルが管理する \fIjiffy\fP 単位で時間を計測するクロックのことである。 jiffy の大きさはカーネル定数
-\fIHZ\fP の値で決定される。
-
-\fIHZ\fP の値はカーネルのバージョンとハードウェアプラットフォームで異なる。 i386 の場合は以下の通りである: 2.4.x
-とそれより前のカーネルでは、HZ は 100 であったので、 jiffy の値は 0.01 秒になっていた。 2.6.0 以降では、HZ は 1000
-に増やされたので、jiffy の値は 0.001 秒である。 カーネル 2.6.13 以降では、HZ の値はカーネル設定パラメーターになり、 100,
-250 (デフォルト), 1000 という値にできる。 それぞれ jiffy の値は 0.01, 0.004, 0.001 秒になる。 カーネル
-2.6.20 以降では、300 も利用できるようになっている。 300 は一般的な映像フレームレートの公倍数である (PAL, 25HZ; NTSC,
-30HZ)。
-
-.\" glibc gets this info with a little help from the ELF loader;
-.\" see glibc elf/dl-support.c and kernel fs/binfmt_elf.c.
-.\"
-\fBtimes\fP(2)  システムコールは特殊なケースであり、 このシステムコールはカーネル定数 \fIUSER_HZ\fP
-で定義された粒度で時間を報告する。 ユーザー空間のアプリケーションは \fIsysconf(_SC_CLK_TCK)\fP
-を使ってこの定数の値を知ることができる。
-.SS 高精度タイマー
-Linux 2.6.21 より前では、タイマーやスリープ関連のシステムコールの精度も jiffy のサイズにより制限されていた。
-
-Linux 2.6.21 以降では、Linux は高精度タイマー (high\-resolution timers; HRTs)  をサポートしており、
-\fBCONFIG_HIGH_RES_TIMERS\fP で制御できる。 高精度タイマーをサポートしているシステムでは、タイマーとスリープ関連のシステムコール
-の精度はもはや jiffy に制約されることはなく、 ハードウェアが許す限りの精度となる (最近のハードウェアではマイクロ秒単位の精度が一般的である)。
-高精度タイマーがサポートされているかは、 \fBclock_getres\fP(2)  を呼び出して分解能を確認するか、
-\fI/proc/timer_list\fP 内の "resolution" エントリーを参照するかで判断できる。
-
-高精度タイマーはすべてのハードウェアアーキテクチャーでサポートされている 訳ではない (対応しているアーキテクチャーは x86, arm,
-powerpc である)。
-.SS 紀元
-UNIX システムは時刻を 紀元 (1970\-01\-01 00:00:00 +0000 (UTC)) からの秒数で表現する。
-
-プログラムは \fIカレンダ時刻\fP を \fBgettimeofday\fP(2)  を使って計ることができる。 この関数は紀元からの経過時間を
-(秒とマイクロ秒で) 返す。 \fBtime\fP(2)  は同様の情報を提供するが、最も近い秒の精度しかない。 システム時刻は
-\fBsettimeofday\fP(2)  で変更できる。
-.SS 要素別の時刻
-ライブラリ関数の中には \fItm\fP 型の構造体を使うものがある。 この構造体は\fI要素別の時刻\fPを表し、 時刻の値を別々の要素
-(年・月・日・時・分・秒など) に分けて格納する。 この構造体は \fBctime\fP(3)  に記述されており、カレンダ時刻を要素別の時刻に変換する
-関数についても記述されている。 要素別の時刻を表示可能な文字列に変換する関数については、 \fBctime\fP(3), \fBstrftime\fP(3),
-\fBstrptime\fP(3)  に記述されている。
-.SS タイマーのスリープと設定
-様々なシステムコールと関数により、指定された一定の時間、 プログラムはスリープ (実行を停止) することが可能である。 \fBnanosleep\fP(2),
-\fBclock_nanosleep\fP(2), \fBsleep\fP(3)  を参照すること。
-
-様々なシステムコールにより、プロセスは将来のある時点で 有効期間が終了するタイマーを設定できる。
-またオプションとして繰り返し間隔が指定できるものもある。 \fBalarm\fP(2), \fBgetitimer\fP(2),
-\fBtimerfd_create\fP(2), \fBtimer_create\fP(2)  を参照すること。
-.SS "timer slack"
-Linux 2.6.28 以降では、スレッドの "timer slack" 値を制御することができる。 "timer slack" は、
-停止中のシステムコールがタイムアウト以外で wake\-up される (起こされる) 際に、 カーネルに許容される遅延時間である。
-この遅延を認めることで、 カーネルは wake\-up イベントをまとめて行うことができ、 その結果、 システム全体の wake\-up 数を減らし、
-電力を節約することができる。 詳細は \fBprctl\fP(2) の \fBPR_SET_TIMERSLACK\fP の説明を参照のこと。
-.SH 関連項目
-.ad l
-.nh
-\fBdate\fP(1), \fBtime\fP(1), \fBadjtimex\fP(2), \fBalarm\fP(2), \fBclock_gettime\fP(2),
-\fBclock_nanosleep\fP(2), \fBgetitimer\fP(2), \fBgetrlimit\fP(2), \fBgetrusage\fP(2),
-\fBgettimeofday\fP(2), \fBnanosleep\fP(2), \fBstat\fP(2), \fBtime\fP(2),
-\fBtimer_create\fP(2), \fBtimerfd_create\fP(2), \fBtimes\fP(2), \fButime\fP(2),
-\fBadjtime\fP(3), \fBclock\fP(3), \fBclock_getcpuclockid\fP(3), \fBctime\fP(3),
-\fBpthread_getcpuclockid\fP(3), \fBsleep\fP(3), \fBstrftime\fP(3), \fBstrptime\fP(3),
-\fBtimeradd\fP(3), \fBusleep\fP(3), \fBrtc\fP(4), \fBhwclock\fP(8)
-.SH この文書について
-この man ページは Linux \fIman\-pages\fP プロジェクトのリリース 3.79 の一部
-である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は
-http://www.kernel.org/doc/man\-pages/ に書かれている。