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(split) LDP: Release pages for LDP v3.39.
[linuxjm/LDP_man-pages.git] / release / man7 / udplite.7
index c1e840a..ee2ae87 100644 (file)
 .\"
 .\" $Id: udplite.7,v 1.12 2008/07/23 15:22:22 gerrit Exp gerrit $
 .\"
-.\" Japanese Version Copyright (c) 2008  Akihiro MOTOKI
-.\"         all rights reserved.
-.\" Translated 2008-08-21, Akihiro MOTOKI <amotoki@dd.iij4u.or.jp>, LDP v3.07
-.\" 
-.TH UDPLITE  7 2008-12-03 "Linux" "Linux Programmer's Manual"
+.\"*******************************************************************
+.\"
+.\" This file was generated with po4a. Translate the source file.
+.\"
+.\"*******************************************************************
+.TH UDPLITE 7 2008\-12\-03 Linux "Linux Programmer's Manual"
 .SH 名前
 udplite \- 軽量なユーザーデータグラムプロトコル
 .SH 書式
-.B #include <sys/socket.h>
+\fB#include <sys/socket.h>\fP
 .br
 .\" FIXME . see #defines under `BUGS',
 .\"        when glibc supports this, add
 .\"        #include <netinet/udplite.h>
 .sp
-.B sockfd = socket(AF_INET, SOCK_DGRAM, IPPROTO_UDPLITE);
+\fBsockfd = socket(AF_INET, SOCK_DGRAM, IPPROTO_UDPLITE);\fP
 .SH 説明
-これは RFC\ 3828 に書かれている軽量なユーザーデータグラムプロトコル
-(Lightweight User Datagram Protocol; UDP-Lite) の実装である。
+これは RFC\ 3828 に書かれている軽量なユーザーデータグラムプロトコル (Lightweight User Datagram Protocol;
+UDP\-Lite) の実装である。
 
-UDP-Lite は UDP (RFC\ 768) の拡張で、可変長のチェックサムをサポートしている。
-このプロトコルが効果を発揮するのは、少しだけ壊れたデータグラムがあった場合に、
-そのデータグラムを下位レイヤーのプロトコルに廃棄させるのではなく、
+UDP\-Lite は UDP (RFC\ 768) の拡張で、可変長のチェックサムをサポートしている。
+このプロトコルが効果を発揮するのは、少しだけ壊れたデータグラムがあった場合に、 そのデータグラムを下位レイヤーのプロトコルに廃棄させるのではなく、
 それを利用することができるような、ある種のマルチメディア転送においてである。
 
-可変長のチェックサムの対象範囲は
-.BR setsockopt (2)
-オプション経由で設定される。
-このオプションが設定されていない場合、UDP と異なるのは
-違う IP プロトコル識別子 (IANA 番号 136) を使用する点だけである。
+可変長のチェックサムの対象範囲は \fBsetsockopt\fP(2)  オプション経由で設定される。 このオプションが設定されていない場合、UDP
+と異なるのは 違う IP プロトコル識別子 (IANA 番号 136) を使用する点だけである。
 
-UDP-Lite の実装は
-.BR udp (7)
-の完全な拡張、すなわち API と API の動作は同じである。
-これに加えて、2 つのソケットオプションがチェックサムの対象範囲を
-制御するために提供されている。
+UDP\-Lite の実装は \fBudp\fP(7)  の完全な拡張、すなわち API と API の動作は同じである。 これに加えて、2
+つのソケットオプションがチェックサムの対象範囲を 制御するために提供されている。
 .SS アドレスのフォーマット
-UDP-Litev4 は
-.BR ip (7)
-で説明されている
-.I sockaddr_in
-アドレスを使用する。
-UDP-Litev6 は
-.BR ipv6 (7)
-で説明されている
-.I sockaddr_in6
-アドレスを使用する。
+UDP\-Litev4 は \fBip\fP(7)  で説明されている \fIsockaddr_in\fP アドレスを使用する。 UDP\-Litev6 は
+\fBipv6\fP(7)  で説明されている \fIsockaddr_in6\fP アドレスを使用する。
 .SS ソケットオプション
-UDP-Lite のソケットオプションを設定/取得するには、
-オプションレベル引き数に
-.B IPPROTO_UDPLITE
-を指定して、取得時には
-.BR getsockopt (2)
-を、設定時には
-.BR setsockopt (2)
-を呼び出す。さらに、全ての
-.B IPPROTO_UDP
-のソケットオプションが UDP-Lite ソケットでも使用できる。
-詳細は
-.BR udp (7)
-を参照のこと。
+UDP\-Lite のソケットオプションを設定/取得するには、 オプションレベル引き数に \fBIPPROTO_UDPLITE\fP を指定して、取得時には
+\fBgetsockopt\fP(2)  を、設定時には \fBsetsockopt\fP(2)  を呼び出す。さらに、全ての \fBIPPROTO_UDP\fP
+のソケットオプションが UDP\-Lite ソケットでも使用できる。 詳細は \fBudp\fP(7)  を参照のこと。
 
-以下の 2 つが UDP-Lite に固有のオプションである。
-.TP
-.BR UDPLITE_SEND_CSCOV
-このオプションは送信側のチェックサムの対象範囲を設定する。
-.I int
-型を引き数として取り、設定可能な値の範囲は 0 から 2^16-1 までである。
+以下の 2 つが UDP\-Lite に固有のオプションである。
+.TP 
+\fBUDPLITE_SEND_CSCOV\fP
+このオプションは送信側のチェックサムの対象範囲を設定する。 \fIint\fP 型を引き数として取り、設定可能な値の範囲は 0 から 2^16\-1
+までである。
 
