1 .\" Copyright (c) 1993 Michael Haardt (michael@moria.de),
2 .\" Fri Apr 2 11:32:09 MET DST 1993
4 .\" This is free documentation; you can redistribute it and/or
5 .\" modify it under the terms of the GNU General Public License as
6 .\" published by the Free Software Foundation; either version 2 of
7 .\" the License, or (at your option) any later version.
9 .\" The GNU General Public License's references to "object code"
10 .\" and "executables" are to be interpreted as the output of any
11 .\" document formatting or typesetting system, including
12 .\" intermediate and printed output.
14 .\" This manual is distributed in the hope that it will be useful,
15 .\" but WITHOUT ANY WARRANTY; without even the implied warranty of
16 .\" MERCHANTABILITY or FITNESS FOR A PARTICULAR PURPOSE. See the
17 .\" GNU General Public License for more details.
19 .\" You should have received a copy of the GNU General Public
20 .\" License along with this manual; if not, write to the Free
21 .\" Software Foundation, Inc., 59 Temple Place, Suite 330, Boston, MA 02111,
24 .\" Modified formatting Sat Jul 24 17:13:38 1993, Rik Faith (faith@cs.unc.edu)
25 .\" Modified (extensions and corrections)
26 .\" Sun May 1 14:21:25 MET DST 1994 Michael Haardt
27 .\" If mistakes in the capabilities are found, please send a bug report to:
29 .\" Modified Mon Oct 21 17:47:19 EDT 1996 by Eric S. Raymond (esr@thyrsus.com)
30 .\"*******************************************************************
32 .\" This file was generated with po4a. Translate the source file.
34 .\"*******************************************************************
35 .TH TERMCAP 5 1996\-10\-21 Linux "Linux Programmer's Manual"
37 termcap \- 端末機能のデータベース
39 termcap データベースは、 文字単位で動作する端末やプリンタの機能を記述するための旧式の機構である。
40 この機構は古いプログラムを動作させるためだけに保持されているので、 新しいプログラムは \fBterminfo\fP(5)
41 データベースとそれに関連したライブラリを用いるべきである。
43 \fI/etc/termcap\fP は、多くの異なる種類の端末に関する機能を列記したアスキーファイル (データベースマスター) である。 プログラムは
44 termcap を読み込んで、 実際に使用している端末に個別のエスケープコード群を取得する。
45 これを用いると、その端末の視覚的な性質を制御することができる (端末の他の性質は \fBstty\fP(1) で制御する)。 termcap
46 データベースは、環境変数 \fBTERM\fP の値で引かれる。
48 termcap のエントリは、単一の論理行でなければならない。 ただし、行末に \(aq\e\(aq を用いればそこでの改行を抑制することができる。
49 フィールドは \(aq:\(aq で分割される。 各エントリの最初のフィールドは左側先頭から始まり、
