\fBvoid regfree(regex_t *\fP\fIpreg\fP\fB);\fP
.fi
.SH 説明
-.SS "POSIX regex compiling"
+.SS "POSIX regex コンパイル"
\fBregcomp\fP() は、正規表現をコンパイルして、 \fBregexec\fP() での検索処理に適合する形態にする。
\fBregcomp\fP() はパターンを記憶するバッファへのポインタ \fIpreg\fP、 ヌル文字で終端された文字列 \fIregex\fP、
関数を呼び出すと、大文字小文字の区別を付けずに検索が行われる。
.TP
\fBREG_NOSUB\fP
-Do not report position of matches. The \fInmatch\fP and \fIpmatch\fP arguments to
-\fBregexec\fP() are ignored if the pattern buffer supplied was compiled with
-this flag set.
+マッチの場所を報告しない。渡されたパターンバッファがこのフラグを設定してコンパイルされていた場合、 \fBregexec\fP() の引き数
+\fInmatch\fP, \fIpmatch\fP が無視される。
.TP
\fBREG_NEWLINE\fP
全ての文字にマッチするオペレータに改行をマッチさせない。
\fIeflags\fP に \fBREG_NOTEOL\fP を含むかどうかにかかわらず、行末にマッチするオペレータ (\fB$\fP)
を改行直前の空文字列にマッチさせる。
-.SS "POSIX regex matching"
+.SS "POSIX regex マッチング"
\fBregexec\fP() は、 プリコンパイルされたパターンバッファ \fIpreg\fP をヌル文字で終端された文字列にマッチさせる。 \fInmatch\fP
と \fIpmatch\fP はマッチングの位置に関する情報を取得するのに用いられる。 \fIeflags\fP には \fBREG_NOTBOL\fP と
\fBREG_NOTEOL\fP のどちらか、もしくは両方のビットごとの \fBOR\fP (bitwise\-\fBor\fP)
.TP
\fBREG_NOTEOL\fP
行末にマッチするオペレータは、必ずマッチに失敗する (コンパイル時のフラグ \fBREG_NEWLINE\fP の項目も参照)。
-.SS "Byte offsets"
-Unless \fBREG_NOSUB\fP was set for the compilation of the pattern buffer, it is
-possible to obtain match addressing information. \fIpmatch\fP must be
-dimensioned to have at least \fInmatch\fP elements. These are filled in by
-\fBregexec\fP() with substring match addresses. The offsets of the
-subexpression starting at the \fIi\fPth open parenthesis are stored in
-\fIpmatch[i]\fP. The entire regular expression's match addresses are stored in
-\fIpmatch[0]\fP. (Note that to return the offsets of \fIN\fP subexpression
-matches, \fInmatch\fP must be at least \fIN+1\fP.) Any unused structure elements
-will contain the value \-1.
+.SS バイトオフセット
+パターンバッファのコンパイル時に \fBREG_NOSUB\fP が設定されない場合は、マッチング位置情報を得ることができる。 \fIpmatch\fP
+は、少なくとも \fInmatch\fP の大きさを持つように指定しなければならない。 \fBregexec\fP()
+の実行によって、それらに部分文字列マッチング位置情報が代入される。 \fIi\fP 番目の括弧で始まる部分正規表現のオフセットは \fIpmatch[i]\fP
+に格納される。正規表現全体のマッチアドレスは \fIpmatch[0]\fP に格納される。 (\fIN\fP 個の部分正規表現のマッチのオフセットを返すためには、
+\fInmatch\fP は最低限 \fIN+1\fP でなければならない点に注意すること。) 未使用の構造体要素には \-1 が値として代入される。
\fIpmatch\fP の型である \fIregmatch_t\fP 構造体は、 \fI<regex.h>\fP 内で定義される。
構造体要素 \fIrm_so\fP の値が \-1 でない場合、それは文字列内での次の最大のマッチング部分の開始 オフセット位置を示す。それに対し、構造体要素
\fIrm_eo\fP はマッチング部分の終了オフセット位置を示し、 マッチング部分の直後の文字のオフセット位置が使用される。
-.SS "POSIX error reporting"
+.SS "POSIX エラーレポート"
\fBregerror\fP() は、 \fBregcomp\fP() と \fBregexec\fP()
の実行によって得られるエラーコードから、エラーメッセージ文字列を 得るのに用いられる。
この関数は、ヌル文字で終端されたエラーメッセージ文字列を格納するのに必要な \fIerrbuf\fP のサイズを返す。もし \fIerrbuf\fP と
\fIerrbuf_size\fP の両方が非 0 値であれば、 \fIerrbuf\fP には最初の \fIerrbuf_size \- 1\fP
文字分にエラーメッセージと終端の NULL バイト (\(aq\e0\(aq) が収まるように代入される。
-.SS "POSIX pattern buffer freeing"
+.SS "POSIX パターンバッファ解放"
引数にコンパイルされたパターンバッファ \fIpreg\fP を与えて \fBregfree\fP() を呼び出すと、 \fBregcomp\fP()
によるコンパイル時にパターンバッファに割り当てられたメモリが解放される。
.SH 返り値
未知のキャラクタクラス名。
.TP
\fBREG_EEND\fP
-Nonspecific error. This is not defined by POSIX.2.
+未定義エラー。これは POSIX.2 には定義されていない。
.TP
\fBREG_EESCAPE\fP
正規表現がバックスラッシュで終っている。
.SH 関連項目
\fBgrep\fP(1), \fBregex\fP(7)
.br
-The glibc manual section, \fIRegular Expression Matching\fP
+glibc マニュアルのセクション \fIRegular Expression Matching\fP
.SH この文書について
この man ページは Linux \fIman\-pages\fP プロジェクトのリリース 3.50 の一部
である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は