.\" Updated 2013-05-06, Akihiro MOTOKI <amotoki@gmail.com>
.\" Updated 2013-07-22, Akihiro MOTOKI <amotoki@gmail.com>
.\"
-.TH PRINTF 3 2013\-03\-05 GNU "Linux Programmer's Manual"
+.TH PRINTF 3 2013\-12\-30 GNU "Linux Programmer's Manual"
.SH 名前
printf, fprintf, sprintf, snprintf, vprintf, vfprintf, vsprintf, vsnprintf \-
指定された書式に変換して出力を行う
_BSD_SOURCE || _XOPEN_SOURCE\ >=\ 500 || _ISOC99_SOURCE ||
_POSIX_C_SOURCE\ >=\ 200112L;
.br
-or \fIcc \-std=c99\fP
+または \fIcc \-std=c99\fP
.RE
.ad
.SH 説明
\fBvsprintf\fP(), \fBvsnprintf\fP() は出力を文字列 \fIstr\fP に書き込む。
.PP
\fBsnprintf\fP() と \fBvsnprintf\fP() は最大で \fIsize\fP バイトを \fIstr\fP に書き込む (\fIsize\fP
-には文字列を終端する NULL バイト (\(aq\e0\(aq) もを含まれる)。
+には文字列を終端するヌルバイト (\(aq\e0\(aq) もを含まれる)。
.PP
\fBvprintf\fP(), \fBvfprintf\fP(), \fBvsprintf\fP(), \fBvsnprintf\fP() の各関数はそれぞれ
\fBprintf\fP(), \fBfprintf\fP(), \fBsprintf\fP(), \fBsnprintf\fP(),
\fBvsnprintf\fP() の呼び出しで、範囲が重複するオブジェクト間でコピーが発生する場合の 結果は不定であると規定されている
(例えば、出力先の文字列と入力された 引き数の一つが同じバッファを参照している場合などである)。 「注意」の節を参照。
.SS "Return Values"
-成功時には、上記の関数は書き込まれた文字数を返す (文字列の最後を示すために使用する NULL バイトは数に含まれない)。
+成功時には、上記の関数は書き込まれた文字数を返す (文字列の最後を示すために使用するヌルバイトは数に含まれない)。
\fBsnprintf\fP() と \fBvsnprintf\fP() は、 \fIsize\fP バイトを越える文字数を書き込まない (\fIsize\fP
-には文字列を終端する NULL バイト (\(aq\e0\(aq) も含まれる)。 この制限によって出力が切り詰められた場合には、
-もし十分なスペースがあれば書き込まれたであろう文字の個数 (文字列を終端する NULL バイトを除く) を返す。 従って、返り値が \fIsize\fP
+には文字列を終端するヌルバイト (\(aq\e0\(aq) も含まれる)。 この制限によって出力が切り詰められた場合には、
+もし十分なスペースがあれば書き込まれたであろう文字の個数 (文字列を終端するヌルバイトを除く) を返す。 従って、返り値が \fIsize\fP
以上だった場合、出力が切り詰められたことを意味する (後述の注意も参照のこと)。
エラーが発生した場合は、負の数を返す。
オプションである精度は、ピリオド (\(aq.\(aq) とそれに続く10進数という 形式で指定する (10進数はオプション) 。
10進数の文字列の代わりに "*" や "*m$" (m は 10 進整数)を書くこともできる。 "*" と "*m$" はそれぞれ、次の引き数と m
番目の引き数を精度として 使うことを指定する (これらの引き数は \fIint\fP 型でなければならない)。 精度として \(aq.\(aq
-だけが指定されたり、精度が負の数だった場合、 精度はゼロとみなされる。 \fBd\fP, \fBi\fP, \fBo\fP, \fBu\fP, \fBx\fP, \fBX\fP
-変換では、表示される最小の桁数を指定する。 \fBa\fP, \fBA\fP, \fBe\fP, \fBE\fP, \fBf\fP, \fBF\fP
+だけが指定された場合、 精度はゼロとみなされる。 精度が負の数だった場合、 精度は指定されなかったものとみなされる。 \fBd\fP, \fBi\fP, \fBo\fP,
+\fBu\fP, \fBx\fP, \fBX\fP 変換では、表示される最小の桁数を指定する。 \fBa\fP, \fBA\fP, \fBe\fP, \fBE\fP, \fBf\fP, \fBF\fP
変換では、小数点以下に表示される数字の桁数を指定する。 \fBg\fP と \fBG\fP 変換では、有効数字の最大桁数を指定する。 \fBs\fP と \fBS\fP
変換では、文字列から出力される最大文字数を指定する。
.SS 長さ修飾子
.TP
\fBs\fP
\fBl\fP 修飾子がない場合、 引き数は \fIconst char\ *\fP 型で文字型の配列へのポインタ (文字列へのポインタ) であることが
