release/man7/hier.7

   1 .\" Copyright (c) 1993 by Thomas Koenig (ig25@rz.uni-karlsruhe.de)
   2 .\"
   3 .\" %%%LICENSE_START(VERBATIM)
   4 .\" Permission is granted to make and distribute verbatim copies of this
   5 .\" manual provided the copyright notice and this permission notice are
   6 .\" preserved on all copies.
   7 .\"
   8 .\" Permission is granted to copy and distribute modified versions of this
   9 .\" manual under the conditions for verbatim copying, provided that the
  10 .\" entire resulting derived work is distributed under the terms of a
  11 .\" permission notice identical to this one.
  12 .\"
  13 .\" Since the Linux kernel and libraries are constantly changing, this
  14 .\" manual page may be incorrect or out-of-date.  The author(s) assume no
  15 .\" responsibility for errors or omissions, or for damages resulting from
  16 .\" the use of the information contained herein.  The author(s) may not
  17 .\" have taken the same level of care in the production of this manual,
  18 .\" which is licensed free of charge, as they might when working
  19 .\" professionally.
  20 .\"
  21 .\" Formatted or processed versions of this manual, if unaccompanied by
  22 .\" the source, must acknowledge the copyright and authors of this work.
  23 .\" %%%LICENSE_END
  24 .\"
  25 .\" Modified Sun Jul 25 11:05:58 1993 by Rik Faith (faith@cs.unc.edu)
  26 .\" Modified Sat Feb 10 16:18:03 1996 by Urs Thuermann (urs@isnogud.escape.de)
  27 .\" Modified Mon Jun 16 20:02:00 1997 by Nicolás Lichtmaier <nick@debian.org>
  28 .\" Modified Mon Feb  6 16:41:00 1999 by Nicolás Lichtmaier <nick@debian.org>
  29 .\" Modified Tue Feb  8 16:46:45 2000 by Chris Pepper <pepper@tgg.com>
  30 .\" Modified Fri Sep  7 20:32:45 2001 by Tammy Fox <tfox@redhat.com>
  31 .\"*******************************************************************
  32 .\"
  33 .\" This file was generated with po4a. Translate the source file.
  34 .\"
  35 .\"*******************************************************************
  36 .\"
  37 .\" Japanese Version Copyright (c) 1997-2000 TACHIBANA Akira
  38 .\"         all rights reserved.
  39 .\" Translated Wed Dec 11 02:08:20 JST 1997
  40 .\"         by TACHIBANA Akira <tati@tky.3web.ne.jp>
  41 .\" Modified Sat Apr  8 02:44:43 JST 2000
  42 .\"         by TACHIBANA Akira <tati@tky.3web.ne.jp>
  43 .\" Updated Sun Sep 17 20:48:33 JST 2000
  44 .\"         by TACHIBANA Akira <tati@tky.3web.ne.jp>
  45 .\" Updated Sat 29 Dec 2001 by NAKANO Takeo <nakano@apm.seikei.ac.jp>
  46 .\"
  47 .TH HIER 7 2012\-08\-05 Linux "Linux Programmer's Manual"
  48 .SH 名前
