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37 .TH BOOTPARAM 7 2007-12-16 "Linux" "Linux Programmer's Manual"
39 bootparam \- Linux カーネル起動時パラメータの解説
41 Linux カーネルは起動するときに「コマンドラインオプション」あるいは
44 カーネルには決定できないハードウェアのパラメータをカーネルに渡したい場合や、
45 カーネルが検出するであろう値を意図的に無効にしたり変更したりする場合に用いる。
47 カーネルが BIOS から直接起動されるとき
48 (たとえば 'cp zImage /dev/fd0'
49 でフロッピーにコピーしたカーネルから起動するなど) は、
51 ゆえに、この起動時パラメータ機能を利用するためには、
55 のようにパラメータを指定できるソフトウェアを使用しなければならない。
58 を使ってカーネルイメージそのものを修正することもできる。
63 Werner Almesberger による
64 LILO (LInux LOader) プログラムは最も広く使用されている。
65 LILO はいろいろなカーネルを選択してブートさせることができ、
70 を参照)。 LILO は DOS, OS/2, Linux, FreeBSD などを起動でき、
75 もよく使われている Linux ローダである。
76 これは DOS のプログラムで、DOS プロンプトから
77 (起動時引数とともに) Linux カーネルを起動できる
78 (いくつかの特定のリソースが利用可能でなければならない)。
79 loadlin は DOS から Linux を起動させたい人にあっている。
81 また loadlin は、DOS のドライバである状態に
85 「SoundBlaster 互換」のサウンドカードで、
87 いくつか秘密のレジスタをいじってやらないと、
88 本当の SB 互換モードにはならないようなものがある。
89 まずハードウェアについてきたドライバを組み込んで DOS を起動し、
90 その後 loadlin を使用して Linux カーネルを読み込めば、
91 リブートによってカードの設定がリセットされるのを防げるわけだ。
93 カーネルのコマンドラインはスペースで区切られた文字列
94 .RI ( "起動時引数: boot arguments" )
95 のリストから成っている。ほとんどの起動時引数は次の書式に従う。
97 name[=value_1][,value_2]...[,value_10]
99 ここで 'name' は、それに対応する値がカーネルのどの部分に渡されるものなのかを
100 識別するための、他と重ならないキーワードである。
101 書式中の 10 という制限は実際に存在する。
102 現在のコードは、キーワードひとつあたり、コンマで区切られたパラメータを
104 (しかし、事情が非常に複雑な場合には、同じキーワードを再度利用して
105 10 個以上のパラメータを与えることができるかもしれない。
106 対象となるハードウェアの設定関数がそれをサポートしていれば、だが。)
108 カーネルコマンドラインの扱いはほとんど linux/init/main.c が行なっている。
110 \&'root=', 'nfsroot=', 'nfsaddrs=', 'ro', 'rw', 'debug', 'init'
111 といった特別な引数があるかをチェックする。
115 (配列 bootsetups に含まれている) をスキャンし、
116 指定された引数文字列 (例えば 'foo') が
117 特定のデバイスやカーネルの一部に対する設定関数
118 ('foo_setup()') に関連付けられているかを調べる。
119 例えばカーネルに foo=3,4,5,6 のようなパラメータを与えたとすると、
120 カーネルは配列 bootsetups を調べて、 'foo' が登録されているか調べる。
121 登録されていたら、'foo' に対応する設定関数 ('foo_setup()') をコールし、
122 カーネルコマンドラインに与えられた引数である 3, 4, 5, 6 を設定関数に渡す。
124 \&'foo=bar' という形式の引数のうち、
125 上記のように設定関数に受け入れられなかったものは、
127 (あまり役に立たない?) 例としては、'TERM=VT100' がある。
129 カーネルによって処理されず、環境変数としても解釈されなかった
130 残りの引数は、プロセス 1 に渡されることになる。
134 プロセス 1 に渡される引数で最も良く使われるのは、
135 \&'single' というキーワードである。
136 これを指定すると init はシングルユーザモードでコンピュータを起動し、
138 システムにインストールされている init が
141 .SS 一般的な、デバイス固有ではない起動時引き数
144 カーネルが実行する初期コマンドを設定する。
145 この指定がなされなかったり、指定したコマンドが見つからなかった場合には、
151 の順で実行を試み、すべてに失敗したら panic を起こす。
154 nfs のブートアドレスを指定した文字列に設定する。
155 このブートアドレスはネットワークブートの場合に用いられる。
159 この文字列の先頭が '/'、','、数字のいずれでもでないときは、
160 \&'/tftpboot/' が先頭に付加される。
161 この名前はネットワークブートの場合に用いられる。
167 一部の i387 コプロセッサチップには、
168 32 ビットプロテクトモードでの使用時に生じるバグがある。
169 例えば初期の ULSI-387 チップは、
170 浮動小数点演算を行なうと確実にロックアップしてしまう。
171 この起動時引数 'no387' を指定すると、
172 Linux はコプロセッサがあってもそれを無視するようになる。
173 なおもちろん、カーネルコンパイル時に浮動小数点演算をエミュレートする
174 (kernel math emulation) 指定をしなければならない!
