1 .\" Copyright (c) 1996 Andries Brouwer (aeb@cwi.nl)
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24 .\" 5 Oct 2002, Modified by Michael Kerrisk <mtk.manpages@gmail.com>
25 .\" Updated for POSIX.1 2001
26 .\" 2004-12-17 Martin Schulze <joey@infodrom.org>, mtk
27 .\" Removed errno declaration prototype, added notes
28 .\" 2006-02-09 Kurt Wall, mtk
29 .\" Added non-POSIX errors
31 .\"*******************************************************************
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35 .\"*******************************************************************
37 .\" Japanese Version Copyright (c) 1997 HIROFUMI Nishizuka
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39 .\" Translated 1997-12-24, HIROFUMI Nishizuka <nishi@rpts.cl.nec.co.jp>
40 .\" Updated 1999-03-01, NAKANO Takeo <nakano@apm.seikei.ac.jp>
41 .\" Updated 1999-08-21, NAKANO Takeo <nakano@apm.seikei.ac.jp>
42 .\" Updated 2003-07-03, Akihiro MOTOKI <amotoki@dd.iij4u.or.jp>
43 .\" Updated 2005-03-15, Akihiro MOTOKI
44 .\" Updated 2006-02-15, Akihiro MOTOKI, Catch up to LDP v2.23
45 .\" Updated 2006-07-14, Akihiro MOTOKI, Catch up to LDP v2.34
46 .\" Updated 2008-08-07, Akihiro MOTOKI, Catch up to LDP v3.05
48 .TH ERRNO 3 2015\-01\-22 "" "Linux Programmer's Manual"
50 errno \- 直近に発生したエラーの番号
53 .\".BI "extern int " errno ;
54 \fB#include <errno.h>\fP
56 ヘッダーファイル \fI<errno.h>\fP で整数型の変数 \fIerrno\fP が定義されており、
57 システムコールやいくつかのライブラリ関数は、エラーが発生した際に この変数にその原因を示す値を設定する。 この値は呼び出しの返り値がエラー
58 (ほとんどのシステムコールでは \-1 で、ほとんどのライブラリ関数では \-1 か NULL) を示したときに
59 のみ意味を持つが、ライブラリ関数は成功した場合も \fIerrno\fP を変更することが許されている。
61 有効なエラー番号はいずれも 0 以外の値を持つ。 どのシステムコールもライブラリ関数も \fIerrno\fP を 0 に設定することはない。
63 いくつかのシステムコールやライブラリ関数 (例えば \fBgetpriority\fP(2)) では、成功した場合の有効な返り値として \-1
64 が返されることがある。 このような場合、成功なのかエラーなのかを区別するためには、 呼び出しの前に \fIerrno\fP を 0
65 に設定しておけばよい。呼び出しの返り値がエラー発生の可能性を 示すものだった場合には、 \fIerrno\fP が 0 以外の値かを見て確認すればよい。
67 \fIerrno\fP は、ISO C standard で \fIint\fP 型の変更可能な左辺値 として定義されており、明示的に宣言を行ってはならない;
68 \fIerrno\fP はマクロの場合もありえる。 \fIerrno\fP はスレッド毎に値を持つ。 つまりあるスレッドで \fIerrno\fP が設定されても、
69 他のスレッドの \fIerrno\fP には影響しない。
71 POSIX.1 で定義されているすべてのエラー名には、 それぞれ異なる値が対応していなければならない。 但し、 \fBEAGAIN\fP と
72 \fBEWOULDBLOCK\fP は例外で、これらは同じ値を持ってもよい。
74 .\" The following is now
75 .\" POSIX.1 (2001 edition) lists the following symbolic error names. Of
76 .\" these, \fBEDOM\fP and \fBERANGE\fP are in the ISO C standard. ISO C
77 .\" Amendment 1 defines the additional error number \fBEILSEQ\fP for
78 .\" coding errors in multibyte or wide characters.
80 Below is a list of the symbolic error names that are defined on Linux. Some
81 of these are marked \fIPOSIX.1\fP, indicating that the name is defined by
82 POSIX.1\-2001, or \fIC99\fP, indicating that the name is defined by C99.
91 アドレスがすでに使用されている (POSIX.1)
94 .\" EADV is only an error on HURD(?)
98 アドレスファミリーがサポートされていない (POSIX.1)
101 リソースが一時的に利用不可 (\fBEWOULDBLOCK\fP と同じ値でもよい) (POSIX.1)
104 接続が既に処理中である (POSIX.1)
107 不正なやり取り (exchange) である
110 ファイルディスクリプターが不正である (POSIX.1)
113 ファイルディスクリプターが不正な状態である
116 メッセージが不正である (POSIX.1)
125 .\" EBFONT is defined but appears not to be used by kernel or glibc.