  49 hier \- ファイルシステム階層の説明
  50 .SH 説明
  51 典型的な Linux system には以下のようなディレクトリがある (他にもたくさんのディレクトリがあるが):
  52 .TP
  53 \fI/\fP
  54 ルートディレクトリ。ここが階層の起点となる。
  55 .TP
  56 \fI/bin\fP
  57 このディレクトリには、シングルユーザーモードで システムの起動や修理を行う際に必要な実行形式ファイルが含まれる。
  58 .TP
  59 \fI/boot\fP
  60 ブートローダが用いる静的なファイルが含まれている。 このディレクトリにはブートプロセスの間に必要なファイルだけが置かれる。
  61 マップインストーラや設定ファイルは \fI/sbin\fP や \fI/etc\fP に置くべきである。
  62 .TP
  63 \fI/dev\fP
  64 物理デバイスを参照している スペシャルファイルやデバイスファイルの置き場所。 \fBmknod\fP(1)  を参照のこと。
  65 .TP
  66 \fI/etc\fP
  67 マシン固有の設定ファイルが置かれる場所。X11 のような 大規模なソフトウェアパッケージでは、 \fI/etc\fP
  68 以下に更にパッケージ単位でサブディレクトリが作られることもある。 サイト全体に有効な設定ファイルは、ここではなく \fI/usr/etc\fP
  69 に置かれることもある。 しかし、プログラムからのこれらのファイルの参照先は、常に \fI/etc\fP にすべきである。 \fI/usr/etc\fP
  70 以下のファイルに対しては、それらへのリンクを \fI/etc\fP に置けばよい。
  71 .TP
  72 \fI/etc/opt\fP
  73 \fI/opt\fP にインストールされたアドオンアプリケーションが使う、 ホスト固有の設定ファイルの置き場所。
  74 .TP
  75 \fI/etc/sgml\fP
  76 SGML や XML の設定ファイルの置き場所 (なくてもよい)。
  77 .TP
  78 \fI/etc/skel\fP
  79 新たにユーザーアカウントを作る際、 通常このディレクトリにあるファイルが ユーザーのホームディレクトリにコピーされる。
  80 .TP
  81 \fI/etc/X11\fP
  82 X11 window system の設定ファイルの置き場所 (なくてもよい)。
  83 .TP
  84 \fI/home\fP
  85 通常、ユーザーのホームディレクトリが、 このディレクトリ直下ないしサブディレクトリの下に作成される。 このディレクトリの構成をどうするかは、
  86 ローカルマシンの管理者が決めることである。
  87 .TP
  88 \fI/lib\fP
  89 このディレクトリには、システムの起動時に必要な共有ライブラリや、 ルートファイルシステムでコマンドを実行するのに必要な共有ライブラリを置く。
  90 .TP
  91 \fI/media\fP
  92 このディレクトリには、 CD/DVD ディスクや USB スティックなどの取り外し可能メディア (removable media)
  93 用のマウントポイントが置かれる。
  94 .TP
  95 \fI/mnt\fP
  96 このディレクトリは、一時的にマウントするファイルシステム用の マウントポイントである。
  97 ディストリビューションによっては、一時的にマウントするファイルシステム用の マウントポイントとして、 \fI/mnt\fP
  98 内にサブディレクトリが用意されている場合がある。
  99 .TP
 100 \fI/opt\fP
 101 このディレクトリにはアドオンパッケージの静的なファイルが置かれる。
 102 .TP
 103 \fI/proc\fP
 104 このディレクトリは \fIproc\fP ファイルシステムのマウントポイントである。 \fIproc\fP
 105 ファイルシステムは、実行中プロセスやカーネルの情報を提供する。 この疑似ファイルシステムの詳細は、 \fBproc\fP(5)  で説明されている。
 106 .TP
 107 \fI/root\fP
 108 通常ここが root ユーザのホームディレクトリになる (なくてもよい)。
 109 .TP
 110 \fI/sbin\fP
 111 \fI/bin\fP と同様に、 このディレクトリにはシステムの起動に必要なコマンドが含まれる。
 112 ただしここには、一般ユーザーは通常実行しないコマンドが置かれる。
 113 .TP
 114 \fI/srv\fP
 115 このディレクトリには、このシステムで提供される サイト固有のデータが置かれる。
 116 .TP
 117 \fI/tmp\fP
 118 このディレクトリには、 定期的なジョブによって、またはシステム起動時に、 無条件に削除して構わない一時的なファイルが置かれる。
 119 .TP
 120 \fI/usr\fP
 121 通常このディレクトリは、独立したパーティションがマウントされる。 ここには、共有可能で読み込み専用のものだけが含まれ、 よっていろいろな Linux
 122 マシンからマウントできる。
 123 .TP
 124 \fI/usr/X11R6\fP
 125 X Window System, Version 11 release 6 (なくてもよい)。
 126 .TP
 127 \fI/usr/X11R6/bin\fP
 128 X Window System のバイナリの置き場所。 古いディレクトリである \fI/usr/bin/X11\fP
 129 からここにシンボリックリンクが張られていることが多い。
 130 .TP
 131 \fI/usr/X11R6/lib\fP
 132 X Window System に関連するデータファイルの置き場所。