180 初期の i486DX-100 チップの一部では 'hlt' 命令に問題があって、
181 この命令を使うとオペレーティングモードに正しく戻って来ない。
182 \&'no-hlt' を指定すれば、Linux はアイドリング時に CPU を停止
183 (halt) するかわりに無限ループを実行するようになる。
184 これによって、そのようなバグのあるチップでも Linux を使用できる。
187 起動時にルートファイルシステムとして使われるデバイスをカーネルに指定する。
189 通常はカーネルを構築したシステムのルートデバイスになる。
191 例えば 2 番目のフロッピーディスクドライブをルートデバイスに指定する場合は、
192 \&'root=/dev/fd1' とする。
197 ルートデバイスの指定にはシンボル形式と数値形式を用いることができる。
198 シンボル形式の場合は /dev/XXYN という書式で指定する。
200 Y にはドライブレターもしくはドライブ番号、
201 N には (フロッピーディスクを除く) ディスクの
202 パーティション番号を 10 進数の数値で指定する。
203 (ST-506 互換ハードディスクではデバイスタイプが 'hd' で
205 SCSI ディスクは 'sd' で Y は 'a' から 'e'、
206 Atari ACSI ディスクは 'ad' で Y は 'a' から 'e'、
207 Syquest EZ135 パラレルポートリムーバブルディスクは 'ez' で Y は 'a' のみ、
208 XT ディスクは 'xt' で Y は 'a' か 'b'、
209 フロッピーディスクは 'fd' で Y にはドライブ番号を指定する。
210 fd0 は DOS の 'A:'、fd1 は 'B:' に対応している。
211 パーティションは存在しないので N は指定しない。)
212 最新のカーネルでは、他にも次のような多くのデバイスタイプを指定できる
214 nfs, ram, scd, mcd, cdu535, aztcd, cm206cd, gscd, sbpcd, sonycd, bpcd。
215 (nfs はネットワークブートに、ram は RAM ディスクを使用する場合に用いる。)
217 なお、これらはファイルシステム上でのデバイスの指定方法とは全く関係ない。
218 \&'/dev/' を用いるのは単に慣習に過ぎない。
221 上記のデバイスを major/minor 番号の数値で指定してもよい。
222 (例えば /dev/sda3 は major 番号 8、minor 番号 3 なので、
223 \&'root=0x803' と記述できる。)
226 \&'ro' オプションは、ルートファイルシステムを
227 「読み出し専用」でマウントするようカーネルに指示し、
228 fsck プログラムがファイルシステムの矛盾を検査できるようにする。
229 ファイルシステムが「読み書き可能」として再マウントされる
230 (つまり 'mount \-w \-n \-o remount /') までの間は、
231 いかなるプロセスもこのファイルシステム上のファイルに書き込むことはできない。
235 rw オプションはルートファイルシステムを
236 「読み書き可能」でマウントするようカーネルに指示する。
245 デバイスの自動検出から I/O ポートを保護するために用いる。
248 .BI reserve= iobase,extent[,iobase,extent]...
251 デバイスドライバによるデバイスの自動検出を、
252 特定の範囲に対しては禁止しなければならないことがある。
253 ハードウェアが検出動作によって深刻な問題を引き起こす場合や、
255 また単にカーネルにハードウェアを初期化させたくない場合などがありうるだろう。
257 この起動時引数 reserve は、自動検出の対象外とする I/O ポートの範囲を指定する。
259 他の起動時引数によって明示的に指定されない限り、
260 予約された範囲に対して自動検出動作を行わない。
264 reserve=0x300,32 blah=0x300
266 と指定すると、'blah' を除くすべてのデバイスドライバは
267 0x300 から 0x31f の範囲を自動検出の対象外とする。
270 搭載されているメモリの量を返す BIOS コールは
271 PC の仕様で定義されているが、これは最大 64MB までしか返すことができない。
272 Linux は搭載メモリの量を調べるために、
273 起動時にこの BIOS コールを使用する。
274 もし 64MB 以上の RAM を搭載している場合は、
276 実際のメモリ容量を Linux に知らせることができる。
277 値は 10 進数または 16 進数 (先頭に 0x を付加) の数値で指定し、
278 1024 倍を表す 'k' または 1048576 倍を表す 'M'
280 以下は Linus による 'mem=' パラメータの解説である。
283 カーネルは 'mem=xx' パラメータとして
284 どんな値を指定してもそれをそのまま受け入れる。
286 遅かれ早かれひどいクラッシュをするだろう。
287 パラメータはアクセスしうる最も高位の RAM アドレスを指示する。
288 だから例えば 'mem=0x1000000' っていうのは
289 16MB のメモリがある、という意味になる。
290 96MB のマシンなら 'mem=0x6000000' だ。
293 マシンによってはメモリの最上位の領域を BIOS のキャッシュやら何やらの
295 実際には 96MB をフルにアドレスすることはできないかもしれない。
298 BIOS 領域に入っている物理メモリを最上位のメモリのさらに上にマップする。
299 よって最上位のメモリはたとえば 96MB + 384kB なんて値になるかもしれない。
300 linux に実際より多いメモリを教えてしまったとしたら、
302 すぐにではないかもしれないけど、ゆくゆくは確実にね。
305 また、起動時引数に 'mem=nopentium' を指定すると、
306 pentium とそれ以降の CPU を使った IA32 システム用に設定されたカーネルで
307 4MB のページテーブルを無効にすることができる。
310 デフォルトでは、カーネルはパニックの後リブートしない。
311 このオプションを用いて (N を 0 より大きな値とすれば)
313 この値は、起動後に "echo N > /proc/sys/kernel/panic"
316 .B "'reboot=[warm|cold][,[bios|hard]]'"
321 リブートのデフォルトはコールドブートになった。
322 以前のデフォルトであるウォームブートをするには
323 \&'reboot=warm' と指定しなければならない。
324 (ある種のハードウェアをリセットするにはコールドブートが必要になるが、
325 ディスクキャッシュにある書き込んでいないデータは破壊される。
326 ウォームブートでは、より素早くリブートできる。)
327 デフォルトではリブートは 'hard' で行われる。
328 すなわちリセットラインに low を出力するようキーボードコントローラに要求して、
330 しかし一部のマザーボードではこれができない。
331 \&'reboot=bios' オプションを指定すると、
332 代わりに BIOS を経由するようになる。
