2 .\" Copyright (c) 1994,1995 Mike Battersby <mib@deakin.edu.au>
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28 .\" Modified, aeb, 960424
29 .\" Modified Fri Jan 31 17:31:20 1997 by Eric S. Raymond <esr@thyrsus.com>
30 .\" Modified Thu Nov 26 02:12:45 1998 by aeb - add SIGCHLD stuff.
31 .\" Modified Sat May 8 17:40:19 1999 by Matthew Wilcox
32 .\" add POSIX.1b signals
33 .\" Modified Sat Dec 29 01:44:52 2001 by Evan Jones <ejones@uwaterloo.ca>
35 .\" Modified 2004-11-11 by Michael Kerrisk <mtk.manpages@gmail.com>
36 .\" Added mention of SIGCONT under SA_NOCLDSTOP
37 .\" Added SA_NOCLDWAIT
38 .\" Modified 2004-11-17 by Michael Kerrisk <mtk.manpages@gmail.com>
39 .\" Updated discussion for POSIX.1-2001 and SIGCHLD and sa_flags.
41 .\" 2004-12-09, mtk, added SI_TKILL + other minor changes
42 .\" 2005-09-15, mtk, split sigpending(), sigprocmask(), sigsuspend()
43 .\" out of this page into separate pages.
44 .\" 2010-06-11 Andi Kleen, add hwpoison signal extensions
45 .\" 2010-06-11 mtk, improvements to discussion of various siginfo_t fields.
47 .\"*******************************************************************
49 .\" This file was generated with po4a. Translate the source file.
51 .\"*******************************************************************
53 .\" Japanese Version Copyright (c) 1997 HANATAKA Shinya all rights reserved.
54 .\" Translated 1997-03-03, HANATAKA Shinya <hanataka@abyss.rim.or.jp>
55 .\" Modified 2000-10-02, HANATAKA Shinya <hanataka@abyss.rim.or.jp>
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58 .\" Updated 2005-10-05, Akihiro MOTOKI
59 .\" Updated 2007-09-08, Akihiro MOTOKI, LDP v2.64
60 .\" Updated 2008-08-08, Akihiro MOTOKI, LDP v3.05
61 .\" Updated 2010-04-18, Akihiro MOTOKI, LDP v3.24
62 .\" Updated 2013-05-01, Akihiro MOTOKI <amotoki@gmail.com>
63 .\" Updated 2013-05-06, Akihiro MOTOKI <amotoki@gmail.com>
64 .\" Updated 2013-07-22, Akihiro MOTOKI <amotoki@gmail.com>
66 .TH SIGACTION 2 2013\-07\-30 Linux "Linux Programmer's Manual"
68 sigaction \- シグナルの動作の確認と変更
71 \fB#include <signal.h>\fP
73 \fBint sigaction(int \fP\fIsignum\fP\fB, const struct sigaction *\fP\fIact\fP\fB,\fP
74 \fB struct sigaction *\fP\fIoldact\fP\fB);\fP
78 glibc 向けの機能検査マクロの要件 (\fBfeature_test_macros\fP(7) 参照):
82 \fBsigaction\fP(): _POSIX_C_SOURCE\ >=\ 1 || _XOPEN_SOURCE || _POSIX_SOURCE
84 \fIsiginfo_t\fP: _POSIX_C_SOURCE >= 199309L
87 \fBsigaction\fP() システムコールは、特定のシグナルを受信した際の プロセスの動作を変更するのに使用される (シグナルの概要については
90 \fIsignum\fP には、 \fBSIGKILL\fP と \fBSIGSTOP\fP 以外の有効なシグナルをどれでも指定できる。
92 \fIact\fP が NULL 以外であれば、シグナル \fIsignum\fP の新しい動作 (action) として \fIact\fP が設定される。