-期待されている。配列中の文字は、終端の NULL バイト (\(aq\e0\(aq) が出てくるまで出力される (終端文字は出力されない)。
+期待されている。配列中の文字は、終端の ヌルバイト (\(aq\e0\(aq) が出てくるまで出力される (終端文字は出力されない)。
精度が指定されていると、指定された字数以上は出力されない。 精度が指定された場合には、終端バイトが存在する必要はない。
-精度が指定されていなかったり、精度の値が配列の大きさより大きい場合には、 配列は終端の NULL バイトを含んでいなければならない。
+精度が指定されていなかったり、精度の値が配列の大きさより大きい場合には、 配列は終端のヌルバイトを含んでいなければならない。
\fBl\fP 修飾子が指定されている場合、 引き数は \fIconst wchar_t\ *\fP 型でワイド文字の配列へのポインタであることが期待されている。
配列中のワイド文字は (1文字毎に \fBwcrtomb\fP(3) を呼び出して) マルチバイト文字に変換される (最初のワイド文字の変換の前に
-\fBwcrtomb\fP() のシフト状態を初期状態に戻してから変換は行われる)。 マルチバイト文字への変換は、文字列を終端する NULL ワイド文字が
-出てくるまで行われ、終端 NULL ワイド文字も含めて変換される。 結果のマルチバイト文字列は、終端の NULL バイトが出てくるまで 出力される
-(終端の NULL バイトは出力されない)。 精度が指定された場合、指定されたバイト数以上には出力されない。
+\fBwcrtomb\fP() のシフト状態を初期状態に戻してから変換は行われる)。 マルチバイト文字への変換は、文字列を終端するヌルワイド文字が
+出てくるまで行われ、終端ヌルワイド文字も含めて変換される。 結果のマルチバイト文字列は、終端のヌルバイトが出てくるまで 出力される
+(終端のヌルバイトは出力されない)。 精度が指定された場合、指定されたバイト数以上には出力されない。
但し、マルチバイト文字の一部分だけが出力されることはない。 精度は「バイト」数を指定するものであり、「ワイド文字」数や
「画面での位置」を指定するものではないことに注意。 精度が指定されていて、さらに出力が配列の末尾に達する前に出力バイト数が
-精度の値を超える場合だけは、配列は NULL ワイド文字で終端されていなくてもよい。 それ以外の場合は、必ず配列は NULL
-ワイド文字で終端されていなければならない。
+精度の値を超える場合だけは、配列はヌルワイド文字で終端されていなくてもよい。 それ以外の場合は、必ず配列はヌルワイド文字で終端されていなければならない。
.TP
\fBC\fP
(C99 にはないが SUSv2 にはある) \fBlc\fP と同じ。使ってはならない。
であれば、 "Sonntag, 3. Juli, 10:02" という結果になる。
.PP
十分に大きな文字列領域を確保して、そこにメッセージを格納するには (glibc 2.0 と glibc 2.1 の両方で正しく動作するコード):
-.PP
-バージョン 2.0.6 より前の glibc で切り詰めが起こった場合、切り詰めは適切に処理されず、エラーとして扱われる。
.nf
#include <stdio.h>
char *p, *np;
va_list ap;
- if ((p = malloc(size)) == NULL)
+ p = malloc(size);
+ if (p == NULL)
return NULL;
while (1) {
/* Check error code */
- if (n < 0)
+ if (n < 0) {
+ free(p);
return NULL;
+ }
/* If that worked, return the string */
size = n + 1; /* Precisely what is needed */
- if ((np = realloc (p, size)) == NULL) {
+ np = realloc(p, size);
+ if (np == NULL) {
free(p);
return NULL;
} else {
}
}
.fi
+.PP
+バージョン 2.0.6 より前の glibc で切り詰めが起こった場合、切り詰めは適切に処理されず、エラーとして扱われる。
.SH 関連項目
\fBprintf\fP(1), \fBasprintf\fP(3), \fBdprintf\fP(3), \fBscanf\fP(3), \fBsetlocale\fP(3),
\fBwcrtomb\fP(3), \fBwprintf\fP(3), \fBlocale\fP(5)
.SH この文書について
-この man ページは Linux \fIman\-pages\fP プロジェクトのリリース 3.53 の一部
+この man ページは Linux \fIman\-pages\fP プロジェクトのリリース 3.67 の一部
である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は
http://www.kernel.org/doc/man\-pages/ に書かれている。