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(split) LDP: Release pages for LDP v3.39.
[linuxjm/LDP_man-pages.git] / release / man2 / epoll_create.2
index 1dddaa0..f710b7d 100644 (file)
 .\" Modified 2005-04-04 by Marko Kohtala <marko.kohtala@gmail.com>
 .\" 2008-10-10, mtk: add description of epoll_create1()
 .\"
-.\" Japanese Version Copyright (c) 2004-2005 Yuichi SATO
-.\"         all rights reserved.
-.\" Translated Wed Jun  9 05:02:07 JST 2004
-.\"         by Yuichi SATO <ysato444@yahoo.co.jp>
-.\" Updated & Modified Wed Dec 29 07:12:00 JST 2004 by Yuichi SATO
-.\" Updated & Modified Tue Apr 19 06:51:12 JST 2005 by Yuichi SATO
-.\" Updated 2009-03-05 by Kentaro Shirakata <argrath@ub32.org>
+.\"*******************************************************************
 .\"
-.\"WORD:       backing store   バッキングストア
+.\" This file was generated with po4a. Translate the source file.
 .\"
-.TH EPOLL_CREATE 2 2009-01-17 "Linux" "Linux Programmer's Manual"
+.\"*******************************************************************
+.TH EPOLL_CREATE 2 2012\-04\-15 Linux "Linux Programmer's Manual"
 .SH 名前
 epoll_create, epoll_create1 \- epoll ファイルディスクリプタをオープンする
 .SH 書式
 .nf
-.B #include <sys/epoll.h>
+\fB#include <sys/epoll.h>\fP
 .sp
-.BI "int epoll_create(int " size );
-.BI "int epoll_create1(int " flags );
+\fBint epoll_create(int \fP\fIsize\fP\fB);\fP
+\fBint epoll_create1(int \fP\fIflags\fP\fB);\fP
 .fi
 .SH 説明
-.BR epoll_create ()
-は、
-.I size
-個のディスクリプタを保持できる大きさのイベントバッキング
-ストアの割り当てをカーネルに対して要求することにより、
-epoll 「インスタンス」を作成する。
-.I size
-はバッキングストアの最大サイズではなく、
-内部構造の大きさをどの位にするかをカーネルに知らせるヒントでしかない。
-(現在は
-.I size
-は無視される。下記の「注意」を参照。)
+\fBepoll_create\fP()は \fBepoll\fP(7) インスタンスを作成する。
+Linux 2.6.8 以降では、\fIsize\fP 引き数は無視されるが、 0 より大きな値で
+なければならない。下記の「注意」を参照。
 
-.BR epoll_create ()
-は、新しい epoll インスタンスを参照するファイルディスクリプタを返す。
-このファイルディスクリプタは、その後の
-.B epoll
-インタフェースの呼び出しに使われる。
-もう必要でなくなった場合は、
-.BR epoll_create ()
-で返されたファイルディスクリプタは
-.BR close (2)
-を使ってクローズされるべきである。
-ある epoll インスタンスを参照する全てのファイルディスクリプタがクローズされると、
-カーネルはそのインスタンスを破壊して、対応するリソースを解放し、
+\fBepoll_create\fP()  は、新しい epoll インスタンスを参照するファイルディスクリプタを返す。
+このファイルディスクリプタは、その後の \fBepoll\fP インタフェースの呼び出しに使われる。 もう必要でなくなった場合は、
+\fBepoll_create\fP()  で返されたファイルディスクリプタは \fBclose\fP(2)  を使ってクローズされるべきである。 ある epoll
+インスタンスを参照する全てのファイルディスクリプタがクローズされると、 カーネルはそのインスタンスを破壊して、対応するリソースを解放し、
 再使用できるようにする。
 
-.BR epoll_create1 ()
-は、
-.I flags
-が 0 の場合、現在では使われていない
-.I size
-引き数がなくなっている点を除けば
-.BR epoll_create ()
