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[linuxjm/LDP_man-pages.git] / obsolete / man1 / touch.1
1 .\" Copyright Andries Brouwer, Ragnar Hojland Espinosa and A. Wik, 1998.
2 .\"
3 .\" This file may be copied under the conditions described
4 .\" in the LDP GENERAL PUBLIC LICENSE, Version 1, September 1998
5 .\" that should have been distributed together with this file.
6 .\" 
7 .\" Translated Thu Jan 13 22:40:16 JST 2000
8 .\"    by FUJIWARA Teruyoshi <fujiwara@linux.or.jp>
9 .\"
10 .TH TOUCH 1 "November 1998" "GNU fileutils 4.0"
11 .SH 名前
12 touch \- ファイルのタイムスタンプを変更する
13 .SH 書式
14 .B touch
15 .BI "[\-acm][\-r " ref_file "|\-t " time "] " file...
16 .sp
17 古いバージョン:
18 .br
19 .B touch
20 .BI "[\-acm][" ugly_time "] " file...
21 .sp
22 GNU バージョン
23 .br
24 .B touch
25 .BI "[\-acfm] [\-r " file "] [\-t " decimtime ]
26 .BI "[\-d " time "] [\-\-time={atime,access,use,mtime,modify}]"
27 .BI "[\-\-date=" time "] [\-\-reference=" file ]
28 .BI "[\-\-no\-create] [\-\-help] [\-\-version] [\-\-] " file...
29 .SH 説明
30 .B touch
31 は、指定した各
32 .IR file
33 について、アクセス時・変更時のタイムスタンプを変更する。
34 オプションを指定しなければ、タイムスタンプは現在の時刻に変更される。
35 \-r オプションを指定すると、タイムスタンプは
36 .IR ref_file
37 ファイルと同じタイムスタンプになる。
38 \-t オプションを指定すると、タイムスタンプは
39 指定した時刻
40 .IR time
41 に変更される。
42 \-a と \-m オプションがどちらも指定されないか、あるいは両方とも指定さ
43 れると、アクセス時刻と更新時刻は両方とも変更される。
44 \-a と \-m オプションの片方だけが指定されると、アクセス時刻だけ、また
45 は更新時刻だけが変更される。
46 ファイルがまだ存在しておらず、かつ \-c オプションが指定されていなければ、
47 .B touch
48 コマンドはファイルを作成する(ファイルは空であり、モード 0666 を umask
49 で修正したパーミッションが与えられる)。
50 .SH "POSIX 版のオプション"
51 .TP
52 .B \-a
53 .IR file
54 のアクセス時刻を変更する。
55 .TP
56 .B \-c
57 .IR file
58 を作成しない。
59 .TP
60 .B \-m
61 .IR file
62 の修正時刻を変更する。
63 .TP
64 .BI "\-r " ref_file
65 タイムスタンプの変更後の値を
66 .I ref_file
67 と同じ時刻にする。
68 .TP
69 .BI "\-t " time
70 タイムスタンプの変更後の値を指定した時刻にする。
71 この引数は
72 .br
73 .nf
74     [[CC]YY]MMDDhhmm[.SS]
75 .br
76 .fi
77 という形式の 10 進数であり、意味は見た通りである。CC の部分が指定され
78 ていなければ、「CCYY」形式としての値は 1969-2068 の範囲から得られる。
79 SS が指定されていなければ、値は 0 となる。SS には 0-61 の値を指定でき
80 る。これはうるう秒を指定できるようにするためである。
81 得られる時刻は、環境変数 TZ で示されるタイムゾーンの時刻と解釈される。
82 得られる時刻が 1970 年 1 月 1 日より前の場合はエラーとなる。
83 .SH "POSIX 版に関する詳しい説明"