334 .B "'nosmp'" と "'maxcpus=N'"
335 (カーネルのコンパイル時に __SMP__ が指定されたときのみ有効。)
336 コマンドラインオプションに 'nosmp' または 'maxcpus=0' を指定すると、
337 SMP (Symmetric Multi Processing) を完全に無効にする。
338 \&'maxcpus=N' オプションは、
339 SMP モードで有効にする CPU の最大数を N に制限する。
343 カーネルが出力するメッセージはカーネルログデーモン klogd に渡され、
348 (これらのレベルについては、\fI<linux/kernel.h>\fP を参照。)
350 デバッグメッセージよりも重要なあらゆるメッセージを記録するよう設定されている
353 カーネルはプライオリティが DEBUG のメッセージも出力するようになる。
355 も klogd にオプションを渡せば実行時に設定できる。
360 カーネルがどこで CPU サイクルを消費しているか調べたい場合には、
361 カーネルのプロファイリング機能を有効にすればこれを実現できる。
364 を 0 以外の値にセットすると有効になる。
368 この 'prifile=N' オプションで指定できる。
370 の値は N が指定されれば N となり、N が指定されなかった場合は
371 .B CONFIG_PROFILE_SHIFT
373 どちらも指定されなければデフォルト値の 2 が用いられる。
375 カーネルプロファイリングの粒度を決定するところにある。
376 すなわち、各クロックの割込みごとに、システムがカーネルコードを実行していれば、
377 以下のようにカウンタの値がインクリメントされる。
379 profile[address >> prof_shift]++;
383 から見ることができるが、readprofile.c
384 のような情報を加工するツールを使ったほうが良いだろう。
389 .B "'swap=N1,N2,N3,N4,N5,N6,N7,N8'"
390 カーネルのスワップアルゴリズムをコントロールする
392 max_page_age, page_advance,
393 page_decline, page_initial_age, age_cluster_fract,
394 age_cluster_min, pageout_weight, bufferout_weight.
395 これはカーネルをチューンする人のためのオプションである。
397 .B "'buff=N1,N2,N3,N4,N5,N6'"
398 カーネルのバッファメモリ管理をコントロールする
400 max_buff_age, buff_advance,
401 buff_decline, buff_initial_age, bufferout_weight,
403 これはカーネルをチューンする人のためのオプションである。
404 .SS "RAM ディスク関連の起動時引数"
406 .B CONFIG_BLK_DEV_RAM
408 一般的には、Linux で RAM ディスクを使用するのはあまり良い考えではない。
409 システムに任せておけばもっと効率的にメモリを使用する。
410 しかしブート時 (またはブートフロッピーの作成中) には、
411 フロッピーの内容を RAM ディスクにロードすると便利かもしれない。
413 (ファイルシステムやハードウェアに関する)
414 モジュールをいくつかロードしなければならないシステムもあるだろう。
416 Linux のバージョン 1.3.48 において、
417 RAM ディスクの取り扱いが根底から変化した。
418 それ以前までは、メモリは静的に割り当てられ、
419 \&'ramdisk=N' パラメータでそのサイズを指定していた。
423 現在は RAM ディスクはバッファキャッシュを使用しており、
427 が新しい RAM ディスクの設定とどのように関係するか) については、
428 .I /usr/src/linux/Documentation/ramdisk.txt
431 4 つのパラメータがある。論理値をとるものが 2 つ、整数値をとるものが 2 つ。
433 .B "'load_ramdisk=N'"
434 N=1 なら RAM ディスクをロードする。N=0 ならロードしない (デフォルト)。
436 .B "'prompt_ramdisk=N'"
437 N=1 ならフロッピー挿入を促すプロンプトを出す (デフォルト)。
439 (従って、このパラメータを指定する必要はまず無いであろう。)
441 .BR 'ramdisk_size=N' " もしくは (古い形式の) " 'ramdisk=N'
442 ラムディスクの最大サイズを N kB (キロバイト) にセットする。
445 .B "'ramdisk_start=N'"
447 (フロッピー先頭からのオフセットで指定した RAM ディスクの開始点)
449 これはカーネルイメージのあとに RAM ディスクイメージを置く場合に必要となる。
453 .B CONFIG_BLK_DEV_RAM
455 .B CONFIG_BLK_DEV_INITRD
457 最近は initrd を使用するようにカーネルをコンパイルできる。
459 ブートプロセスはカーネルと RAM ディスクをロードし、
460 カーネルは initrd を「普通の」 RAM ディスクに変換し、
461 この RAM ディスクがルートデバイスとして「読み書き可能」でマウントされる。
463 その後「真の」ルートファイルシステムがマウントされ、
464 initrd ファイルシステムは /initrd に移される。
465 最後に通常のブートシーケンス (具体的には /sbin/init の呼び出し) が実行される。
468 .I /usr/src/linux/Documentation/initrd.txt
471 \&'noinitrd' オプションを用いると、
472 カーネルは (initrd 動作を行うようにコンパイルされている場合でも)
473 上記の動作を行なわず、代わりに initrd のデータを
477 データは、そのデータを使った最後のプロセスが
480 .SS "SCSI デバイス用の起動時引数"
484 -- SCSI ホストアダプタが占有する I/O ポートの先頭アドレス。
485 16 進表記で指定し、通常 0x200 から 0x3ff の範囲に位置する。
488 -- カードが利用するハードウェア割り込み。有効な値はカードに
489 よって異なるが、通常は 5, 7, 9, 10, 11, 12, 15 である。
490 これ以外の値は通常、IDE ハードディスク、フロッピー、
491 シリアルポートといった一般的な周辺機器によって使用される。
494 -- SCSI バス上のホストアダプタが自分自身を識別するために使用する ID 番号。
495 この値を変更できるホストアダプタもごく希に存在するが、
497 よく使われるデフォルト値は 7 であるが、Seagate もしくは
498 Future Domain 製の TMC-950 ボードでは 6 が使われる。
501 -- SCSI ホストアダプタが取り付けられたデバイスとの通信に際して
503 1 を指定するとパリティチェックが有効になり、
505 しかし、すべてのデバイスがこの起動時引数によるパリティの選択を
508 .B "'max_scsi_luns=...'"
