.\" This file was generated with po4a. Translate the source file.
.\"
.\"*******************************************************************
-.TH IP 7 2013\-04\-16 Linux "Linux Programmer's Manual"
+.\"
+.\" Japanese Version Copyright (c) 1999 NAKANO Takeo all rights reserved.
+.\" Translated 1999-12-06, NAKANO Takeo <nakano@apm.seikei.ac.jp>
+.\" Updated 2001-02-14, Kentaro Shirakata <argrath@ub32.org>
+.\" Updated 2001-04-04, Yuichi SATO <ysato@h4.dion.ne.jp>
+.\" Updated & Modified 2003-10-16, Yuichi SATO <ysato444@yahoo.co.jp>
+.\" Updated & Modified 2005-01-22, Yuichi SATO
+.\" Updated & Modified 2005-09-10, Akihiro MOTOKI <amotoki@dd.iij4u.or.jp>
+.\" Updated & Modified 2005-10-06, Akihiro MOTOKI
+.\" Updated 2007-01-05, Akihiro MOTOKI, Catch up to LDP man-pages 2.43
+.\" Updated 2007-05-28, Akihiro MOTOKI <amotoki@dd.iij4u.or.jp>, LDP v2.48
+.\" Updated 2008-12-26, Akihiro MOTOKI <amotoki@dd.iij4u.or.jp>, LDP v3.14
+.\" Updated 2013-05-06, Akihiro MOTOKI <amotoki@gmail.com>
+.\" Updated 2013-05-01, Akihiro MOTOKI <amotoki@gmail.com>
+.\"
+.TH IP 7 2014\-05\-10 Linux "Linux Programmer's Manual"
.SH 名前
ip \- Linux IPv4 プロトコルの実装
.SH 書式
そのソケットに対して (\fBIP_ADD_MEMBERSHIP\fP などを使って) 明示的に参加が指定されたグループからのメッセージだけが受信される。
.TP
\fBIP_MULTICAST_IF\fP (Linux 1.2 以降)
-ローカルデバイスをマルチキャストソケットとして設定する。引き数は \fBIP_ADD_MEMBERSHIP\fP と同様に \fIip_mreqn\fP または
-\fIip_mreq\fP 構造体である。
+.\" net: IP_MULTICAST_IF setsockopt now recognizes struct mreq
+.\" Commit: 3a084ddb4bf299a6e898a9a07c89f3917f0713f7
+ローカルデバイスをマルチキャストソケットとして設定する。引き数は \fBIP_ADD_MEMBERSHIP\fP と同様に \fIip_mreqn\fP 構造体か
+\fIip_mreq\fP 構造体 (Linux 3.5 以降) である。
.IP
不正なソケットオプションが渡されると、 \fBENOPROTOOPT\fP が返される。
.TP
.\" will make the IPv4 routing omit the non-local source address check on
.\" output. Setting IP_TRANSPARENT requires NET_ADMIN capability.
.\" http://lwn.net/Articles/252545/
-このブール値のオプションを有効にすると、
-このソケットで透過プロキシ (transparent proxy) ができるようになる。
-このソケットオプションを使うと、呼び出したアプリケーションは、
-ローカルではない IP アドレスをバインドして、ローカルの端点として自分以外の
-アドレス (foreign address) を持つクライアントやサーバの両方として
-動作できるようになる。
-\fB注意\fP: この機能が動作するためには、自分以外のアドレス宛のパケットが
-透過プロキシが動作するマシン (TProxy box) 経由で転送されるように、
-ルーティングが設定される必要がある。
-このソケットオプションを有効にするには、スーパーユーザ特権
-(\fBCAP_NET_ADMIN\fP ケーパビリティ) が必要である。
+このブール値のオプションを有効にすると、 このソケットで透過プロキシ (transparent proxy) ができるようになる。
+このソケットオプションを使うと、呼び出したアプリケーションは、 ローカルではない IP アドレスをバインドして、ローカルの端点として自分以外のアドレス
+(foreign address) を持つクライアントやサーバの両方として動作できるようになる。 \fB注意\fP:
+この機能が動作するためには、自分以外のアドレス宛のパケットが透過プロキシが動作するマシン (すなわちソケットオプション
+\fBIP_TRANSPARENT\fP を利用するアプリケーションが動作しているシステム) 経由で転送されるように、 ルーティングが設定される必要がある。
+このソケットオプションを有効にするには、スーパーユーザ特権 (\fBCAP_NET_ADMIN\fP ケーパビリティ) が必要である。
.IP
iptables の TPROXY ターゲットで透過プロキシリダイレクション
(TProxy redirection) を行うには、リダイレクトされるソケットに対して
送出されるパケットの time\-to\-live 値のデフォルトをセットする。 これは \fBIP_TTL\fP
オプションを用いれば、パケットごとに変えることもできる。
.TP
-\fIip_dynaddr\fP (Boolean; default: disabled; Linux 2.0.31 以降)
+\fIip_dynaddr\fP (ブール値; デフォルト: 無効; Linux 2.0.31 以降)
.\"
動的ソケットアドレスと、インターフェースアドレスが変更された際の マスカレードエントリの再書き込みを有効にする。 ダイアルアップインターフェースで、
IP アドレスが変更される場合に便利である。