93 \fIoldact\fP が NULL でなければ、今までの動作が \fIoldact\fP に格納される。
95 \fIsigaction\fP 構造体は以下のような感じに定義される。
100 void (*sa_handler)(int);
101 void (*sa_sigaction)(int, siginfo_t *, void *);
104 void (*sa_restorer)(void);
109 アーキテクチャによっては共用体 (union) が用いられており、その場合には \fIsa_handler\fP と \fIsa_sigaction\fP
112 \fIsa_restorer\fP 要素は廃止予定であり使用すべきではない。 POSIX には \fIsa_restorer\fP 要素に関する規定はない。
114 \fIsa_handler\fP は \fIsignum\fP に対応する動作を指定するもので、 デフォルトの動作を行う \fBSIG_DFL\fP、
115 そのシグナルを無視する \fBSIG_IGN\fP、 シグナルハンドラ関数へのポインタが設定できる。
116 シグナルハンドラ関数の引き数は一つであり、シグナル番号が引き数として 渡される。
118 \fIsa_flags\fP に \fBSA_SIGINFO\fP が指定された場合、 (\fIsa_handler\fP ではなく)
119 \fIsa_sigaction\fP により \fIsignum\fP に対応するシグナルハンドラ関数が指定さ
120 れる。指定される関数は、最初の引き数としてシグナル番号を、二番目の引き
121 数として \fIsiginfo_t\fP へのポインタを、三番目の引き数として (\fIvoid\ *\fP
122 にキャストした) \fIucontext_t\fP へのポインタを受けとる。 (一般的には、
123 ハンドラ関数の三番目の引き数が使用されない。\fIucontext_t\fP についての
124 詳しい情報は \fBgetcontext\fP(3) を参照。)
126 \fIsa_mask\fP は、シグナル・ハンドラ実行中に禁止 (block) すべきシグナルのマスクを指定する
127 (ハンドラ実行中のシグナルの禁止は、シグナル・ハンドラが起動されたスレッド のシグナルのマスクに追加することで行われる)。 さらに、
128 \fBSA_NODEFER\fP フラグが指定されていない場合は、ハンドラを起動するきっかけとなる シグナルにも \fIsa_mask\fP が適用される。
130 \fIsa_flags\fP はシグナル・ハンドラの動作を変更するためのフラグの集合を指定する。 \fIsa_flags\fP には、以下に示すフラグの (0
131 個以上の) 論理和をとったものを指定する。
135 \fIsignum\fP が \fBSIGCHLD\fP の場合、 子プロセスが停止したり (子プロセスが \fBSIGSTOP\fP, \fBSIGTSTP\fP,
136 \fBSIGTTIN\fP, \fBSIGTTOU\fP を受けたとき) 再開したり (子プロセスが \fBSIGCONT\fP を受けたとき) したときに
137 \fBSIGCHLD\fP の通知を受けない。 このフラグは、 \fBSIGCHLD\fP に対してハンドラを設定する際にのみ意味を持つ。
139 \fBSA_NOCLDWAIT\fP (Linux 2.6 以降)
140 .\" To be precise: Linux 2.5.60 -- MTK
141 (Linux 2.6 以降) \fIsignum\fP が \fBSIGCHLD\fP の場合、子プロセスが終了したときに
142 子プロセスをゾンビプロセスに変化させない (\fBwaitpid\fP(2) も参照)。 このフラグは、 \fBSIGCHLD\fP
143 に対してハンドラを設定する際、もしくはそのシグナルの処理方法を \fBSIG_DFL\fP に設定する際にのみ意味を持つ。
145 \fBSIGCHLD\fP に対してハンドラを設定する際に \fBSA_NOCLDWAIT\fP フラグをセットした場合、 子プロセスが終了した際に
146 \fBSIGCHLD\fP シグナルが生成されるかどうかは、 POSIX.1 では規定されていない。 Linux では、この状況で \fBSIGCHLD\fP
147 シグナルは生成される。 いくつかの他の実装では生成されない。
150 それ自身のシグナル・ハンドラーの内部にいる時でも そのシグナルをマスクしないようにする。 このフラグはシグナルハンドラを設定する際にのみ意味を持つ。
151 \fBSA_NOMASK\fP はこのフラグと同じ意味だが、廃止されており、非標準である。
154 \fBsigaltstack\fP(2) で提供される別のシグナル・スタックでシグナルハンドラを呼び出す。
155 別のシグナル・スタックが利用可能でなければ、デフォルトのスタックが 使用される。 このフラグはシグナルハンドラを設定する際にのみ意味を持つ。
158 シグナルハンドラを設定する際に、シグナルの動作をデフォルトに戻す。 このフラグはシグナルハンドラを設定する際にのみ意味を持つ。
159 \fBSA_ONESHOT\fP はこのフラグと同じ意味だが、廃止されており、非標準である。
162 いくつかのシステムコールをシグナルの通知の前後で再開できるようにして、 BSD シグナル方式 (semantics) と互換性のある動作を提供する。
163 このフラグはシグナルハンドラを設定する際にのみ意味を持つ。 \fBsignal\fP(7) に書かれているシステムコールの再開に関する議論を参照のこと。
165 \fBSA_SIGINFO\fP (Linux 2.2 以降)
168 .\" field was added in Linux 2.1.86.)
