From 87dcaa9f50ab2eaf50e16339181ff8f701f7e8b4 Mon Sep 17 00:00:00 2001 From: ribbon Date: Tue, 3 May 2022 07:24:28 +0900 Subject: [PATCH] GNU_make draft --- manual/GNU_make/ChangeLog | 4 + manual/GNU_make/draft/man1/make.1 | 239 ++++++++++++++++++++------------------ manual/GNU_make/po4a/ja.po | 2 +- manual/GNU_make/po4a/make.cfg | 2 +- manual/GNU_make/translation_list | 2 +- 5 files changed, 134 insertions(+), 115 deletions(-) diff --git a/manual/GNU_make/ChangeLog b/manual/GNU_make/ChangeLog index 6de322b5..521bad99 100644 --- a/manual/GNU_make/ChangeLog +++ b/manual/GNU_make/ChangeLog @@ -1,3 +1,7 @@ +2022-05-03 ribbon + + * translated for 4.3, 2022-05-02 + Fri Oct 20 04:01:37 2000 Yuichi SATO * release/man1/make.1 : 3.79.1 の original にあわせ、 diff --git a/manual/GNU_make/draft/man1/make.1 b/manual/GNU_make/draft/man1/make.1 index c1dd6764..084c25ac 100644 --- a/manual/GNU_make/draft/man1/make.1 +++ b/manual/GNU_make/draft/man1/make.1 @@ -10,179 +10,194 @@ .\" NAKANO Takeo .\" Updated Fri Oct 20 03:54:55 JST 2000 .\" Yuichi SATO +.\" translated for 4.3, 2022-05-02 .\" -.TH MAKE 1 "22 August 1989" GNU "LOCAL USER COMMANDS" +.TH MAKE 1 2016/02/28 GNU ユーザーコマンド .SH 名前 make \- プログラム群を管理するための GNU make ユーティリティ .SH 書式 -\fBmake \fP [ \fB\-f\fP \fImakefile\fP ] [ options ] ... [ targets ] ... -.SH 警告 -このオンラインマニュアルは、 GNU \fImake\fP のドキュメントの一部を抜粋したものである。このファイルはあまり頻繁には -更新されない。というのも、GNU プロジェクトでは nroff が使われていない からである。完全かつ最新の内容のドキュメントを見るには、info -ファイル \fBmake.info\fP を参照すること。これは texinfo のソースファイル \fBmake.texi\fP から生成される。 +\fBmake\fP [\fIOPTION\fP]... [\fITARGET\fP]... .SH 説明 .LP \fImake\fP -ユーティリティの目的は、大きなプログラムの中の再コンパイルする必要がある部分を自動的に決定し、再コンパイルのためのコマンドを実行することである。このマニュアルでは、GNU -が実装した \fImake\fP の説明を行っている。これは Richard Stallman と Roland McGrath が書いたもので、現在は -Paul Smith により維持されている。例としては C 言語のプログラムを用いているが、これは C 言語が最も一般的だからである。 \fImake\fP -は、シェルコマンドからコンパイラを起動できるどんなプログラミング言語とでも組み合わせて使用できる。実際、 \fImake\fP -の利用対象はプログラムだけに限られない。 \fImake\fP -は、あるファイルを書き換えたら、その書き換えたファイルを元にして別のファイルも自動的に更新しなければならないような任意の作業で利用できる。 +ユーティリティの目的は、大きなプログラムの中の再コンパイルする必要がある部分を自動的に決定し、再コンパイルのためのコマンドを実行することです。 +このマニュアルでは、GNU が実装した \fBmake\fP の説明を行っています。 これは Richard Stallman と Roland +McGrath が書いたもので、 現在は Paul Smith により維持されています。 