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(split) LDP: Update releases to LDP v3.40.
[linuxjm/LDP_man-pages.git] / release / man3 / hash.3
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27 .\" HOWEVER CAUSED AND ON ANY THEORY OF LIABILITY, WHETHER IN CONTRACT, STRICT
28 .\" LIABILITY, OR TORT (INCLUDING NEGLIGENCE OR OTHERWISE) ARISING IN ANY WAY
29 .\" OUT OF THE USE OF THIS SOFTWARE, EVEN IF ADVISED OF THE POSSIBILITY OF
30 .\" SUCH DAMAGE.
31 .\"
32 .\"     @(#)hash.3      8.6 (Berkeley) 8/18/94
33 .\"
34 .\"*******************************************************************
35 .\"
36 .\" This file was generated with po4a. Translate the source file.
37 .\"
38 .\"*******************************************************************
39 .TH HASH 3 2012\-04\-23 "" "Linux Programmer's Manual"
40 .UC 7
41 .SH 名前
42 hash \- hash データベースへのアクセスメソッド
43 .SH 書式
44 .nf
45 \fB#include <sys/types.h>
46 #include <db.h>\fP
47 .fi
48 .SH 説明
49 \fI大事な注意\fP:
50 このページは、バージョン 2.1 までの glibc が提供するインターフェースに
51 ついて説明している。バージョン 2.2 以降の glibc では、もはやこれらの
52 インターフェースは提供されていない。おそらく、このページではなく、
53 \fIlibdb\fP ライブラリが提供する API をお探しなのだろう。
54
55 ルーチン \fBdbopen\fP(3)  はデータベースファイルに対するライブラリインターフェースである。 サポートされているファイルフォーマットのひとつに
56 hash ファイルがある。 データベースへのアクセスメソッドに関する一般的な記述は \fBdbopen\fP(3)  に書かれている。
57 このマニュアルページでは hash 特有の情報についてのみ記述する。
58 .PP
59 hash データ構造は、拡張可能な動的ハッシュスキームである。
60 .PP
61 \fBdbopen\fP(3)  に渡される hash アクセスメソッドに特有のデータ構造体は、 \fI<db.h>\fP
62 インクルードファイルで以下のように定義されている。
63 .in +4n
64 .nf
65
66 typedef struct {
67     unsigned int       bsize;
68     unsigned int       ffactor;
69     unsigned int       nelem;
70     unsigned int       cachesize;
71     uint32_t         (*hash)(const void *, size_t);
72     int         lorder;
73 } HASHINFO;
74 .fi
75 .in
76 .PP
77 この構造体の要素を以下に示す。
78 .TP  10
79 \fIbsize\fP
80 hash テーブルバケット (table bucket) のサイズを定義する。 デフォルトは 256 バイトである。
81 ディスクに置かれるテーブルやデータアイテムが大きいテーブルでは ページサイズを大きくするほうが良いだろう。
82 .TP 
83 \fIffactor\fP
84 ユーザが望む hash テーブル中の密度である。 これはそれぞれのバケットに格納できるキーの概数であり、 hash テーブルを拡大・縮小を作用する。
85 デフォルトは 8 である。
86 .TP 
87 \fInelem\fP
88 hash テーブルの最終サイズを大まかに見積もった値である。 この値がセットされていなかったり、あまりに低くセットされていると、 hash
89 テーブルはキーが入ってくるに応じて拡張される。 しかし少しパフォーマンスが (おそらく気付く程度に) 落ちる。 デフォルト値は 1 である。
90 .TP 
91 \fIcachesize\fP
92 メモリキャッシュの最大値 (バイト単位) の参考値。 この値は \fBあくまで参考であり\fP、
93 アクセスメソッドはこの値を越えたメモリの割り当てに成功することもある。
94 .TP 
95 \fIhash\fP
96 はユーザー定義の hash 関数である。 全てのデータに対してうまく作用する hash 関数と言うのはないから、 特定のデータセットに対しては組み込みの
97 hash 関数では パフォーマンスが低いこともあるかもしれない。 ユーザー定義の hash 関数は二つの引数をとらなくてはならない (バイト文字
98 列へのポインタと、長さ)。 そして hash 値として使われる 32ビットの値を返さなくてはならない。
99 .TP 
100 \fIlorder\fP
101 データベースに格納されているメタデータの整数値のバイトオーダー。 この数字は、順序を整数で表したものである。 例えばビッグエンディアンなら、この数値は
102 4,321 となる。 \fIlorder\fP が 0 (指定されていない)場合、現在のホスト で使われている並び順が使われる。
103 ファイルが既に存在する場合、指定した値は無視されツリーが作られ た時に指定されていた値が使われる。
104 .PP
105 ファイルが既に存在している (または \fBO_TRUNC\fP フラグが指定されていない) と、 \fIbsize\fP, \fIffactor\fP,
106 \fIlorder\fP, \fInelem\fP に指定された値は無視され、 ハッシュが作られた時に使った値が使われる。
107 .PP
108 hash 関数が指定されると、 \fIhash_open\fP はデータベースが作られた時に指定されていた hash 関数と今回指定された hash
109 関数が同じかどうかを調べ、 同じでない場合には失敗する。
110 .PP
111 \fBdbm\fP(3), と \fBndbm\fP(3)  に記述されているルーチンへの過去互換を取るためのインターフェイスが
112 存在する。しかしこれらのインターフェイスは以前のファイルフォー マットとは互換性がない。
113 .SH エラー
114 \fIhash\fP アクセスメソッドルーチンは、失敗するとライブラリルーチン \fBdbopen\fP(3)  で指定されているエラーに応じた \fIerrno\fP
115 をセットする。
116 .SH バグ
117 バイトオーダーとしてはビッグエンディアンとリトルエンディアンのみが サポートされている。
118 .SH 関連項目
119 \fBbtree\fP(3), \fBdbopen\fP(3), \fBmpool\fP(3), \fBrecno\fP(3)
120 .sp
121 \fIDynamic Hash Tables\fP, Per\-Ake Larson, Communications of the ACM, April
122 1988.
123 .sp
124 \fIA New Hash Package for UNIX\fP, Margo Seltzer, USENIX Proceedings, Winter
125 1991.
126 .SH この文書について
127 この man ページは Linux \fIman\-pages\fP プロジェクトのリリース 3.40 の一部
128 である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は
129 http://www.kernel.org/doc/man\-pages/ に書かれている。