509 SCSI デバイスは複数の「サブデバイス」を自分自身の内部に持つことができる。
510 最もよくある例として、一時に 1 枚以上のディスクを扱うことができる
511 (チェンジャー機能付の) SCSI CD-ROM がある。
513 「論理ユニット番号 (LUN)」によって特定される。
514 しかしほとんどのデバイス (例えばハードディスクやテープドライブ) は、
515 LUN 番号 0 が割り当てられた、ただひとつのデバイスからなる。
517 設計が不十分な SCSI デバイスでは 0 以外の LUN 番号への自動検出を
520 .B CONFIG_SCSI_MULTI_LUN
522 最近のカーネルではデフォルトでは LUN 番号 0 のみを検出する。
524 起動時に調べる LUN 番号を指定する場合、起動時引数として
525 \&'max_scsi_luns=n' を指定する。n は 1 から 8 の間で指定する。
526 n=1 以上の値を使用しないようにすれば、
527 このようないかれた機械にひどい目にあわされずにすむだろう。
530 SCSI テープドライバの起動時設定の一部は以下のようにして行なうことができる。
532 .BI st= buf_size[,write_threshold[,max_bufs]]
534 最初の 2 つの数字は kB 単位で指定する。
536 のデフォルトは 32kB である。上限は 16384kB まで指定できる。
539 バッファのデータのサイズがこの値を越えるとデータはテープに書き出される。
543 は検出されたドライブの数によって変化するが、デフォルトは 2 である。
549 .I Documentation/scsi/st.txt
551 .IR drivers/scsi/README.st )
554 .B Adaptec aha151x, aha152x, aic6260, aic6360, SB16-SCSI の設定
556 aic に続く番号はカードに搭載されている実際のチップを表す
557 (Soundblaster-16 SCSI も後者に含まれる)。
560 インストールされている BIOS を探す。
562 この場合は以下のように起動時引数を指定することになる。
564 .BI aha152x= iobase[,irq[,scsi-id[,reconnect[,parity]]]]
566 もしドライバのコンパイル時にデバッグオプションを指定していた場合は、
567 6 番目の値でデバッグレベルを指定できる。
569 すべてのパラメータは、このセクションの最初で説明した通りである。
571 に 0 以外の値を指定すると、デバイスを切断したり接続したりできる。
576 パラメータは必ず上記の順番どおりに指定されなければならない。
577 例えば、パリティ (parity) を設定したい場合には、
578 iobase, irq, scsi-id, reconnect も同時に指定する必要がある。
580 .B Adaptec aha154x の設定
582 i82077 フロッピーディスクコントローラをボードに搭載している。
583 一方 aha1540 シリーズのカードは搭載していない。
586 どのくらい「フェアに」振る舞うかを指定するパラメータがある。
589 .BI aha1542= iobase[,buson,busoff[,dmaspeed]]
592 0x130, 0x134, 0x230, 0x234, 0x330, 0x334。
593 クローンカードの中には他の値を指定できるものもある。
595 .IR buson ", " busoff
596 値はカードがISA バスを占有する時間をマイクロ秒単位で指定する。
597 省略時はそれぞれ 11us on と 4us off になっているので、
598 他のカード (例えば ISA LANCE イーサネットカード) も
602 値は DMA (Direct Memory Access) 転送速度を MB/s 単位で設定する。
603 省略時は 5MB/s である。新しいリビジョンのカードでは、
604 この値を使ったソフトウェアによる設定ができる。
606 マザーボードが対応していれば最大 10MB/s まで指定可能である。
607 5MB/s 以上の値を使う場合は注意して実験してからにすること。
609 .B Adaptec aha274x, aha284x, aic7xxx の設定
612 .BI aic7xxx= extended,no_reset
615 値が 0 以外の時は、大容量ディスク用の拡張変換が有効になる。
617 値を 0 以外の値にすると、ホストアダプタの検出時に、
618 ドライバによる SCSI バスの初期化を行わない。
620 .B "AdvanSys SCSI ホストアダプタの設定 ('advansys=')"
621 AdvanSys ドライバはカードの検出先として
623 EISA や PCI カードではこれらを指定しても全く効果が無い。
624 ISA 及び VLB カードの検出に対してのみ用いられる。
625 さらに、デバッグオプション付きでドライバがコンパイルされている場合、
626 デバッグ情報の出力レベルとして 0xdeb[0-f] パラメータを追加できる。
627 0-f によりデバッグメッセージの情報のレベルを 16 段階で指定する。
631 .BI AM53C974= host-scsi-id,target-scsi-id,max-rate,max-offset
633 .B BusLogic SCSI ホストアダプタの設定 ('BusLogic=')
635 .BI BusLogic= N1,N2,N3,N4,N5,S1,S2,...
