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(split) LDP: Release pages for LDP v3.39.
[linuxjm/LDP_man-pages.git] / release / man2 / mincore.2
index 16fab20..4e8acfe 100644 (file)
 .\"    after message from <gordon.jin@intel.com>
 .\" 2007-01-08 mtk, rewrote various parts
 .\"
-.\" Japanese Version Copyright (c) 2001-2005 Yuichi SATO
-.\"         all rights reserved.
-.\" Translated Sun Jul  8 21:09:35 JST 2001
-.\"         by Yuichi SATO <ysato@h4.dion.ne.jp>
-.\" Updated & Modified Sat Jul 26 13:54:03 JST 2003
-.\"         by Yuichi SATO <ysato444@yahoo.co.jp>
-.\" Updated & Modified Fri Dec 31 05:59:40 JST 2004 by Yuichi SATO
-.\" Updated & Modified Fri Apr 22 02:35:03 JST 2005 by Yuichi SATO
-.\" Updated 2007-05-04, Akihiro MOTOKI <amotoki@dd.iij4u.or.jp>, LDP v2.44
+.\"*******************************************************************
 .\"
-.\"WORD:       least significant bit   最下位ビット
+.\" This file was generated with po4a. Translate the source file.
 .\"
-.TH MINCORE 2 2008-04-22 "Linux" "Linux Programmer's Manual"
+.\"*******************************************************************
+.TH MINCORE 2 2008\-04\-22 Linux "Linux Programmer's Manual"
 .SH 名前
 mincore \- ページがメモリ内にあるかどうかを判定する
 .SH 書式
-.B #include <unistd.h>
+\fB#include <unistd.h>\fP
 .br
-.B #include <sys/mman.h>
+\fB#include <sys/mman.h>\fP
 .sp
-.BI "int mincore(void *" addr ", size_t " length ", unsigned char *" vec );
+\fBint mincore(void *\fP\fIaddr\fP\fB, size_t \fP\fIlength\fP\fB, unsigned char
+*\fP\fIvec\fP\fB);\fP
 .sp
 .in -4n
-glibc 向けの機能検査マクロの要件
-.RB ( feature_test_macros (7)
-参照):
+glibc 向けの機能検査マクロの要件 (\fBfeature_test_macros\fP(7)  参照):
 .in
 .sp
-.BR mincore ():
-_BSD_SOURCE || _SVID_SOURCE
+\fBmincore\fP(): _BSD_SOURCE || _SVID_SOURCE
 .SH 説明
-.BR mincore ()
-は、呼び出し元プロセスの仮想メモリのページがコア (RAM) 内に存在し、
-ページ参照時にディスクアクセス (ページ・フォールト) を起こさないか
-どうかを示すベクトルを返す。カーネルは、アドレス
-.I addr
-から始まる
-.I length
+\fBmincore\fP()  は、呼び出し元プロセスの仮想メモリのページがコア (RAM) 内に存在し、 ページ参照時にディスクアクセス
+(ページ・フォールト) を起こさないか どうかを示すベクトルを返す。カーネルは、アドレス \fIaddr\fP から始まる \fIlength\fP
 バイトの範囲のページに関する存在情報を返す。
 
-.I addr
-引き数はシステムのページサイズの倍数でなければならない。
-.I length
-引き数はページサイズの倍数である必要はないが、
-ページ全体に関する存在情報が返されるので、事実上
-.I length
-はページサイズの倍数に切り上げられることになる。
-ページサイズ
-.RB ( PAGE_SIZE )
-は
-.I sysconf(_SC_PAGESIZE)
-を使って入手できる。
+\fIaddr\fP 引き数はシステムのページサイズの倍数でなければならない。 \fIlength\fP 引き数はページサイズの倍数である必要はないが、
+ページ全体に関する存在情報が返されるので、事実上 \fIlength\fP はページサイズの倍数に切り上げられることになる。 ページサイズ
+(\fBPAGE_SIZE\fP)  は \fIsysconf(_SC_PAGESIZE)\fP を使って入手できる。
 
-.I vec
-引き数は、少なくとも
-.I "(length+PAGE_SIZE\-1) / PAGE_SIZE"
-バイトが格納できる配列を指していなければならない。
-この呼び出しが返るとき、
-各バイトの最下位ビットは、対応するページがメモリ内にそのとき存在すれば
-セットされ、そうでない場合はクリアされる
-(各バイトのその他のビットは未定義であり、これらのビットは将来の使用に
-そなえて予約されている)。
-もちろん、
-.I vec
-で返された情報はスナップショットでしかない。
-メモリ内にロックされていないページは、任意の時点でメモリ内に
-入ったり出たりでき、この呼び出しが返るときには
-.I vec
-の内容はすでに古くなっているかもしれない。
+\fIvec\fP 引き数は、少なくとも \fI(length+PAGE_SIZE\-1) / PAGE_SIZE\fP