84 2 番目の形式で呼び出す場合には、
85 .I ugly_time
86 が時刻かファイル引数かどうかが少し紛らわしいという欠点がある。
87 \-r も \-t もなければ、この引数は時刻として扱われる。
88 この場合は少なくとも引数は 2 つあり、最初の引数は 8 桁または 10 桁の
89 10 進の整数値である。 
90 .I ugly_time
91 の書式は MMDDhhmm[yy] である。yy は 69-99 の範囲で 1696-1999 を表し、
92 yy を指定しなければ現在の年という意味になる。
93 .SH "GNU 版に関する詳しい説明"
94 最初の
95 .I file
96
97 .B "\-t"
98 オプションに対する正しい引数であり、かつ
99 .BR "\-d" ,
100 .BR "\-r"
101 .B "\-t"
102 オプションのいずれでもタイムスタンプが指定されておらず、さらに
103 `\-\-' 引数が指定されていなければ、その引数は操作対象のファイル名では
104 なく、他のファイルの時刻を決めるためのファイルと解釈される。
105 .PP
106 アクセス時刻と更新時刻の両方を現在の時刻に変更する場合、
107 .B touch
108 コマンドは、コマンドを実行しているユーザが所有していなくても
109 書き込みのパーミッションがあれば、ファイルのタイムスタンプを変更できる。
110 それ以外の場合には、ユーザはファイルの所有者でなければならない。
111 .SH "GNU 版のオプション"
112 .TP
113 .B "\-a, \-\-time=atime, \-\-time=access, \-\-time=use"
114 アクセス時刻のみを変更する。
115 .TP
116 .B "\-c, \-\-no\-create"
117 存在しないファイルの作成を行わない。
118 .TP
119 .BI "\-d, \-\-date=" time
120 現在の時刻ではなく
121 .I time
122 を使う。この時刻には月の名前、タイムゾーン、`am' や `pm' を含めること
123 ができる。
124 .TP
125 .B "\-f"
126 無視される。このオプションは BSD 版の
127 .BR touch (1)
128 との互換性のために用意されている。
129 .TP
130 .B "\-m, \-\-time=mtime, \-\-time=modify"
131 更新時刻のみを変更する。
132 .TP
133 .BI "\-r " file ", \-\-reference=" file
134 現在の時刻ではなく、
135 .I file
136 の時刻を参照して用いる。
137 .TP
138 .BI "\-t " decimtime
139 .I decimtime
140 の書式は MMDDhhmm[[CC]YY][.ss] である。
141 現在の時刻ではなく引数(月、日、時、分、世紀(省略可)、年、秒(省略可))を
142 用いる。
143 この書式は POSIX の仕様に違反している点に注意すること。
144 .SH "GNU 標準のオプション"
145 .TP
146 .B "\-\-help"
147 使用方法についてのメッセージを標準出力に表示して正常終了する。
148 .TP
149 .B "\-\-version"
150 バージョン情報を標準出力に表示して正常終了する。
151 .TP
152 .B "\-\-"
153 オプションリストの末尾を示す。
154 .SH 環境変数
155 環境変数 TZ は、与えられた時間を陽に変換するために用いる。
156 環境変数 LANG, LC_ALL, LC_CTYPEm, LC_MESSAGES は通常通りの意味を持つ。
157 .SH 準拠
158 POSIX 1003.2 には、\-tオプションの引数の書式が書かれている。
159 この書式は、GNU による実装と異なる。
160 .SH 使用例
161 コマンド `\fItouch foo\fP' を実行すると、\fIfoo\fP が存在しなければ
162 ファイル \fIfoo\fP が作成され、存在すれば最終更新時刻が現在になる。
163 このコマンドはよく、
164 .BR make
165 の動作を制御するために使われる。
166 .SH 注意
167 このページは fileutils-4.0 パッケージに入っている
168 .B touch
169 コマンドを解説したものである。
170 他の バージョンの動作は少し違うかもしれない。
171 追加・訂正は aeb@cwi.nl 宛に送ること。
172 プログラムに対するバグ報告は fileutils-bugs@gnu.ai.mit.edu 宛に送るこ
173 と。
174
175