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(split) LDP: Release pages for LDP v3.39.
[linuxjm/LDP_man-pages.git] / release / man2 / kill.2
index 6a4fd17..4aa8a9a 100644 (file)
 .\" Modified 2004-06-24 by aeb
 .\" Modified, 2004-11-30, after idea from emmanuel.colbus@ensimag.imag.fr
 .\"
-.\" Japanese Version Copyright (c) 1997 Kazuyuki Tanisako
-.\"         all rights reserved.
-.\" Translated 1997-05-17, Kazuyuki Tanisako <tanisako@osa.dec-j.co.jp>
-.\" Modified 1997-05-27, Kazuyuki Tanisako <tanisako@osa.dec-j.co.jp>
-.\" Modified 1998-02-05, Kazuyuki Tanisako <tanisako@osa.dec-j.co.jp>
-.\" Updated 2001-12-27, Kentaro Shirakata <argrath@ub32.org>
-.\" Updated 2002-01-03, Kentaro Shirakata <argrath@ub32.org>
-.\" Updated 2002-09-27, Kentaro Shirakata <argrath@ub32.org>
-.\" Updated 2005-02-27, Akihiro MOTOKI <amotoki@dd.iij4u.or.jp>
-.\" Updated 2005-12-05, Akihiro MOTOKI, Catch up to LDP man-pages 2.16
-.\" Updated 2008-08-06, Akihiro MOTOKI, LDP v3.05
+.\"*******************************************************************
 .\"
-.\"WORD:       signal                  シグナル
-.\"WORD:       process group           プロセス・グループ
-.\"WORD:       permission              許可
-.\"WORD:       privileges              特権
-.\"WORD:       set-user-id             セットユーザーID
-.\"WORD:       signal handler          シグナルハンドラー
+.\" This file was generated with po4a. Translate the source file.
 .\"
-.TH KILL 2 2009-09-15 "Linux" "Linux Programmer's Manual"
+.\"*******************************************************************
+.TH KILL 2 2009\-09\-15 Linux "Linux Programmer's Manual"
 .SH 名前
 kill \- プロセスにシグナルを送る
 .SH 書式
 .nf
-.B #include <sys/types.h>
+\fB#include <sys/types.h>\fP
 .br
-.B #include <signal.h>
+\fB#include <signal.h>\fP
 .sp
-.BI "int kill(pid_t " pid ", int " sig );
+\fBint kill(pid_t \fP\fIpid\fP\fB, int \fP\fIsig\fP\fB);\fP
 .fi
 .sp
 .in -4n
-glibc 向けの機能検査マクロの要件
-.RB ( feature_test_macros (7)
-参照):
+glibc 向けの機能検査マクロの要件 (\fBfeature_test_macros\fP(7)  参照):
 .in
 .sp
 .ad l
-.BR kill ():
-_POSIX_C_SOURCE\ >=\ 1 || _XOPEN_SOURCE || _POSIX_SOURCE
+\fBkill\fP(): _POSIX_C_SOURCE\ >=\ 1 || _XOPEN_SOURCE || _POSIX_SOURCE
 .ad b
 .SH 説明
-システムコールの
-.BR kill ()
-は、任意のプロセス・グループもしくはプロセスにシグナルを
-送るのに使われる。
