-.\" Hey Emacs! This file is -*- nroff -*- source.
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.\" Copyright (C) 1996 Andries Brouwer <aeb@cwi.nl>
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-.TH MMAP 2 2012\-04\-16 Linux "Linux Programmer's Manual"
+.\"
+.\" Japanese Version Copyright (c) 1997-2000 SUTO, Mitsuaki and NAKANO Takeo
+.\" all rights reserved.
+.\" Translated 1997-06-26, SUTO, Mitsuaki <suto@av.crl.sony.co.jp>
+.\" Updated & Modified 1999-03-01, NAKANO Takeo <nakano@apm.seikei.ac.jp>
+.\" Updated 2000-10-12, Nakano Takeo
+.\" Updated 2001-08-16, Nakano Takeo
+.\" Updated 2001-11-11, Akihiro MOTOKI <amotoki@dd.iij4u.or.jp>
+.\" Updated 2002-08-13, Akihiro MOTOKI
+.\" Updated 2003-07- 2, Akihiro MOTOKI
+.\" Updated 2003-09-14, Akihiro MOTOKI
+.\" Updated & Modified 2004-12-28, Yuichi SATO <ysato444@yahoo.co.jp>
+.\" Updated 2005-09-06, Akihiro MOTOKI
+.\" Updated 2005-10-05, Akihiro MOTOKI
+.\" Updated 2006-07-23, Akihiro MOTOKI, LDP v2.36
+.\" Updated 2007-01-07, Akihiro MOTOKI, LDP v2.43
+.\" Updated 2007-05-04, Akihiro MOTOKI, LDP v2.46
+.\" Updated 2007-09-03, Akihiro MOTOKI, LDP v2.64
+.\" Updated 2008-08-05, Akihiro MOTOKI, LDP v3.05
+.\" Updated 2008-09-02, Akihiro MOTOKI, LDP v3.08
+.\" Updated 2008-12-24, Akihiro MOTOKI, LDP v3.15
+.\" Updated 2010-04-18, Akihiro MOTOKI, LDP v3.24
+.\" Updated 2012-05-01, Akihiro MOTOKI <amotoki@gmail.com>
+.\" Updated 2013-05-01, Akihiro MOTOKI <amotoki@gmail.com>
+.\" Updated 2013-05-07, Akihiro MOTOKI <amotoki@gmail.com>
+.\"
+.TH MMAP 2 2013\-04\-17 Linux "Linux Programmer's Manual"
.SH 名前
mmap, munmap \- ファイルやデバイスをメモリにマップ/アンマップする
.SH 書式
\fB int \fP\fIfd\fP\fB, off_t \fP\fIoffset\fP\fB);\fP
\fBint munmap(void *\fP\fIaddr\fP\fB, size_t \fP\fIlength\fP\fB);\fP
.fi
+
+機能検査マクロの要件に関する情報は「注意」の節を参照。
.SH 説明
\fBmmap\fP() は、新しいマッピングを呼び出し元プロセスの仮想アドレス空間に作成する。 新しいマッピングの開始アドレスは \fIaddr\fP
で指定される。マッピングの長さは \fIlength\fP 引き数で指定される。
(訳注:マッピングは通常はメモリ・アドレスが増加する向きに行うが、 このオプションを指定すると逆向きにマッピングを行う)
.TP
\fBMAP_HUGETLB\fP (Linux 2.6.32 以降)
-"huge page" を使ってマッピングを割り当てる。 詳しい情報は、カーネル・ソースの
+"huge page" を使ってマッピングを割り当てる。詳しい情報は、Linux カーネルソースの
\fIDocumentation/vm/hugetlbpage.txt\fP を参照。
.TP
\fBMAP_LOCKED\fP (Linux 2.5.37 以降)
.TP
\fBMAP_NONBLOCK\fP (Linux 2.5.46 以降)
\fBMAP_POPULATE\fP と組み合わせた場合のみ意味を持つ。 read\-ahead (前もって読み込むこと) を実行しない。 単に、すでに RAM
-上に存在するページに対して ページテーブルエントリを作成するだけである。 Linux 2.6.23 以降では、このフラグは
-\fBMAP_POPULATE\fP に何の影響も与えない。 いつか \fBMAP_POPULATE\fP と \fBMAP_NONBLOCK\fP
+上に存在するページに対してのみページテーブルエントリを作成する。 Linux 2.6.23 以降では、このフラグは \fBMAP_POPULATE\fP
+に何の影響も与えない。 いつか \fBMAP_POPULATE\fP と \fBMAP_NONBLOCK\fP
を組み合わせた場合の動作は実装し直されるかもしれない。
.TP
\fBMAP_NORESERVE\fP
.TP
\fBMAP_POPULATE\fP (Linux 2.5.46 以降)
マッピング用のページテーブルを配置 (populate) する ファイルマッピングの場合には、これによりファイルが先読み (read\-ahead)
-が行われる。この以後は、マッピングに対するアクセスがページフォールトで ブロックされることがなくなる。 \fBMAP_POPULATE\fP は Linux
-2.6.23 以降でプライベート・マッピングについてのみ サポートされている。
+が行われる。この以後は、マッピングに対するアクセスがページフォールトで ブロックされることがなくなる。 Linux 2.6.23
+以降でのみプライベート・マッピングについて \fBMAP_POPULATE\fP がサポートされている。
.TP
\fBMAP_STACK\fP (Linux 2.6.27 以降)
.\" See http://lwn.net/Articles/294642 "Tangled up in threads", 19 Aug 08
システム全体でオープンされているファイルの総数が上限に達した。
.TP
\fBENODEV\fP
-指定されたファイルが置かれているファイルシステムがメモリマッピングをサポート していない。
+The underlying filesystem of the specified file does not support memory
+mapping.