637 Buslogic のコマンドラインパラメータに関する詳細な議論は
638 .I /usr/src/linux/drivers/scsi/BusLogic.c
639 (著者がいま見ているカーネルでは 4350-4497 行目) を参照すること。
640 以下はこれを非常におおざっぱに要約したものである。
642 パラメータ N1 から N5 までは整数である。
644 N1 はホストアダプタが存在する I/O アドレス。
645 N2 はタグキューイングをサポートするデバイスに対して使用するキューの深さ。
646 N3 はバス安定時間 (BST) を秒単位で指定する。
647 これはホストアダプタのハードリセットにより SCSI バスをリセットしてから
648 SCSI コマンドの発行を開始するまでの待ち時間である。
649 N4 はローカルオプション (ひとつのホストアダプタ用)。
650 N5 はグローバルオプション (すべてのホストアダプタ用)。
653 タグキューイング (TQ:Default, TQ:Enable, TQ:Disable, TQ:<Per-Target-Spec>)、
654 エラー復帰 (ER:Default, ER:HardReset, ER:BusDeviceReset,
655 ER:None, ER:<Per-Target-Spec>)、
656 ホストアダプタの検出 (NoProbe, NoProbeISA, NoSortPCI)。
659 検出対象にする I/O ポートのリストを以下のようにして変更できる。
661 .BI eata= iobase,iobase,...\fP.
663 .B Future Domain TMC-16x0 の設定
665 .BI fdomain= iobase,irq[,adapter_id]
667 .B Great Valley Products (GVP) SCSI コントローラの設定
669 .BI gvp11= dma_transfer_bitmask
671 .B Future Domain 製 TMC-8xx, TMC-950 の設定
673 .BI tmc8xx= mem_base,irq
676 にはカードが使用するメモリマップ I/O の領域を指定する。通常
677 は次の値のどれかが使われる: 0xc8000, 0xca000, 0xcc000,
678 0xce000, 0xdc000, 0xde000。
684 S はコンマ区切りの文字列で、各項目は keyword[:value] 形式で指定する。
686 ioport:addr, noreset, nosync:x, period:ns, disconnect:x, debug:x, proc:x。
688 .I /usr/src/linux/drivers/scsi/in2000.c
691 .B NCR5380 および NCR53C400 の設定
694 .BI ncr5380= iobase,irq,dma
698 .BI ncr53c400= iobase,irq
701 255 (0xff) を指定すれば無効にできる。
702 IRQ に 254 を指定すると自動検出する。
704 .I Documentation/scsi/g_NCR5380.txt
706 .IR drivers/scsi/README.g_NCR5380 )
713 S はコンマ区切りの文字列で、各項目は keyword[:value] 形式で指定する。
715 mpar (master_parity),
716 spar (scsi_parity), disc (disconnection), specf
717 (special_features), ultra (ultra_scsi), fsn
718 (force_sync_nego), tags (default_tags), sync (default_sync),
719 verb (verbose), debug (debug), burst (burst_max)。
721 .I /usr/src/linux/drivers/scsi/README.ncr53c8xx
726 .BI ncr53c406a= iobase[,irq[,fastpio]]
728 割り込み無しで動作するモードには irq に 0 を指定する。
729 高速 PIO モードは fastpio に 1 を指定し、低速モードは 0 を指定する。
731 .B Pro Audio Spectrum の設定
732 PAS16 は NC5380 SCSI チップを使用しており、
733 最近のモデルはジャンパレスの設定をサポートしている。
736 .BI pas16= iobase,irq
739 IRQ に 255 を指定すれば割り込みを使用しないようドライバに指示できる
741 通常 iobase は 0x388 である。
743 .B Seagate 製 ST-0x の設定
744 カードが起動時に認識されない場合は以下のような指定が必要になるだろう。
746 .BI st0x= mem_base,irq
749 にはカードが使用するメモリマップ I/O の領域を指定する。
751 0xc8000, 0xca000, 0xcc000, 0xce000, 0xdc000, 0xde000。
753 .B Trantor 製 T128 の設定
754 このカードも NCR5380 チップを利用しており、
757 .BI t128= mem_base,irq
761 の値は次の通りである: 0xcc000, 0xc8000, 0xdc000, 0xd8000。
763 .B UltraStor 製 14F/34F の設定
764 自動検出を試みる I/O ポートのリストは以下のようにして変更できる。
766 .BI eata= iobase,iobase,... .
770 .BI wd7000= irq,dma,iobase
771 .SS Commodore Amiga 製 A2091/590 SCSI コントローラの設定
775 S はコンマ区切りの文字列で、各項目は keyword[:value] 形式で指定する。
777 nosync:bitmask, nodma:x, period:ns,
778 disconnect:x, debug:x, clock:x, next。
780 .I /usr/src/linux/drivers/scsi/wd33c93.c
784 .B "IDE Disk/CD-ROM ドライバのパラメータ"
786 ディスクのジオメトリ指定からバグのあるコントローラチップのサポートまで、
788 ドライブを特定するには 'hdX=' を使う。
789 ここで X には 'a' から 'h' の文字を指定する。
791 あるドライブに特有なものではないオプションは、hd= を前に付けて指定する。
792 ドライブ特有でないオプションに対してドライブ指定
793 ('hdX=') を前置しても問題はない。
794 そのオプションは期待通りそのドライブに適用される。
795 .\"nakano というのが "as expected" だと思うんだけど...
