.\" Hey Emacs, this is -*- nroff -*- .\" .\" This file is part of locale(1) which displays the settings of the .\" current locale. .\" Copyright (C) 1994 Jochen Hein (Hein@Student.TU-Clausthal.de) .\" Copyright (C) 2008 Petr Baudis (pasky@suse.cz) .\" .\" This program is free software; you can redistribute it and/or modify .\" it under the terms of the GNU General Public License as published by .\" the Free Software Foundation; either version 2 of the License, or .\" (at your option) any later version. .\" .\" This program is distributed in the hope that it will be useful, .\" but WITHOUT ANY WARRANTY; without even the implied warranty of .\" MERCHANTABILITY or FITNESS FOR A PARTICULAR PURPOSE. See the .\" GNU General Public License for more details. .\" .\" You should have received a copy of the GNU General Public License .\" along with this program; if not, write to the Free Software .\" Foundation, Inc., 59 Temple Place, Suite 330, Boston, MA 02111, USA. .\" .\" 2008-06-17 Petr Baudis .\" LC_TIME: Describe first_weekday and first_workday .\" .\" Japanese Version Copyright (c) 1997 HANATAKA Shinya .\" all rights reserved. .\" Translated 1998-02-11, HANATAKA Shinya .\" Updated & Modified 2001-10-18, Akihiro MOTOKI .\" Updated 2008-08-11, Akihiro MOTOKI, LDP v3.05 .\" .TH LOCALE 5 2008-06-17 "Linux" "Linux User Manual" .SH 名前 locale \- ロケール定義ファイル .SH 説明 .B "ロケール (locale)" 定義ファイルは .BR localedef (1) コマンドがバイナリのロケール・データベースに変換するのに 必要な全ての情報を含んでいる。 定義ファイルは、いくつかのセクションから構成されており、各セクション にはロケールのカテゴリが詳細に記述される。 .SS 文法 ロケール定義ファイルは以下のキーワードから構成されるヘッダーで始まる: .TP .I ファイルの残りの部分でエスケープ・キャラクターとして使用する文字を 指定する。これは特殊な意味に解釈される文字をエスケープするのに使用する。 デフォルトはバックスラッシュ (\\) である。 .TP .I ファイルの残りの部分でコメント・キャラクターとして使用する文字 を指定する。デフォルトではシャープ (#) である。 .PP ロケールの定義はロケールのカテゴリ毎の定義を行う部分から構成される。 各部分は、定義済みの他のロケールのコピーを元に定義することもできるし、 最初から定義することもできる。カテゴリをコピーする場合、定義の中に .B copy というキーワードに続けてコピーするロケールの名前を書く。 .\" FIXME glibc 2.2.2 added new nonstandard locale categories: .\" LC_ADDRESS, LC_IDENTIFICATION, LC_MEASUREMENT, LC_NAME, .\" LC_PAPER, LC_TELEPHONE. .SS LC_CTYPE .B LC_CTYPE カテゴリの定義は最初のカラムに .I LC_CTYPE という文字列を置くことで始める。 ここでは以下のキーワードが使用できる: .TP .I upper 大文字 (uppercase letter) のリストを指定する。 .B A から .B Z までの文字は自動的に含まれる。 .BR cntrl , .BR digit , .BR punct , .B space に指定された文字を指定することはできない。 .TP .I lower 小文字 (lowercase letter) のリストを指定する。 .B a から .B z までの文字は自動的に含まれる。 .BR cntrl , .BR digit , .BR punct , .B space に指定された文字を指定することはできない。 .TP .I alpha アルファベットの文字を指定する。 .B upper と .B lower を指定した全ての文字は自動的に含まれる。 .BR cntrl , .BR digit , .BR punct , .B space に指定された文字を指定することはできない。 .TP .I digit 数字として使用される文字を指定する。数字としては .B 0 から .B 9 のみが使用できる。これらはデフォルトで含まれている。 .TP .I space 空白として使用する文字のリストを指定する。 .BR upper , .BR lower , .BR alpha , .BR digit , .BR graph , .B xdigit に指定された文字を指定することはできない。 .BR , .BR , .BR , .BR , .BR , .B は自動的に含まれる。 .TP .I cntrl コントロール・キャラクターのリストを指定する。 .BR upper , .BR lower , .BR alpha , .BR digit , .BR punct , .BR graph , .BR print , .B xdigit に指定された文字を指定することはできない。 .TP .I punct 句読点文字のリストを指定する。 .BR upper , .BR lower , .BR alpha , .BR digit , .BR cntrl , .BR xdigit , .B に指定された文字を指定することはできない。 .TP .I graph 表示可能文字のリストを指定するが、 .B 文字は含まない。 .BR upper , .BR lower , .BR alpha , .BR digit , .BR xdigit , .B punct を指定した文字は自動的に含まれる。 .B cntrl に指定された文字を指定することはできない。 .TP .I print .B 文字を含めた表示可能文字のリストを指定する。 .BR upper , .BR lower , .BR alpha , .BR digit , .BR xdigit , .BR punct , .B に指定した文字は自動的に含まれる。 .B cntrl に指定された文字を指定することはできない。 .TP .I xdigit 16 進数として使用する文字のリストを指定する。10 進の数字に加えて、 6 文字を昇順で続ける。デフォルトでは以下の文字が含まれている: .B 0 から .BR 9 、 .B a から .BR f 、 .B A から .BR F 。 .TP .I blank .B "無地 (blank)" に分類される文字のリストを指定する。 .B と .B は自動的に含まれる。 .TP .I toupper 小文字から大文字への対応リストを指定する。各対応は小文字と大文字のペアを .B , で区切って括弧で括って指定する。 リストの各メンバーはセミコロンで区切る。 .TP .I tolower 大文字から小文字への対応リストを指定する。tolower という キーワードが無い場合には toupper を逆にしたものが使用される。 .PP .B LC_CTYPE の定義は .I "END LC_CYTPE" という文字列で終了する。 .SS LC_COLLATE .B LC_COLLATE カテゴリは整列順序を定義している。libc による制限のため POSIX オプションの全てが実装されているわけではない。 このカテゴリの定義は最初のカラムに .B LC_COLLATE を置くことで始める。 ここでは以下のキーワードが使用できる: .TP .I collating-element .TP .I collating-symbol .PP 順序の定義は以下の行で始める: .TP .I order_start .PP これに .BR forward , .BR backward , .B position のいずれかのキーワードが続く。 順序を記述する行が続き、以下のキーワードで終る: .TP .I order_end .PP より詳しくは .I /usr/lib/nls/src にあるソース・ファイルを参照のこと。特に .B POSIX の例、 .B Example と .B Example2 を見るとよい。 .PP .B LC_COLLATE 定義は .I "END LC_COLLATE" という文字列で終了する。 .SS LC_MONETARY .B LC_MONETARY の定義は最初のカラムに .B LC_MONETARY を置くことで始める。 ここでは以下のキーワードを使うことができる: .TP .I int_curr_symbol 国際通貨記号を指定する。これは ISO 4217 規格に定義された国際通貨 記号 (3 文字) に区切り文字を続けた 4 文字である必要がある。 .TP .I currency_symbol 地域的な通貨記号を指定する。 .TP .I mon_decimal_point 金額をフォーマットする際の小数点に使用する文字列を指定する。 .TP .I mon_thousands_sep 金額をフォーマットする際に桁の区切りに使用する文字列を指定する。 .TP .I mon_grouping 数字をフォーマットをする際に何桁ごとに区切るかを指定する。 .TP .I positive_sign 数値において正の符号に使用する文字列を指定する。 .TP .I negative_sign 数値において負の符号に使用する文字列を指定する。 .TP .I int_frac_digits .B int_curr_symbol でフォーマットする時に使用すべき端数の桁数を指定する。 .TP .I frac_digits .B currency_symbol でフォーマットする際に使用すべき端数の桁数を指定する。 .TP .I p_cs_precedes .I currency_symbol または .I int_curr_symbol をフォーマットした金額の前に付ける場合には .B 1 を、後ろに付ける場合には .B 0 を指定する。 .TP .I p_sep_by_space 以下の整数のいずれかを指定する。 .RS .TP .B 0 記号と数値の間に空白を入れない。 .TP .B 1 記号と数値の間に空白を入れる。 .TP .B 2 記号と数値が隣接していれば間に空白を入れる。 .RE .TP .I n_cs_precedes .RS .TP .B 0 - 記号は数値の後におく。 .TP .B 1 - 記号は数値の前におく。 .RE .TP .I n_sep_by_space 以下の整数のいずれかを指定する。 .RS .TP .B 0 .I currency_symbol または .I int_curr_symbol と負の金額との間に空白を入れない。 .TP .B 1 負の数値と記号の間に空白を入れる。 .TP .B 2 隣接していた場合にのみ空白を入れる。 .RE .TP .I p_sign_posn .RS .TP .B 0 値と .I currency_symbol または .I int_curr_symbol を括弧で括る。 .TP .B 1 符号を値と .I currency_symbol または .I int_curr_symbol の前に置く。 .TP .B 2 符号を値と .I currency_symbol または .I int_curr_symbol の後に置く。 .TP .B 3 符号を .I currency_symbol または .I int_curr_symbol の前に置く。 .TP .B 4 符号を .I currency_symbol または .I int_curr_symbol の後に置く。 .RE .TP .I n_sign_posn .RS .TP .B 0 値と .I currency_symbol または .I int_curr_symbol を括弧で括る。 .TP .B 1 符号を値と .I currency_symbol または .I int_curr_symbol の前に置く。 .TP .B 2 符号を値と .I currency_symbol または .I int_curr_symbol の後に置く。 .TP .B 3 符号を .I currency_symbol または .I int_curr_symbol の前に置く。 .TP .B 4 符号を .I currency_symbol または .I int_curr_symbol の後に置く。 .RE .PP .B LC_MONETARY の定義は .I "END LC_MONETARY" という文字列で終了する。 .SS LC_NUMERIC このカテゴリの定義は最初のカラムに .B LC_NUMERIC という文字列を置くことで始める。 ここでは以下のキーワードを使用できる: .TP .I decimal_point 数値をフォーマットする際に小数点に使用する文字列を指定する。 .TP .I thousands_sep 数値をフォーマットする際に桁の区切りに使用する文字列を指定する。 .TP .I grouping 数値をフォーマットする際に何桁ごとに区切るかを文字列で指定する。 .PP The .B LC_NUMERIC の定義は .I "END LC_NUMERIC" という文字列で終了する。 .SS LC_TIME このカテゴリの定義は最初のカラムに .B LC_TIME という文字列を置くことで始める。 ここでは以下のキーワードが使用できる: .TP .I abday 曜日の名前の省略形のリストを指定する。 リストは .I week で指定された週の開始曜日 (デフォルトでは日曜日) から始める。 .TP .I day 曜日の名前のリストを指定する。 リストは .I week で指定された週の開始曜日 (デフォルトでは日曜日) から始める。 .TP .I abmon 月の名前の省略形のリストを指定する。 .TP .I mon 月の名前のリストを指定する。 .TP .I am_pm それぞれ .B "午前 (am)" と .B "午後 (pm)" に対応する文字列を指定する。 .TP .I d_t_fmt 適切な日付け (date) と時刻 (time) のフォーマットを指定する。 .TP .I d_fmt 適切な日付け (date) のフォーマットを指定する。 .TP .I t_fmt 適切な時刻 (time) のフォーマットを指定する。 .TP .I t_fmt_ampm 12 時間方式を使用した時刻のフォーマットを指定する。 .TP .I week 3 つの値からなるリストを指定する。 リストは、一週間の日数 (デフォルトでは 7)、 週の開始曜日 (デフォルトでは日曜に対応)、 一年の最初の週の最小の長さ (デフォルトでは 4) から構成される。 週の開始曜日については、週の開始日が日曜日の場合には .B 19971130 を、月曜日の場合には .B 19971201 を使用する。したがって、 .I day リストの最初の日として、 .B 19971130 を使う国ではその地域の日曜日の名前を、 .B 19971201 を使う国ではその地域の月曜日の名前を設定すべきである。 .TP .IR first_weekday " (glibc 2.2 以降)" カレンダーアプリケーションで最初に表示する曜日の .I day リストにおける番号。 デフォルト値の 1 は日曜日か月曜日に対応する。 どちらに対応するかは .I week リストの二番目の項目の値で決まる。 .TP .IR first_workday " (glibc 2.2 以降)" 最初の就業日を示す .I day リストにおける曜日の番号。 .PP .B LC_TIME の定義は .I "END LC_TIME" という文字列で終了する。 .SS LC_MESSAGES このカテゴリの定義は最初のカラムに .B LC_MESSAGES という文字列を置くことで始める。 ここでは以下のキーワードが使用できる: .TP .I yesexpr 「はい (yes)」を意味する正規表現を指定する。 .TP .I noexpr 「いいえ (no)」を意味する正規表現を指定する。 .PP .B LC_MESSAGES の定義は .I "END LC_MESSAGES" という文字列で終了する。 より詳しくは POSIX.2 規格を参照のこと。 .SH ファイル /usr/lib/locale/ \(em 現在のロケール設定のデータベース .br /usr/lib/nls/charmap/* \(em 文字定義ファイル .SH 準拠 POSIX.2, ISO/IEC 14652. .SH バグ このマニュアルは完全ではない。 .\" .SH 著者 .\" Jochen Hein (Hein@Student.TU-Clausthal.de) .SH 関連項目 .BR locale (1), .BR localedef (1) .BR localeconv (3), .BR setlocale (3), .BR charmap (5),