-値 0 はデータグラム全体が常にチェックサムの対象となることを意味する。
-値 1〜7 は不正であり (RFC\ 3828 の 3.1 章)、範囲の設定として最小値である
-8 に切り上げられる。
+値 0 はデータグラム全体が常にチェックサムの対象となることを意味する。 値 1〜7 は不正であり (RFC\ 3828 の 3.1
+章)、範囲の設定として最小値である 8 に切り上げられる。
 
-IPv6 の jumbograms (巨大なデータグラム; RFC\ 2675) の場合には、
-UDP-Litev6 のチェックサムの対象範囲は、RFC\ 3828 の 3.5 章にあるように、
-先頭から 2^16-1 オクテットまでに限定される。
-そのため、それより大きな値は 2^16-1 に黙って切り詰められる。
-現在の対象範囲の値を知りたければ、いつでも
-.BR getsockopt (2)
+IPv6 の jumbograms (巨大なデータグラム; RFC\ 2675) の場合には、 UDP\-Litev6
+のチェックサムの対象範囲は、RFC\ 3828 の 3.5 章にあるように、 先頭から 2^16\-1 オクテットまでに限定される。
+そのため、それより大きな値は 2^16\-1 に黙って切り詰められる。 現在の対象範囲の値を知りたければ、いつでも \fBgetsockopt\fP(2)
 を使って値を問い合わせることができる。
-.TP
-.BR UDPLITE_RECV_CSCOV
-これは受信側のチェックサムの対象範囲を設定するもので、
-使用される引き数形式と値の範囲は
-.B UDPLITE_SEND_CSCOV
-と同じである。
-このオプションは、部分的なチェックサム対象範囲を持つトラフィックを
-有効にするのに必要なわけではなく、トラフィックフィルターとして機能する。
-このオプションが有効にすると、カーネルは指定されたチェックサム対象範囲
-よりも「短かい」対象範囲を持つパケットを全て廃棄するようになる。
+.TP 
+\fBUDPLITE_RECV_CSCOV\fP
+これは受信側のチェックサムの対象範囲を設定するもので、 使用される引き数形式と値の範囲は \fBUDPLITE_SEND_CSCOV\fP と同じである。
+このオプションは、部分的なチェックサム対象範囲を持つトラフィックを 有効にするのに必要なわけではなく、トラフィックフィルターとして機能する。
+このオプションが有効にすると、カーネルは指定されたチェックサム対象範囲 よりも「短かい」対象範囲を持つパケットを全て廃棄するようになる。
 
-.B UDPLITE_RECV_CSCOV
-の値が実際のパケットのチェックサム対象範囲よりも大きい場合、
-受信したパケットは黙って廃棄される。
-ただし、システムログに対して警告メッセージが生成されるかもしれない。
 .\" SO_NO_CHECK exists and is supported by UDPv4, but is
 .\" commented out in socket(7), hence also commented out here
 .\".PP
@@ -124,36 +86,31 @@ UDP-Litev6 のチェックサムの対象範囲は、RFC\ 3828 の 3.5 章にあ
 .\".B SO_NO_CHECK
 .\"option from
 .\".BR socket (7).
+\fBUDPLITE_RECV_CSCOV\fP の値が実際のパケットのチェックサム対象範囲よりも大きい場合、 受信したパケットは黙って廃棄される。
+ただし、システムログに対して警告メッセージが生成されるかもしれない。
 .SH エラー
-.BR udp (7)
-について書かれている全てのエラーは返る可能性がある。
-UDP-Lite 自体は新たなエラーは追加していない。
+\fBudp\fP(7)  について書かれている全てのエラーは返る可能性がある。 UDP\-Lite 自体は新たなエラーは追加していない。
 .SH バグ
 .\" FIXME . remove this section once glibc supports UDP-Lite
 glibc によるサポートがない場合は、以下の定義を行う必要がある。
 .in +4n
 .nf
 
-#define IPPROTO_UDPLITE     136
 .\" The following two are defined in the kernel in linux/net/udplite.h
+#define IPPROTO_UDPLITE     136
 #define UDPLITE_SEND_CSCOV  10
 #define UDPLITE_RECV_CSCOV  11
 .fi
 .in
 .SH ファイル
-.I /proc/net/snmp
-\- UDP-Litev4 の基本的な統計情報カウンター。
+\fI/proc/net/snmp\fP \- UDP\-Litev4 の基本的な統計情報カウンター。
 .br
-.I /proc/net/snmp6
-\- UDP-Litev6 の基本的な統計情報カウンター。
+\fI/proc/net/snmp6\fP \- UDP\-Litev6 の基本的な統計情報カウンター。
 .SH バージョン
-UDP-Litev4/v6 は Linux 2.6.20 で初めて登場した。
+UDP\-Litev4/v6 は Linux 2.6.20 で初めて登場した。
 .SH 関連項目
-.BR ip (7),
-.BR ipv6 (7),
-.BR socket (7),
-.BR udp (7)
+\fBip\fP(7), \fBipv6\fP(7), \fBsocket\fP(7), \fBudp\fP(7)
 
-RFC\ 3828 for the Lightweight User Datagram Protocol (UDP-Lite)
+RFC\ 3828 for the Lightweight User Datagram Protocol (UDP\-Lite)
 .br
-.I Documentation/networking/udplite.txt
+\fIDocumentation/networking/udplite.txt\fP