\def\OA{$\text{\sf O}_{\text{\sf A}}$}
\def\OB{$\text{\sf O}_{\text{\sf B}}$}
+\def\NA{$\text{\sf N}_{\text{\sf A}}$}
+\def\NB{$\text{\sf N}_{\text{\sf B}}$}
\begin{defn}
%<*en>
A \emph{cluster} is consecutive nodes in one of the following forms,
\item[欧文] リスト中に直接/hboxの中身として出現している「\textbf{JAchar}以外の文字」.次の3つの場合が該当:
\begin{itemize}
\item \textit{id}が\textit{id\_glyph}である.
-\item \textit{id}が\textit{id\_math}である.
+\item \textit{id}ã\81\8c\textit{id\_math}ã\81§ã\81\82ã\82\8bï¼\88ã\81¤ã\81¾ã\82\8aã\81\93ã\81®ã\82¯ã\83©ã\82¹ã\82¿ã\81¯1ã\81¤ã\81®æ\96\87ä¸æ\95°å¼\8fã\82\92ã\81ªã\81\99ï¼\89ï¼\8e
\item \textit{id}が\textit{id\_pbox}か\textit{id\_hlist}か\textit{id\_disc}であって,$\mathit{Np}.\mathit{head}$が\textbf{ALchar}.
\end{itemize}
\item[箱] box,またはそれに類似するもの.次の2つが該当:
\sf 和文A&
\gkf{E}{M→K}{PN}&
\gkf{---}{\OA →K}{PN}&
-\gkf{---}{\OA →X}{PN}&
+\gkf{---}{\NA →X}{PN}&
\gkf{---}{\OA}{PA}&
\gkf{---}{\OA}{PN}&
\gkf{---}{\OA}{PS}\\
\gkf{---}{K}{PS}&
\gkf{---}{X}{PS}\\
\sf 欧文&
-\gkf{E}{\OB →X}{PA}&
+\gkf{E}{\NB →X}{PA}&
\gkf{---}{X}{PS}\cr
\sf 箱&\gkf{E}{\OB}{PA}\\
\sf glue&\gkf{E}{\OB}{PN}\\
\paragraph{和文Aと欧文の間}
\textit{Nq}が\textsf{和文A}で,\textit{Np}が\textsf{欧文}の場合,JFMグルー挿入処理は次のようにして行われる.
\begin{itemize}
-\item 「右空白」については,まず以下に述べる\textsf{Boundary-B~[\OB]}により空白を決定しようと試みる.
+\item 「右空白」については,まず以下に述べる\textsf{欧文境界B~[\NB]}により空白を決定しようと試みる.
それが失敗した場合は,\textsf{\Param{xkanjiskip}~[X]}によって定める.
%\item 「左空白」については,既に述べた\textsf{line-end~[E]}をそのまま採用する.それに伴う「右空白」の補正も%同じ.
\item 禁則用ペナルティも,以前述べた\textsf{P-normal~[PN]}と同じである.
\end{itemize}
\begin{description}
-\item[Boundary-B~{[\OB]}] \textbf{JAchar}と「\textbf{JAchar}でないもの」との間に入る空白を以下によって求め,
-未定義でなければそれを「右空白」として採用する.
-\textsf{JFM-origin~[M]}の変種と考えて良い.
-これによって定まる空白の典型例は,和文の閉じ括弧と欧文文字の間に入る半角アキである.
+\item[欧文境界B~{[\NB]}] 以下で求めた量を「右空白」として採用する.
+この処理は\textsf{JFM-origin~[M]}の変種と考えて良く,
+典型例は「和文の閉じ括弧と欧文文字の間に入る半角アキ」である.
\begin{enumerate}
\item もし両クラスタの間で \cs{inhibitglue} が実行されていた場合%
-(証としてwhatsitノードが自動挿入される),「右空白」は未定義.
+(証としてwhatsitノードが自動挿入される),未定義.
\item そうでなければ,
-\textit{Nq}と「文字コードが {\tt'jcharbdd'} の文字」との間に入るグルー/カーンとして定まる.
+\textit{Nq}と「文字コードが$x$の文字」との間に入るグルー/カーンとする.
