release/man2/chmod.2

   1 .\" Copyright (c) 1992 Drew Eckhardt (drew@cs.colorado.edu), March 28, 1992
   2 .\"
   3 .\" %%%LICENSE_START(VERBATIM)
   4 .\" Permission is granted to make and distribute verbatim copies of this
   5 .\" manual provided the copyright notice and this permission notice are
   6 .\" preserved on all copies.
   7 .\"
   8 .\" Permission is granted to copy and distribute modified versions of this
   9 .\" manual under the conditions for verbatim copying, provided that the
  10 .\" entire resulting derived work is distributed under the terms of a
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  13 .\" Since the Linux kernel and libraries are constantly changing, this
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  22 .\" the source, must acknowledge the copyright and authors of this work.
  23 .\" %%%LICENSE_END
  24 .\"
  25 .\" Modified by Michael Haardt <michael@moria.de>
  26 .\" Modified 1993-07-21 by Rik Faith <faith@cs.unc.edu>
  27 .\" Modified 1997-01-12 by Michael Haardt
  28 .\"   <michael@cantor.informatik.rwth-aachen.de>: NFS details
  29 .\" Modified 2004-06-23 by Michael Kerrisk <mtk.manpages@gmail.com>
  30 .\"
  31 .\"*******************************************************************
  32 .\"
  33 .\" This file was generated with po4a. Translate the source file.
  34 .\"
  35 .\"*******************************************************************
  36 .\"
  37 .\" Japanese Version Copyright (c) 1996 Yosiaki Yanagihara
  38 .\"         all rights reserved.
  39 .\" Translated 1996-06-24, Yosiaki Yanagihara <yosiaki@bsd2.kbnes.nec.co.jp>
  40 .\" Modified 1998-05-11, HANATAKA Shinya <hanataka@abyss.rim.or.jp>
  41 .\" Updated & Modified 2001-06-25, Yuichi SATO <ysato@h4.dion.ne.jp>
  42 .\" Updated & Modified 2004-12-29, Yuichi SATO <ysato444@yahoo.co.jp>
  43 .\" Updated 2008-08-09, Akihiro MOTOKI <amotoki@dd.iij4u.or.jp>, LDP v3.05
  44 .\"
  45 .TH CHMOD 2 2010\-09\-26 Linux "Linux Programmer's Manual"
  46 .SH 名前
  47 chmod, fchmod \- ファイルのモードを変更する
  48 .SH 書式
  49 \fB#include <sys/stat.h>\fP
  50 .sp
  51 \fBint chmod(const char *\fP\fIpath\fP\fB, mode_t \fP\fImode\fP\fB);\fP
  52 .br
  53 \fBint fchmod(int \fP\fIfd\fP\fB, mode_t \fP\fImode\fP\fB);\fP
  54 .sp
  55 .in -4n
  56 glibc 向けの機能検査マクロの要件 (\fBfeature_test_macros\fP(7)  参照):
  57 .in
  58 .sp
  59 .ad l
  60 .PD 0
  61 \fBfchmod\fP():
  62 .RS 4
  63 _BSD_SOURCE || _XOPEN_SOURCE\ >=\ 500 || _XOPEN_SOURCE\ &&\ _XOPEN_SOURCE_EXTENDED
  64 .br
  65 || /* glibc 2.12 以降: */ _POSIX_C_SOURCE\ >=\ 200809L
  66 .RE
  67 .PD
  68 .ad
  69 .SH 説明
  70 これらのシステムコールはファイルのアクセス許可 (permission) を変更する。 システムコール間の違いは、ファイルの指定の仕方だけである。
  71 .IP * 2
  72 \fBchmod\fP()  は、 \fIpath\fP で指定されたパス名を持つファイルの許可を変更する。 \fIpath\fP
  73 がシンボリックリンクの場合は、リンクの展開が行われる。
  74 .IP *
  75 \fBfchmod\fP()  は、オープンされたファイルディスクリプタ \fIfd\fP により参照されるファイルの許可を変更する。
  76 .PP
  77 新しいファイル許可は \fImode\fP で指定される。 \fImode\fP は、以下に示す値の 0 個以上の OR (論理和) をとって作成される
  78 ビットマスクである。
  79 .TP  18
  80 \fBS_ISUID\fP  (04000)
  81 set\-user\-ID (\fBexecve\fP(2)  時にプロセスの実効ユーザ ID にセットされる)
  82 .TP
  83 \fBS_ISGID\fP  (02000)