.TP
\fBENOMEM\fP
メモリに空きがない、または処理中のプロセスのマッピング数が最大数を超過した。
.TP
\fBEPERM\fP
.\" (Since 2.4.25 / 2.6.0.)
-\fIprot\fP 引き数は \fBPROT_EXEC\fP を行うように指定されているが、 no\-exec でマウントされたファイルシステム上のファイルに
-マップ領域が対応している。
+The \fIprot\fP argument asks for \fBPROT_EXEC\fP but the mapped area belongs to a
+file on a filesystem that was mounted no\-exec.
.TP
\fBETXTBSY\fP
\fBMAP_DENYWRITE\fP がセットされているが \fIfd\fP で指定されているオブジェクトは書き込み用に開かれている。
+.TP
+\fBEOVERFLOW\fP
+32 ビットアーキテクチャで large file 拡張を使っている場合 (つまり 64 ビットの \fIoff_t\fP を使う場合)、 \fIlength\fP
+で使うページ数と \fIoffset\fP で使うページ数を足した値は \fIunsigned long\fP (32 ビット) を超えてしまう
+(オーバーフローしてしまう) 場合がある。
.LP
マップ領域を利用する際に、以下のシグナルが発生することがある:
.TP
を外すことである。 この場合、システムがマッピング用のアドレスの選択を行う。 アドレスは既存のマッピングと衝突しないように、 かつ 0
にならないように選択される。 \fBMAP_FIXED\fP フラグが指定され、かつ \fIaddr\fP が 0 (NULL)
の場合には、マップされるアドレスが 0 (NULL) になる。
+
+特定の \fIflags\fP 定数は \fB_BSD_SOURCE\fP か \fB_SVID_SOURCE\fP のいずれかが定義された場合にのみ定義される。
+(\fB_GNU_SOURCE\fP も定義されている必要がある。これらのフラグはすべて Linux 固有のものなので、 特に \fB_GNU_SOURCE\fP
+を必要とする点はもっと論理的に決められるべきであった。) 関係するフラグは \fBMAP_32BIT\fP, \fBMAP_ANONYMOUS\fP
+(とその同義語の \fBMAP_ANON\fP), \fBMAP_DENYWRITE\fP, \fBMAP_EXECUTABLE\fP, \fBMAP_FILE\fP,
+\fBMAP_GROWSDOWN\fP, \fBMAP_HUGETLB\fP, \fBMAP_LOCKED\fP, \fBMAP_NONBLOCK\fP,
+\fBMAP_NORESERVE\fP, \fBMAP_POPULATE\fP, \fBMAP_STACK\fP である。
.SH バグ
Linux においては、上記の \fBMAP_NORESERVE\fP で述べられているような保証はない。
デフォルトでは、システムがメモリを使い切った場合には、 どのプロセスがいつ強制終了されるか分からないからである。
SUSv3 では、 \fIlength\fP が 0 の場合、 \fBmmap\fP() は失敗すると規定されている。しかしながら、2.6.12
より前のカーネルでは、 この場合に \fBmmap\fP() は成功していた (マッピングは作成されず、 \fIaddr\fP が返されていた)。 カーネル
2.6.12 以降では、 \fBmmap\fP() はエラー \fBEINVAL\fP で失敗する。
+
+POSIX では、 システムはオブジェクト末尾の部分ページを常に 0 で埋め、 末尾より後ろのオブジェクトを決して変更してはならない、と規定している。
+Linux では、 オブジェクト末尾より後ろの部分ページにデータを書き込んだ場合、
+そのファイルをクローズしてアンマップした後であってもページキャッシュにデータが残り続け、 データがファイル自体に書き込まれていなくても、
+それ以降のマッピングで変更された内容が見える可能性がある。 いくつかの場合では、 アンマップを行う前に \fBmsync\fP(2) を呼び出すことで、
+この状況を修正することができる。 しかし、 これは tmpfs では機能しない (例えば、 \fBshm_overview\fP(7) で説明されている
+POSIX 共有メモリインターフェースを使った場合)。
.SH 例
.\" FIXME . Add an example here that uses an anonymous shared region for
.\" IPC between parent and child.
\fBgetpagesize\fP(2), \fBmincore\fP(2), \fBmlock\fP(2), \fBmmap2\fP(2), \fBmprotect\fP(2),
\fBmremap\fP(2), \fBmsync\fP(2), \fBremap_file_pages\fP(2), \fBsetrlimit\fP(2),
\fBshmat\fP(2), \fBshm_open\fP(3), \fBshm_overview\fP(7)
-.br
-B.O. Gallmeister, POSIX.4, O'Reilly, pp. 128\-129 and 389\-391.
+
+\fBproc\fP(5) の \fI/proc/[pid]/maps\fP, \fI/proc/[pid]/map_files\fP,
+\fI/proc/[pid]/smaps\fP の説明。
+
.\"
.\" Repeat after me: private read-only mappings are 100% equivalent to
.\" shared read-only mappings. No ifs, buts, or maybes. -- Linus
+B.O. Gallmeister, POSIX.4, O'Reilly, pp. 128\-129 and 389\-391.
+.SH この文書について
+この man ページは Linux \fIman\-pages\fP プロジェクトのリリース 3.54 の一部
+である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は
+http://www.kernel.org/doc/man\-pages/ に書かれている。