+この$x$は次の場合分けによる:
+ \begin{itemize}
+ \item $\mathit{Np}.\mathit{id}$が\textit{id\_math}のとき(つまりクラスタ\textit{Np}が文中数式を表す)
+ ときは,$x=-1$.
+ \item \textit{Np}の中身の中身の文字コードについて,「直前への\Param{xkanjiskip}の挿入」が禁止されている
+(つまり,\Param{jaxspmode}~(or \Param{alxspmode})パラメタが偶数)ときは,
+ $x=\text{\texttt{'nox\_alchar'}}$.
+ \item 以上のいずれでもないときは,$x=\text{\texttt{'alchar'}}$.
+ \end{itemize}
\end{enumerate}
\item[\Param{xkanjiskip}~{[X]}]
この段階では,\textsf{\Param{kanjiskip}~[K]}のときと同じように,
\paragraph{欧文と和文Aの間}
\textit{Nq}が\textsf{欧文}で,\textit{Np}が\textsf{和文A}の場合,JFMグルー挿入処理は上の場合とほぼ同じである.
-\textsf{和文A}のクラスタが逆になるので,\textsf{Boundary-A~[\OA]}の部分が変わるだけ.
+\textsf{和文A}のクラスタが逆になるので,\textsf{欧文境界B~[\NB]}の部分が変わるだけである.
\begin{itemize}
-\item 「右空白」については,まず以下に述べる\textsf{Boundary-A~[\OA]}により空白を決定しようと試みる.
+\item 「右空白」については,まず以下に述べる\textsf{欧文境界A~[\OA]}により空白を決定しようと試みる.
それが失敗した場合は,\textsf{\Param{xkanjiskip}~[X]}によって定める.
%\item \textit{Nq}が和文でないので,「左空白」は算出されない.
\item 禁則用ペナルティは,以前述べた\textsf{P-normal~[PN]}と同じである.
\end{itemize}
\begin{description}
-\item[Boundary-A~{[\OA]}] 「\textbf{JAchar}でないもの」と\textbf{JAchar}との間に入る空白を以下によって求め,
-未定義でなければそれを「右空白」として採用する.
-\textsf{JFM-origin~[M]}の変種と考えて良い.
-これによって定まる空白の典型例は,欧文文字と和文の開き括弧との間に入る半角アキである.
+\item[欧文境界A~{[\NA]}] これは\textsf{欧文境界B~[\NB]}で\textit{Np}と\textit{Nq}の役割が
+ 交換されたものと思えば良い.
+ この処理で定まる空白の典型例は,欧文文字と和文の開き括弧との間に入る半角アキである.
\begin{enumerate}
-\item もし両クラスタの間で \cs{inhibitglue} が実行されていた場合(証としてwhatsitノードが自動挿入される),次へ.
+\item もし両クラスタの間で \cs{inhibitglue} が実行されていた場合(証としてwhatsitノードが自動挿入される),
+ 未定義.
\item そうでなければ,
-「文字コードが {\tt'jcharbdd'} の文字」と\textit{Np}との間に入るグルー/カーンとして定まる.
+「文字コードが$x$の文字」と\textit{Np}との間に入るグルー/カーンと定める.
+$x$は\textit{Nq}から\textsf{欧文境界B~[\NB]}におけるそれと同じ方法で定めるが,
+\texttt{'nox\_alchar'}か\texttt{'alchar'}は
+\begin{quote}
+ \textit{Nq}の中身の文字コードについて,「直後への\Param{xkanjiskip}の挿入」が禁止されている
+(つまり,\Param{jaxspmode}~(or \Param{alxspmode})パラメタが2以上).
+\end{quote}
+ か否かで判断する.
\end{enumerate}
\end{description}
\textit{Nq}が\textsf{和文A}で,\textit{Np}が\textsf{箱}・グルー・カーンのいずれかであった場合,
両者の間に挿入されるJFMグルーについては同じ処理である.しかし,そこでの行分割に対する仕様が異なるので,
ペナルティの挿入処理は若干異なったものとなっている.
-
\begin{itemize}
-\item 「右空白」については,既に述べた\textsf{Boundary-B~[\OB]}により空白を決定しようと試みる.
+\item 「右空白」については,以下に述べる\textsf{Boundary-B~[\OB]}により空白を決定しようと試みる.