 133 .TP
 134 \fI/usr/X11R6/lib/X11\fP
 135 ここには X の動作に必要な種々のファイルが含まれている。 \fI/usr/lib/X11\fP からここにシンボリックリンクが張られていることが多い。
 136 .TP
 137 \fI/usr/X11R6/include/X11\fP
 138 ここには X11 Window System を使ったプログラムをコンパイルするために 必要なインクルードファイルが含まれている。
 139 \fI/usr/include/X11\fP からここにシンボリックリンクが張られていることが多い。
 140 .TP
 141 \fI/usr/bin\fP
 142 このディレクトリは、実行形式ファイルの主な置き場所である。 システムのブートやシステム復旧には必要とされない、 一般ユーザーが利用するコマンドの多くは、
 143 ローカルにインストールされるのでない限り、 このディレクトリに置くべきである。
 144 .TP
 145 \fI/usr/bin/X11\fP
 146 X11 コマンドの伝統的な置き場所。Linux では、通常 \fI/usr/X11R6/bin\fP にシンボリックリンクが張られている。
 147 .TP
 148 \fI/usr/dict\fP
 149 \fI/usr/share/dict\fP に置き換えられた。
 150 .TP
 151 \fI/usr/doc\fP
 152 \fI/usr/share/doc\fP に置き換えられた。
 153 .TP
 154 \fI/usr/etc\fP
 155 サイト内部の複数のマシンが共有するような設定ファイルが置かれる。 しかしながら、コマンドはそれらのファイルの参照先を、常に \fI/etc\fP
 156 にすべきだろう。 \fI/etc\fP のファイルからリンクを張って、 \fI/usr/etc\fP の適切なファイルを指すようにすべきである。
 157 .TP
 158 \fI/usr/games\fP
 159 ゲームプログラムや教育用プログラムのバイナリが含まれている (なくてもよい)。
 160 .TP
 161 \fI/usr/include\fP
 162 C コンパイラ用のインクルードファイルが含まれている。
 163 .TP
 164 \fI/usr/include/X11\fP
 165 C コンパイラと X Window System 用のインクルードファイルが含まれている。 通常これは \fI/usr/inlcude/X11\fP
 166 へのシンボリックリンクになっている。
 167 .TP
 168 \fI/usr/include/asm\fP
 169 アセンブラ関数の宣言を行うインクルードファイルが含まれている。 このディレクトリは、以前は \fI/usr/src/linux/include/asm\fP
 170 へのシンボリックリンクだった。
 171 .TP
 172 \fI/usr/include/linux\fP
 173 ここには、システムのリリースのたびごとに変更されうる情報が含まれる。 ここは以前は \fI/usr/src/linux/include/linux\fP
 174 にシンボリックリンクされており、 オペレーティングシステム固有の情報が得られるようになっていた。
 175
 176 (ここに置くインクルードファイルは、 現在の libc およびユーザ空間で正しく動作するものでなければならない。 しかし Linux のカーネルソースは
 177 ユーザプログラムといっしょに使うようには設計されていないし、 あなたが使っている libc も関知しない。 \fI/usr/include/asm\fP と
 178 \fI/usr/include/linux\fP を適当なカーネルツリーへのリンクにしたりすると、破綻するのは目に見えている。 Debian
 179 ではこうせずに、libc*\-dev package が提供する、 安定したカーネルバージョンのヘッダファイルを置いている。)
 180 .TP
 181 \fI/usr/include/g++\fP
 182 GNU C++ コンパイラ用のインクルードファイルが含まれている。
 183 .TP
 184 \fI/usr/lib\fP
 185 オブジェクトライブラリ (ダイナミックライブラリも含む) と、 直接には起動されないような実行形式ファイル少々とが置かれる。
 186 複雑なプログラムでは、更にサブディレクトリがあるかもしれない。
 187 .TP
 188 \fI/usr/lib/X11\fP
 189 X のプログラムに関連するデータファイルと、 X Window System の設定ファイルの置き場所。 Linux では通常
 190 \fI/usr/X11R6/lib/X11\fP にシンボリックリンクが張られている。
 191 .TP
 192 \fI/usr/lib/gcc\-lib\fP
 193 GNU C コンパイラ \fBgcc\fP(1)  用の実行形式ファイルとインクルードファイルが含まれている。
 194 .TP
 195 \fI/usr/lib/groff\fP
 196 GNU groff 文書整形システムのためのファイルが含まれている。
 197 .TP
 198 \fI/usr/lib/uucp\fP
 199 \fBuucp\fP(1)  のためのファイルが含まれている。
 200 .TP
 201 \fI/usr/local\fP
 202 このディレクトリは、 サイトローカルなプログラムがインストールされる典型的な場所である。
 203 .TP
 204 \fI/usr/local/bin\fP
 205 サイトローカルなプログラムが含まれている。
 206 .TP
 207 \fI/usr/local/doc\fP
 208 サイトローカルなドキュメントが含まれている。
 209 .TP
