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(split) DP: release pages (catch up to 3.50).
[linuxjm/LDP_man-pages.git] / release / man5 / locale.5
1 .\" Copyright (C) 1994  Jochen Hein (Hein@Student.TU-Clausthal.de)
2 .\" Copyright (C) 2008  Petr Baudis (pasky@suse.cz)
3 .\"
4 .\" %%%LICENSE_START(GPLv2+_SW_3_PARA)
5 .\" This program is free software; you can redistribute it and/or modify
6 .\" it under the terms of the GNU General Public License as published by
7 .\" the Free Software Foundation; either version 2 of the License, or
8 .\" (at your option) any later version.
9 .\"
10 .\" This program is distributed in the hope that it will be useful,
11 .\" but WITHOUT ANY WARRANTY; without even the implied warranty of
12 .\" MERCHANTABILITY or FITNESS FOR A PARTICULAR PURPOSE.  See the
13 .\" GNU General Public License for more details.
14 .\"
15 .\" You should have received a copy of the GNU General Public
16 .\" License along with this manual; if not, see
17 .\" <http://www.gnu.org/licenses/>.
18 .\" %%%LICENSE_END
19 .\"
20 .\" 2008-06-17 Petr Baudis <pasky@suse.cz>
21 .\"     LC_TIME: Describe first_weekday and first_workday
22 .\"
23 .\"*******************************************************************
24 .\"
25 .\" This file was generated with po4a. Translate the source file.
26 .\"
27 .\"*******************************************************************
28 .TH LOCALE 5 2008\-06\-17 Linux "Linux User Manual"
29 .SH 名前
30 locale \- describes a locale definition file
31 .SH 説明
32 \fBロケール (locale)\fP 定義ファイルは \fBlocaledef\fP(1)  コマンドがバイナリのロケール・データベースに変換するのに
33 必要な全ての情報を含んでいる。
34
35 定義ファイルは、いくつかのセクションから構成されており、各セクション にはロケールのカテゴリが詳細に記述される。
36 .SS 文法
37 ロケール定義ファイルは以下のキーワードから構成されるヘッダーで始まる:
38 .TP 
39 \fI<escape_char>\fP
40 ファイルの残りの部分でエスケープ・キャラクターとして使用する文字を 指定する。これは特殊な意味に解釈される文字をエスケープするのに使用する。
41 デフォルトはバックスラッシュ (\e) である。
42 .TP 
43 \fI<comment_char>\fP
44 ファイルの残りの部分でコメント・キャラクターとして使用する文字 を指定する。デフォルトではシャープ (#) である。
45 .PP
46 .\" FIXME glibc 2.2.2 added new nonstandard locale categories:
47 .\" LC_ADDRESS, LC_IDENTIFICATION, LC_MEASUREMENT, LC_NAME,
48 .\" LC_PAPER, LC_TELEPHONE.  These need to be documented.
49 ロケールの定義はロケールのカテゴリ毎の定義を行う部分から構成される。 各部分は、定義済みの他のロケールのコピーを元に定義することもできるし、
50 最初から定義することもできる。カテゴリをコピーする場合、定義の中に \fBcopy\fP というキーワードに続けてコピーするロケールの名前を書く。
51 .SS LC_CTYPE
52 \fBLC_CTYPE\fP カテゴリの定義は最初のカラムに \fILC_CTYPE\fP という文字列を置くことで始める。
53
54 ここでは以下のキーワードが使用できる:
55 .TP 
56 \fIupper\fP
57 大文字 (uppercase letter) のリストを指定する。 \fBA\fP から \fBZ\fP までの文字は自動的に含まれる。 \fBcntrl\fP,
58 \fBdigit\fP, \fBpunct\fP, \fBspace\fP に指定された文字を指定することはできない。
