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19 .TH PTS 4 2002\-10\-09 Linux "Linux Programmer's Manual"
21 ptmx, pts \- 擬似端末のマスタとスレーブ
23 ファイル \fI/dev/ptmx\fP は、メジャーナンバー (major number) 5、 マイナーナンバー (minor number) 2
24 を持つキャラクタ・ファイルであり、 通常、モードは 0666 で、所有者.グループは root.root である。 このファイルは、擬似端末
25 (pseudoterminal) のマスタとスレーブの ペアを作成するために使用される。
27 プロセスが \fI/dev/ptmx\fP をオープンすると、そのプロセスには 擬似端末マスタ (pseudoterminal master; PTM)
28 へのファイル・ ディスクリプタが返され、 \fI/dev/pts\fP ディレクトリに擬似端末スレーブ (pseudoterminal slave; PTS)
29 デバイスが作成される。 \fI/dev/ptmx\fP をオープンして得られるファイル・ディスクリプタは それぞれ独立の PTM であり、対応する PTS
30 を各々持つ。 PTS のパス名は、PTM のファイル・ディスクリプタを \fBptsname\fP(3) に渡すと知ることができる。
32 擬似端末スレーブをオープンする前に、必ず、マスタのファイル・ディスクリプタを 引き数として \fBgrantpt\fP(3) と
33 \fBunlockpt\fP(3) を呼び出さなければならない。
35 擬似端末のマスタとスレーブの両方がオープンされた後は、スレーブは、 プロセスに対して、実端末 (real terminal)
38 スレーブに書かれたデータはマスタ・ディスクリプタに対する入力として扱われ、 マスタに書かれたデータはスレーブに対する入力として扱われる。
40 実例をあげると、擬似端末は \fBxterm\fP(1) のような端末エミュレータを実装するのに使用されている。
41 端末エミュレータでは、擬似端末のマスタから読み込まれたデータは、 アプリケーションにとって実端末のデータと全く同じもののように見える。 また、
42 \fBsshd\fP(8) のようなリモート・ログイン用のプログラムの実装では、 擬似端末マスタから読み込まれたデータは、ネットワークを経由して、
43 端末や端末エミュレータに接続されているクライアント・プログラムに送信される。
45 擬似端末は、 (\fBsu\fP(1) や \fBpasswd\fP(1) のような) 通常はパイプからの入力を拒否するプログラムに、
48 \fI/dev/ptmx\fP, \fI/dev/pts/*\fP
50 (UNIX 98 pseudoterminal naming と呼ばれる) 上記の機能の Linux でのサポートは、通常 \fI/dev/pts\fP
51 にマウントされるはずの \fIdevpts\fP ファイルシステムを通して実現されている、
53 この UNIX 98 スキームが導入される前は、マスタ擬似端末は \fI/dev/ptyp0\fP, ... 、スレーブ擬似端末は
54 \fI/dev/ttyp0\fP, ... と呼ばれており、あらかじめたくさんのデバイス・ノードを割り当てて おく必要があった。
56 \fBgetpt\fP(3), \fBgrantpt\fP(3), \fBptsname\fP(3), \fBunlockpt\fP(3), \fBpty\fP(7)
58 この man ページは Linux \fIman\-pages\fP プロジェクトのリリース 3.68 の一部
59 である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は
60 http://www.kernel.org/doc/man\-pages/ に書かれている。