release/man3/exit.3

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  23 .\" Japanese Version Copyright (c) 1997 HORIMOTO Masafumi
  24 .\"         all rights reserved.
  25 .\" Translated 1997-09-10, HORIMOTO Masafumi
  26 .\" Updated & Modified 2001-10-27, Yuichi SATO <ysato@h4.dion.ne.jp>
  27 .\" Updated & Modified 2001-12-09, Yuichi SATO
  28 .\" Updated & Modified 2005-09-06, Akihiro MOTOKI <amotoki@dd.iij4u.or.jp>
  29 .\" Updated 2007-06-18, Akihiro MOTOKI, LDP v2.57
  30 .\"
  31 .TH EXIT 3  2009-09-20 "Linux" "Linux Programmer's Manual"
  32 .SH 名前
  33 exit \- プロセスの正常終了
  34 .SH 書式
  35 .nf
  36 .B #include <stdlib.h>
  37 .sp
  38 .BI "void exit(int " status );
  39 .fi
  40 .SH 説明
  41 .BR exit ()
  42 関数は、プロセスを正常に終了させ、
  43 \fIstatus & 0377\fP という値を親プロセスへ返す
  44 .RB ( wait (2)
  45 を参照)。
  46 .LP
  47 .BR atexit (3)
  48 や
  49 .BR on_exit (3)
  50 によって
  51 登録された全ての関数は、それらが登録された順番と逆順にコールされる。
  52 (登録された関数の中で
  53 .BR atexit (3)
  54 or
  55 .BR on_exit (3)
  56 を使って
  57 exit 処理中に実行される追加の関数を登録することができる;
  58 新規に登録された関数は、この後で実行される関数リストの先頭に
  59 追加される。)
  60 これらの関数の一つが返らなかった場合
  61 (例えば、その関数が
  62 .BR _exit (2)
  63 を呼び出したり、シグナルで自分自身を kill した場合)、
  64 残りの関数はどれも呼び出されず、それ以降の exit 処理
  65 (特に
  66 .BR stdio (3)
  67 ストリームのフラッシュなど) は中止される。
  68 ある関数が
  69 .BR atexit (3)
  70 や
  71 .BR on_exit (3)
  72 を使って複数回登録されていた場合、
  73 その関数は登録されたのと同じ回数だけ呼び出される。
  74 .LP
  75 オープン中の
  76 .BR stdio (3)
  77 ストリームは全てフラッシュされて、クローズされる。
  78 .BR tmpfile (3)
  79 によって作成されたファイルは削除される。
  80 .LP
  81 C 標準では
  82 .B EXIT_SUCCESS
  83 と
  84 .B EXIT_FAILURE
  85 という 2つの定数が
  86 定義されている。それぞれ正常終了と異常終了を示すもので、
  87 .BR exit ()
  88 として渡すことができる。
  89 .SH 返り値
  90 .BR exit ()
  91 関数は返らない。
  92 .SH 準拠
  93 SVr4, 4.3BSD, POSIX.1-2001, C89, C99.
  94 .SH 注意
  95 .LP
  96 .BR atexit (3)
  97 や
  98 .BR on_exit (3)
  99 を使って登録された関数の中で
 100 .BR exit ()
 101 か
 102 .BR longjmp (3)
 103 が呼び出された場合、
 104 何が起こるかは未定義である。
 105 .LP
 106 .B EXIT_SUCCESS
 107 と
 108 .B EXIT_FAILURE
 109 を使うと、0 や (1 や \-1 といった) 0 以外の値を使うのに比べて
 110 (UNIX 以外の環境に) 移植するのがいくらか簡単になる。
 111 特に VMS は別の方式を用いている。
 112 .LP
 113 BSD は終了コードを標準化しようとしている;
 114 .I <sysexits.h>
 115 を参照すること。
 116 .LP
 117 .BR exit ()
 118 の後、親プロセスに終了ステータスが渡されなければならない。
 119 終了ステータスの渡し方には 3 つの場合がある。
 120 親プロセスが
 121 .B SA_NOCLDWAIT
 122 を設定した場合、
 123 または
 124 .B SIGCHLD
 125 ハンドラを
 126 .B SIG_IGN
 127 に設定した場合、
 128 ステータスは破棄される。
 129 親プロセスが子プロセスの終了を待っている場合、
 130 親プロセスに終了ステータスが伝えられる。
 131 どちらの場合でも exit のプロセスは直ちに終了する。
 132 「終了ステータスを関知せず終了も待たない」
 133 ということを親プロセスが指示していない場合、
 134 exit プロセスは (終了ステータスを表す 1 バイトのみを保持する)
 135 「ゾンビ」プロセスになる。
 136 これにより、後から
 137 .BR wait (2)
 138 関数を呼び出すことで、
 139 親プロセスは終了ステータスを知ることができる。
 140 .LP
 141 .B SIGCHLD
 142 シグナルのサポートが実装されている場合、
 143 このシグナルは親プロセスに送られる。
 144 親プロセスが
 145 .B SA_NOCLDWAIT
 146 を設定した場合、
 147 .B SIGCHLD
 148 シグナルが送られるかどうかは定義されていない。
 149 .LP
 150 そのプロセスがセッションのリーダーで、
 151 そのプロセスの制御端末がそのセッションの制御端末である場合、
 152 この制御端末のフォアグラウンドプロセスグループにある
 153 各プロセスに
 154 .B SIGHUP
 155 シグナルが送られ、端末がセッションから切り離される。
 156 これにより新しい制御プロセスを取得することができる。
 157 .LP
 158 プロセスが終了することにより、プロセスグループが孤立して、
 159 そのグループのメンバーのうちのどれかが停止した場合、
 160 プロセスグループの各プロセスに対して
 161 .B SIGHUP
 162 シグナルが送られ、続いて
 163 .B SIGCONT
 164 シグナルが送られる。
 165 孤立した (orphaned) プロセスグループの説明は
 166 .BR setpgid (2)
 167 を参照。
 168 .SH 関連項目
 169 .BR _exit (2),
 170 .BR setpgid (2),
 171 .BR wait (2),
 172 .BR atexit (3),
 173 .BR on_exit (3),
 174 .BR tmpfile (3)