797 \&'hd=' は、(a, ..., h) のシーケンスにおいて、
798 まだ指定されていない次のドライブを指すためにも使える。
799 これ以降では簡単のために 'hd=' を使って説明する。
800 さらに詳しい情報を得るには、カーネルソース内の
801 .I Documentation/ide.txt
803 .IR drivers/block/README.ide )
806 .B 'hd=cyls,heads,sects[,wpcom[,irq]]' オプション
807 これらのオプションはディスクの物理的なジオメトリを指定するために使う。
809 シリンダ (cyls)、ヘッド (heads)、セクタ (sects) の各値は
810 fdisk で用いられるものと同じである。
811 書き込み補正 (wpcom) 値は IDE ディスクでは無視される。
812 IRQ 値には、そのドライブが接続されているインターフェースが用いる
814 (本来の意味では「ドライブに特有」のパラメータではない)。
816 .B 'hd=serialize' オプション
817 デュアル IDE インターフェースである CMD-640 チップには設計上の問題があって、
820 同時に使用するとデータが破壊されることがある。
823 同時に使用されることが絶対にないようにする。
825 .B 'hd=dtc2278' オプション
826 このオプションは、DTC-2278D IDE インターフェースが使われている
829 (2 番目のインターフェースと高速転送モード)
832 .B 'hd=noprobe' オプション
836 hdb=noprobe hdb=1166,7,17
839 しかしドライブのジオメトリを指定しているので、
840 このドライブは正しいブロックデバイスとして登録され、使用可能になる。
847 このような壊れたデバイスに対する回避機能が有効になる。
849 .B "'hd=cdrom' オプション"
850 このオプションは、通常の IDE ハードディスクの代わりに、
851 ATAPI 互換の CDROM が続されていることを IDE ドライバに伝える。
852 CD-ROM はたいてい自動的に認識されるが、
855 .B スタンダード ST-506 ディスクドライバのオプション ('hd=')
857 IDE ドライバと同様のジオメトリ指定を引数にとることができる。
858 ただし受け付ける値はちょうど 3 つ (C/H/S) に限られる。
859 それ以上の値やそれ以下の値を指定すると、ドライバは黙ってその指定を無視する。
860 また引数として受け入れられるのは 'hd=' の形式だけである。
861 つまり 'hda=' のような指定はここでは正しくない。
867 2 番目のディスクに対しても上記のジオメトリが設定される。
869 .B XT ディスクドライバのオプション ('xd=')
870 これらの古い 8 bit カード (125kB/s の転送速度しかない!)
871 を使わなければならない不幸な人のためのオプションである。
872 カードが認識されない場合は以下の書式で起動時引数を指定する必要があるだろう。
874 xd=type,irq,iobase,dma_chan
876 .\" 1.1.50, 1.3.81, 1.3.99, 2.0.34, 2.1.67, 2.1.78, 2.1.127
877 type 値にはカードのメーカーを指定し、これは自動検知より優先される。
878 指定すべき type の値については、使っているカーネルのソースファイル
879 .I drivers/block/xd.c
882 のインデックスで、歴史と共に追加されたり削除されたりしてきた。
883 リストの途中での追加・削除も行われたので、
884 その場合はすべての type 番号が変更された。
885 今日 (Linux 2.5.0) における type は、
886 0=generic; 1=DTC 5150cx; 2,3=DTC 5150x; 4,5=Western Digital;
887 6,7,8=Seagate; 9=Omti; 10=XEBEC である。
888 ここではいくつかの type に同じ指定が与えられているが、
891 0=ノーブランド、1=DTC、2,3,4=Western Digital、5,6,7=Seagate、8=OMTI
892 同じメーカーに複数の値があるのは検出に使用される BIOS 文字列の違いである。
893 BIOS 文字列は type が指定された場合には使用されない。
895 xd_setup() 関数は引数をチェックせず、
896 4 つの値がすべて指定されることを想定している。
898 例として、BIOS が無効にされた (あるいは削除された)
900 (パラメータには XT コントローラの「デフォルト」の値を使っている)。
904 .B Syquest 製 EZ* リムーバブルディスク
906 .BI ez= iobase[,irq[,rep[,nybble]]]
907 .SS "IBM MCA バス上のデバイス"
908 .I /usr/src/linux/Documentation/mca.txt
914 .BI ed= cyls,heads,sectors.
916 ThinkPad-720 を使用する場合は以下のオプションを追加すること。
920 .B IBM Microchannel SCSI サブシステムの設定
924 N はサブシステムの \fIpun\fP (SCSI ID) を表す。
929 aztcd=iobase[,magic_number]
931 magic_number に 0x79 をセットすると、
932 ドライバはファームウェアのバージョンが分からない場合でも、
936 .B "パラレルポート CD-ROM ドライブ"
939 pcd.driveN=port,pro,uni,mod,slv,dly
943 ここで 'port' はベースアドレス、'pro'
944 はプロトコル番号、'uni' はユニットセレクタ
945 (チェインデバイス用)、'mod' はモード
946 (あるいは自動的に最適のものを選ばせるには \-1)、'slv'
948 はポートアクセスを遅くしたい場合に小さな整数を与える。'nice' パラメータは、
949 ドライバのアイドル CPU 時間の使い方を制御する。
952 .B Sony 製 CDU-31A と CDU-33A のインターフェース
954 Pro Audio Spectrum サウンドカードの一部や
955 ソニーが供給するインターフェースカードで使われている。
958 cdu31a=iobase,[irq[,is_pas_card]]
961 ハードウェア割り込みがサポートされていないことをドライバに伝える
962 (PAS カードにはそのようなものがある)。
963 使用するカードが割り込みをサポートしているなら、
964 ドライバによる CPU の負荷を減らすためにも割り込みを使用すべきである。
967 には、Pro Audio Spectrum カードを使用しているときには 'PAS' を指定し、
970 .B Sony 製 CDU-535 インターフェース
971 この CD-ROM インターフェースの構文は以下の通り。
973 sonycd535=iobase[,irq]
976 iobase 値を 0 とすれば単なる穴埋めと解釈される。
979 この CD-ROM インターフェースの構文は以下の通り。
983 .B ISP16 CD-ROM インターフェース
986 isp16=[iobase[,irq[,dma[,type]]]]
988 (整数値 3 つと文字列 1 つ。) type に 'noisp16' を指定すると、