.TP
-\fIip_forward\fP (Boolean; default: disabled; Linux 1.2 以降)
+\fIip_forward\fP (ブール値; デフォルト: 無効; Linux 1.2 以降)
.\"
IP forwarding を有効にするかどうかのブール値フラグ。 IP forwarding するかどうかはインターフェースごとにも設定できる。
.TP
\fIip_local_port_range\fP (Linux 2.2 以降)
.\" Precisely: since 2.1.68
+This file contains two integers that define the default local port range
+allocated to sockets that are not explicitly bound to a port number\(emthat
+is, the range used for \fIephemeral ports\fP. An ephemeral port is allocated
+to a socket in the following circumstances:
+.RS
+.IP * 3
+the port number in a socket address is specified as 0 when calling
+\fBbind\fP(2);
+.IP *
+\fBlisten\fP(2) is called on a stream socket that was not previously bound;
+.IP *
+バインドされていないソケットに対して \fBconnect\fP(2) が呼ばれた。
+.IP *
+バインドされていないデータグラムソケットに対して \fBsendto\fP(2) が呼ばれた。
+.RE
+.IP
+一時ポート (ephemeral port) に割り当てられるポート番号の範囲は、 \fIip_local_port_range\fP
+の最初の数字から始まり、 2 番目の数字で終わる。 一時ポートの範囲を使い切った場合、 関連するシステムコールはエラーを返す (バグの節を参照)。
+.IP
.\"
-ソケットに割り当てられているデフォルトのローカルポートの範囲を定める 二つの整数を与える。割り当ては 1 番目の番号から始まり、 2
-番目の番号で終わる。 これらはマスカレードで用いられているポートと重なってはならない (その場合も取り扱われるが)。
-ファイアウォールのパケットフィルターが「利用中のローカルポート」 について何らかの仮定をしている場合には、
+\fIip_local_port_range\fP で指定するポート番号の範囲は、 マスカレードで用いられているポートと重なってはならない
+(その場合も取り扱われるが)。 ファイアウォールのパケットフィルターが「利用中のローカルポート」 について何らかの仮定をしている場合には、
番号を勝手に決めてしまうと問題が起きるかもしれない。 1 番目の番号は少なくとも 1024 より大きくすべきである。
良く使われるポートとの衝突を避けたり、ファイアウォールの問題を 回避したければ、 4096 よりも大きくするほうが良いだろう。
.TP
-\fIip_no_pmtu_disc\fP (Boolean; default: disabled; Linux 2.2 以降)
+\fIip_no_pmtu_disc\fP (ブール値; デフォルト: 無効; Linux 2.2 以降)
.\" Precisely: 2.1.15
.\"
.\" The following is from 2.6.12: Documentation/networking/ip-sysctl.txt
をグローバルに無効にするよりは、 壊れているルータを直すほうが良い。 Path MTU Discovery を無効にするとネットワークのコストが
大きくなってしまうからである。
.TP
-\fIip_nonlocal_bind\fP (Boolean; default: disabled; Linux 2.4 以降)
+\fIip_nonlocal_bind\fP (ブール値; デフォルト: 無効; Linux 2.4 以降)
.\" Precisely: patch-2.4.0-test10
.\"
.\" The following is from 2.6.12: Documentation/networking/ip-sysctl.txt
.SH バグ
エラーの値がまったく首尾一貫していない。
.PP
-IP 固有のインターフェースオプションを指定するための ioctl と ARP テーブルのことが記述されていない。
+The error used to diagnose exhaustion of the ephemeral port range differs
+across the various system calls (\fBconnect\fP(2), \fBbind\fP(2), \fBlisten\fP(2),
+\fBsendto\fP(2)) that can assign ephemeral ports.
.PP
-glibc のバージョンによっては \fIin_pktinfo\fP の定義を忘れているものがある。 現時点でのとりあえずの対策としては、この man
-ページにある定義をプログラム中に コピーすることである。
+.\" .PP
+.\" Some versions of glibc forget to declare
+.\" .IR in_pktinfo .
+.\" Workaround currently is to copy it into your program from this man page.
+IP 固有のインターフェースオプションを指定するための ioctl と ARP テーブルのことが記述されていない。
.PP
.\" .SH AUTHORS
.\" This man page was written by Andi Kleen.
.\" FIXME autobind INADDR REUSEADDR
RFC\ 791: 元々の IP 仕様。 RFC\ 1122: IPv4 ホストの要件。 RFC\ 1812: IPv4 ルータの要件。
.SH この文書について
-この man ページは Linux \fIman\-pages\fP プロジェクトのリリース 3.53 の一部
+この man ページは Linux \fIman\-pages\fP プロジェクトのリリース 3.68 の一部
である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は
http://www.kernel.org/doc/man\-pages/ に書かれている。