169 シグナルハンドラは一つではなく、三つの引き数を持つ。この場合は \fIsa_handler\fP のかわりに \fIsa_sigaction\fP
170 を設定しなければならない このフラグはシグナルハンドラを設定する際にのみ意味を持つ。
173 \fIsa_sigaction\fP のパラメータ \fIsiginfo_t\fP は以下の要素を持つ構造体である:
178 .\" si_trapno seems to be only used on SPARC and Alpha;
179 .\" this page could use a little more detail on its purpose there.
180 .\" In the kernel: si_tid
182 int si_signo; /* Signal number */
183 int si_errno; /* An errno value */
184 int si_code; /* Signal code */
185 int si_trapno; /* Trap number that caused
186 hardware\-generated signal
187 (unused on most architectures) */
188 pid_t si_pid; /* Sending process ID */
189 uid_t si_uid; /* Real user ID of sending process */
190 int si_status; /* Exit value or signal */
191 clock_t si_utime; /* User time consumed */
192 clock_t si_stime; /* System time consumed */
193 sigval_t si_value; /* Signal value */
194 int si_int; /* POSIX.1b signal */
195 void *si_ptr; /* POSIX.1b signal */
196 int si_overrun; /* Timer overrun count; POSIX.1b timers */
197 int si_timerid; /* Timer ID; POSIX.1b timers */
198 void *si_addr; /* Memory location which caused fault */
199 long si_band; /* Band event (was \fIint\fP in
200 glibc 2.3.2 and earlier) */
201 int si_fd; /* File descriptor */
202 short si_addr_lsb; /* Least significant bit of address
203 (since Linux 2.6.32) */
208 \fIsi_signo\fP, \fIsi_errno\fP, \fIsi_code\fP は全てのシグナルに対して定義されている (\fIsi_errno\fP は
209 Linux では一般的には使用されない)。 構造体の残りの部分は、共用体 (union) になっているかもしれない。
210 その場合は該当するシグナルにおいて意味のあるフィールドのみを読み込む ことができる。
212 \fBkill\fP(2) や \fBsigqueue\fP(3) で送信されたシグナルでは \fIsi_pid\fP と \fIsi_uid\fP が設定される。
213 さらに、 \fBsigqueue\fP(3) で送信されたシグナルでは \fIsi_int\fP と \fIsi_pid\fP
214 にシグナルの送信者により指定された値が設定される。詳細は \fBsigqueue\fP(3) を参照。
216 POSIX.1b タイマ (Linux 2.6 以降) は \fIsi_overrun\fP と \fIsi_timerid\fP を
217 設定する。 \fIsi_timerid\fP フィールドはカーネルがタイマを特定するのに
218 使用する内部 ID であり、 \fBtimer_create\fP(2) が返すタイマ ID と同じではない。
219 \fIsi_overrun\fP フィールドはタイマが回り切った回数である。
220 これは \fBtimer_getoverrun\fP(2) の呼び出しで取得できる情報と同じである。
221 これらのフィールドは非標準で Linux による拡張である。
223 メッセージキューの通知用に送信されたシグナル (\fBmq_notify\fP(3) の \fBSIGEV_SIGNAL\fP の説明を参照) では、
224 \fIsi_int\fP/\fIsi_ptr\fP に \fBmq_notify\fP(3) に渡された \fIsigev_value\fP が設定される。 \fIsi_pid\fP
225 にはメッセージ送信者のプロセス ID が設定され、 \fIsi_uid\fP にはメッセージ送信者の実ユーザ ID が設定される。
228 .\" When si_utime and si_stime where originally implemented, the
229 .\" measurement unit was HZ, which was the same as clock ticks
230 .\" (sysconf(_SC_CLK_TCK)). In 2.6, HZ became configurable, and
231 .\" was *still* used as the unit to return the info these fields,
232 .\" with the result that the field values depended on the the
233 .\" configured HZ. Of course, the should have been measured in
234 .\" USER_HZ instead, so that sysconf(_SC_CLK_TCK) could be used to
235 .\" convert to seconds. I have a queued patch to fix this:
236 .\" http://thread.gmane.org/gmane.linux.kernel/698061/ .
