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[linuxjm/LDP_man-pages.git] / draft / man5 / resolv.conf.5
1 .\" Copyright (c) 1986 The Regents of the University of California.
2 .\" All rights reserved.
3 .\"
4 .\" %%%LICENSE_START(PERMISSIVE_MISC)
5 .\" Redistribution and use in source and binary forms are permitted
6 .\" provided that the above copyright notice and this paragraph are
7 .\" duplicated in all such forms and that any documentation,
8 .\" advertising materials, and other materials related to such
9 .\" distribution and use acknowledge that the software was developed
10 .\" by the University of California, Berkeley.  The name of the
11 .\" University may not be used to endorse or promote products derived
12 .\" from this software without specific prior written permission.
13 .\" THIS SOFTWARE IS PROVIDED ``AS IS'' AND WITHOUT ANY EXPRESS OR
14 .\" IMPLIED WARRANTIES, INCLUDING, WITHOUT LIMITATION, THE IMPLIED
15 .\" WARRANTIES OF MERCHANTABILITY AND FITNESS FOR A PARTICULAR PURPOSE.
16 .\" %%%LICENSE_END
17 .\"
18 .\"     @(#)resolver.5  5.9 (Berkeley) 12/14/89
19 .\"     $Id: resolver.5,v 8.6 1999/05/21 00:01:02 vixie Exp $
20 .\"
21 .\" Added ndots remark by Bernhard R. Link - debian bug #182886
22 .\"
23 .\"*******************************************************************
24 .\"
25 .\" This file was generated with po4a. Translate the source file.
26 .\"
27 .\"*******************************************************************
28 .TH RESOLV.CONF 5 2013\-03\-05 "" "Linux Programmer's Manual"
29 .UC 4
30 .SH 名前
31 resolv.conf \- レゾルバ設定ファイル
32 .SH 書式
33 \fB/etc/resolv.conf\fP
34 .SH 説明
35 \fIresolver\fP は、インターネットのドメインネームシステム (DNS) へのアクセスを提供する C ライブラリのルーチン群である。
36 レゾルバ設定ファイルには、レゾルバルーチンがプロセスによって最初に 起動されたときに読み込まれる情報が格納されている。
37 このファイルは人間に可読なように設計されている。 キーワードと値のリストが含まれ、いろいろなタイプのレゾルバ情報を提供する。
38 .LP
39 このファイルが存在しない場合、問い合わせはローカルマシン上の
40 ネームサーバに対してのみ行われる。ドメイン名はホスト名から決定され、
41 ドメインの検索パスはドメイン名から作成される。
42 .LP
43 この状態を変更するための設定オプションには、以下のようなものがある。
44 .TP 
45 \fBnameserver\fP ネームサーバの IP アドレス
46 レゾルバが問い合わせをするネームサーバのインターネットアドレス。 アドレスには IPv4 アドレスか IPv6 アドレスを指定する。 IPv4
47 アドレスはドット表記で、 IPv6 アドレスは RFC 2373 で定められたコロン表記 (おそらくドット表記も可) で指定する。 このキーワード 1
48 つごとに 1 台づつ、 \fBMAXNS\fP 台 (現状では 3 台、\fI<resolv.h>\fP を参照)
49 までのネームサーバをリストできる。 複数のサーバが指定された場合、レゾルバライブラリは リストされた順に問い合わせを行う。 \fBnameserver\fP
50 エントリがない場合、 デフォルトではローカルマシン上のネームサーバが使われる。 (ここで使われるアルゴリズムは以下のようなものである。
51 はじめにネームサーバに問い合わせを試みる。 この問い合わせがタイムアウトになった場合、 次のネームサーバに問い合わせを試みる。
52 これをネームサーバがなくなるまで続ける。 それでも応答がない場合は、リトライ最大回数に達するまで 全てのネームサーバに問い合わせを繰り返す。)
53 .TP 
54 \fBdomain\fP ローカルドメイン名
55 このドメインにある名前の問い合わせのほとんどに、 このローカルドメインにおける短い名前を使用することができる。 \fBdomain\fP
56 エントリがない場合、ドメイン名は \fBgethostname\fP(2)  で返されるローカルホスト名から決定され、 最初の \(aq.\(aq
57 以降の全ての部分がドメイン名とされる。 このホスト名にもドメイン部を含んでいない場合、ルートドメインが仮定される。
58 .TP 
59 \fBsearch\fP ホスト名ルックアップのための検索リスト
60 .\" When having a resolv.conv with a line
61 .\"  search subdomain.domain.tld domain.tld
62 .\" and doing a hostlookup, for example by
63 .\"  ping host.anothersubdomain
64 .\" it sends dns-requests for
65 .\"  host.anothersubdomain.
66 .\"  host.anothersubdomain.subdomain.domain.tld.
67 .\"  host.anothersubdomain.domain.tld.