 210 \fI/usr/local/etc\fP
 211 サイトローカルにインストールされたプログラムの設定ファイルの置き場所。
 212 .TP
 213 \fI/usr/local/games\fP
 214 サイトローカルにインストールされたゲームのバイナリの置き場所。
 215 .TP
 216 \fI/usr/local/lib\fP
 217 サイトローカルにインストールされたプログラムの関連ファイルの置き場所。
 218 .TP
 219 \fI/usr/local/include\fP
 220 ローカルな C コンパイラのヘッダファイルの置き場所。
 221 .TP
 222 \fI/usr/local/info\fP
 223 サイトローカルにインストールされたプログラムの info ページの置き場所。
 224 .TP
 225 \fI/usr/local/man\fP
 226 サイトローカルにインストールされたプログラムのマニュアルページの置き場所。
 227 .TP
 228 \fI/usr/local/sbin\fP
 229 サイトローカルにインストールされたシステム管理コマンドの置き場所。
 230 .TP
 231 \fI/usr/local/share\fP
 232 同じ OS ならアーキテクチャが異なっても共有できる、 ローカルなアプリケーションデータの置き場所。
 233 .TP
 234 \fI/usr/local/src\fP
 235 サイトローカルにインストールされたソフトウェアのソースコードの置き場所。
 236 .TP
 237 \fI/usr/man\fP
 238 \fI/usr/share/man\fP に置き換えられた。
 239 .TP
 240 \fI/usr/sbin\fP
 241 このディレクトリには、システム管理コマンドが含まれる。 ここに置かれるコマンドは、ブートプロセスや \fI/usr\fP
 242 のマウント、システムの修理などに必要なものであってはならない。
 243 .TP
 244 \fI/usr/share\fP
 245 このディレクトリには、アプリケーションごとに固有なデータ (同じ OS ならアーキテクチャが違っていても共有できるもの)
 246 がサブディレクトリ単位で置かれる。 以前には \fI/usr/doc\fP, \fI/usr/lib\fP, \fI/usr/man\fP
 247 などにあった内容が、多くここに置かれている。
 248 .TP
 249 \fI/usr/share/dict\fP
 250 スペルチェッカ用の単語リストが含まれる。
 251 .TP
 252 \fI/usr/share/doc\fP
 253 インストールされたプログラムのドキュメントの置き場所。
 254 .TP
 255 \fI/usr/share/games\fP
 256 \fI/usr/games\fP に置かれたゲーム用の静的なデータファイルの置き場所。
 257 .TP
 258 \fI/usr/share/info\fP
 259 info ページが置かれる。
 260 .TP
 261 \fI/usr/share/locale\fP
 262 ロケール (locale) 情報が置かれる。
 263 .TP
 264 \fI/usr/share/man\fP
 265 マニュアルページ。各ページはセクションに応じたサブディレクトリに置かれる。
 266 .TP
 267 \fI/usr/share/man/<locale>/man[1\-9]\fP
 268 これらのディレクトリには、 各ロケールのマニュアルページのソースが置かれている。
 269 すべてのマニュアルページで同じ言語とコードセットを使用するシステムでは、 \fI<locale>\fP は省略されることがある。
 270 .TP
 271 \fI/usr/share/misc\fP
 272 同じ OS ならアーキテクチャが違っていても共有できる、雑多なデータの置き場所。
 273 .TP
 274 \fI/usr/share/nls\fP
 275 母国語サポート (native language support) 用のメッセージカタログの置き場所。
 276 .TP
 277 \fI/usr/share/sgml\fP
 278 SGML や XML のファイルの置き場所。
 279 .TP
 280 \fI/usr/share/terminfo\fP
 281 terminfo のデータベースが置かれる。
 282 .TP
 283 \fI/usr/share/tmac\fP
 284 groff と一緒には配布されていない troff マクロの置き場所。
 285 .TP
 286 \fI/usr/share/zoneinfo\fP
 287 タイムゾーン情報のファイルが置かれる。
 288 .TP
 289 \fI/usr/src\fP
 290 システム上の色々なコンポーネントのソースファイル (参照用のパッケージも含む) の置き場所。 この場所で自分のプロジェクトの作業をしてはいけない。
 291 /usr 以下のファイルはソフトウェアのインストールの時以外は 読み込み専用になっているべきだからである。
 292 .TP
 293 \fI/usr/src/linux\fP
 294 かつてはカーネルソースの伝統的な置き場所だった。 ディストリビューションによっては、 出荷時のデフォルトのカーネルのソースをここに置いている。
 295 自分でカーネルをビルドするときは別の場所を使うほうがいいだろう。
 296 .TP
 297 \fI/usr/tmp\fP
 298 今では用いられなくなった。このディレクトリは \fI/var/tmp\fP へのリンクにすべきである。
 299 このリンクは互換性のためだけにあり、もはや使うべきでない。
 300 .TP
 301 \fI/var\fP
 302 このディレクトリには、スプールファイルやログファイルのような、 サイズが変化するファイルが置かれる。