-と同じである。
-.I flags
-に以下の値をビット毎の論理和 (OR) で指定することで、
+.SS epoll_create1()
+\fBepoll_create1\fP()  は、 \fIflags\fP が 0 の場合、現在では使われていない \fIsize\fP 引き数がなくなっている点を除けば
+\fBepoll_create\fP()  と同じである。 \fIflags\fP に以下の値をビット毎の論理和 (OR) で指定することで、
 異なる動作をさせることができる。
-.TP
-.B EPOLL_CLOEXEC
-新しいファイルディスクリプタに対して
-close-on-exec
-.RB ( FD_CLOEXEC )
-フラグをセットする。
-このフラグが役に立つ理由については、
-.BR open (2)
-の
-.B O_CLOEXEC
-フラグの説明を参照のこと。
+.TP 
+\fBEPOLL_CLOEXEC\fP
+新しいファイルディスクリプタに対して close\-on\-exec (\fBFD_CLOEXEC\fP)  フラグをセットする。
+このフラグが役に立つ理由については、 \fBopen\fP(2)  の \fBO_CLOEXEC\fP フラグの説明を参照のこと。
 .SH 返り値
-成功すると、これらのシステムコールは
-非負のファイルディスクリプタを返す。
-エラーの場合、\-1 を返し、
-.I errno
-にエラーを示す値を設定する。
+成功すると、これらのシステムコールは 非負のファイルディスクリプタを返す。 エラーの場合、\-1 を返し、 \fIerrno\fP にエラーを示す値を設定する。
 .SH エラー
-.TP
-.B EINVAL
-.I size
-が正でない。
-.TP
-.B EINVAL
-.RB ( epoll_create1 ())
-.I flags
-に無効な値が指定された。
-.TP
-.B EMFILE
-.I /proc/sys/fs/epoll/max_user_instances
-によって指定されている、epoll インスタンスのユーザー単位の制限に達した。
-更なる詳細については
-.BR epoll (7)
-を参照のこと。
-.TP
-.B ENFILE
+.TP 
+\fBEINVAL\fP
+\fIsize\fP が正でない。
+.TP 
+\fBEINVAL\fP
+(\fBepoll_create1\fP())  \fIflags\fP に無効な値が指定された。
+.TP 
+\fBEMFILE\fP
+\fI/proc/sys/fs/epoll/max_user_instances\fP によって指定されている、epoll
+インスタンスのユーザー単位の制限に達した。 更なる詳細については \fBepoll\fP(7)  を参照のこと。
+.TP 
+\fBENFILE\fP
 オープンされたファイルの総数がシステム制限に達した。
-.TP
-.B ENOMEM
+.TP 
+\fBENOMEM\fP
 カーネルオブジェクトを作成するのに十分なメモリがなかった。
+.SH バージョン
+\fBepoll_create\fP() はカーネル 2.6 で追加された。
+ライブラリによるサポートは glibc バージョン 2.3.2 以降で提供されている。
+
+.\" To be precise: kernel 2.5.44.
+.\" The interface should be finalized by Linux kernel 2.5.66.
+\fBepoll_create1\fP() はカーネル 2.6.27 で追加された。
+ライブラリによるサポートは glibc バージョン 2.9 以降で提供されている。
 .SH 準拠
-.BR epoll_create ()
-は Linux 独自であり、カーネル 2.5.44 で導入された。
-.\" インタフェースは Linux カーネル 2.5.66 で確定されるべきである。
+\fBepoll_create\fP() は Linux 独自である。
 .SH 注意
-Linux 2.6.8 以降では、
-.I size
-引き数は使用されない
-(カーネルは、動的に必要なデータ構造の大きさを決定し、
-最初のヒントを必要しない)。
+初期の \fBepoll_create\fP() の実装では、\fIsize\fP 引き数は、呼び出し元が \fBepoll\fP
+インスタンスに追加しようとするファイルディスクリプタ数をカーネルに教えるのに
+使われていた。カーネルはこの情報をイベントの情報を格納する内部データ構造に最
+初に割り当てる大きさを決める際のヒントとして使用していた (\fIsize\fP で渡された
+ヒントよりも使用量が大きくなった場合には、必要に応じてカーネルは追加で領域を
+割り当てる)。
+
+現在では、このヒントはもはや必要なくなっている (カーネルはヒントなしで必要な
+データ構造のサイズを動的に変更する) が、今も \fIsize\fP には 0 より大きい値を
+指定しなければならない。これは、\fBepoll\fP を使うアプリケーションが古いカーネル
+で実行される際の後方互換性を保証するためである。
 .SH 関連項目
-.BR close (2),
-.BR epoll_ctl (2),
-.BR epoll_wait (2),
-.BR epoll (7)
+\fBclose\fP(2), \fBepoll_ctl\fP(2), \fBepoll_wait\fP(2), \fBepoll\fP(7)