129 リソースが使用中である (POSIX.1)
132 操作がキャンセルされた (POSIX.1)
153 リソースのデッドロックを回避した (POSIX.1)
159 宛先アドレスが必要である (POSIX.1)
162 .\" EDOTDOT is defined but appears to be unused
163 数学関数で引き数が領域外である (out of domain)
166 .\" POSIX just says "Reserved"
167 ディスククォータ (quota) を超過した (POSIX.1)
182 ホストに到達不能である (POSIX.1)
188 不正なバイト列 (POSIX.1, C99)
194 関数呼び出しが割り込まれた (POSIX.1); \fBsignal\fP(7) 参照。
203 ソケットが接続されている (POSIX.1)
233 必要な共有ライブラリにアクセスできなかった
236 壊れた共有ライブラリにアクセスしようとした
239 リンクしようとした共有ライブラリが多過ぎる
242 a.out のライブラリセクションが壊れている (corrupted)
248 .\" ELNRNG is defined but appears to be unused
249 シンボリックリンクの回数が多過ぎる (POSIX.1)
255 オープンしているファイルが多過ぎる (POSIX.1)。 通常は \fBgetrlimit\fP(2) に説明があるリソース上限
256 \fBRLIMIT_NOFILE\fP を超過した場合に発生する。
265 .\" POSIX says "Reserved"
266 マルチホップ (multihop) を試みた (POSIX.1)
269 .\" ENAVAIL is defined, but appears not to be used
273 ネットワークが不通である (POSIX.1)
276 接続がネットワーク側から中止された (POSIX.1)
279 ネットワークが到達不能である (POSIX.1)
282 .\" ENOANO is defined but appears to be unused.
283 システム全体でオープンされているファイルが多過ぎる (POSIX.1)
286 .\" ENOCSI is defined but appears to be unused.
287 使用可能なバッファー空間がない (POSIX.1 (XSI STREAMS option))
290 ストリームの読み出しキューの先頭に読み出し可能なメッセージがない (POSIX.1)
293 そのようなデバイスは無い (POSIX.1)
296 そのようなファイルやディレクトリは無い (POSIX.1)
299 実行ファイル形式のエラー (POSIX.1)
305 利用できるロックが無い (POSIX.1)
308 .\" POSIX says "Reserved"
315 十分な空きメモリー領域が無い (POSIX.1)
318 要求された型のメッセージが存在しない (POSIX.1)
327 指定されたプロトコルが利用できない (POSIX.1)
330 デバイスに空き領域が無い (POSIX.1)
333 指定されたストリームリソースが存在しない (POSIX.1 (XSI STREAMS option))
336 ストリームではない (POSIX.1 (XSI STREAMS option))
339 関数が実装されていない (POSIX.1)
345 ソケットが接続されていない (POSIX.1)
351 .\" ENOTNAM is defined but appears to be unused.
352 ディレクトリが空ではない (POSIX.1)
358 操作がサポートされていない (POSIX.1)
361 I/O 制御操作が適切でない (POSIX.1)
367 そのようなデバイスやアドレスはない (POSIX.1)
370 ソケットでサポートしていない操作である (POSIX.1)
372 (Linux では \fBENOTSUP\fP と \fBEOPNOTSUPP\fP は同じ値を持つが、 POSIX.1
373 に従えば両者のエラー値は区別されるべきである。)
376 指定されたデータ型に格納するには値が大き過ぎる (POSIX.1)
379 操作が許可されていない (POSIX.1)
382 サポートされていないプロトコルファミリーである
390 \fBEPROTONOSUPPORT\fP
391 プロトコルがサポートされていない (POSIX.1)
394 ソケットに指定できないプロトコルタイプである (POSIX.1)
397 結果が大き過ぎる (POSIX.1, C99)
409 システムコールが中断され再スタートが必要である
412 読み出し専用のファイルシステムである (POSIX.1)
415 通信相手がシャットダウンされて送信できない
420 \fBESOCKTNOSUPPORT\fP
424 .\" ESRMNT is defined but appears not to be used
425 そのようなプロセスは無い (POSIX.1)
428 ファイルハンドルが古い状態になっている (POSIX.1)
430 NFS や他のファイルシステムで起こりうる。
436 時間が経過した (POSIX.1 (XSI STREAMS option))
438 (POSIX.1 では "STREAM \fBioctl\fP(2) timeout" と書かれている)
441 .\" ETOOMANYREFS is defined, but appears not to be used.
442 操作がタイムアウトした (POSIX.1)
445 テキストファイルが使用中である (POSIX.1)
448 Structure needs cleaning
451 プロトコルのドライバが付与 (attach) されていない
457 操作がブロックされる見込みである (\fBEAGAIN\fP と同じ値でもよい) (POSIX.1)
469 if (somecall() == \-1) {
470 printf("somecall() failed\en");
471 if (errno == ...) { ... }
476 このようにすると、参照している時点では \fIerrno\fP はもはや \fIsomecall\fP() から返された値を保持しているとは限らない
477 (\fBprintf\fP(3) により変更されているかもしれない)。 ライブラリコールをまたいで \fIerrno\fP
478 の値を保存したい場合は、以下のように保存しなければならない:
482 if (somecall() == \-1) {
484 printf("somecall() failed\en");
485 if (errsv == ...) { ... }
490 昔の C では、 \fI<errno.h>\fP をインクルードするのではなく \fIerrno\fP を手動で (\fIextern int
491 errno\fP のように) 定義するのが一般的であった。 \fBこのようなことはしないこと\fP。 こうすると、最近のバージョンの C
492 ライブラリでは正しく動作しないだろう。 しかし、(非常に) 古い UNIX システムでは、 \fI<errno.h>\fP
493 がなく、宣言が必要なことがあるかもしれない。
495 .\" In the moreutils package
496 \fBerrno\fP(1), \fBerr\fP(3), \fBerror\fP(3), \fBperror\fP(3), \fBstrerror\fP(3)
498 この man ページは Linux \fIman\-pages\fP プロジェクトのリリース 3.79 の一部
499 である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は
500 http://www.kernel.org/doc/man\-pages/ に書かれている。