59 .TP 
60 \fIlower\fP
61 小文字 (lowercase letter) のリストを指定する。 \fBa\fP から \fBz\fP までの文字は自動的に含まれる。 \fBcntrl\fP,
62 \fBdigit\fP, \fBpunct\fP, \fBspace\fP に指定された文字を指定することはできない。
63 .TP 
64 \fIalpha\fP
65 アルファベットの文字を指定する。 \fBupper\fP と \fBlower\fP を指定した全ての文字は自動的に含まれる。 \fBcntrl\fP,
66 \fBdigit\fP, \fBpunct\fP, \fBspace\fP に指定された文字を指定することはできない。
67 .TP 
68 \fIdigit\fP
69 数字として使用される文字を指定する。数字としては \fB0\fP から \fB9\fP のみが使用できる。これらはデフォルトで含まれている。
70 .TP 
71 \fIspace\fP
72 空白として使用する文字のリストを指定する。 \fBupper\fP, \fBlower\fP, \fBalpha\fP, \fBdigit\fP, \fBgraph\fP,
73 \fBxdigit\fP に指定された文字を指定することはできない。 \fB<space>\fP, \fB<form\-feed>\fP,
74 \fB<newline>\fP, \fB<carriage\-return>\fP, \fB<tab>\fP,
75 \fB<vertical\-tab>\fP は自動的に含まれる。
76 .TP 
77 \fIcntrl\fP
78 コントロール・キャラクターのリストを指定する。 \fBupper\fP, \fBlower\fP, \fBalpha\fP, \fBdigit\fP, \fBpunct\fP,
79 \fBgraph\fP, \fBprint\fP, \fBxdigit\fP に指定された文字を指定することはできない。
80 .TP 
81 \fIpunct\fP
82 句読点文字のリストを指定する。 \fBupper\fP, \fBlower\fP, \fBalpha\fP, \fBdigit\fP, \fBcntrl\fP, \fBxdigit\fP,
83 \fB<space>\fP に指定された文字を指定することはできない。
84 .TP 
85 \fIgraph\fP
86 表示可能文字のリストを指定するが、 \fB<space>\fP 文字は含まない。 \fBupper\fP, \fBlower\fP, \fBalpha\fP,
87 \fBdigit\fP, \fBxdigit\fP, \fBpunct\fP を指定した文字は自動的に含まれる。 \fBcntrl\fP
88 に指定された文字を指定することはできない。
89 .TP 
90 \fIprint\fP
91 \fB<space>\fP 文字を含めた表示可能文字のリストを指定する。 \fBupper\fP, \fBlower\fP, \fBalpha\fP,
92 \fBdigit\fP, \fBxdigit\fP, \fBpunct\fP, \fB<space>\fP に指定した文字は自動的に含まれる。 \fBcntrl\fP
93 に指定された文字を指定することはできない。
94 .TP 
95 \fIxdigit\fP
96 16 進数として使用する文字のリストを指定する。10 進の数字に加えて、 6 文字を昇順で続ける。デフォルトでは以下の文字が含まれている: \fB0\fP
97 から \fB9\fP、 \fBa\fP から \fBf\fP、 \fBA\fP から \fBF\fP。
98 .TP 
99 \fIblank\fP
100 \fB無地 (blank)\fP に分類される文字のリストを指定する。 \fB<space>\fP と \fB<tab>\fP
101 は自動的に含まれる。
102 .TP 
103 \fItoupper\fP
104 小文字から大文字への対応リストを指定する。各対応は小文字と大文字のペアを \fB,\fP で区切って括弧で括って指定する。
105 リストの各メンバーはセミコロンで区切る。
106 .TP 
107 \fItolower\fP
108 大文字から小文字への対応リストを指定する。tolower という キーワードが無い場合には toupper を逆にしたものが使用される。
109 .PP
110 \fBLC_CTYPE\fP の定義は \fIEND LC_CYTPE\fP という文字列で終了する。
111 .SS LC_COLLATE
112 \fBLC_COLLATE\fP カテゴリは整列順序を定義している。libc による制限のため POSIX オプションの全てが実装されているわけではない。
113
114 このカテゴリの定義は最初のカラムに \fBLC_COLLATE\fP を置くことで始める。
115
116 ここでは以下のキーワードが使用できる:
117 .TP 
118 \fIcollating\-element\fP
119 .TP 
120 \fIcollating\-symbol\fP
121 .PP
122 順序の定義は以下の行で始める:
123 .TP 
124 \fIorder_start\fP
125 .PP
126 これに \fBforward\fP, \fBbackward\fP, \fBposition\fP のいずれかのキーワードが続く。
127 順序を記述する行が続き、以下のキーワードで終る:
128 .TP 
129 \fIorder_end\fP
130 .PP
131 より詳しくは \fI/usr/lib/nls/src\fP にあるソース・ファイルを参照のこと。特に \fBPOSIX\fP の例、 \fBExample\fP と