990 type にはこの他にも 'Sanyo', 'Sony', 'Panasonic', 'Mitsumi' が指定できる。
992 .B Mitsumi 標準インターフェース
993 このCD-ROM インターフェースの構文は以下の通り。
995 mcd=iobase,[irq[,wait_value]]
999 ドライバ内部のタイムアウトの指定に用いる。
1000 コンパイル時の #define によって実装されるかされないかが決まる。
1001 Mitsumi FX400 は IDE/ATAPI CD-ROM プレイヤーであり、
1004 .B Mitsumi XA/マルチセッションインターフェース
1005 これは上記と同じハードウェアだが、拡張機能がある。
1010 .B Optics ストレージインターフェース
1015 .B Phillips CM206 インターフェース
1018 cm206=[iobase][,irq]
1020 ドライバは IRQ 値として 3 から 11 まで、
1021 I/O ポートアドレスの値として 0x300 から 0x370 を想定している。
1022 いずれか一方、あるいは両方を指定できる。順番も問わない。
1023 \&'cm206=auto' とすることにより自動検出もできる。
1028 sjcd=iobase[,irq[,dma_channel]]
1030 .B SoundBlaster Pro インターフェース
1035 type 値には 'SoundBlaster', 'LaserMate', 'SPEA' のうちひとつを指定できる
1037 iobase は CD-ROM インターフェースの値である。
1038 カードのサウンド部の値と間違えないこと。
1040 ドライバが異なると用いるパラメータも異なるが、
1041 すべてのドライバは、少なくとも割り込み番号 (irq)、
1042 I/O ポートのベースアドレス (iobase)、名前 (name) を持つ。
1045 ether=irq,iobase[,param_1[,...param_8]],name
1047 最初の数字でない値は名前として使用される。
1048 param_n の値はカード (ドライバ) ごとに異なる意味を持つ。
1049 よくある目的は、共有メモリアドレスの指定、インターフェースの選択、
1053 2 番目の Ethernet カードを強制的に検出させる場合である
1054 (デフォルトでは 1 枚しか検出しない)。
1059 この例で IRQ と I/O ベースアドレスに 0 を指定しているのは、
1060 ドライバに自動検出をするよう伝えているのである。
1062 Ethernet-HOWTO では、複数のカードを使うやり方や、
1063 カードやドライバに特有の param_n 値の意味について、
1066 自分のカードに関して書かれているセクションを参照すると良い。
1068 フロッピードライバのオプションは多数あり、
1070 .I Documentation/floppy.txt
1072 .IR drivers/block/README.fd )
1074 以下の情報はこのファイルからとったものである。
1076 .B "floppy=mask,allowed_drive_mask"
1077 使ってよいドライブにかけるビットマスクを設定する。
1079 ユニット 0 と 1 のフロッピーコントローラだけが許可されている。
1080 これは、標準でないハードウェア (例えば ASUS の PCIマザーボードなど)
1081 でユニット 2 や 3 にアクセスすると、
1082 キーボードがおかしくなってしまうからである。
1083 cmos オプション (後述) の導入によって、
1084 このオプションはあまり使われなくなった。
1086 .B "floppy=all_drives"
1087 許可するドライブを示すビットマスクを、「すべてのドライブ」にする。
1088 1 つのフロッピーコントローラに 2 台以上のドライブを接続する場合に用いる。
1090 .B "floppy=asus_pci"
1091 ユニット 0 と 1 のみを許可するようビットマスクを設定する。
1095 正しく振る舞うフロッピーコントローラを使っていることをドライバに伝える。
1096 このオプションを使うと動作はより効率的かつスムースになるが、
1097 コントローラによっては動作に失敗することがある。
1098 これを指定するとある種の動作が高速になる。
1100 .B "floppy=0,daring"
1102 フロッピーコントローラであることをドライバに伝える。
1105 フロッピーコントローラがひとつしかないことをドライバに伝える
1108 .BR floppy=two_fdc " または " floppy=address,two_fdc
1109 フロッピーコントローラがふたつあることをドライバに伝える。
1110 2 番目のコントローラの I/O アドレスは address で指定する。
1111 address が指定されない場合は 0x370 が使われる。
1113 .B "floppy=thinkpad"
1114 Thinkpad を使っていることをフロッピードライバに伝える。
1115 Thinkpad はディスク取出の検出信号を反転して使っている。
1117 .B "floppy=0,thinkpad"
1118 Thinkpad を使っていないことをドライバに伝える。
1120 .B "floppy=drive,type,cmos"
1121 ドライブの cmos タイプを type に設定する。
1122 さらにビットマスクを変更し、このドライブの使用を許可する。
1123 この指定が便利なのは、フロッピードライブが 2 台以上ある場合
1124 (物理 cmos に記述できるのは 2 台まで) や、
1125 BIOS が標準的でない CMOS タイプを使っている場合である。
1126 最初の 2 台のドライブの CMOS に 0 を指定する (デフォルト) と、
1127 フロッピードライバはこれらのドライブの物理 cmos を参照する。
1129 .B "floppy=unexpected_interrupts"
1130 予期しない割り込みを受けた時に警告メッセージを表示する (デフォルト)。
1132 .BR floppy=no_unexpected_interrupts " または " floppy=L40SX
1133 予期しない割り込みを受けた時でも警告メッセージを表示しない。
1134 これは IBM L40SX ラップトップコンピュータを
1135 特定のビデオモードで使用する時に必要となる。
1136 (ビデオとフロッピーとの間で何らかの相互作用があるようだ。
1137 予期しない割り込みは性能だけに影響し、無視しても安全である。)
1139 サウンドドライバも起動時引数を受け付け、
1140 コンパイル時に指定された値を変更できる。
1141 これはやや面倒なため、あまりお薦めできない。
1143 .IR Documentation/sound/oss/README.OSS
1145 .IR drivers/sound/Readme.linux )
1149 sound=device1[,device2[,device3...[,device10]]]
1151 各 deviceN はそれぞれ 0xTaaaId という形式で指定する。
1154 T \- デバイスのタイプ: 1=FM, 2=SB, 3=PAS, 4=GUS, 5=MPU401, 6=SB16, 7=SB16-MPU401
1156 aaa \- I/O ポートアドレス (16進値)