例として C 言語のプログラムを用いていますが、これは C +言語が最も一般的だからです。 \fBmake\fP は、シェルコマンドからコンパイラーを起動できるどんなプログラミング言語とでも組み合わせて使用できます。 +実際、 \fBmake\fP の利用対象はプログラムだけに限りません。 \fBmake\fP は、 あるファイルを書き換えたら、 その書き換えたファイルを元にして、 +別のファイルも自動的に更新しなければならないような任意の作業で利用できます。 .LP -\fImake\fP を使う準備をするためには、まず \fImakefile\fP と呼ばれるファイルを書かなければならない。このファイルは、プログラムを -構成するファイル間の関係と各ファイルを更新するためのプログラムを記述し たものである。プログラムの場合は普通、実行ファイルはオブジェクトファイ -ルによって更新され、このオブジェクトファイルもまたソースファイルのコン パイルによって生成される。 +\fBmake\fP を使う準備として、 まず \fImakefile\fP と呼ばれるファイルを書かねばなりません。 このファイルは、 +プログラムを構成するファイル間の関係と、 各ファイルを更新するためのプログラムを記述したものです。 プログラムに関して言えば、 普通、 +実行ファイルはオブジェクトファイルから更新され、 このオブジェクトファイルは、 ソースファイルのコンパイルによって生成されます。 .LP -適切な makefile さえあれば、ソースファイルを一部変更する度に +適切な makefile さえあれば、 ソースファイルを一部変更するたびに .sp 1 .RS \fBmake\fP .RE .sp 1 -という簡単なシェルコマンドを実行するだけで、必要な再コンパイルが全て行 われる。 \fImake\fP プログラムは、makefile -データベースとファイルの最終更新時刻を用いて、 更新する必要があるファイルを見つける。このようなファイルに対して、 \fImake\fP -はデータベースに記録されているコマンドを実行する。 +という簡単なシェルコマンドを実行するだけで、 必要な再コンパイルはすべて行われます。 \fBmake\fP プログラムは、 makefile +記述とファイルの最終更新時刻を用いて、 更新する必要があるファイルを見つけます。 そのファイルに対して、 \fImake\fP は makefile +に書かれているコマンドを実行します。 .LP -\fImake\fP は \fImakefile\fP 中のコマンドを実行して、1 つ以上のターゲット \fI名称\fP を更新する。この \fI名称\fP -は普通はプログラムである。 \fB\-f\fP が無い場合、 \fImake\fP は makefile として、 \fIGNUmakefile\fP, -\fImakefile\fP, \fIMakefile\fP をこの順に参照する。 +\fBmake\fP は \fImakefile\fP 内のコマンドを実行して、 1 つ以上のターゲット \fIname\fP を更新します。 この \fIname\fP +は普通はプログラムです。 \fB\-f\fP が無い場合、 \fBmake\fP は makefile として、 \fIGNUmakefile\fP, +\fImakefile\fP, \fIMakefile\fP をこの順に参照します。 .LP -通常、ユーザが makefile として使うべきなのは、 \fImakefile\fP または \fIMakefile\fP である。 (筆者は -\fIMakefile\fP を推奨する。なぜなら、この名前であれば常にディレクトリ表示の先頭近くに 現われるし、 \fIREADME\fP -のような他の重要ファイルのすぐ近くに来るからである。) 最初にチェックされる名前である \fIGNUmakefile\fP は、大抵の場合は好ましくない。 -この名前を使うべきなのは、GNU \fImake\fP に特化しており、他のバージョンの \fImake\fP では処理できない makefile -を使う場合である。 \fImakefile\fP が `\-' ならば、標準入力が読み込まれる。 +通常、ユーザーが makefile として使うべきなのは、 \fImakefile\fP または \fIMakefile\fP です。 (推奨するのは +\fIMakefile\fP です。 なぜなら、 この名前であれば、 常にディレクトリ表示の先頭近くに現われ、 \fIREADME\fP +のような他の重要ファイルのすぐ近くに来るからです。) 最初にチェックされる名前である \fIGNUmakefile\fP +は、たいていの場合は好ましくありません。 この名前を使うのは、GNU \fBmake\fP に特化していて、他のバージョンの \fBmake\fP では処理できない +makefile を使う場合です。 \fImakefile\fP が `\-' ならば、標準入力が読み込まれます。 .LP -\fImake\fP がターゲットを更新するのは、ターゲットが依存している必要ファイルがター -ゲットより後に変更された場合と、ターゲットが存在しない場合である。 +\fBmake\fP がターゲットを更新するのは、ターゲットが依存している必要ファイルがターゲットより後に変更された場合と、ターゲットが存在しない場合です。 .SH オプション .sp 1 .TP 0.5i -\fB\-b\fP,\fB \-m\fP -これらのオプションは無視される。これらは他のバージョンの \fImake\fP との互換性のためのものである。 +\fB\-b\fP, \fB\-m\fP +このオプションは無視されます。 これは他のバージョンの \fBmake\fP との互換性のためのものです。 .TP 0.5i -\fB\-B\fP,\fB \-\-always\-make\fP -無条件に全てのターゲットを make する。 +\fB\-B\fP, \fB\-\-always\-make\fP +無条件にすべてのターゲットを make します。 .TP 0.5i \fB\-C\fP \fIdir\fP, \fB\-\-directory\fP=\fIdir\fP -makefile を読み込むなどの動作の前に、ディレクトリ \fIdir\fP に移動する。複数の \fB\-C\fP -オプションが指定されている場合、それぞれは前の指定に対する相対パスと解 釈される。例えば、 \fB\-C \fP/ \fB\-C \fPetc は \fB\-C \fP/etc -と同じ意味である。このオプションは通常、 \fImake\fP を再帰的に呼び出す時に使われる。 +makefile を読み込むなどの動作の前に、ディレクトリ \fIdir\fP に移動します。 複数の \fB\-C\fP +オプションが指定されている場合、それぞれは、 前の指定に対する相対パスとして解釈されます。 たとえば、 \fB\-C \fP/ \fB\-C \fPetc は \fB\-C +\fP/etc と同じ意味です。 このオプションは通常 \fBmake\fP を再帰的に呼び出す時に使われます。 .TP 0.5i \fB\-d\fP -通常の処理情報に加えて、デバッグ情報を出力する。デバッグ情報に含まれる のは、再構築の対象となっているファイル、比較されるファイル時間とその結 -果、実際に再構築する必要があるファイル、候補になっていたり実際に適用さ れる暗黙のルールなど、 \fImake\fP -が動作を決めるために必要なもの全てである。 +通常の処理情報に加えて、 デバッグ情報を出力します。 デバッグ情報に含まれるのは、再構築の対象となっているファイル、 比較されるファイル時間とその結果、 +実際に再構築する必要があるファイル、 候補になっていたり、 実際に適用される暗黙のルールなど、 \fBmake\fP +が動作を決めるために必要なものすべてです。 .TP 0.5i \fB\-\-debug\fP\fI[=FLAGS]\fP -通常の処理内容に加えてデバッグ情報を表示する。 -\fIFLAGS\fP が省略された場合、 \fB\-d\fP が指定された場合と同じ動作となる。 -\fIFLAGS\fP には次の値を指定することができる。 -\fIa\fP は全てのデバッグ情報を出力する (\fB\-d\fP と同じ)。 -\fIb\fP は基本的なデバッグ情報を出力する。 -\fIv\fP は基本的なデバッグ情報をより詳細に出力する。 -\fIi\fP は暗黙のルールを表示する。 -\fIj\fP はコマンドの起動の詳細を出力する。 -\fIm\fP は makefile の再 make 時にデバッグ情報を出力する。 -.TP 0.5i -\fB\-e\fP,\fB \-\-environment\-overrides\fP -環境変数から与える変数を指定する。これは makefile の変数よりも優先され る。 +通常の処理内容に加えてデバッグ情報を表示します。 +\fIFLAGS\fP が省略された場合、 \fB\-d\fP が指定された場合と同じ動作となります。 +\fIFLAGS\fP には次の値を指定することができます。 +\fIa\fP は全てのデバッグ情報を出力します (\fB\-d\fP と同じ)。 +\fIb\fP は基本的なデバッグ情報を出力します。 +\fIv\fP は基本的なデバッグ情報をより詳細に出力します。 +\fIi\fP は暗黙のルールを表示します。 +\fIj\fP はコマンドの起動の詳細を出力します。 +\fIm\fP は makefile の再 make 時にデバッグ情報を出力します。 +\fIn\fP はそれまでのデバッグフラグをすべて無効化します。 +.TP 0.5i +\fB\-e\fP, \fB\-\-environment\-overrides\fP +環境変数から与える変数を指定します。 これは makefile の変数よりも優先されます。 +.TP 0.5i +\fB\-E\fP \fIstring\fP, \fB\-\-eval\fP \fIstring\fP +\fBeval\fP 関数を用いて \fIstring\fP を解釈します。