237 .\" This patch made it into 2.6.27.
238 .\" But note that these fields still don't return the times of
239 .\" waited-for children (as is done by getrusage() and times()
240 .\" and wait4()). Solaris 8 does include child times.
241 \fBSIGCHLD\fP は \fIsi_pid\fP, \fIsi_uid\fP, \fIsi_status\fP, \fIsi_utime\fP,
242 \fIsi_stime\fP を設定し、子プロセスに関する情報を提供する。
243 \fIsi_pid\fP フィールドは子プロセスのプロセス ID で、
244 \fIsi_uid\fP フィールドは子プロセスの実ユーザ ID である。
245 \fIsi_stime\fP フィールドには、 (\fIsi_code\fP が \fBCLD_EXITED\fP の場合は)
246 子プロセスの終了ステータスが、それ以外の場合は状態が変化する原因と
248 \fIsi_utime\fP と \fIsi_stime\fP には子プロセスが使用したユーザ CPU 時間とシ
249 ステム CPU 時間がそれぞれ格納される。(\fBgetrusage\fP(2) や \fBtime\fP(2) と
250 異なり) これらのフィールドには wait 待ちの子プロセスにより使用された時
251 間は含まれない。 2.6 より前と 2.6.27 以降のカーネルでは、 これらのフィー
252 ルドに格納される CPU 時間の単位は \fIsysconf(_SC_CLK_TCK)\fP である。
253 2.6.27 より前の 2.6 系のカーネルでは、バグがあり、 これらのフィールドの
254 CPU 時間の単位が (カーネルのコンフィグで指定される) システムの jiffy で
255 あった (\fBtime\fP(7) 参照)。
257 .\" FIXME SIGTRAP also sets the following for ptrace_notify() ?
258 .\" info.si_code = exit_code;
259 .\" info.si_pid = task_pid_vnr(current);
260 .\" info.si_uid = current_uid(); /* Real UID */
261 \fBSIGILL\fP, \fBSIGFPE\fP, \fBSIGSEGV\fP, \fBSIGBUS\fP, \fBSIGTRAP\fP では、 \fIsi_addr\fP に
262 fault が発生したアドレスが設定される。 いくつかのアーキテクチャでは、 これらのシグナルは \fIsi_trapno\fP フィールドにも設定される。
263 \fBSIGBUS\fP が発生するエラーのいくつか、特に \fBBUS_MCEERR_AO\fP と \fBBUS_MCEERR_AR\fP では、
264 \fIsi_addr_lsb\fP も設定される。 このフィールドは報告されるアドレスの最下位ビットを示し、 これによりメモリ破壊の程度を知ることができる。
265 例えば、ページ全体が壊れている場合には \fIsi_addr_lsb\fP には \fIlog2(sysconf(_SC_PAGESIZE))\fP が入る。
266 \fBBUS_MCERR_*\fP と \fIsi_addr_lsb\fP は Linux 固有の拡張である。
268 \fBSIGIO\fP/\fBSIGPOLL\fP (2 つの名前は Linux では同義語) では \fIsi_band\fP と \fIsi_fd\fP が設定される。
269 \fIsi_band\fP イベントは、 \fBpoll\fP(2) が \fIrevents\fP フィールドに設定するのと同じ値が入ったビットマスクである。
270 \fIsi_fd\fP フィールドは I/O イベントが発生したファイルディスクリプタを示す。
272 \fIsi_code\fP は、そのシグナルが送信された理由を示す値である (ビットマスクではない)。 以下は、どのシグナルの場合でも \fIsi_code\fP
273 に入りうる値のリストである。シグナルが生成された理由も記載している。
289 POSIX メッセージキューの状態が変化した (Linux 2.6.6 以降)。 \fBmq_notify\fP(3)\fB参照。\fP
295 \fBSIGIO\fP がキューイングされた (Linux 2.2 以下のカーネルのみ; Linux 2.4 以降では以下で説明する
296 \fBSIGIO\fP/\fBSIGPOLL\fP の \fIsi_code\fP が入る)。
299 .\" SI_DETHREAD is defined in 2.6.9 sources, but isn't implemented
300 .\" It appears to have been an idea that was tried during 2.5.6
301 .\" through to 2.5.24 and then was backed out.