50 内容はその端末の名前のリストである。名前の区切りには \(aq|\(aq が用いられる。
52 最初のサブフィールドは (4.3 以前のバージョンのBSD termcap エントリでは) 2 文字からなる短い名前となっている。この短い名前は
53 大文字もしくは小文字で構成される。4.4BSD の termcap エントリでは、 このフィールドは省略される。
55 2 番目 (最新の 4.4BSD フォーマットでは 1 番目) のサブフィールドには、 環境変数 \fBTERM\fP で用いられる名称が入る。
56 このフィールドには小文字しか使えない。 選択可能なハードウェア機能は、ハイフンと接尾語 (suffix)
57 を名称の後に追加することによって示す必要がある。以下の例を見よ。 慣習的な接尾語には、w (80 文字以上の幅がある)、 am (automatic
58 margins: 自動的な行の折り返し)、 nam (non automatic margins: 自動的でない行の折り返し)、 rv (reverse
59 video display: 反転ビデオ表示) などがある。 3番目のサブフィールドには、
60 このtermcapエントリーに対する長い説明的な名称が入る。
62 この後に続くフィールドには、端末の機能を記述する。 機能を記述する行が継続する場合は、 左端から1つのタブをおいてインデントしなければならない。
64 順序については定義されていないが、 大文字小文字は区別せずにアルファベット順にならべ、
65 始めはブール値の、次は数値の、最後は文字列の機能を書くことが推奨されている。 同じような働きをする機能は 1 行にまとめて書くと良い。
70 Head line: vt|vt101|DEC VT 101 terminal in 80 character mode:\e
71 Head line: Vt|vt101\-w|DEC VT 101 terminal in (wide) 132 character mode:\e
80 bs コントロール H (キーコード 8) をバックスペースとして扱う
81 bw 左端でのバックスペースを、上の行の右端に折り返す
82 da 画面の上端から外れていた行を表示する (通常はマルチページ端末で)
83 db 画面の下端から外れていた行を表示する (通常はマルチページ端末で)
84 eo 空白文字はカーソル位置の全ての文字を消す
85 es ステータス行上のエスケープシーケンスや特殊文字は有効に働く
90 hz チルダ文字が表示できない端末である (Hazeltine 端末のバグ)
91 in ホワイトスペースを埋めるのに、スペースではなく NULL バイトを挿入する端末である
94 ms 強調/下線モードでもカーソル移動ができる
97 nx パディングではなく、XON/XOFF を使わなければならない
99 ul 重ね打ちはできないが、下線表示のできる端末である
100 xb f1 はエスケープを送信し、f2 は \fB^C\fP を送信する (Beehive 端末の不具合)
102 xo 端末は xon/xoff プロトコルを用いる
103 xs 強調文字の上に出力された文字は強調文字として表示される
104 xt 破壊的なタブと中途半端な強調モード (Teleray 端末の不具合)
109 dB ハードコピー端末において、バックスペースに必要な遅延時間 (ミリ秒単位)
110 dC ハードコピー端末において、復帰に必要な遅延時間 (ミリ秒単位)
111 dF ハードコピー端末において、頁送りに必要な遅延時間 (ミリ秒単位)
112 dN ハードコピー端末において、改行に必要な遅延時間 (ミリ秒単位)
113 dT ハードコピー端末において、タブストップに必要な遅延時間 (ミリ秒単位)
114 dV ハードコピー端末において、垂直タブに必要な遅延時間 (ミリ秒単位)
121 pb パディングが必要となる最低のボーレート
122 sg 強調表示の不具合 (強調表示に切替えたときに表示されるスペースの数)
123 ug 下線表示の不具合 (強調表示に切替えたときに表示されるスペースの数)
125 ws ステータス行の幅 (画面幅と異なる場合)
127 .SS \(dq文字列で指定する機能\(dq
144 %8 previous\-object キー
150 %e シフト状態の previous キー
171 *5 シフト状態の delete line キー
174 *8 シフト状態の clear line キー
188 ac 図形文字のペアの集合。代替文字セットにマップするためのもの
190 as 図形文字集合に対する、代替文字セットの開始
191 bc \fB^H\fP がバックスペースでない場合のバックスペース
198 ch カーソルを水平方向にだけ移動し、 %1 桁の位置にする
199 cl 画面を消去し、カーソルをホームポジションへ
200 cm 画面上の %1 行、 %2 桁へカーソルを移動
201 CM メモリ上の %1 行、 %2 桁へカーソルを移動