1158 I \- 割り込み番号 (16 進値。例: 10=a, 11=b, ...)
1162 上記の通り、かなり扱いにくい形式となっており、
1163 コンパイル時に自分にあった値を指定する方が良いだろう。
1164 なお起動時引数として 'sound=0' を指定すると、
1171 icn=iobase,membase,icn_id1,icn_id2
1173 icn_id1,icn_id2 はカードを識別するための 2 つの文字列である。
1179 pcbit=membase1,irq1[,membase2,irq2]
1181 membaseN は N 番目のカードの共有メモリのベースアドレスであり、
1182 irqN は N 番目のカードの割り込み設定である。
1183 無指定時には IRQ = 5, membase = 0xD0000 となる。
1188 teles=iobase,irq,membase,protocol,teles_id
1190 iobase はカードの I/O ポートアドレス、
1191 membase はカードの共有メモリのベースアドレス、
1192 そして irq はカードが使用する割り込みチャネルである。
1193 teles_id はアスキー文字列による識別文字列である (他と重ならないようにする)。
1196 .B RISCom/8 マルチポートシリアルドライバ ('riscom8=')
1199 riscom=iobase1[,iobase2[,iobase3[,iobase4]]]
1202 .I /usr/src/linux/Documentation/riscom8.txt
1205 .B DigiBoard ドライバ ('digi=')
1207 6 つちょうどのパラメータを与えなければならない。
1210 digi=status,type,altpin,numports,iobase,membase
1214 iobase と membase は 16 進値でなければならない。
1215 整数値で指定する場合はパラメータの個数は少なくても良く、順に:
1216 status このカードの動作を指定する (Enable(1) または Disable(0)),
1217 type カードのタイプ (PC/Xi(0), PC/Xe(1), PC/Xeve(2), PC/Xem(3)),
1218 altpin ピン配置を反転させる (Enable(1) or Disable(0)),
1220 iobase このカードの I/O ポート (文字列指定の場合は 16 進表記),
1221 membase メモリウィンドウのベースアドレス (文字列指定の場合は 16 進表記)。
1222 したがって以下のふたつの起動時引数は同じ意味を持つ。
1224 digi=E,PC/Xi,D,16,200,D0000
1226 digi=1,0,0,16,0x200,851968
1229 .I /usr/src/linux/Documentation/digiboard.txt
1232 .B Baycom シリアル・パラレル ラジオモデム
1235 baycom=iobase,irq,modem
1238 複数のカードがある場合は、'baycom=' コマンドも複数記述する。
1240 ser12, ser12*, par96, par96* の中からひとつを選ぶ。
1241 * をつけるとソフトウェア DCD を使用する。
1242 モデムの種類に応じて ser12 か par96 かを選択する。
1244 .I Documentation/networking/baycom.txt
1246 .IR drivers/net/README.baycom )
1249 .B サウンドカードラジオモデムドライバ
1252 soundmodem=iobase,irq,dma[,dma2[,serio[,pario]]],0,mode
1254 最後のパラメータを除くすべてのパラメータは整数である。
1255 ダミーの 0 があるのは、設定プログラムのバグのせいである。
1256 mode パラメータは文字列で、hw:modem という書式で指定する。
1257 hw は sbc, wss, wssfdx のうちひとつ、
1258 modem は afsk1200, fsk9600 のどちらかを選択して記述する。
1259 .\" HERE GOES (NAKANO)
1273 プリンタドライバには、どのポートを使うか、
1274 どのポートを使ってはいけないかを伝えることができる。
1276 利用可能なあらゆるパラレルポートをプリンタドライバが要求しないようにして、
1277 他のドライバ (PLIP や PPA など) から
1278 それらを使えるようにしたい場合に便利である。
1281 例えば lp=none,parport0 とすると、
1282 最初のパラレルポートを lp1 として使い、
1283 lp0 は無効にする。プリンタードライバを完全に無効にするには
1293 バスマウスドライバはパラメータをひとつだけとり、
1297 msmouse ドライバでもこの事情はまったく同じである。
1301 atamouse=threshold[,y-threshold]
1303 パラメータがひとつだけ与えられた場合には、
1304 x-threshold と y-threshold を両方に用いられる。
1305 ふたつ与えられた場合は、最初の値が x-threshold として用いられ、
1306 2 番目の値が y-threshold として用いられる。
1307 値は 1 から 20 までの数値で指定する。
1312 このオプションは、コンソールドライバに、
1313 ハードウェアスクロールを用いないよう伝える
1314 (ここで言うハードウェアスクロールとは、
1315 ビデオメモリ上のデータを移動させることによって
1316 スクリーン表示領域をスクロールさせることを指す)。
1317 特定の点字マシンではこの指定が必要となる。
1319 .\" Linus Torvalds (他多数)
1327 このマニュアルページの大部分は Paul Gortmaker による
1328 Boot Parameter HOWTO (version 1.0.1) を基にしている。
1329 この (あるいは最新の) HOWTO をあたれば、
1332 .I /usr/src/linux/Documentation/kernel-parameters.txt
1335 (訳注) Boot Parameter HOWTO は現在 BootPrompt-HOWTO として
1336 メンテナンスされています。堀江誠一さんによる日本語版は、
1337 .UR http://www.linux.or.jp/JF/JFdocs/BootPrompt-HOWTO.html
1338 http://www.linux.or.jp/JF/JFdocs/BootPrompt-HOWTO.html
1341 .UR http://linuxdoc.org/HOWTO/BootPrompt-HOWTO.html
1342 http://linuxdoc.org/HOWTO/BootPrompt-HOWTO.html
1345 が、いずれも May 1999 までのものなのでやや古いです。