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(split) LDP: Release pages for LDP v3.39.
[linuxjm/LDP_man-pages.git] / release / man2 / msgget.2
index 7c9e6e4..4787d15 100644 (file)
 .\"    Language and formatting clean-ups
 .\"    Added notes on /proc files
 .\"
-.\" Japanese Version Copyright (c) 1997 HANATAKA Shinya
-.\"         all rights reserved.
-.\" Translated 1997-02-23, HANATAKA Shinya <hanataka@abyss.rim.or.jp>
-.\" Modified 2003-07-03, Akihiro MOTOKI <amotoki@dd.iij4u.or.jp>
-.\" Updated 2005-03-04, Akihiro MOTOKI
+.\"*******************************************************************
 .\"
-.\"WORD:       message                 メッセージ
-.\"WORD:       queue                   キュー
-.\"WORD:       identifier              識別子
-.\"WORD:       argument                引き数
-.\"WORD:       owner                   所有者
-.\"WORD:       group                   グループ
-.\"WORD:       other                   他人
-.\"WORD:       initialize              初期化
-.\"WORD:       effective user ID       実効ユーザーID
-.\"WORD:       effective group ID      実効グループID
-.\"WORD:       current time            現在時刻
-.\"WORD:       destruction             破棄
-.\"WORD:       policy                  方針
+.\" This file was generated with po4a. Translate the source file.
 .\"
-.TH MSGGET 2 2004-05-27 "Linux" "Linux Programmer's Manual"
+.\"*******************************************************************
+.TH MSGGET 2 2004\-05\-27 Linux "Linux Programmer's Manual"
 .SH 名前
 msgget \- メッセージ・キュー識別子を取得する
 .SH 書式
 .nf
-.B #include <sys/types.h>
-.B #include <sys/ipc.h>
-.B #include <sys/msg.h>
+\fB#include <sys/types.h>\fP
+\fB#include <sys/ipc.h>\fP
+\fB#include <sys/msg.h>\fP
 
-.BI "int msgget(key_t " key ", int " msgflg );
+\fBint msgget(key_t \fP\fIkey\fP\fB, int \fP\fImsgflg\fP\fB);\fP
 .fi
 .SH 説明
-.BR msgget ()
-システムコールは
-.I key
-引き数の値に対応するメッセージ・キューの識別子を返す。
-.I key
-の値が
-.B IPC_PRIVATE
-の場合、または
-.I key
-が
-.B IPC_PRIVATE
-でなくても、
-.I key
-に対応するメッセージ・キューが存在せず、
-.I msgflg
-に
-.B IPC_CREAT
-が指定されている場合、
+\fBmsgget\fP()  システムコールは \fIkey\fP 引き数の値に対応するメッセージ・キューの識別子を返す。 \fIkey\fP の値が
+\fBIPC_PRIVATE\fP の場合、または \fIkey\fP が \fBIPC_PRIVATE\fP でなくても、 \fIkey\fP
+に対応するメッセージ・キューが存在せず、 \fImsgflg\fP に \fBIPC_CREAT\fP が指定されている場合、
 新しいメッセージ・キューが作成される。
 .PP
-.I msgflg
-に
-.B IPC_CREAT
-と
-.B IPC_EXCL
-の両方が指定された場合、
-.I key