  84 set\-group\-ID (以下の場合に (\fBexecve\fP(2)  実行時にプロセスの実効グループ ID にセットされる、 強制ロック
  85 (mandatory locking) を行う (\fBfcntl\fP(2)  の説明を参照)、
  86 新しいファイルのグループとして親ディレクトリと同じものを使う (\fBchown\fP(2)  と \fB(\fPmkdir\fB(2)\fP の説明を参照)
  87 .TP
  88 \fBS_ISVTX\fP  (01000)
  89 スティッキービット (sticky bit) (削除制限フラグ、 \fBunlink\fP(2)  の説明を参照)
  90 .TP
  91 \fBS_IRUSR\fP  (00400)
  92 所有者による読み取り
  93 .TP
  94 \fBS_IWUSR\fP  (00200)
  95 所有者による書き込み
  96 .TP
  97 \fBS_IXUSR\fP  (00100)
  98 所有者による実行 (execute) / 検索 (search)  (「検索」はディレクトリに対して適用されるもので、
  99 そのディレクトリ内のエントリーへアクセスできるかを意味する)
 100 .TP
 101 \fBS_IRGRP\fP  (00040)
 102 グループによる読み取り
 103 .TP
 104 \fBS_IWGRP\fP  (00020)
 105 グループによる書き込み
 106 .TP
 107 \fBS_IXGRP\fP  (00010)
 108 グループによる実行 / 検索
 109 .TP
 110 \fBS_IROTH\fP  (00004)
 111 他人 (others) による読み取り
 112 .TP
 113 \fBS_IWOTH\fP  (00002)
 114 他人による書き込み
 115 .TP
 116 \fBS_IXOTH\fP  (00001)
 117 他人による実行 / 検索
 118 .PP
 119 呼び出したプロセスの実効 (effective) UID がファイルの所有者と一致するか、 そのプロセスが特権を持たなければならない (Linux では
 120 \fBCAP_FOWNER\fP ケーパビリティ (capability) を持たなければならない)。
 121
 122 呼び出したプロセスに特権がなく (Linux では \fBCAP_FSETID\fP ケーパビリティがなく)、かつファイルのグループ ID が
 123 プロセスの実効グループ ID または補助的なグループ ID にマッチしない場合、 \fBS_ISGID\fP
 124 ビットはオフにされるが、これによってエラーが返されることはない。
 125
 126 安全のための処置として、 ファイルシステムによっては、ファイルの書き込みを行う時に セット・ユーザー ID とセット・グループ ID
 127 ビットと実行ビットが オフにされることがある。 (Linux では、書き込みプロセスが \fBCAP_FSETID\fP
 128 ケーパビリティを持っていない場合に、これが起こる。)  ファイルシステムの中には、スーパーユーザーだけが
 129 特別の意味を持つスティッキービットを設定できるものがある。 スティッキービットとディレクトリに対する セット・ユーザー (グループ) ID
 130 ビットについては、 \fBstat\fP(2)  を見よ。
 131
 132 NFS ファイルシステム上では、パーミッションを制限すると、 既にオープンされているファイルに対してすぐに影響が及ぶ。
 133 これはアクセス制御がサーバー上で行われているが、 オープンされているファイルはクライアント側で管理されているためである。
 134 クライアント側でファイル属性のキャッシュが有効になっている場合に、 パーミッションの制限を緩くすると、
 135 他のクライアントに情報が伝わるのが遅れるかもしれない。
 136 .SH 返り値
 137 成功した場合は 0 が返される。エラーの場合は \-1 が返され、 \fIerrno\fP が適切に設定される。
 138 .SH エラー
 139 ファイルシステムによっては他のエラーを返す場合がある。 \fBchmod\fP()  で一般的なエラーを以下に挙げる。
 140 .TP
 141 \fBEACCES\fP
 142 パス名の構成要素に検索許可がない (\fBpath_resolution\fP(7)  も見よ)。
 143 .TP
 144 \fBEFAULT\fP
 145 \fIpath\fP がアクセスできるアドレス空間外を指している。
 146 .TP
 147 \fBEIO\fP
 148 I/O エラーが発生した。
 149 .TP
 150 \fBELOOP\fP
 151 \fIpath\fP を解決する際に遭遇したシンボリックリンクが多過ぎる。
 152 .TP
 153 \fBENAMETOOLONG\fP
 154 \fIpath\fP が長過ぎる。
 155 .TP
 156 \fBENOENT\fP
 157 ファイルが存在しない。
 158 .TP
 159 \fBENOMEM\fP
 160 カーネルに十分なメモリがない。
 161 .TP
 162 \fBENOTDIR\fP
 163 パス名の構成要素がディレクトリではない。
 164 .TP
 165 \fBEPERM\fP
 166 実効 UID がファイルの所有者と一致せず、プロセスに特権がない (Linux では \fBCAP_FOWNER\fP ケーパビリティを持たない)。
 167 .TP
 168 \fBEROFS\fP
 169 ファイルが読み込み専用 (read only) のファイルシステム上にある。
 170 .PP
 171 \fBfchmod\fP()  で一般的なエラーを挙げる:
 172 .TP
 173 \fBEBADF\fP
 174 ファイルディスクリプタ \fIfd\fP が有効でない。
 175 .TP
 176 \fBEIO\fP
 177 上記を参照。
 178 .TP
 179 \fBEPERM\fP
 180 上記を参照。
 181 .TP
 182 \fBEROFS\fP
 183 上記を参照。
 184 .SH 準拠
 185 4.4BSD, SVr4, POSIX.1\-2001.
 186 .SH 関連項目
 187 \fBchown\fP(2), \fBexecve\fP(2), \fBfchmodat\fP(2), \fBopen\fP(2), \fBstat\fP(2),
 188 \fBpath_resolution\fP(7)
 189 .SH この文書について
 190 この man ページは Linux \fIman\-pages\fP プロジェクトのリリース 3.54 の一部
 191 である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は
 192 http://www.kernel.org/doc/man\-pages/ に書かれている。