+バイトが格納できる配列を指していなければならない。 この呼び出しが返るとき、 各バイトの最下位ビットは、対応するページがメモリ内にそのとき存在すれば
+セットされ、そうでない場合はクリアされる (各バイトのその他のビットは未定義であり、これらのビットは将来の使用に そなえて予約されている)。 もちろん、
+\fIvec\fP で返された情報はスナップショットでしかない。 メモリ内にロックされていないページは、任意の時点でメモリ内に
+入ったり出たりでき、この呼び出しが返るときには \fIvec\fP の内容はすでに古くなっているかもしれない。
 .SH 返り値
-成功した場合、
-.BR mincore ()
-は 0 を返す。
-エラーの場合は \-1 を返して、
-.I errno
-を適切な値に設定する。
+成功した場合、 \fBmincore\fP()  は 0 を返す。 エラーの場合は \-1 を返して、 \fIerrno\fP を適切な値に設定する。
 .SH エラー
-.B EAGAIN
-カーネルが一時的にリソースを使い果たしている。
-.TP
-.B EFAULT
-.I vec
-が無効なアドレスを指している。
-.TP
-.B EINVAL
-.I addr
-がページサイズの倍数でない。
-.TP
-.B ENOMEM
-.I length
-が
-.RI ( TASK_SIZE " \- " addr )
-より大きい。
-.RI ( length
-に負の値が指定された場合、
-その値が大きな符号なし整数として解釈されるために起こることがある。)
-Linux 2.6.11 以前では、この条件の場合はエラー
-.B EINVAL
+\fBEAGAIN\fP カーネルが一時的にリソースを使い果たしている。
+.TP 
+\fBEFAULT\fP
+\fIvec\fP が無効なアドレスを指している。
+.TP 
+\fBEINVAL\fP
+\fIaddr\fP がページサイズの倍数でない。
+.TP 
+\fBENOMEM\fP
+\fIlength\fP が (\fITASK_SIZE\fP \- \fIaddr\fP)  より大きい。 (\fIlength\fP に負の値が指定された場合、
+その値が大きな符号なし整数として解釈されるために起こることがある。)  Linux 2.6.11 以前では、この条件の場合はエラー \fBEINVAL\fP
 が返されていた。
-.TP
-.B ENOMEM
-.I addr
-から
-.I addr
-+
-.I length
-の間にマップされていないメモリがあった。
+.TP 
+\fBENOMEM\fP
+\fIaddr\fP から \fIaddr\fP + \fIlength\fP の間にマップされていないメモリがあった。
 .SH バージョン
 Linux 2.3.99pre1 と glibc 2.2 から利用可能である。
 .SH 準拠
-.BR mincore ()
-は POSIX.1-2001 に記述されておらず、
-全ての UNIX 実装で利用可能であるわけではない。
 .\" It is on at least NetBSD, FreeBSD, OpenBSD, Solaris 8,
 .\" AIX 5.1, SunOS 4.1
-.\" .SH 歴史
+.\" .SH HISTORY
+.\" The
 .\" .BR mincore ()
-.\" 関数は 4.4BSD で初めて登場した。
+.\" function first appeared in 4.4BSD.
+\fBmincore\fP()  は POSIX.1\-2001 に記述されておらず、 全ての UNIX 実装で利用可能であるわけではない。
 .SH バグ
-カーネル 2.6.21 より前は、
-.BR mincore ()
-は、
-.B MAP_PRIVATE
-マッピングや非線形マッピング
-.RB ( remap_file_pages (2)
-を使って作成される) について正しい情報を返さなかった。
-.\" Linux では (2.6.5 の現在に至るまで)、
+.\" Linux (up to now, 2.6.5),
 .\" .B mincore
-.\" は MAP_PRIVATE マッピングについての正しい情報を返さない。
-.\" MAP_PRIVATE ファイルマッピングについて、
+.\" does not return correct information for MAP_PRIVATE mappings:
+.\" for a MAP_PRIVATE file mapping,
 .\" .B mincore
-.\" は書き込み時コピー (copy on write) されていて
-.\" 修正されたプロセスのプライベートページを返すのではなく、
-.\" ファイルページが存在するか否かを返す。
-.\" .I /dev/zero
-.\" の MAP_PRIVATE マッピングについて、
+.\" returns the residency of the file pages, rather than any
+.\" modified process-private pages that have been copied on write;
+.\" for a MAP_PRIVATE mapping of
+.\" .IR /dev/zero ,
 .\" .B mincore
-.\" は常にページが存在しないという答えを返す。
-.\" MAP_PRIVATE, MAP_ANONYMOUS マッピングについて、
+.\" always reports pages as nonresident;
+.\" and for a MAP_PRIVATE, MAP_ANONYMOUS mapping,
 .\" .B mincore
-.\" は常に
-.\" .B ENOMEM
-.\" で失敗する。
+.\" always fails with the error
+.\" .BR ENOMEM .
+カーネル 2.6.21 より前は、 \fBmincore\fP()  は、 \fBMAP_PRIVATE\fP マッピングや非線形マッピング
+(\fBremap_file_pages\fP(2)  を使って作成される) について正しい情報を返さなかった。
 .SH 関連項目
-.BR mlock (2),
-.BR mmap (2)
+\fBmlock\fP(2), \fBmmap\fP(2)