68 .\" thus not only causing unnecessary traffic for the root-dns-servers
69 .\" but broadcasting information to the outside and making man-in-the-middle
70 .\" attacks possible.
71 検索リストは通常ローカルドメイン名から決定される。 デフォルトでは、検索リストはローカルドメイン名のみである。 これを変更するには、\fIsearch\fP
72 キーワードの後に 希望するドメイン検索パスをスペースまたはタブで区切ってリストすればよい。 ドットの数が \fIndots\fP (デフォルトでは 1)
73 より少ないレゾルバの問い合わせは、 一致するものが見つかるまで検索パスの各要素を順に使って試す。 複数のサブドメインを持つ環境では、 第三者による攻撃
74 (man\-in\-the\-middle attack) と ルート DNS サーバへの不必要なトラフィックを避けるために、 以下の \fBoptions
75 ndots:\fP\fIn\fP を読んでほしい。 このプロセスは遅く、リストされたドメインがローカルのものでない場合、
76 多大なネットワークトラフィックを発生させることに注意すること。 さらに、これらのドメインのいずれかひとつにでも適切なサーバがない場合、
77 問い合わせがタイムアウトになる点にも注意すること。
78 .IP
79 現状では、検索リストは 6 ドメイン・計 256 文字に制限されている。
80 .TP 
81 \fBsortlist\fP
82 このオプションを使うと、 \fBgethostbyname\fP(3)  で返されるアドレスをソートさせることができる。 sortlist は IP
83 アドレスとネットマスクのペアで指定される。 ネットマスクは省略可能であり、 デフォルトではネットに対するデフォルトのネットマスクである。 IP
84 アドレスとオプションのネットマスクのペアはスラッシュで区切る。 最大 10 組のペアを指定できる。 以下に例を示す。
85
86 .in +4n
87 sortlist 130.155.160.0/255.255.240.0 130.155.0.0
88 .in
89 .br
90 .TP 
91 \fBoptions\fP
92 options により、レゾルバの内部変数を変更することができる。 書式は以下の通りである。
93 .RS
94 .IP
95 \fBoptions\fP \fIoption\fP \fI...\fP
96 .LP
97 ここで \fIoption\fP は次のうちのいずれかである。
98 .TP 
99 \fBdebug\fP
100 .\" Since glibc 2.2?
101 \fBRES_DEBUG\fP を \fI_res.options\fP にセットする (glibc
102 がデバッグを有効にしてコンパイルされている場合にのみ有効である; \fBresolver\fP(3) を参照)。
103 .TP 
104 \fBndots:\fP\fIn\fP
105 .\" Since glibc 2.2
106 「\fI最初の完全な名前での問い合わせ\fPが実行される前に、 \fBres_query\fP(3)  (\fBresolver\fP(3)  を参照)
107 に与えられる名前に含まれているべきドットの数の閾値」を設定する。 \fIn\fP のデフォルトは 1 である。
108 これは、名前にドットがある場合、\fIsearch list\fP の要素が付加される前に、
109 その名前が完全な名前として最初に試されるということを意味している。 このオプションの値の上限は 15 であり、黙ってこの値まで切り詰められる。
110 .TP 
111 \fBtimeout:\fP\fIn\fP
112 .\" Since glibc 2.2
113 「レゾルバが他のネームサーバで問い合わせをリトライする前に、 リモートネームサーバからの応答を待つ時間」を設定する。 単位は秒で、デフォルトは
114 \fBRES_TIMEOUT\fP である (現状では 5 秒、\fI<resolv.h>\fP を参照)。 このオプションの値の上限は 30
115 であり、黙ってこの値まで切り詰められる。
116 .TP 
117 \fBattempts:\fP\fIn\fP
118 「レゾルバが諦めて呼び出し元のアプリケーションにエラーを返すまでに、 ネームサーバに問い合わせを行う回数」を設定する。 デフォルトは
119 \fBRES_DFLRETRY\fP 回である (現状では 2 回、\fI<resolv.h>\fP を参照)。 このオプションの値の上限は 5
120 であり、黙ってこの値まで切り詰められる。
121 .TP 
122 \fBrotate\fP
123 .\" Since glibc 2.2
124 \fI_res.options\fP に RES_ROTATE を設定する。リストされているネームサーバから選ぶときに、ラウンドロビン
125 (round\-robin)
126 選択を行わせる。リストされている全てのサーバで問い合わせの負荷を分散する効果があり、最初にリストされたサーバに全てのクライアントが毎回最初に問い合わせを行うわけではなくなる。
127 .TP 
128 \fBno\-check\-names\fP
129 .\" since glibc 2.2
130 \fI_res.options\fP に \fBRES_NOCHECKNAME\fP を設定する。 入ってくるホスト名とメールアドレスに、 アンダースコア
131 (_)・ASCII 以外の文字・制御文字といった 不正な文字が含まれていないかを調べる 最近の BIND のチェックを無効にする。
132 .TP 