+システムコールの \fBkill\fP()  は、任意のプロセス・グループもしくはプロセスにシグナルを 送るのに使われる。
 .PP
-\fIpid\fP に正の値を指定した場合、シグナル \fIsig\fP が
-\fIpid\fP で指定された ID を持つプロセスに送られる。
+\fIpid\fP に正の値を指定した場合、シグナル \fIsig\fP が \fIpid\fP で指定された ID を持つプロセスに送られる。
 .PP
-\fIpid\fP に 0 を指定した場合、
-呼び出し元のプロセスのプロセス・グループに属するすべてのプロセスに
-\fIsig\fP で指定したシグナルが送られる。
+\fIpid\fP に 0 を指定した場合、 呼び出し元のプロセスのプロセス・グループに属するすべてのプロセスに \fIsig\fP で指定したシグナルが送られる。
 .PP
-\fIpid\fP に \-1 を指定した場合、 \fIsig\fP で指定したシグナルが、
-呼び出し元のプロセスがシグナルを送る許可を持つ全てのプロセスに
-送られる。但し、プロセス番号 1 (\fIinit\fP) へはシグナルは送られない。
-以下の関連部分も参照のこと。
+\fIpid\fP に \-1 を指定した場合、 \fIsig\fP で指定したシグナルが、 呼び出し元のプロセスがシグナルを送る許可を持つ全てのプロセスに
+送られる。但し、プロセス番号 1 (\fIinit\fP) へはシグナルは送られない。 以下の関連部分も参照のこと。
 .PP
-\fIpid\fP に \-1 より小さな値を指定した場合、
-ID が \fI\-pid\fP のプロセス・グループに属するすべてのプロセスに
-\fIsig\fP で指定したシグナルが送られる。
+\fIpid\fP に \-1 より小さな値を指定した場合、 ID が \fI\-pid\fP のプロセス・グループに属するすべてのプロセスに \fIsig\fP
+で指定したシグナルが送られる。
 .PP
-\fIsig\fP に 0 を指定した場合、シグナルは送られないが、
-エラーのチェックは行われる。これを使って、プロセス ID や
-プロセスグループ ID の存在確認を行うことができる。
+\fIsig\fP に 0 を指定した場合、シグナルは送られないが、 エラーのチェックは行われる。これを使って、プロセス ID や プロセスグループ ID
+の存在確認を行うことができる。
 
-あるプロセスがシグナルを送る許可を持つには、
-そのプロセスが特権 (Linux では
-.B CAP_KILL
-ケーパビリティ) を持つプロセスであるか、シグナルを送る側のプロセスの
-実UID か実効UID が受ける側のプロセスの実 set-UID か
-保存 (saved) set-UID が一致していなければならない。
-.B SIGCONT
-の場合は、シグナルを送信するプロセスと受信するプロセスが
-同じセッションに所属していれば十分である。
+プロセスがシグナルを送信する許可を持つためには、 プロセスが特権 (Linux では \fBCAP_KILL\fP ケーパビリティ (capability))
+を持つか、 送信元プロセスの実ユーザー ID または実効ユーザー ID が 送信先プロセスの実 set\-user\-ID または保存
+set\-user\-ID と 等しくなければならない。 \fBSIGCONT\fP の場合、送信プロセスと受信プロセスが
+同じセッションに属していれば十分である。
 .SH 返り値
-成功した場合 (少なくとも一つのシグナルが送信された場合)、
-0 が返される。エラーの場合 \-1 が返され、
-.I errno
-が適切に設定される。
+成功した場合 (少なくとも一つのシグナルが送信された場合)、 0 が返される。エラーの場合 \-1 が返され、 \fIerrno\fP が適切に設定される。
 .SH エラー
-.TP
-.B EINVAL
+.TP 
+\fBEINVAL\fP
 無効なシグナルを指定した。
-.TP
-.B EPERM
-プロセスが、受信するプロセスのいずれに対しても
-シグナルを送る許可を持っていない。
-.TP
-.B ESRCH
-指定したプロセスまたはプロセス・グループが存在しなかった。
-ゾンビプロセスは存在するプロセスとしてみなされる。
-ゾンビプロセスとはすでに処理は終了しているが、親プロセスによる
-.BR wait ()
-処理が行われていないプロセスのことである。
+.TP 
+\fBEPERM\fP
+プロセスが、受信するプロセスのいずれに対しても シグナルを送る許可を持っていない。
+.TP 
+\fBESRCH\fP
+指定したプロセスまたはプロセス・グループが存在しなかった。 ゾンビプロセスは存在するプロセスとしてみなされる。
+ゾンビプロセスとはすでに処理は終了しているが、親プロセスによる \fBwait\fP()  処理が行われていないプロセスのことである。
 .SH 準拠
-SVr4, 4.3BSD, POSIX.1-2001.
+SVr4, 4.3BSD, POSIX.1\-2001.