これはどの makefile の解析よりも先に行われます。 .TP 0.5i \fB\-f\fP \fIfile\fP, \fB\-\-file\fP=\fIfile\fP, \fB\-\-makefile\fP=\fIFILE\fP -\fIfile\fP を makefile として使用する。 +\fIfile\fP を makefile として使用します。 .TP 0.5i -\fB\-i\fP,\fB \-\-ignore\-errors\fP -ファイルの再構築時に実行したコマンドで起きたエラーを全て無視する。 +\fB\-i\fP, \fB\-\-ignore\-errors\fP +ファイルの再構築時に、 実行したコマンドで起きたエラーをすべて無視します。 .TP 0.5i \fB\-I\fP \fIdir\fP, \fB\-\-include\-dir\fP=\fIdir\fP -インクルードする makefile を検索するディレクトリ \fIdir\fP を指定する。 複数の \fB\-I\fP -オプションを使って複数のディレクトリを指定した場合、ディレクトリの検索 は指定した順で行われる。 \fImake\fP の他のフラグに対する引き数と異なり、 -\fB\-I\fP に与える引き数は、フラグの直後に記述できる。 つまり、 \fB\-I\fP\fIdir\fP という記述も \fB\-I \fP\fIdir\fP と共に許される。 -この記法を許すのは、C プリプロセッサの \fB\-I\fP フラグとの互換性のためである。 +インクルードする makefile を検索するディレクトリ \fIdir\fP を指定します。 複数の \fB\-I\fP +オプションを使って複数のディレクトリを指定した場合、 ディレクトリの検索 は指定した順で行われます。 \fBmake\fP の他のフラグに対する引数と異なり、 +\fB\-I\fP に与える引数は、フラグの直後に記述できます。 つまり、 \fB\-I\fP\fIdir\fP という記述も \fB\-I \fP\fIdir\fP と共に許されます。 +この記法を許すのは、C プリプロセッサの \fB\-I\fP フラグとの互換性のためです。 .TP 0.5i \fB\-j\fP [\fIjobs\fP], \fB\-\-jobs\fP[=\fIjobs\fP] -同時に実行できる \fIjobs\fP (コマンド) の数を指定する。 \fB\-j\fP オプションが複数個指定された場合は、最後の指定が有効になる。引き数無しで -\fB\-j\fP オプションが与えられた場合、 \fImake\fP は同時に実行できるジョブの数を制限しない。 +同時に実行できる \fIjobs\fP (コマンド) の数を指定します。 \fB\-j\fP オプションが複数指定された場合は、 最後の指定が有効になります。 +引数無しで \fB\-j\fP オプションが与えられた場合、 \fBmake\fP は同時に実行できるジョブの数を制限しません。 .TP 0.5i -\fB\-k\fP,\fB \-\-keep\-going\fP -エラーが起きてもできる限り実行を継続しようとする。 失敗したターゲットとそのターゲットに依存しているファイルは再生成されな -いものの、そのターゲットに関する他の依存関係は処理することができる。 +\fB\-k\fP, \fB\-\-keep\-going\fP +エラーが起きても、 できる限り実行を継続しようとします。 失敗したターゲットとそのターゲットに依存しているファイルは、 +再生成されないものの、そのターゲットに関する他の依存関係は処理することができます。 .TP 0.5i \fB\-l\fP [\fIload\fP], \fB\-\-load\-average\fP[=\fIload\fP] -他のジョブが動作しており、ロードアベレージが少なくとも \fIload\fP (浮動小数)ならば、新しいジョブ(コマンド)を実行しないことを指定する。 -引き数無しの場合には、以前に指定した負荷の制限が取り除かれる。 +他のジョブが動作していて、 ロードアベレージが少なくとも \fIload\fP (浮動小数)なら、 新しいジョブ (コマンド) を実行しないことを指定します。 +引数無しの場合には、以前に指定した負荷の制限が取り除かれます。 .TP 0.5i -\fB\-L\fP,\fB \-\-check\-symlink\-times\fP -シンボリックリンクとターゲットのうち最新の mtime を使用する。 +\fB\-L\fP, \fB\-\-check\-symlink\-times\fP +シンボリックリンクとターゲットのうち、 最新の mtime を使用します。 .TP 0.5i -\fB\-n\fP,\fB \-\-just\-print\fP,\fB \-\-dry\-run\fP,\fB \-\-recon\fP -実行するコマンドの表示だけを行い、 -(特定の状況を除いては) 実際の実行を行わない。 +\fB\-n\fP, \fB\-\-just\-print\fP, \fB\-\-dry\-run\fP, \fB\-\-recon\fP +実行するコマンドの表示だけを行ない、 (特定の状況を除いては) 実際の実行を行ないません。 .TP 0.5i \fB\-o\fP \fIfile\fP, \fB\-\-old\-file\fP=\fIfile\fP, \fB\-\-assume\-old\fP=\fIfile\fP -\fIfile\fP が依存先のファイルより古い場合であっても再構築を行わなず、 \fIfile\fP -が変更されても他のファイルの再構築を一切行わない。本質的には、そのファ イルは非常に古いものとして扱われ、規則が無視される。 +\fIfile\fP が依存先のファイルより古い場合であっても、 再構築を行わず、 \fIfile\fP が変更されても、 他のファイルの再構築を一切行ないません。 +実質的にそのファイルは非常に古いファイルとして扱われ、 規則が無視されます。 .TP 0.5i -\fB\-p\fP,\fB \-\-print\-data\-base\fP -makefile を読み込んで得られたデータベース(規則と変数の値)を出力する。 特に指定しない限り、その後の動作は通常通りである。また、 \fB\-v\fP -オプションで得られるバージョン情報も出力する。 ファイルを全く再構築することなく、データベースの表示だけを行うには \fBmake\fP \fB\-p\fP -\fB\-f\fP\fI/dev/nul\fP を用いること。 +\fB\-O\fP[\fItype\fP], \fB\-\-output\-sync\fP[=\fItype\fP] +\fB\-j\fP +を使って複数ジョブを並行で実行する場合、それぞれのジョブからの出力をばらばらに行うのではなく、個々のジョブ出力を取りまとめるようにします。\fItype\fP +が未指定か \fBtarget\fP に指定されている場合、各ターゲットごとにレシピ全体の出力結果がまとめられます。\fItype\fP が \fBline\fP +の場合、レシピ内の各コマンドラインの出力結果がまとめられます。\fItype\fP が \fBrecurse\fP である場合、再帰呼び出しされた make +全体の出力結果がまとめられます。\fItype\fP が \fBnone\fP の場合、同期をとった出力は無効化されます。 .TP 0.5i -\fB\-q\fP,\fB \-\-question\fP -「問い合わせモード」で動作する。 コマンドを全く実行せず、何も表示しない。ただ、指定されたターゲットが既 に最新ならば終了ステータス 0 -を返し、そうでなければ 0 でないステータス を返す。 +\fB\-p\fP, \fB\-\-print\-data\-base\fP +makefile を読み込んで得られたデータベース (規則と変数の値) を出力します。 特に指定しない限り、 その後の動作は通常通りです。 また、 +\fB\-v\fP オプションで得られるバージョン情報も出力します。 ファイルを全く再構築することなく、データベースの表示だけを行うには \fImake \-p +\-f/dev/null\fP を使ってください。 .TP 0.5i -\fB\-r\fP,\fB \-\-no\-builtin\-rules\fP -組み込みの暗黙的ルールを使用しない。 また、添字規則で使うデフォルトの添字のリストも全て消去する。 +\fB\-q\fP, \fB\-\-question\fP +「問い合わせモード」で動作します。 コマンドを全く実行せず、何も表示しません。 ただ、指定されたターゲットが既に最新ならば終了ステータス 0 を返し、 +そうでなければ 0 でないステータスを返します。 .TP 0.5i -\fB\-R\fP,\fB \-\-no\-builtin\-variables\fP -組み込みの変数を一切定義しない。 +\fB\-r\fP, \fB\-\-no\-builtin\-rules\fP +組み込みの暗黙的ルールを使用しません。 また、接尾辞規則で使うデフォルトの接尾辞のリストもすべて消去する。 .TP 0.5i -\fB\-s\fP,\fB \-\-silent\fP,\fB \-\-quiet\fP -静かに動作する。コマンドを実行する際に、コマンドの表示を行わない。 +\fB\-R\fP, \fB\-\-no\-builtin\-variables\fP +組み込みの変数を一切定義しません。 .TP 0.5i -\fB\-S\fP,\fB \-\-no\-keep\-going\fP,\fB \-\-stop\fP -\fB\-k\fP オプションの影響を打ち消す。 このオプションが必要になるのは、 \fImake\fP を再帰的に用いているために \fB\-k\fP -オプションがトップレベルの \fImake\fP から MAKEFLAGS を通じて継承される場合や、環境変数 MAKEFLAGS で \fB\-k\fP -を設定している場合だけである。 +\fB\-s\fP, \fB\-\-silent\fP, \fB\-\-quiet\fP +静かに動作します。 コマンドを実行する際に、コマンドの表示を行ないません。 .TP 0.5i -\fB\-t\fP,\fB \-\-touch\fP -コマンドを実行せずにファイルにタッチする(実際にはファイルを変更せず、 最新の印を付ける)。このオプションを使うと見かけ上コマンドが実行された -ことになり、後で起動する \fImake\fP をだますことができる。 +\fB\-\-no\-silent\fP +\fB\-s\fP オプションの機能をキャンセルします。 .TP 0.5i -\fB\-v\fP,\fB \-\-version\fP -\fImake\fP プログラムのバージョンおよび著作権表示、作者のリスト、無保証であること の宣言を出力する。 +\fB\-S\fP, \fB\-\-no\-keep\-going\fP, \fB\-\-stop\fP +\fB\-k\fP オプションの機能をキャンセルします。 .TP 0.5i -\fB\-w\fP,\fB \-\-print\-directory\fP -他の処理を行う前後に、作業ディレクトリを表示する。 再帰的な \fImake\fP コマンドが複雑な入れ子になっている状況でエラーを追跡する際に便利である。 +\fB\-t\fP, \fB\-\-touch\fP +コマンドを実行せずにファイルにタッチします (実際にはファイルを変更せず、 最新の印を付けます)。 このオプションを使うと見かけ上、 +コマンドが実行されたことになり、 後で起動する \fBmake\fP をだますことができます。 +.TP 0.5i +\fB\-\-trace\fP +各ターゲットの処理に関する情報が出力されます (ターゲット再ビルドの理由や、 再ビルドにあたって実行したコマンドが示されます)。 +.TP 0.5i +\fB\-v\fP, \fB\-\-version\fP +\fBmake\fP プログラムのバージョンおよび著作権表示、作者のリスト、無保証であることの宣言を出力します。 +.TP 0.5i +\fB\-w\fP, \fB\-\-print\-directory\fP +他の処理を行う前後に、作業ディレクトリを表示します。 再帰的な \fBmake\fP コマンドが複雑な入れ子になっている状況で、 +エラーを追跡する際に便利です。 .TP 0.5i \fB\-\-no\-print\-directory\fP -\fB\-w\fP をオフにする。 \fB\-w\fP が暗黙で指定される場合でもオフになる。 +\fB\-w\fP をオフにします。 \fB\-w\fP が暗黙で指定される場合でもオフになります。 .TP 0.5i \fB\-W\fP \fIfile\fP, \fB\-\-what\-if\fP=\fIfile\fP, \fB\-\-new\-file\fP=\fIfile\fP, \fB\-\-assume\-new\fP=\fIfile\fP -ターゲット \fIfile\fP が変更されたばかりのものとして動作する。 \fB\-n\fP フラグを指定している場合、そのファイルを変更するとどうなるかが表示され -る。 \fB\-n\fP が指定されていない場合の動作は、 \fImake\fP の実行前に、指定されたファイルに対して \fItouch\fP -を行った時とほぼ同じである。ただし、修正時刻が変更されるのは \fImake\fP の内部だけである点が異なる。 +ターゲット \fIfile\fP が変更されたばかりのものとして動作します。 \fB\-n\fP フラグを指定している場合、 +そのファイルを変更するとどうなるかが表示されます。 \fB\-n\fP が指定されていない場合の動作は、 \fBmake\fP の実行前に、 +指定されたファイルに対して \fItouch\fP を行った時とほぼ同じです。 ただし、修正時刻が変更されるのは \fBmake\fP +の内部だけである点が異なります。 .TP 0.5i \fB\-\-warn\-undefined\-variables\fP -未定義の変数が参照された際に警告を出す。 +未定義の変数が参照された際に警告を出します。 .SH 終了ステータス -全ての makefile が正常に読み込まれ、ビルド対象のどのターゲットも失敗 -しなかった場合、GNU \fImake\fP はステータス 0 で終了する。 -\fB\-q\fP フラグが使用され、 \fImake\fP がターゲットの再ビルドが必要と判断 -した場合には、ステータス 1 が返される。 -何かエラーが発生した場合はステータス 2 が返される。 +すべての makefile が正常に読み込まれ、ビルド対象のどのターゲットも失敗しなかった場合、 GNU \fBmake\fP はステータス 0 +で終了します。 \fB\-q\fP フラグが使用され、 \fBmake\fP がターゲットの再ビルドが必要と判断した場合には、 ステータス 1 が返されます。 +何かエラーが発生した場合は、 ステータス 2 が返されます。 .SH 関連項目 -\fIThe GNU Make Manual\fP +\fBmake\fP の完全なドキュメントは Texinfo マニュアルとしてメンテナンスされています。\fBinfo\fP と \fBmake\fP +の両プログラムが適切にインストールされていれば、以下のコマンド +.IP +\fBinfo make\fP +.PP +を実行して完全なマニュアルを参照できます。 .SH バグ -\fIThe GNU Make Manual\fP の「問題点とバグ(Problems and Bugs)」の章を参照すること。 +\fIThe GNU Make Manual\fP の「問題点とバグ (Problems and Bugs)」の章を参照してください。 .SH 著者 -このオンラインマニュアルはスタンフォード大学の Dennis Morse 氏が寄付し たものである。その後 Roland McGrath -が改訂した。さらなる改訂が Mike Frysinger から提供された。 +このオンラインマニュアルはスタンフォード大学の Dennis Morse 氏が寄付したものです。 さらなる改訂が Mike Frysinger +から提供されました。 その後 Roland McGrath が改訂しました。 現在は Paul Smith が保守を行っています。 .SH 著作権 -Copyright (C) 1992, 1993, 1996, 1999, 2007 Free Software Foundation, Inc. -This file is part of GNU \fImake\fP. +Copyright \(co 1992\-1993, 1996\-2020 Free Software Foundation, Inc. This +file is part of \fIGNU make\fP. .LP GNU Make is free software; you can redistribute it and/or modify it under the terms of the GNU General Public License as published by the Free diff --git a/manual/GNU_make/po4a/ja.po b/manual/GNU_make/po4a/ja.po index 8fa12eca..2911111b 100644 --- a/manual/GNU_make/po4a/ja.po +++ b/manual/GNU_make/po4a/ja.po @@ -256,7 +256,7 @@ msgstr "" "I は暗黙のルールを表示します。\n" "I はコマンドの起動の詳細を出力します。\n" "I は makefile の再 make 時にデバッグ情報を出力します。\n" -"| はそれまでのデバッグフラグをすべて無効化します。" +"I はそれまでのデバッグフラグをすべて無効化します。" #. type: TP #: original/man1/make.1:149 diff --git a/manual/GNU_make/po4a/make.cfg b/manual/GNU_make/po4a/make.cfg index a5b9add0..d1ab5789 100644 --- a/manual/GNU_make/po4a/make.cfg +++ b/manual/GNU_make/po4a/make.cfg @@ -2,5 +2,5 @@ [po4a_paths] po4a/make.pot $lang:po4a/$lang.po [po4a_alias: man] man opt:"-v --previous" opt_ja:"-M UTF-8" -[type: man] original/man1/make.1 $lang:release/man1/make.1 \ +[type: man] original/man1/make.1 $lang:draft/man1/make.1 \ add_$lang:?po4a/add_$lang/copyright/make.1.txt diff --git a/manual/GNU_make/translation_list b/manual/GNU_make/translation_list index 9bb6274e..d79f6b0a 100644 --- a/manual/GNU_make/translation_list +++ b/manual/GNU_make/translation_list @@ -1 +1 @@ -☆:GNU make:3.82=>4.3:2020/01/19:make:1:2021/11/14:::: +●:GNU make:3.82=>4.3:2020/01/19:make:1:2022/05/02:::: -- 2.11.0