133 \fBinet6\fP
134 .\" Since glibc 2.2
135 \fI_res.options\fP に \fBRES_USE_INET6\fP を設定する。このオプションが設定されると、 \fBgethostbyname\fP(3)
136 関数の内部で A レコードの問い合わせを行う前に AAAA レコードの問い合わせを行うようになる。 また、AAAA レコードは見つからないが A
137 レコードセットが存在する場合に、 IPv4 の応答を IPv6「トンネル形式」にマップするようになる。
138 .TP 
139 \fBip6\-bytestring\fP (glibc 2.3.4 以降)
140 \fI_res.options\fP に \fBRES_USE_BSTRING\fP を設定する。このオプションが設定されると、IPv6 アドレスの逆引きで
141 RFC\ 2673 で規定された bit\-label 形式が使用されるようになる。 このオプションが設定されない場合、nibble 形式が使用される。
142 .TP 
143 \fBip6\-dotint\fP/\fBno\-ip6\-dotint\fP (glibc 2.3.4 以降)
144 \fI_res.options\fP への \fBRES_NOIP6DOTINT\fP のセット/クリアを行う。 このオプションがクリアされると
145 (\fBip6\-dotint\fP)、 IPv6 アドレスの逆引きが (非推奨の)  \fIip6.int\fP ゾーンで行われるようになり、
146 このオプションがセットされると (\fBno\-ip6\-dotint\fP)、 IPv6 アドレスの逆引きがデフォルトの \fIip6.arpa\fP
147 ゾーンで行われるようになる。 このオプションはデフォルトでセットされる。
148 .TP 
149 \fBedns0\fP (glibc 2.6 以降)
150 \fI_res.options\fP に \fBRES_USE_EDNSO\fP をセットする。これにより、RFC\ 2671 で規定されている DNS
151 拡張のサポートが有効になる。
152 .TP 
153 \fBsingle\-request\fP (glibc 2.10 以降)
154 \fI_res.options\fP に \fBRES_SNGLKUP\fP をセットする。
155 glibc バージョン 2.9 以降では、 glibc はデフォルトでは
156 IPv4 と IPv6 の検索を並行して実行する。
157 アプライアンス DNS サーバの中には、このような問い合わせを
158 適切に処理できず、検索要求がタイムアウトになってしまう。
159 このオプションをセットすると、このデフォルトの動作が無効になり、
160 glibc は IPv6 と IPv4 の検索を順番に実行するようになる
161 (名前解決処理が若干遅くなるというデメリットがある)。
162 .TP 
163 \fBsingle\-request\-reopen\fP (glibc 2.9 以降)
164 リゾルバは同じソケットを使って A レコードと AAAA レコードの検索要求を行う。
165 いくつかのハードウェアは実装が間違っており、応答を一つしか返さない。 この状況になると、クライアントシステムは 2 番目の応答を待ち続けてしまう。
166 このオプションを有効にすると、この動作が変更され、 同じポートからの 2 つの検索要求が正しく処理されなかった場合、 2
167 番目の検索要求を送信する前にソケットをクローズし 新しいソケットをオープンするようになる。
168 .RE
169 .LP
170 \fIdomain\fP と \fIsearch\fP キーワードは、互いに排他的である。 これらのキーワードが 2 つ以上記述されている場合、
171 最後に記述されているものが有効になる。
172 .LP
173 システムの \fIresolv.conf\fP ファイルにある \fIsearch\fP キーワードは、 スペースで区切った検索ドメインのリストを 環境変数
174 \fBLOCALDOMAIN\fP に設定することにより、各プロセス毎に上書きすることができる。
175 .LP
176 システムの \fIresolv.conf\fP ファイルにある \fIoptions\fP キーワードは、 上の \fBoptions\fP セクションで説明したように、
177 スペースで区切ったレゾルバオプションのリストを 環境変数 \fBRES_OPTIONS\fP に設定することにより、各プロセス毎に修正することができる。
178 .LP
179 キーワードと値は同じ行に書かなければならない。 また、(\fBnameserver\fP のような) キーワードが行の先頭になければならない。
180 値はキーワードの後にスペースで区切って続ける。
181
182 セミコロン (;) かハッシュ文字 (#) で始まる行はコメントとして扱われる。
183 .SH ファイル
184 \fI/etc/resolv.conf\fP, \fI<resolv.h>\fP
185 .SH 関連項目
186 \fBgethostbyname\fP(3), \fBresolver\fP(3), \fBhostname\fP(7), \fBnamed\fP(8)
187 .br
188 BIND のネームサーバオペレーションガイド
189 .SH この文書について
190 この man ページは Linux \fIman\-pages\fP プロジェクトのリリース 3.52 の一部
191 である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は
192 http://www.kernel.org/doc/man\-pages/ に書かれている。