302 \fBtkill\fP(2) または \fBtgkill\fP(2) (Linux 2.4.19 以降)
305 \fBSIGILL\fP シグナルの場合、 \fIsi_code\fP には以下の値が入る可能性がある:
333 \fBSIGFPE\fP シグナルの場合、 \fIsi_code\fP には以下の値が入る可能性がある:
352 浮動小数点の不正確な演算結果 (inexact result)
361 \fBSIGSEGV\fP シグナルの場合、 \fIsi_code\fP には以下の値が入る可能性がある:
365 オブジェクトにマッピングされていないアドレス
368 マッピングされたオブジェクトに対するアクセス許可がない
371 \fBSIGBUS\fP シグナルの場合、 \fIsi_code\fP には以下の値が入る可能性がある:
375 不正なアドレス・アライメント (alignment)
383 \fBBUS_MCEERR_AR\fP (Linux 2.6.32 以降)
384 マシンチェックで使用中のハードウェアメモリのエラーが検出された。対応が必須。
386 \fBBUS_MCEERR_AO\fP (Linux 2.6.32 以降)
387 実行中にハードウェアメモリエラーが検出されたが、使用中のメモリではない。対応は必須ではない。
390 \fBSIGTRAP\fP シグナルの場合、 \fIsi_code\fP には以下の値が入る可能性がある:
399 \fBTRAP_BRANCH\fP (Linux 2.4 以降)
402 \fBTRAP_HWBKPT\fP (Linux 2.4 以降)
403 ハードウェア・ブレークポイント/ウォッチポイント
406 \fBSIGCHLD\fP シグナルの場合、 \fIsi_code\fP には以下の値が入る可能性がある:
419 トレース対象の子プロセスがトラップを上げた
425 停止していた子プロセスが再開した (Linux 2.6.9 以降)
428 \fBSIGIO\fP/\fBSIGPOLL\fP シグナルの場合、 \fIsi_code\fP には以下の値が入る可能性がある:
450 \fBsigaction\fP() 関数は成功すると 0 を返す。 エラーの場合、\-1 を返し、 \fIerrno\fP にエラーを示す値をセットする。
454 \fIact\fP か \fIoldact\fP が指しているメモリが正しいプロセスのアドレス空間にない。
457 無効なシグナルが指定された。補足 (catch) したり無視したりできない シグナルである \fBSIGKILL\fP や \fBSIGSTOP\fP
458 に対する動作を変更しようとした場合にも発生する。
460 .\" SVr4 does not document the EINTR condition.