 303 .TP
 304 \fI/var/adm\fP
 305 このディレクトリは \fI/var/log\fP に置き換えられた。 ここは \fI/var/log\fP へのシンボリックリンクにすべきである。
 306 .TP
 307 \fI/var/backups\fP
 308 歴史的な理由からまだ残っている。
 309 .TP
 310 \fI/var/cache\fP
 311 プログラムのためにキャッシュされたデータの置き場所。
 312 .TP
 313 \fI/var/catman/cat[1\-9]\fP or \fI/var/cache/man/cat[1\-9]\fP
 314 これらのディレクトリには、整形済みのマニュアルページが、 ページのセクションに従って置かれている。
 315 (整形済みマニュアルページの利用は推奨されていない。)
 316 .TP
 317 \fI/var/cron\fP
 318 歴史的な理由からまだ残っている。
 319 .TP
 320 \fI/var/lib\fP
 321 プログラムの状態に関する情報のうち、可変なものの置き場所。
 322 .TP
 323 \fI/var/local\fP
 324 \fI/usr/local\fP 用の可変データの置き場所。
 325 .TP
 326 \fI/var/lock\fP
 327 ロックファイルの置き場所。 デバイスのロックファイルの命名は、慣習として \fILCK..<device>\fP とされている。ここで
 328 \fI<device>\fP はファイルシステム上でのデバイス名である。 利用されているフォーマットは HDU UUCP
 329 のロックファイルのものである。 すなわち各ロックファイルには アスキー 10 進数値文字で表記した PID 10 バイトと、
 330 それに続いて改行文字とが含まれている。
 331 .TP
 332 \fI/var/log\fP
 333 種々のログファイルの置き場所。
 334 .TP
 335 \fI/var/opt\fP
 336 \fI/opt\fP 用の可変データの置き場所。
 337 .TP
 338 \fI/var/mail\fP
 339 ユーザのメールボックスの置き場所。 \fI/var/spool/mail\fP を置き換えた。
 340 .TP
 341 \fI/var/msgs\fP
 342 歴史的な理由からまだ残っている。
 343 .TP
 344 \fI/var/preserve\fP
 345 歴史的な理由からまだ残っている。
 346 .TP
 347 \fI/var/run\fP
 348 実行時の可変ファイルが置かれる。 例えばプロセス識別子 (PID) を保持するファイルや、 ユーザのログイン情報ファイル \fI(utmp)\fP
 349 などである。 ここのファイルは、通常システム起動時に削除される。
 350 .TP
 351 \fI/var/spool\fP
 352 色々なプログラムのスプールファイル (あるいはキューファイル) の置き場所。
 353 .TP
 354 \fI/var/spool/at\fP
 355 \fBat\fP(1)  のジョブスプール。
 356 .TP
 357 \fI/var/spool/cron\fP
 358 \fBcron\fP(8)  のジョブスプール。
 359 .TP
 360 \fI/var/spool/lpd\fP
 361 印刷用のスプールファイルが置かれる。
 362 .TP
 363 \fI/var/spool/mail\fP
 364 \fI/var/mail\fP に置き換えられた。
 365 .TP
 366 \fI/var/spool/mqueue\fP
 367 キューイングされた送信メールの置き場所。
 368 .TP
 369 \fI/var/spool/news\fP
 370 ニュースのスプールディレクトリ。
 371 .TP
 372 \fI/var/spool/rwho\fP
 373 \fBrwhod\fP(8)  のスプールファイルの置き場所。
 374 .TP
 375 \fI/var/spool/smail\fP
 376 メール配送プログラム \fBsmail\fP(1)  のスプールファイルの置き場所。
 377 .TP
 378 \fI/var/spool/uucp\fP
 379 \fBuucp\fP(1)  のスプールファイルの置き場所。
 380 .TP
 381 \fI/var/tmp\fP
 382 \fI/tmp\fP と似ているが、 このディレクトリに置かれる一時的なファイルは保存期間の制限がない。
 383 .TP
 384 \fI/var/yp\fP
 385 NIS のデータベースファイルの置き場所。
 386 .SH 準拠
 387 The Filesystem Hierarchy Standard, Version 2.2
 388 .UR http://www.pathname.com\:/fhs/
 389 .UE .
 390 .SH バグ
 391 このリストは網羅的なものではない。 個々のシステムでは異なる部分があるかもしれない。
 392 .SH 関連項目
 393 \fBfind\fP(1), \fBln\fP(1), \fBproc\fP(5), \fBmount\fP(8)
 394
 395 The Filesystem Hierarchy Standard
 396 .SH この文書について
 397 この man ページは Linux \fIman\-pages\fP プロジェクトのリリース 3.67 の一部
 398 である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は
 399 http://www.kernel.org/doc/man\-pages/ に書かれている。