 .SH 注意
-プロセス番号 1 の
-.I init
-プロセスに送ることができるシグナルは、
-.I init
-が明示的にシグナルハンドラを設定したシグナルだけである。
+プロセス番号 1 の \fIinit\fP プロセスに送ることができるシグナルは、 \fIinit\fP が明示的にシグナルハンドラを設定したシグナルだけである。
 こうなっているのは、誤ってシステムをダウンさせないようにするためである。
 .LP
-POSIX.1-2001 では、 \fIkill(\-1,sig)\fP が
-呼び出し元のプロセスがシグナルを送ることが出来るプロセス全てに
-\fIsig\fP を送ることを要求している。
-但し、システム実装時に定められたシステムプロセスは
-シグナルの送信対象から除外される。
-Linux では、プロセスが自分自身にシグナルを送れるようになっているが、
-Linux の \fIkill(\-1,sig)\fP は呼び出し元のプロセスにはシグナルを送らない。
+POSIX.1\-2001 では、 \fIkill(\-1,sig)\fP が 呼び出し元のプロセスがシグナルを送ることが出来るプロセス全てに \fIsig\fP
+を送ることを要求している。 但し、システム実装時に定められたシステムプロセスは シグナルの送信対象から除外される。 Linux
+では、プロセスが自分自身にシグナルを送れるようになっているが、 Linux の \fIkill(\-1,sig)\fP
+は呼び出し元のプロセスにはシグナルを送らない。
 .LP
-POSIX.1-2001 では以下の動作になることを要求している。
-自分自身にシグナルを送ると、シグナルを送ったスレッドがそのシグナルをブロック
-しておらず、他のどのスレッドもそのシグナルを受ける状態にもなく
-.BR sigwait (3)
-でそのシグナルを待ってもいない場合、
-.BR kill ()
-が返る前に少なくとも一つのブロックされていない
-シグナルがシグナルを送ったスレッドに配送されなければならない。
+POSIX.1\-2001 では以下の動作になることを要求している。 自分自身にシグナルを送ると、シグナルを送ったスレッドがそのシグナルをブロック
+しておらず、他のどのスレッドもそのシグナルを受ける状態にもなく \fBsigwait\fP(3)  でそのシグナルを待ってもいない場合、 \fBkill\fP()
+が返る前に少なくとも一つのブロックされていない シグナルがシグナルを送ったスレッドに配送されなければならない。
 .SS "Linux での注意"
-Linux では、特権のないプロセスが他のプロセスにシグナルを送信するために
-必要な権限についてのルールが、カーネルバージョンにより違っている。
-.\" 0.* カーネルの話は割愛し、多少変更した。- MTK, 24 Jul 02
-カーネル 1.0 から 1.2.2 では、送信側の実効ユーザーID が受信側の
-実効ユーザー IDと一致すればシグナルを送信できた。
-カーネル 1.2.3 から 1.3.77では、送信側の実効ユーザーID が受信側の
-実ユーザーID か実効ユーザーID のいずれかと一致すればシグナルを送信できた。
-現在のルールは、POSIX.1-2001 に準拠しており、カーネル 1.3.78 以降で
-適用されている。
+.\" In the 0.* kernels things chopped and changed quite
+.\" a bit - MTK, 24 Jul 02
+Linux では、特権のないプロセスが他のプロセスにシグナルを送信するために 必要な権限についてのルールが、カーネルバージョンにより違っている。
+カーネル 1.0 から 1.2.2 では、送信側の実効ユーザーID が受信側の 実効ユーザー IDと一致すればシグナルを送信できた。 カーネル
+1.2.3 から 1.3.77では、送信側の実効ユーザーID が受信側の 実ユーザーID か実効ユーザーID
+のいずれかと一致すればシグナルを送信できた。 現在のルールは、POSIX.1\-2001 に準拠しており、カーネル 1.3.78 以降で 適用されている。
 .SH バグ
-バージョン 2.6.7 以前の 2.6 系のカーネルには、
-プロセスグループにシグナルを送ったときに、
-呼び出し元のプロセスがプロセスグループの (全メンバーではなく) 一部のメンバー
-に対してのみシグナルを送る許可を持っている場合に、
-.BR kill ()
-がエラー
-.B EPERM
-で失敗するというバグがある。
-このエラーが返るにもかかわらず、そのシグナルは呼び出し元が
-シグナルを送る許可を持つ全てのプロセスへ送られる。
+バージョン 2.6.7 以前の 2.6 系のカーネルには、 プロセスグループにシグナルを送ったときに、 呼び出し元のプロセスがプロセスグループの
+(全メンバーではなく) 一部のメンバー に対してのみシグナルを送る許可を持っている場合に、 \fBkill\fP()  がエラー \fBEPERM\fP
+で失敗するというバグがある。 このエラーが返るにもかかわらず、そのシグナルは呼び出し元が シグナルを送る許可を持つ全てのプロセスへ送られる。
 .SH 関連項目
-.BR _exit (2),
-.BR killpg (2),
-.BR signal (2),
-.BR tkill (2),
-.BR exit (3),
-.BR sigqueue (3),
-.BR credentials (7),
-.BR capabilities (7),
-.BR signal (7)
+\fB_exit\fP(2), \fBkillpg\fP(2), \fBsignal\fP(2), \fBtkill\fP(2), \fBexit\fP(3),
+\fBsigqueue\fP(3), \fBcredentials\fP(7), \fBcapabilities\fP(7), \fBsignal\fP(7)