203 cs %1 行目から %2 行目までの範囲をスクロールする
205 cv カーソルを垂直方向にだけ移動し、 %1 行の位置にする
215 ec カーソル位置から %1 文字消去する
219 fs ステータス行に移動する前の位置へ復帰する文字
220 F1 ファンクションキー f11 が送出する文字列
221 F2 ファンクションキー f12 が送出する文字列
222 F3 ファンクションキー f13 が送出する文字列
224 F9 ファンクションキー f19 が送出する文字列
225 FA ファンクションキー f20 が送出する文字列
226 FB ファンクションキー f21 が送出する文字列
228 FZ ファンクションキー f45 が送出する文字列
229 Fa ファンクションキー f46 が送出する文字列
230 Fb ファンクションキー f47 が送出する文字列
232 Fr ファンクションキー f63 が送出する文字列
243 ip 挿入後のパディングに必要な時間と特殊文字
272 kH cursor hown down キー
273 kI 文字挿入キー/insert モードキー
280 kR 後ろ方向/上方向にスクロールするキー
286 l0 0 番目のファンクションキーのラベル (f0 でない場合)
287 l1 1 番目のファンクションキーのラベル (f1 でない場合)
288 l2 2 番目のファンクションキーのラベル (f2 でない場合)
290 la 10 番目のファンクションキーのラベル (f10 でない場合)
299 me so, us, mb, md, mr などのモード全てを終了する
301 mk ダークモード (文字は見えなくなる)
312 pk ユーザが入力したときに文字列 %2 を送出するプログラムキー %1
313 pl ローカルモードで文字列 %2 を実行するプログラムキー %1
314 pn 文字列 %2 を表示するためのプログラムソフトラベル %1
316 pO %1 (<256) バイトの間プリンタをオンにする
318 px 文字列 %2 をコンピュータに送出するプログラムキー %1
319 r1 端末を正常なモードに設定するリセット文字列 1
320 r2 端末を正常なモードに設定するリセット文字列 2
321 r3 端末を正常なモードに設定するリセット文字列 3
323 rc 保存しておいたカーソル位置に復帰する
326 RI カーソルを右へ %1 文字分移動する
328 rP 置換モードにおいて、文字を送出した後に行うパディング
330 RX XON/XOFF フロー制御をオフにする
331 sa 属性 %1 %2 %3 %4 %5 %6 %7 %8 %9 を設定
340 st 全ての行において、現在の桁位置をタブストップに設定する
341 SX XON/XOFF フロー制御をオンにする
343 tc 他のエントリから端末の説明を読む込む
344 te カーソル移動を用いるプログラムの終了
345 ti カーソル移動を用いるプログラムの開始
346 ts ステータス行のカーソルを %1 桁へ移動
347 uc カーソル位置の文字に下線をつけ、右にカーソルを移動
356 wi ウィンドウ領域を %1〜%2 行、%3〜%4 桁に設定
357 XF XOFF 制御文字 (\fB^S\fP でない場合)
360 文字列機能の制御コードを定義するには、いくつかの方法がある。
362 \&\(aq^\(aq, \(aq\e\(aq, \(aq%\(aq を除く全ての通常の文字は、それ自身を表す。
364 \fB^x\fP は Control\-x を意味する。 Control\-A は 10 進数の 1 に等しい。
366 \&\ex は特殊コードとして扱われる。x には以下の文字のどれかが入る。
380 0 ヌルキャラクタ。'\exxx' は 8 進数 xxx の文字を表す。
387 次の文字の値をパラメータに追加し、バイナリで出力する
389 パラメータを 2 桁の数字として ASCII 出力する (printf の %2d と同じ意味)
391 パラメータを数字として ASCII 出力する (printf の %d と同じ意味)
395 バイナリ出力を行う場合、 文字列が終端されないようにヌル文字 (\(aq\e0\(aq) を避けねばならない。
396 タブ文字をパラメータのバイナリ出力とする場合は、 タブ文字の展開をリセットしなければならない。
398 上記のような、パラメータとしてのメタ文字は正しくないかもしれない。 このことは、Minixの termcap と Linux の termcap
401 図形文字は 3 つの文字列機能で指定できる。
407 文字列のペアの集合を指定する。 最初の文字は図形文字の名称で、 2 番目の文字はその定義である。
417 (訳注 原文は latern だったが、これは lantern の typo と思われる)
440 括弧内の値は、 指定した機能が存在しない場合に用いられるデフォルトの値である。
442 \fBncurses\fP(3), \fBtermcap\fP(3), \fBterminfo\fP(5)