132 \fBExample2\fP を見るとよい。
133 .PP
134 \fBLC_COLLATE\fP 定義は \fIEND LC_COLLATE\fP という文字列で終了する。
135 .SS LC_MONETARY
136 \fBLC_MONETARY\fP の定義は最初のカラムに \fBLC_MONETARY\fP を置くことで始める。
137
138 ここでは以下のキーワードが使用できる:
139 .TP 
140 \fIint_curr_symbol\fP
141 国際通貨記号を指定する。これは ISO 4217 規格に定義された国際通貨 記号 (3 文字) に区切り文字を続けた 4 文字である必要がある。
142 .TP 
143 \fIcurrency_symbol\fP
144 地域的な通貨記号を指定する。
145 .TP 
146 \fImon_decimal_point\fP
147 金額をフォーマットする際の小数点に使用する文字列を指定する。
148 .TP 
149 \fImon_thousands_sep\fP
150 金額をフォーマットする際に桁の区切りに使用する文字列を指定する。
151 .TP 
152 \fImon_grouping\fP
153 数字をフォーマットする際に何桁ごとに区切るかを指定する。
154 .TP 
155 \fIpositive_sign\fP
156 数値において正の符号に使用する文字列を指定する。
157 .TP 
158 \fInegative_sign\fP
159 数値において負の符号に使用する文字列を指定する。
160 .TP 
161 \fIint_frac_digits\fP
162 \fBint_curr_symbol\fP でフォーマットする時に使用すべき端数の桁数を指定する。
163 .TP 
164 \fIfrac_digits\fP
165 \fBcurrency_symbol\fP でフォーマットする際に使用すべき端数の桁数を指定する。
166 .TP 
167 \fIp_cs_precedes\fP
168 \fIcurrency_symbol\fP または \fIint_curr_symbol\fP をフォーマットした金額の前に付ける場合には \fB1\fP
169 を、後ろに付ける場合には \fB0\fP を指定する。
170 .TP 
171 \fIp_sep_by_space\fP
172 以下の整数のいずれかを指定する。
173 .RS
174 .TP 
175 \fB0\fP
176 記号と数値の間に空白を入れない。
177 .TP 
178 \fB1\fP
179 記号と数値の間に空白を入れる。
180 .TP 
181 \fB2\fP
182 記号と数値が隣接していれば間に空白を入れる。
183 .RE
184 .TP 
185 \fIn_cs_precedes\fP
186 .RS
187 .TP 
188 \fB0\fP
189 \- 記号は数値の後におく。
190 .TP 
191 \fB1\fP
192 \- 記号は数値の前におく。
193 .RE
194 .TP 
195 \fIn_sep_by_space\fP
196 以下の整数のいずれかを指定する。 \fB0\fP は \fIcurrency_symbol\fP または \fIint_curr_symbol\fP
197 と負の金額との間に空白を入れないことを、 \fB1\fP は負の数値と記号の間に空白を入れることを、 \fB2\fP
198 は隣接していた場合にのみ空白を入れることを意味する。
199 .TP 
200 \fIp_sign_posn\fP
201 .RS
202 .TP 
203 \fB0\fP
204 値と \fIcurrency_symbol\fP または \fIint_curr_symbol\fP を括弧で括る。
205 .TP 
206 \fB1\fP
207 符号を値と \fIcurrency_symbol\fP または \fIint_curr_symbol\fP の前に置く。
208 .TP 
209 \fB2\fP
210 符号を値と \fIcurrency_symbol\fP または \fIint_curr_symbol\fP の後に置く。
211 .TP 
212 \fB3\fP
213 符号を \fIcurrency_symbol\fP または \fIint_curr_symbol\fP の前に置く。
214 .TP 
215 \fB4\fP
216 符号を \fIcurrency_symbol\fP または \fIint_curr_symbol\fP の後に置く。
217 .RE
218 .TP 
219 \fIn_sign_posn\fP
220 .RS
221 .TP 
222 \fB0\fP
223 値と \fIcurrency_symbol\fP または \fIint_curr_symbol\fP を括弧で括る。
224 .TP 
225 \fB1\fP
226 符号を値と \fIcurrency_symbol\fP または \fIint_curr_symbol\fP の前に置く。
227 .TP 
228 \fB2\fP
229 符号を値と \fIcurrency_symbol\fP または \fIint_curr_symbol\fP の後に置く。
230 .TP 
231 \fB3\fP
232 符号を \fIcurrency_symbol\fP または \fIint_curr_symbol\fP の前に置く。
233 .TP 
234 \fB4\fP
235 符号を \fIcurrency_symbol\fP または \fIint_curr_symbol\fP の後に置く。
236 .RE
237 .PP
238 \fBLC_MONETARY\fP の定義は \fIEND LC_MONETARY\fP という文字列で終了する。