-に対応するメッセージ・キューが既に存在すると、
-.BR msgget ()
-は失敗し、
-.I errno
-に
-.B EEXIST
-が設定される。
-(これは
-.BR open (2)
-に
-.B O_CREAT | O_EXCL
-を指定した場合の動作と同じである)
+\fImsgflg\fP に \fBIPC_CREAT\fP と \fBIPC_EXCL\fP の両方が指定された場合、 \fIkey\fP
+に対応するメッセージ・キューが既に存在すると、 \fBmsgget\fP()  は失敗し、 \fIerrno\fP に \fBEEXIST\fP が設定される。 (これは
+\fBopen\fP(2)  に \fBO_CREAT | O_EXCL\fP を指定した場合の動作と同じである)
 .PP
-メッセージ・キューの作成時に、
-.I msgflg
-引き数の下位 9 ビットは、
-そのメッセージ・キューのアクセス許可の定義として使用される。
-これらの許可ビットは
-.BR open (2)
-の引き数
-.I mode
-と同じ形式で同じ意味である。
-や
-.BR creat (2)
-システム・コールのアクセス許可パラメータと同じ形式で、同じ意味を持つ。
-(但し、実行 (execute) 許可は使用されない。)
+メッセージ・キューの作成時に、 \fImsgflg\fP 引き数の下位 9 ビットは、 そのメッセージ・キューのアクセス許可の定義として使用される。
+これらの許可ビットは \fBopen\fP(2)  の引き数 \fImode\fP と同じ形式で同じ意味である。 や \fBcreat\fP(2)
+システム・コールのアクセス許可パラメータと同じ形式で、同じ意味を持つ。 (但し、実行 (execute) 許可は使用されない。)
 .PP
-新規のメッセージ・キューを作成する際、
-.BR msgget ()
-システム・コールはメッセージ・キューのデータ構造体
-.I msqid_ds
-を以下のように初期化する
-.RI ( msqid_ds
-については
-.BR msgctl (2)
-を参照):
+新規のメッセージ・キューを作成する際、 \fBmsgget\fP()  システム・コールはメッセージ・キューのデータ構造体 \fImsqid_ds\fP
+を以下のように初期化する (\fImsqid_ds\fP については \fBmsgctl\fP(2)  を参照):
 .IP
-.I msg_perm.cuid
-と
-.I msg_perm.uid
-に呼び出し元プロセスの実効 (effective) ユーザーID を設定する。
+\fImsg_perm.cuid\fP と \fImsg_perm.uid\fP に呼び出し元プロセスの実効 (effective) ユーザーID を設定する。
 .IP
-.I msg_perm.cgid
-と
-.I msg_perm.gid
-に呼び出し元プロセスの実効 (effective) グループID を設定する。
+\fImsg_perm.cgid\fP と \fImsg_perm.gid\fP に呼び出し元プロセスの実効 (effective) グループID を設定する。
 .IP
-.I msg_perm.mode
-の下位 9 ビットは
-.I msgflg
-の下位 9 ビットを設定する。
+\fImsg_perm.mode\fP の下位 9 ビットは \fImsgflg\fP の下位 9 ビットを設定する。
 .IP
-.IR msg_qnum ,
-.IR msg_lspid ,
-.IR msg_lrpid ,
-.IR msg_stime ,
-.I msg_rtime
-に 0 を設定される。
+\fImsg_qnum\fP, \fImsg_lspid\fP, \fImsg_lrpid\fP, \fImsg_stime\fP, \fImsg_rtime\fP に 0
+を設定される。
 .IP
-.I msg_ctime
-に現在の時刻を設定する。
+\fImsg_ctime\fP に現在の時刻を設定する。
 .IP
-.I msg_qbytes
-に、システムで決められたメッセージ・キューの最大サイズ
-.B MSGMNB
-を設定する。
+\fImsg_qbytes\fP に、システムで決められたメッセージ・キューの最大サイズ \fBMSGMNB\fP を設定する。
 .PP
-メッセージ・キューがすでに存在する場合は、アクセス許可の検査と、
-破棄 (destruction) マークがないかの確認が行われる。
+メッセージ・キューがすでに存在する場合は、アクセス許可の検査と、 破棄 (destruction) マークがないかの確認が行われる。
 .SH 返り値
-成功した場合、返り値はメッセージ・キュー識別子 (非負の整数) となる。
-失敗した場合は \-1 が返され、
-.I errno
-にそのエラーが示される。
+成功した場合、返り値はメッセージ・キュー識別子 (非負の整数) となる。 失敗した場合は \-1 が返され、 \fIerrno\fP にそのエラーが示される。
 .SH エラー
-失敗した場合、
-.I errno
-に以下の値のいずれか一つが設定される:
-.TP
-.B EACCES
-.I key