463 \fBfork\fP(2) 経由で作成された子プロセスは、親プロセスのシグナルの処理方法の コピーを継承する。
464 \fBexecve\fP(2) の前後で、ハンドラが設定されているシグナルの処理方法はデフォルトにリセットされ、
465 無視が設定されているシグナルの処理方法は変更されずそのままとなる。
467 POSIX では、 \fBkill\fP(2) や \fBraise\fP(3) で生成できないシグナル \fBSIGFPE\fP, \fBSIGILL\fP,
468 \fBSIGSEGV\fP を無視 (ignore) した場合、その後の動作は未定義である。 ゼロによる整数割り算の結果は未定義となる。
469 アーキテクチャーによっては、このとき \fBSIGFPE\fP シグナルが生成される。 (同様に負の最大整数を \-1 で割ると \fBSIGFPE\fP
470 が生成されるかもしれない) このシグナルを無視すると無限ループに陥るかもしれない。
472 POSIX.1\-1990 では \fBSIGCHLD\fP に \fBSIG_IGN\fP を設定することを認めていない。 POSIX.1\-2001
473 では認められており、 \fBSIGCHLD\fP を無視することでゾンビプロセスの生成を防止することができる (\fBwait\fP(2) を参照)。
474 さらに、BSD と SystemV では \fBSIGCHLD\fP を無視した際の動作が異なっている。
475 そのため、完全に移植性がある方法で、終了した子プロセスがゾンビにならないこと を保証するには、 \fBSIGCHLD\fP シグナルを補足し、
476 \fBwait\fP(2) などを実行するしかない。
478 POSIX.1\-1990 の仕様では \fBSA_NOCLDSTOP\fP のみが定義されている。
479 POSIX.1\-2001 では \fBSA_NOCLDWAIT\fP, \fBSA_RESETHAND\fP, \fBSA_NODEFER\fP,
480 \fBSA_SIGINFO\fP が追加された。 UNIX の古い実装で動かすアプリケーションで、
481 他の \fIsa_flags\fP フラグを使用すると移植性が下がる。
483 \fBSA_RESETHAND\fP フラグは SVr4 の同じ名前のフラグと互換性がある。
485 \fBSA_NODEFER\fP フラグは 1.3.9 以降のカーネルでは同じ名前の SVr4 のフラグと互換性がある。 ぞれ以前の Linux
486 カーネルの実装では、このフラグを設定しているシグナル だけでなく、どのシグナルでも受けることを許していた (実際には \fIsa_mask\fP
489 \fBsigaction\fP() の二番目の引き数に NULL を指定して呼び出すと、現在のシグナルハンドラを確認する
490 ことができる。また、二番目と三番目の引き数を NULL にて呼び出すことで、 指定されたシグナルが現在のマシンで使えるかどうかチェックできる。
492 \fBSIGKILL\fP や \fBSIGSTOP\fP を (\fIsa_mask\fP に指定して) 禁止することはできない。 禁止しようとしても黙って無視される。
494 シグナル集合の操作に関する詳細は \fBsigsetops\fP(3) を参照のこと。
496 シグナルハンドラ内から安全に呼び出すことができる、 async\-signal\-safe functions (非同期シングルで安全な関数) の
497 リストについては \fBsignal\fP(7) を参照。
499 \fBSA_SIGINFO\fP が導入される前は、 \fIstruct sigcontext\fP 型の二番目の引き数と一緒に \fIsa_handler\fP
500 を使用することで、 いくつかの追加の情報を入手することができた。 詳細については Linux カーネルソースの関連部分を見てほしい。
503 2.6.13 以前のカーネルでは、 \fIsa_flags\fP に \fBSA_NODEFER\fP を指定した場合、
504 ハンドラが実行中に配送されたシグナル自身がマスクされなくなるだけでなく、 \fIsa_mask\fP に指定されたシグナルもマスクされなくなる。
505 このバグは、カーネル 2.6.14 で修正された。
507 \fBmprotect\fP(2) 参照。
509 \fBkill\fP(1), \fBkill\fP(2), \fBkillpg\fP(2), \fBpause\fP(2), \fBrestart_syscall\fP(2),
510 \fBsigaltstack\fP(2), \fBsignal\fP(2), \fBsignalfd\fP(2), \fBsigpending\fP(2),
511 \fBsigprocmask\fP(2), \fBsigsuspend\fP(2), \fBwait\fP(2), \fBraise\fP(3),
512 \fBsiginterrupt\fP(3), \fBsigqueue\fP(3), \fBsigsetops\fP(3), \fBsigvec\fP(3),
513 \fBcore\fP(5), \fBsignal\fP(7)
515 この man ページは Linux \fIman\-pages\fP プロジェクトのリリース 3.54 の一部
516 である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は
517 http://www.kernel.org/doc/man\-pages/ に書かれている。