それが失敗した場合は,「右空白」は挿入されない.
%\item 「左空白」については,既に述べた\textsf{line-end~[E]}の算出方法をそのまま採用する.それに伴う「右空白」の補正も同じ.
\item 禁則用ペナルティの処理は,後ろのクラスタ\textit{Np}の種類によって異なる.
\end{itemize}
\begin{description}
+\item[Boundary-B~{[\OB]}] この処理は\textsf{欧文境界B~[\NB]}と同様であり,
+ $x$が次によって決まることのみが異なる:
+ \begin{itemize}
+ \item \textit{Np}がグルーやカーンのときは,$x=\text{\texttt{'glue'}}$.
+ \item そうでない(\textit{Np}が\textsf{箱})ときは,$x=\text{\texttt{'jcharbdd'}}$.
+ \end{itemize}
\item[P-allow~{[PA]}]
\textit{Nq}と\textit{Np}の間の(a)部分にペナルティがあれば,\textsf{P-normal~[PN]}と同様に,
それらの各ノードにおいてペナルティ値を$a$だけ増加させる.
すぐ上の(\textit{Nq}と\textit{Np}の順序が逆になっている)場合と同じである.
%が,「左空白」がなくなることにのみ注意.
\begin{itemize}
-\item 「右空白」については,既に述べた\textsf{Boundary-A~[\OA]}により空白を決定しようと試みる.
+\item 「右空白」については,以下に述べる\textsf{Boundary-A~[\OA]}により空白を決定しようと試みる.
それが失敗した場合は,「右空白」は挿入されない.
%\item \textit{Nq}が和文でないので,「左空白」は算出されない.
\item 禁則用ペナルティの処理は,\textit{Nq}の種類によって異なる.
\end{description}
\end{itemize}
+\begin{description}
+\item[Boundary-A~{[\OA]}] この処理は\textsf{欧文境界A~[\NA]}と同様であり,
+ $x$が次によって決まることのみが異なる:
+ \begin{itemize}
+ \item \textit{Nq}がグルーやカーンのときは,$x=\text{\texttt{'glue'}}$.
+ \item そうでない(\textit{Nq}が\textsf{箱})ときは,$x=\text{\texttt{'jcharbdd'}}$.
+ \end{itemize}
+\end{description}
+
\paragraph{和文Aと和文Bの違い}
先に述べたように,\textsf{和文B}はhboxの中身の先頭(or 末尾)として出現している
\textbf{JAchar}である.リスト内に直接ノードとして現れている\textbf{JAchar}(\textsf{和文A})との違いは,
\begin{itemize}
\item \textsf{和文B}に対しては,JFMの文字クラス指定から定まる空白
-\textsf{JFM-origin~[M]},\textsf{Boundary-A~[\OA]},\textsf{Boundary-B~[\OB]})の挿入は行われない.
+(\textsf{JFM由来[M]},\textsf{Boundary-A~[\OA]}など)の挿入は行われない.
%「左空白」の算出も行われない.
例えば,
\begin{itemize}
あ.A
\end{LTXexample}
\begin{itemize}
-\item 1行目の\cs{inhibitglue}は\textsf{Boundary-B~[\OB]}の処理のみを抑止するので,ピリオドと「A」の間には
+\item 1行目の\cs{inhibitglue}は\textsf{欧文境界B~[\NB]}の処理のみを抑止するので,ピリオドと「A」の間には
\Param{xkanjiskip}(四分アキ)が入ることに注意.
\item 2行目のピリオドと「A」の間においては,前者が\textsf{和文B}となる(hboxの中身の末尾として登場しているから)ので,
-そもそも\textsf{Boundary-B~[\OB]}の処理は行われない.よって,\Param{xkanjiskip}が入ることとなる.
+そもそも\textsf{欧文境界B~[\NB]}の処理は行われない.よって,\Param{xkanjiskip}が入ることとなる.
\item 3行目では,ピリオドの属するクラスタは\textsf{和文A}である.これによって,
-ピリオドと「A」の間には\textsf{Boundary-B~[\OB]}由来の半角アキが入ることになる.
+ピリオドと「A」の間には\textsf{欧文境界B~[\NB]}由来の半角アキが入ることになる.
\end{itemize}
%</ja>