-に対応するメッセージ・キューは存在するが、
-呼び出し元プロセスはそのキューに対するアクセス許可がなく、
-.B CAP_IPC_OWNER
+失敗した場合、 \fIerrno\fP に以下の値のいずれか一つが設定される:
+.TP 
+\fBEACCES\fP
+\fIkey\fP に対応するメッセージ・キューは存在するが、 呼び出し元プロセスはそのキューに対するアクセス許可がなく、 \fBCAP_IPC_OWNER\fP
 ケーパビリティも持っていない。
-.TP
-.B EEXIST
-.I key
-に対応するメッセージ・キューが存在し、
-.I msgflg
-に
-.B IPC_CREAT
-と
-.B IPC_EXCL
-が指定されていた。
-.TP
-.B ENOENT
-.I key
-に対応するメッセージ・キューが存在せず、
-.I msgflg
-に
-.B IPC_CREAT
-が指定されていなかった。
-.TP
-.B ENOMEM
-メッセージ・キューを作成しようとしたが、新しいデータ構造体を作成
-するのに十分なメモリがシステムに存在しない。
-.TP
-.B ENOSPC
-メッセージ・キューを作成しようとしたが、作成すると
-システム全体のメッセージ・キュー数の最大値
-.RB ( MSGMNI )
-を超えてしまう。
+.TP 
+\fBEEXIST\fP
+\fIkey\fP に対応するメッセージ・キューが存在し、 \fImsgflg\fP に \fBIPC_CREAT\fP と \fBIPC_EXCL\fP が指定されていた。
+.TP 
+\fBENOENT\fP
+\fIkey\fP に対応するメッセージ・キューが存在せず、 \fImsgflg\fP に \fBIPC_CREAT\fP が指定されていなかった。
+.TP 
+\fBENOMEM\fP
+メッセージ・キューを作成しようとしたが、新しいデータ構造体を作成 するのに十分なメモリがシステムに存在しない。
+.TP 
+\fBENOSPC\fP
+メッセージ・キューを作成しようとしたが、作成すると システム全体のメッセージ・キュー数の最大値 (\fBMSGMNI\fP)  を超えてしまう。
 .SH 準拠
-SVr4, POSIX.1-2001.
+SVr4, POSIX.1\-2001.
 .SH 注意
-.B IPC_PRIVATE
-はフラグではなく、
-.I key_t
-型である。
-この特別な値が
-.I key
-として使用された場合、
-.BR msgget ()
-システムコールは
-.I msgflg
-の下位 9 ビット以外の全てを無視して
-(成功した場合は) 新しいメッセージ・キューを作成する。
+\fBIPC_PRIVATE\fP はフラグではなく、 \fIkey_t\fP 型である。 この特別な値が \fIkey\fP として使用された場合、
+\fBmsgget\fP()  システムコールは \fImsgflg\fP の下位 9 ビット以外の全てを無視して (成功した場合は)
+新しいメッセージ・キューを作成する。
 .PP
-.BR msgget ()
-システムコールに影響を及ぼすメッセージ・キューの資源の
-システムとしての制限を以下に示す:
-.TP
-.B MSGMNI
-システム全体のメッセージ・キュー数の最大値: 方針依存
-(Linux では、この制限値は
-.I /proc/sys/kernel/msgmni
+\fBmsgget\fP()  システムコールに影響を及ぼすメッセージ・キューの資源の システムとしての制限を以下に示す:
+.TP 
+\fBMSGMNI\fP
+システム全体のメッセージ・キュー数の最大値: 方針依存 (Linux では、この制限値は \fI/proc/sys/kernel/msgmni\fP
 経由で参照したり、変更したりできる)。
-.SS Linux での注意
-Linux 2.3.20 までは、削除が予定されているメッセージ・キューに対して
-.BR msgget ()
-を行うと
-.B EIDRM
+.SS "Linux での注意"
+Linux 2.3.20 までは、削除が予定されているメッセージ・キューに対して \fBmsgget\fP()  を行うと \fBEIDRM\fP
 がエラーとして返されるようになっていた。
 .SH バグ
-.B IPC_PRIVATE
-という名前を選んだのはおそらく失敗であろう。
-.B IPC_NEW
-の方がより明確にその機能を表しているだろう。
+\fBIPC_PRIVATE\fP という名前を選んだのはおそらく失敗であろう。 \fBIPC_NEW\fP の方がより明確にその機能を表しているだろう。
 .SH 関連項目
-.BR msgctl (2),
-.BR msgrcv (2),
-.BR msgsnd (2),
-.BR ftok (3),
-.BR capabilities (7),
-.BR mq_overview (7),
-.BR svipc (7)
+\fBmsgctl\fP(2), \fBmsgrcv\fP(2), \fBmsgsnd\fP(2), \fBftok\fP(3), \fBcapabilities\fP(7),
+\fBmq_overview\fP(7), \fBsvipc\fP(7)