239 .SS LC_NUMERIC
240 このカテゴリの定義は最初のカラムに \fBLC_NUMERIC\fP という文字列を置くことで始める。
241
242 ここでは以下のキーワードが使用できる:
243 .TP 
244 \fIdecimal_point\fP
245 数値をフォーマットする際に小数点に使用する文字列を指定する。
246 .TP 
247 \fIthousands_sep\fP
248 数値をフォーマットする際に桁の区切りに使用する文字列を指定する。
249 .TP 
250 \fIgrouping\fP
251 数字をフォーマットする際に何桁ごとに区切るかを指定する。
252 .PP
253 The \fBLC_NUMERIC\fP の定義は \fIEND LC_NUMERIC\fP という文字列で終了する。
254 .SS LC_TIME
255 このカテゴリの定義は最初のカラムに \fBLC_TIME\fP という文字列を置くことで始める。
256
257 ここでは以下のキーワードが使用できる:
258 .TP 
259 \fIabday\fP
260 曜日の名前の省略形のリストを指定する。 リストは \fIweek\fP で指定された週の開始曜日 (デフォルトでは日曜日) から始める。
261 .TP 
262 \fIday\fP
263 曜日の名前のリストを指定する。 リストは \fIweek\fP で指定された週の開始曜日 (デフォルトでは日曜日) から始める。
264 .TP 
265 \fIabmon\fP
266 月の名前の省略形のリストを指定する。
267 .TP 
268 \fImon\fP
269 月の名前のリストを指定する。
270 .TP 
271 \fIam_pm\fP
272 それぞれ \fB午前 (am)\fP と \fB午後 (pm)\fP に対応する文字列を指定する。
273 .TP 
274 \fId_t_fmt\fP
275 適切な日付け (date) と時刻 (time) のフォーマットを指定する。
276 .TP 
277 \fId_fmt\fP
278 適切な日付け (date) のフォーマットを指定する。
279 .TP 
280 \fIt_fmt\fP
281 適切な時刻 (time) のフォーマットを指定する。
282 .TP 
283 \fIt_fmt_ampm\fP
284 12 時間方式を使用した時刻のフォーマットを指定する。
285 .TP 
286 \fIweek\fP
287 3 つの値からなるリストを指定する。 リストは、一週間の日数 (デフォルトでは 7)、 週の開始曜日 (デフォルトでは日曜に対応)、
288 一年の最初の週の最小の長さ (デフォルトでは 4) から構成される。 週の開始曜日については、週の開始日が日曜日の場合には \fB19971130\fP
289 を、月曜日の場合には \fB19971201\fP を使用する。したがって、 \fIday\fP リストの最初の日として、 \fB19971130\fP
290 を使う国ではその地域の日曜日の名前を、 \fB19971201\fP を使う国ではその地域の月曜日の名前を設定すべきである。
291 .TP 
292 \fIfirst_weekday\fP (glibc 2.2 以降)
293 カレンダーアプリケーションで最初に表示する曜日の \fIday\fP リストにおける番号。 デフォルト値の 1 は日曜日か月曜日に対応する。
294 どちらに対応するかは \fIweek\fP リストの二番目の項目の値で決まる。
295 .TP 
296 \fIfirst_workday\fP (glibc 2.2 以降)
297 最初の就業日を示す \fIday\fP リストにおける曜日の番号。
298 .PP
299 \fBLC_TIME\fP の定義は \fIEND LC_TIME\fP という文字列で終了する。
300 .SS LC_MESSAGES
301 このカテゴリの定義は最初のカラムに \fBLC_MESSAGES\fP という文字列を置くことで始める。
302
303 ここでは以下のキーワードが使用できる:
304 .TP 
305 \fIyesexpr\fP
306 「はい (yes)」を意味する正規表現を指定する。
307 .TP 
308 \fInoexpr\fP
309 「いいえ (no)」を意味する正規表現を指定する。
310 .PP
311 \fBLC_MESSAGES\fP の定義は \fIEND LC_MESSAGES\fP という文字列で終了する。
312
313 より詳しくは POSIX.2 規格を参照のこと。
314 .SH ファイル
315 /usr/lib/locale/ \(em 現在のロケール設定のデータベース
316 .br
317 /usr/lib/nls/charmap/* \(em 文字定義ファイル
318 .SH 準拠
319 POSIX.2, ISO/IEC 14652.
320 .SH バグ
321 .\" .SH AUTHOR
322 .\" Jochen Hein (Hein@Student.TU-Clausthal.de)
323 このマニュアルは完全ではない。
324 .SH 関連項目
325 \fBlocale\fP(1), \fBlocaledef\fP(1)  \fBlocaleconv\fP(3), \fBsetlocale\fP(3),
326 \fBcharmap\fP(5),
327 .SH この文書について
328 この man ページは Linux \fIman\-pages\fP プロジェクトのリリース 3.50 の一部
329 である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は
330 http://www.kernel.org/doc/man\-pages/ に書かれている。